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1357.転売屋は籠城する
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王都を取り囲むかのように何種類もの魔物が城壁に取り付き、唸り声をあげている。
とはいえ堅牢な城壁は少々の攻撃でどうなることもなく外に出られないという状況以外に日常生活に大きな変化は出ていないようだ。
これだけの状況にもかかわらずパニックが起きないのはさすがというかなんというか、それだけ住民が信頼している証拠なんだろうなぁ。
「どんな感じだ?」
「どうもこうも魔物は増えるばかりだ。最初の話じゃ通過するって話だったのに、どうなってるんだ?」
「それは魔物に聞いてくれ。」
「聞けりゃ苦労しないっての。」
ホリアとともに城壁の上から眼下にうごめく魔物たちを眺めつつため息をつく。
いつもは多くの人が出入りする巨大な門は固く閉じられ、長く伸びる街道には魔物があふれている。
しかしあれだな、どうみても捕食者と被捕食者って関係の魔物ですら一緒にいるってのはどうなっているんだ?
ダンジョン産の魔物は魔素を吸わないと生きていけないのでいずれは朽ちていくんだろうけど、現状ではそれ以上に増えているのが厄介なんだよなぁ。
お互いに食い合わないのもそれが原因なんだろうけど、そうしてくれた方がこっちとしてもありがたいだけに非常に残念だ。
「国王陛下はなんて?」
「今はまだ様子を見るようにとのことだ。無策で出て行って被害が出るぐらいならしっかり策を練ってから攻勢に出るべきだと議会でも意見が出ている。こっちも不用意に団員を危険にさらしたくないから世論がそういう流れなのはありがたいことだ。」
「とはいえ現状維持ってわけにもいかないよなぁ。事前に準備しているだけで食料だっていずれ少なくなるし、もって二か月ってところか。」
「正直秋前に何とかしないといろいろめんどくさいことになりそうだ。あとはセインたちが何かつかんでくれるといいんだが・・・。」
発生源と推測されるダンジョンが見つかればそこを何とかすることでこの問題は解決するだろう。
だがもしそれが原因じゃなかったらそれはそれで大きな問題になる。
ま、それはそれで考えればいいか。
「それじゃあ俺は市場を見て回ってくる、この間買い付けたのを売りさばかないと倉庫がパンパンだ。」
「こんな状況で売れるのか?」
「もちろん売れるさ、食い物以外にも日常で使えるものはいくらでもあるからな。それに、何かあっても最悪ガルグリンダム様が何とかしてくれるだろう。」
「それもそうだな、それじゃあまた夕方。」
「おぅ、ご苦労さん。」
上から魔物を見ているだけで魔物が減ってくれるのならいくらでも見ているが、残念ながらそんなに都合のいい話ではない。
こんな状況でも飯は食わないといけないし、仕事をしないと物はどんどんなくなっていく。
そのための素材を提供するのもまた俺の仕事っていうわけだ。
「話は終わった?」
「特にこれといった話じゃなかったけどな。そっちはどうだった?」
「冒険者ギルドもおんなじ感じね、今はどうにもできないから今のうちによく休んで装備の点検をしてほしいんだって。一足先に前線での報酬が支払われてたからそこそこ忙しくなるんじゃない?」
「そりゃいいことだ。エリザももらったか?」
「もちろん!ちゃんとシロウの分ももらったからこれでルカに玩具を買って帰ってあげましょ。」
俺は何度か店に戻っているがエリザが前線で戦っている間はさみしい思いをさせてしまったからな。
一応本人も納得しているけれどまだまだ寂しいお年頃、母親の元気な姿と新しい玩具を見ればすぐに機嫌も良くなるだろう。
しばらくは外に出られないし、親子水入らずでのんびりするさ。
城壁の下で待っていてくれたエリザと合流して市場へと向かったのだが、いつもなら人でごった返している場所も城門が閉じられているためにいつもの半分ぐらいしか店が出ていなかった。
「うーん、まさかこんなに少ないとは。」
「食べ物系のお店は一つもないわね、まぁ仕方ないけど。」
「食うのに困らないぐらいの備蓄はあるから随時放出されるはずなんだが、やっぱり肉とか野菜が見あたらないなぁ。」
「あってもかなり高いわね。まぁ傷む前に安くするんでしょうけど、これはしばらく節約が必要かも。」
それなりに買いだめはしてあるけれど、新鮮な野菜なんかはどうしても手に入らなくなるだろう。
出来るだけ新鮮なものを食べさせてやりたいところだが手に入らないのならば致し方ない。
少ない露店を見て回っていると、ちょうどルカによさそうな木の玩具が売っていたのでそれを買うことにした。
こんな時、いやこんな時だからこそ子供が喜ぶ物を売ってくれていた店主に感謝しなければならないかもな。
がらがらの市場はなんだか物悲しく買い物もほどほどに店へと急いだ。
「「ただいま。」」
「ママ!」
店に入ると、査定用の空きスペースで遊んでいたルカが弾丸のようにエリザに向かって突っ込んできた。
それを余裕で受け止めて愛情いっぱいに抱きしめるエリザ。
こういうスキンシップが大事なんだよなぁ、見ているだけで幸せな気持ちになってくる。
「ルカ、いい子にしてた?はい、お土産よ。」
「おもちゃ!」
「奥で遊んでらっしゃい。」
「ママもいこ!」
「はいはい、引っ張らないで。」
玩具を片手にエリザの手を引いて裏へと引っ張っていくルカを見送りながら、俺もカウンターの中へと入る。
当たり前だが買取査定はなかったようだがその分販売は多かったようだ。
商品棚にいくつも空きがあるところから察するに報酬をもらった冒険者がその足で寄ったんだろう。
「外はどんな感じでしたか?」
「特にいつもと変わらないんだよなぁこれが。籠城生活にもかかわらず暴動も混乱も起きないのがむしろすごい。」
「それだけここが安全だと信じているのでしょう。ガルグリンダム様もいますし、これだけ頑丈な城壁が崩れるとも思えません。それこそドラゴンでも出てこない限りは。」
「そういう不吉なことを言うのはやめろよな。まぁ、そんなのが出てもあの人がひと捻りにしてしまうんだろうけど。」
王都を守護するのがガルグリンダム様の役目というか宿命というか、なのでそんな存在が出たら真っ先に対処してくれるだろう。
住民たちもそれを信じているからこそいつもと変わらない日々を過ごしているわけで。
「しかしながら仕入れができないとなると、困りましたな。」
「とりあえずはある物を売っていくしかないだろうなぁ。武器が売れても使う場所はないし、ポンポン売れるのは金をもらった今だけだろう。しばらくすれば落ち着きもするさ。」
「それはそれで困りものですが・・・。」
基本的に冒険者が持ち込んでくる素材や装備品を買い取って転がす商売なだけに冒険者が戦えないとなると必然的に仕入れがなくなってしまう。
今は前々から蓄えていた素材や、前線で仕入れた素材で何とかなるがそれも一週間ぐらいでなくなってしまうだろう。
その頃には住民の不満も大きくなり出しているだろうしガス抜き用に何か考えておいたほうがいいんだろうけど、それを考えるのは俺じゃなくて上の偉いさんなので俺は準備だけしておとなしくしておこう。
店の奥からはおもちゃで遊ぶルカの笑い声とエリザの優しい声が一緒に聞こえてくる。
ここ数日は戦い続きだったのでこういう平和な時間もたまには必要だ。
「ジンはあとどれぐらいこれが続くと思う?」
「さて、見当もつきませんなぁ。もっとも主殿がまた何かされるのであれば別ですが。」
「いや、どこをどう頑張ってもあれだけの魔物をどうにかできる手立てはないぞ。」
「となるとしばらくはこのままですな。」
俺をスーパーヒーローか何かだと勘違いしているようだが、ただの買取屋。
確かに装備で多少は戦えるようになっているけれど王都を取り囲む魔物をどうにかするにはそれこそディーネぐらいの力がなければ不可能だ。
ガルグリンダム様にもそれだけの力はあるはずだが、それを行使しないということはまだその時じゃないんだろう。
正直あの人の考えていることはよくわからないんだよな。
ま、何とかなるさ。
「よし、ちょっと出てくる。」
「どちらへ?」
「ギルド協会だ、前線で仕入れた素材のリストを提出するように言われてるのと別件でな。」
「なるほど、次の儲け話ですか。頑張ってください。」
いや、別にそういうつもりじゃないんだが。
とりあえず仕入れた素材を然るべき場所に納品する必要があるからムートンさんにリストを渡しに行くだけであって、別にガラガラの市場をどうにかしようとかそんなことは思ってないぞ。
満面の笑みで手を振るジンに見送られて店を出てそのまま大通りへ。
いつもは何台もの馬車が行きかう大通りも今日は真ん中を人が自由に歩ける歩行者天国状態。
これはこれで新鮮な感じではあるな。
いっそのこと市場じゃなくてここを好きに使うってのもいいかもしれない。
大通りを使ったのってこの間の青龍祭ぐらいだろうか。
夏祭りの時も封鎖する程じゃなかったし、こういう時じゃないと使う事もないだろう。
問題は何をするか。
こんな時だからこそみんなが楽しめる事がいいよなぁやっぱり。
さっきは上のえらいさんがやるべきだとか考えていたけれど、思いついたら即行動が俺の信条。
ついでにいうのならそれで金儲けも出来れば万々歳だ。
やるからにはやっぱり稼がないとな。
皆は楽しくて良し、王都は活気が戻って良し、そして俺は金儲けができて良し。
三方良しが商売の基本というけれどそれが叶うのならばやらない理由はないわけで。
大量の魔物に囲まれた白亜の王都。
いつ終わるかもわからない籠城生活だからこそ俺みたいなのが頑張らないとな。
とはいえ堅牢な城壁は少々の攻撃でどうなることもなく外に出られないという状況以外に日常生活に大きな変化は出ていないようだ。
これだけの状況にもかかわらずパニックが起きないのはさすがというかなんというか、それだけ住民が信頼している証拠なんだろうなぁ。
「どんな感じだ?」
「どうもこうも魔物は増えるばかりだ。最初の話じゃ通過するって話だったのに、どうなってるんだ?」
「それは魔物に聞いてくれ。」
「聞けりゃ苦労しないっての。」
ホリアとともに城壁の上から眼下にうごめく魔物たちを眺めつつため息をつく。
いつもは多くの人が出入りする巨大な門は固く閉じられ、長く伸びる街道には魔物があふれている。
しかしあれだな、どうみても捕食者と被捕食者って関係の魔物ですら一緒にいるってのはどうなっているんだ?
ダンジョン産の魔物は魔素を吸わないと生きていけないのでいずれは朽ちていくんだろうけど、現状ではそれ以上に増えているのが厄介なんだよなぁ。
お互いに食い合わないのもそれが原因なんだろうけど、そうしてくれた方がこっちとしてもありがたいだけに非常に残念だ。
「国王陛下はなんて?」
「今はまだ様子を見るようにとのことだ。無策で出て行って被害が出るぐらいならしっかり策を練ってから攻勢に出るべきだと議会でも意見が出ている。こっちも不用意に団員を危険にさらしたくないから世論がそういう流れなのはありがたいことだ。」
「とはいえ現状維持ってわけにもいかないよなぁ。事前に準備しているだけで食料だっていずれ少なくなるし、もって二か月ってところか。」
「正直秋前に何とかしないといろいろめんどくさいことになりそうだ。あとはセインたちが何かつかんでくれるといいんだが・・・。」
発生源と推測されるダンジョンが見つかればそこを何とかすることでこの問題は解決するだろう。
だがもしそれが原因じゃなかったらそれはそれで大きな問題になる。
ま、それはそれで考えればいいか。
「それじゃあ俺は市場を見て回ってくる、この間買い付けたのを売りさばかないと倉庫がパンパンだ。」
「こんな状況で売れるのか?」
「もちろん売れるさ、食い物以外にも日常で使えるものはいくらでもあるからな。それに、何かあっても最悪ガルグリンダム様が何とかしてくれるだろう。」
「それもそうだな、それじゃあまた夕方。」
「おぅ、ご苦労さん。」
上から魔物を見ているだけで魔物が減ってくれるのならいくらでも見ているが、残念ながらそんなに都合のいい話ではない。
こんな状況でも飯は食わないといけないし、仕事をしないと物はどんどんなくなっていく。
そのための素材を提供するのもまた俺の仕事っていうわけだ。
「話は終わった?」
「特にこれといった話じゃなかったけどな。そっちはどうだった?」
「冒険者ギルドもおんなじ感じね、今はどうにもできないから今のうちによく休んで装備の点検をしてほしいんだって。一足先に前線での報酬が支払われてたからそこそこ忙しくなるんじゃない?」
「そりゃいいことだ。エリザももらったか?」
「もちろん!ちゃんとシロウの分ももらったからこれでルカに玩具を買って帰ってあげましょ。」
俺は何度か店に戻っているがエリザが前線で戦っている間はさみしい思いをさせてしまったからな。
一応本人も納得しているけれどまだまだ寂しいお年頃、母親の元気な姿と新しい玩具を見ればすぐに機嫌も良くなるだろう。
しばらくは外に出られないし、親子水入らずでのんびりするさ。
城壁の下で待っていてくれたエリザと合流して市場へと向かったのだが、いつもなら人でごった返している場所も城門が閉じられているためにいつもの半分ぐらいしか店が出ていなかった。
「うーん、まさかこんなに少ないとは。」
「食べ物系のお店は一つもないわね、まぁ仕方ないけど。」
「食うのに困らないぐらいの備蓄はあるから随時放出されるはずなんだが、やっぱり肉とか野菜が見あたらないなぁ。」
「あってもかなり高いわね。まぁ傷む前に安くするんでしょうけど、これはしばらく節約が必要かも。」
それなりに買いだめはしてあるけれど、新鮮な野菜なんかはどうしても手に入らなくなるだろう。
出来るだけ新鮮なものを食べさせてやりたいところだが手に入らないのならば致し方ない。
少ない露店を見て回っていると、ちょうどルカによさそうな木の玩具が売っていたのでそれを買うことにした。
こんな時、いやこんな時だからこそ子供が喜ぶ物を売ってくれていた店主に感謝しなければならないかもな。
がらがらの市場はなんだか物悲しく買い物もほどほどに店へと急いだ。
「「ただいま。」」
「ママ!」
店に入ると、査定用の空きスペースで遊んでいたルカが弾丸のようにエリザに向かって突っ込んできた。
それを余裕で受け止めて愛情いっぱいに抱きしめるエリザ。
こういうスキンシップが大事なんだよなぁ、見ているだけで幸せな気持ちになってくる。
「ルカ、いい子にしてた?はい、お土産よ。」
「おもちゃ!」
「奥で遊んでらっしゃい。」
「ママもいこ!」
「はいはい、引っ張らないで。」
玩具を片手にエリザの手を引いて裏へと引っ張っていくルカを見送りながら、俺もカウンターの中へと入る。
当たり前だが買取査定はなかったようだがその分販売は多かったようだ。
商品棚にいくつも空きがあるところから察するに報酬をもらった冒険者がその足で寄ったんだろう。
「外はどんな感じでしたか?」
「特にいつもと変わらないんだよなぁこれが。籠城生活にもかかわらず暴動も混乱も起きないのがむしろすごい。」
「それだけここが安全だと信じているのでしょう。ガルグリンダム様もいますし、これだけ頑丈な城壁が崩れるとも思えません。それこそドラゴンでも出てこない限りは。」
「そういう不吉なことを言うのはやめろよな。まぁ、そんなのが出てもあの人がひと捻りにしてしまうんだろうけど。」
王都を守護するのがガルグリンダム様の役目というか宿命というか、なのでそんな存在が出たら真っ先に対処してくれるだろう。
住民たちもそれを信じているからこそいつもと変わらない日々を過ごしているわけで。
「しかしながら仕入れができないとなると、困りましたな。」
「とりあえずはある物を売っていくしかないだろうなぁ。武器が売れても使う場所はないし、ポンポン売れるのは金をもらった今だけだろう。しばらくすれば落ち着きもするさ。」
「それはそれで困りものですが・・・。」
基本的に冒険者が持ち込んでくる素材や装備品を買い取って転がす商売なだけに冒険者が戦えないとなると必然的に仕入れがなくなってしまう。
今は前々から蓄えていた素材や、前線で仕入れた素材で何とかなるがそれも一週間ぐらいでなくなってしまうだろう。
その頃には住民の不満も大きくなり出しているだろうしガス抜き用に何か考えておいたほうがいいんだろうけど、それを考えるのは俺じゃなくて上の偉いさんなので俺は準備だけしておとなしくしておこう。
店の奥からはおもちゃで遊ぶルカの笑い声とエリザの優しい声が一緒に聞こえてくる。
ここ数日は戦い続きだったのでこういう平和な時間もたまには必要だ。
「ジンはあとどれぐらいこれが続くと思う?」
「さて、見当もつきませんなぁ。もっとも主殿がまた何かされるのであれば別ですが。」
「いや、どこをどう頑張ってもあれだけの魔物をどうにかできる手立てはないぞ。」
「となるとしばらくはこのままですな。」
俺をスーパーヒーローか何かだと勘違いしているようだが、ただの買取屋。
確かに装備で多少は戦えるようになっているけれど王都を取り囲む魔物をどうにかするにはそれこそディーネぐらいの力がなければ不可能だ。
ガルグリンダム様にもそれだけの力はあるはずだが、それを行使しないということはまだその時じゃないんだろう。
正直あの人の考えていることはよくわからないんだよな。
ま、何とかなるさ。
「よし、ちょっと出てくる。」
「どちらへ?」
「ギルド協会だ、前線で仕入れた素材のリストを提出するように言われてるのと別件でな。」
「なるほど、次の儲け話ですか。頑張ってください。」
いや、別にそういうつもりじゃないんだが。
とりあえず仕入れた素材を然るべき場所に納品する必要があるからムートンさんにリストを渡しに行くだけであって、別にガラガラの市場をどうにかしようとかそんなことは思ってないぞ。
満面の笑みで手を振るジンに見送られて店を出てそのまま大通りへ。
いつもは何台もの馬車が行きかう大通りも今日は真ん中を人が自由に歩ける歩行者天国状態。
これはこれで新鮮な感じではあるな。
いっそのこと市場じゃなくてここを好きに使うってのもいいかもしれない。
大通りを使ったのってこの間の青龍祭ぐらいだろうか。
夏祭りの時も封鎖する程じゃなかったし、こういう時じゃないと使う事もないだろう。
問題は何をするか。
こんな時だからこそみんなが楽しめる事がいいよなぁやっぱり。
さっきは上のえらいさんがやるべきだとか考えていたけれど、思いついたら即行動が俺の信条。
ついでにいうのならそれで金儲けも出来れば万々歳だ。
やるからにはやっぱり稼がないとな。
皆は楽しくて良し、王都は活気が戻って良し、そして俺は金儲けができて良し。
三方良しが商売の基本というけれどそれが叶うのならばやらない理由はないわけで。
大量の魔物に囲まれた白亜の王都。
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