1,241 / 1,415
1236.転売屋は雨具を仕入れる
しおりを挟む
朝方は天気が良かったはずなのに、昼を過ぎてからだんだんと雲が分厚くなってきた。
青龍祭の時期は雨が降りやすいとは聞いていたけれど、こうも極端に天候が変わるとは思っていなかった。
青空が見る見るうちに灰色に染まり、気づけば重たい雲で一杯になってしまった。
「うーむ、今にも振り出しそうだな。」
「ここは天幕がありますが客足に影響が出そうですね。」
「これから探索から戻ってきた冒険者が来るっていうのに、困ったもんだ。」
アニエスさんと共に曇天の空を見つめ小さなため息をつく。
保存食や装備品など冒険者向けの売り物は午前よりも午後の方が売れやすい。
にも拘わらずその時間に雨が降り出そうものならめんどくさがりの冒険者が出てくるはずがないんだよなぁ。
そうなれば宿にでも引き込まって昼間から飲んだくれるのが冒険者という生き物。
雨が降るってわかっていたらつまみになりそうなものを並べたんだが、残念だ。
「あの、ここって買取をしてくれるお店ですよね。」
「あぁ、買取もやってるぞ。」
「見積だけでもいいですか?せっかくなら高いところで売りたくて。」
今日はもう撤退かと諦めかけていたその時だった、長身の女性冒険者が店の前で立ち止まる。
腰まで伸びたブロンドの髪、冒険者でここまで髪の毛を伸ばしているのは珍しいな。
皆戦闘の時に邪魔になるからと短くしている。
伸ばせるという事は後衛職か何かなんだろう。
皮の胸当ては付けているものその他の装備品は持っていないのでどんな職業なのかは確認できなかった。
「その様子だとギルドにもいったって感じか。」
「向こうが思ってたよりも安くて、それで仲間にここの事を聞いてきたんです。」
「うちが絶対に高いという保証はできないが、とりあえず見せてもらおうか。」
「よろしくお願いします。」
中々礼儀正しい冒険者じゃないか。
普通なら立ったまま物を突き出してくるやつが多いのに、その場にしゃがんでカバンから商品を取り出して両手でそっと差し出してくれた。
こんな対応されたなら俺もしっかりと返してあげるべきだろう。
『ミラージュゴーストのマント。ミラージュゴーストは周囲の風景に溶け込むように反射する特別なマントを身を隠して襲ってくるゴースト系の魔物。肉眼では存在を確認しづらいが、魔素のコントロールがあまり上手くないのか気を付けていれば場所を特定することはできる。マントを剝ぎ取られると逃げ出してしまう恥ずかしがり屋の魔物としても有名。最近の平均取引価格は銅貨30枚、最安値銅貨22枚最高値銅貨51枚、最終取引日は41日前と記録されています。』
差し出されたのはビニールのような不思議な素材。
触り心地は何とも微妙で、べたべたではないものの力を入れるとすぐに素材に引っかかってしまうような感じ。
かと思ったら、素材の反対側はすべすべで表と裏で触り心地が全然違った。
なんだろう、大きさ的に雨合羽をほうふつとさせるな。
だってフードみたいな部分があるしこれ見よがしにここに頭を突っ込めと主張している気がする。
「どうですか?」
「これが全部で何枚あるんだ?」
「とりあえず10枚あります。」
「とりあえず?」
「宿に戻ると後30枚ぐらい。」
「そんなにたくさん出てくる魔物なのか?」
「特定のダンジョンでは頻繁に遭遇する魔物だったかと。」
見た目はタダのビニールの塊。
使い道があるかと聞かれると正直すぐには思いつかない。
羽織る事で魔物のように周りの景色に同化できるのならば使い道もあるのだが、残念ながらそういうわけではなさそうだ。
ちょっと大きい風蜥蜴の被膜と思えば使い道もあるかもしれないけど、分厚すぎて邪魔になるだろうか。
「とりあえずこの10枚を銀貨2枚でなら買ってもいいぞ。」
「もうちょっと高くなりませんか?」
「そうはいってもなぁ、使い道がない物に金を出すわけにはいかないし。ギルドはなんて言ってるんだ?」
「向こうは銀貨1枚と銅貨50枚です。」
「うちの方が高いわけか・・・銀貨3枚それが上限だ。」
命を懸けて戦ってきただけに少しでも高く買ってほしいという気持ちはわかるが、こっちも商売なので使い道のない物にいくらでも金を払うわけではない。
それでもギルドの倍の価格で買い取ってくれるならと銀貨3枚で商談は成立した。
残されたビニールの塊を前にしばし考える。
「これをどうするんです?」
「わからん。でもまぁほかにもそんなものを買い取ってきてるわけだし、何かには使えるだろう。」
「相変わらずですね。」
「誉め言葉として受け取っておく。ぶっちゃけあのまま長引くと雨になりそうだと思ったから・・・って、やっぱり降って来たか。」
空を見上げるととうとう自分の重さに耐えきれず雲が涙を流し始めた。
これはすぐに雨脚が強まる予感。
仕方ない、少し早いが今日はあきらめて帰るとしよう。
そう思って片づけを行っていたのだが、思った以上に早く雨脚が強くなってしまった。
こんな日に限って外套がないんだよなぁ。
うーむ、走って戻って取りに行く手もあるんだがびしょびしょになった上それでまたここに戻ってくるのは非常にめんどくさい。
「そうか、こいつを羽織ればいいんだ。」
「少し短くありませんか?」
「足元が濡れるのは致し方ないが、最低限頭と手元は守れるだろう。」
「まぁそれぐらいであれば確かに。」
どうしたもんかと考えていた時さっき買い取った素材を思い出した。
よく見ると雨合羽のようにも見える。
サラサラの面を外にしてフードのような部分を頭にのせればポンチョのような感じに仕上がった。
前をひもで軽く縛ればずれる心配もない。
腰ぐらいの長さしかないので歩くと雨でぬれてしまうが、それでも腰から上を守れるのはありがたい限りだ。
アニエスさんにもかぶってもらい、二人で荷物を抱えて雨脚の強くなる中大通りを小走りで歩く。
軒先で雨宿りする人なんかが何事かという目で見てくるが、とりあえず今は急いで屋敷に戻ることだけ考えよう。
「はぁ、疲れた。」
「お疲れさまでした。」
「アニエスさんもお疲れさん、後は俺がやっとくから先に足を洗ってきてもいいぞ。」
「それが、思いのほか濡れていないんです。なんででしょうか。」
「え、マジで?」
そう言えばと自分の足元を見てみると、膝までしか隠れていないはずなのに靴の先が少し濡れている程度で思っていたほど汚れていなかった。
一体どういうことだ?
着ているやつは確かに濡れているのによく見ると裾の方だけ水滴がついていない。
いったいどういう原理なのか。
気になったらすぐ実験、ってことで荷物をエントランスに放置してそのまま強い雨の降る外へと飛び出してみると不思議なことに裾の部分だけ雨が当たっていないように見える。
いや、当たってないんじゃなくて弾かれているのか。
上からマントを伝って流れ落ちてきたやつが裾に到着すると外に向かってピョンと飛んでいくようにも見える。
うーむ、原理はわからないがこのおかげで足がほとんど濡れなかったようだ。
外套と違って着ている服も表情もわかるので身を隠す効果は全くないものの、逆に見えている方が安心な時もあるだろう。
特に王宮や議会など、重要な場所を守っているときに外套を身にまとったまま近づくだけで緊張が走る。
その点これなら相手に危機感を感じさせることも少なくなるので無用な緊張が走る心配もない。
なにより表情がわかるってのもいいな。
外套のフードってかなり深いから相手がどういう顔をしているのかとか誰なのかがさっぱりわからないのだが、これがあるとその心配もなくなるだろう。
もちろん既存の外套にはそれの良さがたくさんあるので全くなくなることはないだろうけど、使用場所を限るという意味では使い道があるかもしれない。
「いかがでしたか?」
「原理はわからないが水をはじいているのは間違いない。確かミラージュゴーストは周りの景色を反射させて隠れるんだよな?」
「そういわれていますね、私も何度か退治したことがありますが視覚だけで存在を確認するのは難しいでしょう。とはいえ魔素の扱いが非常に悪いのですぐに気配を察知できますが。」
「もしかして見えないだけで裾がながいんじゃないか、これ。」
試しに上から下に触っていくと裾だと思っていた部分よりも下にまだ触った感覚があった。
場所は膝のあたりぐらいまで。
剥ぎ取ってしまうと効果は薄れるのかもしれないが本来はこんな感じで周りの景色に同化させて隠れているんだろう。
もしかするともっと上の部分まで隠す方法があるかもしれない。
「見えない裾のおかげでぬれなかったんですね。」
「そうみたいだ。強度とかは正直わからないが、普通の外套よりも色々と使い道がありそうな気がする。」
「お気に召しましたか?」
「あぁ、これはいい買い物をした。」
まだ宿に在庫があるって言ってたし、雨が上がったら本人を訪ねて在庫を全部買わせてもらおう。
正直冒険者には売れないだろうけど然るべき場所の然るべき人たちには喜ばれるはずだ。
もしくは新しい雨具として人気が出れば新しい儲けのネタになるかもしれない。
珍しい魔物じゃないらしいし、今度まとめて依頼を出してみてもいいだろう。
「世の中にはまだまだ新しい使い方のできるもので溢れているのですね。」
「いかに先入観を捨てて考えられるかが重要ってことだな。」
「確かにそれは言えるかもしれません。魔物との戦いも先入観にとらわれずもっと柔軟に考える事で新たな対策方法が生まれることもありますから。」
答えは決して一つじゃない。
常日頃からそう考え続けることで新しい金儲けの方法が生まれるかもしれない。
新しい雨具の誕生がまさにそのいい例だ。
如何に柔軟に頭を回転させて更なる使い道を思案しよう。
でもとりあえずはこれで一儲けしてからだけどな。
青龍祭の時期は雨が降りやすいとは聞いていたけれど、こうも極端に天候が変わるとは思っていなかった。
青空が見る見るうちに灰色に染まり、気づけば重たい雲で一杯になってしまった。
「うーむ、今にも振り出しそうだな。」
「ここは天幕がありますが客足に影響が出そうですね。」
「これから探索から戻ってきた冒険者が来るっていうのに、困ったもんだ。」
アニエスさんと共に曇天の空を見つめ小さなため息をつく。
保存食や装備品など冒険者向けの売り物は午前よりも午後の方が売れやすい。
にも拘わらずその時間に雨が降り出そうものならめんどくさがりの冒険者が出てくるはずがないんだよなぁ。
そうなれば宿にでも引き込まって昼間から飲んだくれるのが冒険者という生き物。
雨が降るってわかっていたらつまみになりそうなものを並べたんだが、残念だ。
「あの、ここって買取をしてくれるお店ですよね。」
「あぁ、買取もやってるぞ。」
「見積だけでもいいですか?せっかくなら高いところで売りたくて。」
今日はもう撤退かと諦めかけていたその時だった、長身の女性冒険者が店の前で立ち止まる。
腰まで伸びたブロンドの髪、冒険者でここまで髪の毛を伸ばしているのは珍しいな。
皆戦闘の時に邪魔になるからと短くしている。
伸ばせるという事は後衛職か何かなんだろう。
皮の胸当ては付けているものその他の装備品は持っていないのでどんな職業なのかは確認できなかった。
「その様子だとギルドにもいったって感じか。」
「向こうが思ってたよりも安くて、それで仲間にここの事を聞いてきたんです。」
「うちが絶対に高いという保証はできないが、とりあえず見せてもらおうか。」
「よろしくお願いします。」
中々礼儀正しい冒険者じゃないか。
普通なら立ったまま物を突き出してくるやつが多いのに、その場にしゃがんでカバンから商品を取り出して両手でそっと差し出してくれた。
こんな対応されたなら俺もしっかりと返してあげるべきだろう。
『ミラージュゴーストのマント。ミラージュゴーストは周囲の風景に溶け込むように反射する特別なマントを身を隠して襲ってくるゴースト系の魔物。肉眼では存在を確認しづらいが、魔素のコントロールがあまり上手くないのか気を付けていれば場所を特定することはできる。マントを剝ぎ取られると逃げ出してしまう恥ずかしがり屋の魔物としても有名。最近の平均取引価格は銅貨30枚、最安値銅貨22枚最高値銅貨51枚、最終取引日は41日前と記録されています。』
差し出されたのはビニールのような不思議な素材。
触り心地は何とも微妙で、べたべたではないものの力を入れるとすぐに素材に引っかかってしまうような感じ。
かと思ったら、素材の反対側はすべすべで表と裏で触り心地が全然違った。
なんだろう、大きさ的に雨合羽をほうふつとさせるな。
だってフードみたいな部分があるしこれ見よがしにここに頭を突っ込めと主張している気がする。
「どうですか?」
「これが全部で何枚あるんだ?」
「とりあえず10枚あります。」
「とりあえず?」
「宿に戻ると後30枚ぐらい。」
「そんなにたくさん出てくる魔物なのか?」
「特定のダンジョンでは頻繁に遭遇する魔物だったかと。」
見た目はタダのビニールの塊。
使い道があるかと聞かれると正直すぐには思いつかない。
羽織る事で魔物のように周りの景色に同化できるのならば使い道もあるのだが、残念ながらそういうわけではなさそうだ。
ちょっと大きい風蜥蜴の被膜と思えば使い道もあるかもしれないけど、分厚すぎて邪魔になるだろうか。
「とりあえずこの10枚を銀貨2枚でなら買ってもいいぞ。」
「もうちょっと高くなりませんか?」
「そうはいってもなぁ、使い道がない物に金を出すわけにはいかないし。ギルドはなんて言ってるんだ?」
「向こうは銀貨1枚と銅貨50枚です。」
「うちの方が高いわけか・・・銀貨3枚それが上限だ。」
命を懸けて戦ってきただけに少しでも高く買ってほしいという気持ちはわかるが、こっちも商売なので使い道のない物にいくらでも金を払うわけではない。
それでもギルドの倍の価格で買い取ってくれるならと銀貨3枚で商談は成立した。
残されたビニールの塊を前にしばし考える。
「これをどうするんです?」
「わからん。でもまぁほかにもそんなものを買い取ってきてるわけだし、何かには使えるだろう。」
「相変わらずですね。」
「誉め言葉として受け取っておく。ぶっちゃけあのまま長引くと雨になりそうだと思ったから・・・って、やっぱり降って来たか。」
空を見上げるととうとう自分の重さに耐えきれず雲が涙を流し始めた。
これはすぐに雨脚が強まる予感。
仕方ない、少し早いが今日はあきらめて帰るとしよう。
そう思って片づけを行っていたのだが、思った以上に早く雨脚が強くなってしまった。
こんな日に限って外套がないんだよなぁ。
うーむ、走って戻って取りに行く手もあるんだがびしょびしょになった上それでまたここに戻ってくるのは非常にめんどくさい。
「そうか、こいつを羽織ればいいんだ。」
「少し短くありませんか?」
「足元が濡れるのは致し方ないが、最低限頭と手元は守れるだろう。」
「まぁそれぐらいであれば確かに。」
どうしたもんかと考えていた時さっき買い取った素材を思い出した。
よく見ると雨合羽のようにも見える。
サラサラの面を外にしてフードのような部分を頭にのせればポンチョのような感じに仕上がった。
前をひもで軽く縛ればずれる心配もない。
腰ぐらいの長さしかないので歩くと雨でぬれてしまうが、それでも腰から上を守れるのはありがたい限りだ。
アニエスさんにもかぶってもらい、二人で荷物を抱えて雨脚の強くなる中大通りを小走りで歩く。
軒先で雨宿りする人なんかが何事かという目で見てくるが、とりあえず今は急いで屋敷に戻ることだけ考えよう。
「はぁ、疲れた。」
「お疲れさまでした。」
「アニエスさんもお疲れさん、後は俺がやっとくから先に足を洗ってきてもいいぞ。」
「それが、思いのほか濡れていないんです。なんででしょうか。」
「え、マジで?」
そう言えばと自分の足元を見てみると、膝までしか隠れていないはずなのに靴の先が少し濡れている程度で思っていたほど汚れていなかった。
一体どういうことだ?
着ているやつは確かに濡れているのによく見ると裾の方だけ水滴がついていない。
いったいどういう原理なのか。
気になったらすぐ実験、ってことで荷物をエントランスに放置してそのまま強い雨の降る外へと飛び出してみると不思議なことに裾の部分だけ雨が当たっていないように見える。
いや、当たってないんじゃなくて弾かれているのか。
上からマントを伝って流れ落ちてきたやつが裾に到着すると外に向かってピョンと飛んでいくようにも見える。
うーむ、原理はわからないがこのおかげで足がほとんど濡れなかったようだ。
外套と違って着ている服も表情もわかるので身を隠す効果は全くないものの、逆に見えている方が安心な時もあるだろう。
特に王宮や議会など、重要な場所を守っているときに外套を身にまとったまま近づくだけで緊張が走る。
その点これなら相手に危機感を感じさせることも少なくなるので無用な緊張が走る心配もない。
なにより表情がわかるってのもいいな。
外套のフードってかなり深いから相手がどういう顔をしているのかとか誰なのかがさっぱりわからないのだが、これがあるとその心配もなくなるだろう。
もちろん既存の外套にはそれの良さがたくさんあるので全くなくなることはないだろうけど、使用場所を限るという意味では使い道があるかもしれない。
「いかがでしたか?」
「原理はわからないが水をはじいているのは間違いない。確かミラージュゴーストは周りの景色を反射させて隠れるんだよな?」
「そういわれていますね、私も何度か退治したことがありますが視覚だけで存在を確認するのは難しいでしょう。とはいえ魔素の扱いが非常に悪いのですぐに気配を察知できますが。」
「もしかして見えないだけで裾がながいんじゃないか、これ。」
試しに上から下に触っていくと裾だと思っていた部分よりも下にまだ触った感覚があった。
場所は膝のあたりぐらいまで。
剥ぎ取ってしまうと効果は薄れるのかもしれないが本来はこんな感じで周りの景色に同化させて隠れているんだろう。
もしかするともっと上の部分まで隠す方法があるかもしれない。
「見えない裾のおかげでぬれなかったんですね。」
「そうみたいだ。強度とかは正直わからないが、普通の外套よりも色々と使い道がありそうな気がする。」
「お気に召しましたか?」
「あぁ、これはいい買い物をした。」
まだ宿に在庫があるって言ってたし、雨が上がったら本人を訪ねて在庫を全部買わせてもらおう。
正直冒険者には売れないだろうけど然るべき場所の然るべき人たちには喜ばれるはずだ。
もしくは新しい雨具として人気が出れば新しい儲けのネタになるかもしれない。
珍しい魔物じゃないらしいし、今度まとめて依頼を出してみてもいいだろう。
「世の中にはまだまだ新しい使い方のできるもので溢れているのですね。」
「いかに先入観を捨てて考えられるかが重要ってことだな。」
「確かにそれは言えるかもしれません。魔物との戦いも先入観にとらわれずもっと柔軟に考える事で新たな対策方法が生まれることもありますから。」
答えは決して一つじゃない。
常日頃からそう考え続けることで新しい金儲けの方法が生まれるかもしれない。
新しい雨具の誕生がまさにそのいい例だ。
如何に柔軟に頭を回転させて更なる使い道を思案しよう。
でもとりあえずはこれで一儲けしてからだけどな。
11
お気に入りに追加
388
あなたにおすすめの小説

Age43の異世界生活…おじさんなのでほのぼの暮します
夏田スイカ
ファンタジー
異世界に転生した一方で、何故かおじさんのままだった主人公・沢村英司が、薬師となって様々な人助けをする物語です。
この説明をご覧になった読者の方は、是非一読お願いします。
※更新スパンは週1~2話程度を予定しております。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

鑑定能力で恩を返す
KBT
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。
彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。
そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。
この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。
帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。
そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。
そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ
Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_
【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】
後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。
目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。
そして若返った自分の身体。
美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。
これでワクワクしない方が嘘である。
そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~
飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。
彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。
独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。
この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。
※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる