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1132.転売屋は自分の感覚を信じる
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「いつもと違うところねぇ・・・。」
「なんでもいい、ダンジョンの様子で違うところがあれば教えてくれ。」
「シロウさんの疑問はわかるけど、今のところそういう兆候はないと思うわ。確かにマジックトレントが上層部で出たりヒートシープが大量発生したっていう事実はあるけど、そういうのが今までなかったわけじゃないし大量発生なんてよくある事でしょ?」
この間の一件を踏まえて何か変わったことはないかと冒険者ギルドに尋ねてみたのだが、望んでいた回答は得られなかった。
確かにニアの言うように大量発生はよくある話だし、地上で普段見なかった魔物が出たことだって初めてじゃない。
今回のスノーライガーの一件だって偶然起きただけであって、俺が気にしすぎなだけという可能性だって十分にある。
だがどうも気になるんだよなぁ。
これ以上の回答は得られそうにないのでニアにお礼を言ってひとまず屋敷へと戻った。
「考えすぎじゃない?」
「そうだといいんだが、だが気になるんだよなぁ。」
「魔物の大量発生に意図しない魔物の出現、確かにいつもと違う感じではありますがなかったわけではありません。それに、そういった魔物が出ればシロウ様が儲かるわけですし悪い事ではないですよね?」
「アナタの心配もわかりますが、今の状況ではそれを突き止めるのは難しいのではないでしょうか。」
執務室に戻り仕事をする傍ら女たちに愚痴をこぼすと予想通りの返事が返ってきた。
うーむ、やっぱりそういう答えになるよなぁ。
俺がぶつぶつ言っているのはただ単にそう感じるだけの話であって、それを示す具体的な証拠はなに一つもない。
それに、ミラの言うように珍しい魔物や大量発生する魔物が出たりすれば最終的に俺は儲かる。
今までの俺なら金儲けができるのならばむしろありがたいと思っていたことだろう。
ハーシェさんもミラも俺の気持ちは理解しているものの、具体的な証拠がない以上変に思い込みすぎない方がいいのではと心配してくれているわけで。
やっぱり俺の考えすぎか。
年末が近づいてきてなんとなくそういう気分になっているのかもしれない。
ここはひとつ心を落ち着かせる香茶でも飲んでリラックスするとしよう。
仕事を切り上げ食堂に移動して一息つく。
「こちらでも特に変わったことは感じませんね。しいて言えば食材の値段が微妙に上がっていることでしょうか。」
「金が回れば比例して他の値段も上がるもの、インフレ率は想定の範囲内ってところだ。」
「それに、魔物の大量発生が起きればその分食材が大量に手に入りますからね、俺としてはありがたいです。」
「まぁ確かにな。」
そうか、やっぱり俺の考えすぎか。
リラックス効果の高い南方の香茶を頂きつつ小雪の降る曇天を静かに眺める。
あー、美味い。
「シロウ様少しよろしいですか?」
「ん?セーラさん・・・じゃなかった今はセラフィムさんか。どうしたんだ?」
「先ほどの話ですが確認する方法はあると思います。」
「どういうことだ?」
「若干のブレはあると思われますが冒険者から持ち込まれます素材の総量を確認すれば、ここ数か月分の動きは把握できるかと。特に王都に出荷するために固定買取している素材などは一定数量が安定して持ち込まれていますので、それらを基準にしつつ買取量を把握すればダンジョン内で異変が起きているかわかるかもしれません。」
ふむ、確かにそのやり方ならある程度の動きは把握できるかもしれない。
うちに持ち込まれる素材の総量はダンジョン内の状況に比例する、特定の魔物が増えれば増えるし、ゆっくりと減っていっているのであればそれもわかる。
カニの一件以降彼らも一定数を確保しようとはするものの、狩りつくして絶滅させてしまうリスクを考えて最近は無理をしないようになっている。
彼らの犠牲は無駄ではなかったわけだ。
「ふむ、だがそのやり方だとかなり時間がかからないか?素材の種類別総量の把握となると膨大な数になるぞ。」
「「御心配には及びません。そのために私たちがいるのですから。」」
話をしながら二人に分かれるのは心臓に悪いからやめてもらえないだろうか。
まるで陽炎のように輪郭がぼやけたかと思ったら、まるでスライドするように同じ姿がもう一つ現れる。
違うのは巻いた後ろ髪が右肩から出ているか左肩から出ているかだけ、それ以外で見分ける方法はない。
「どのぐらいかかる?」
「「今からですと・・・夕方までには。」」
「早すぎないか?」
「「年末に向けて集計を取っておりましたので。」」
つまり年末には各魔物の種類別買取総量ランキングなるものを見せられるかもしれなかったと。
うーむ、優秀ではあるんだけどそれを使うベクトルがなんだかちょっと違うんだよなぁ。
まぁ、言わないけど。
「ならそっちの件は任せた。俺は俺で散歩しつつ聞き込みを続ける。」
「「お気をつけて。」」
よし、休憩は終わりだ。
他のみんなは大丈夫だろうといっているが、やはり気になるものは気になる。
具体的な数字を見て問題なければすっぱり諦めるし、もしそうでないのなら具体的な対策を取らなければならないだろう。
なんせ王都への輸出は儲けのそれなりの部分を占めているからな、それが少なくなるのはよろしくない。
来年の儲けを維持するためにも気になる事は調べてみるとしよう。
「と、いうわけでやはり異変はあったようだ。セーラさん、ラフィムさん、解説宜しく。」
「畏まりました。では最初に、こちらの資料をご覧ください。」
夕方。
食堂に集まった面々を前にセーラさんが書類を配り始める。
今回は女達だけでなく羊男とニアの二人にもギルドを代表して参加してもらっている。
それぐらい大きな問題だと俺は認識しているが果たしてどういう反応を見せるだろうか。
「今回シロウ様の相談に先駆け、一年間の各素材別取引額の集計を取っておりました。それを元にシロウ様が王都に出荷する魔物の素材約30種類の持ち込み量を各月別に記載しておりますのでご覧ください。これらの素材に関しては毎月一定数の数が持ち込まれておりますので非常にわかり易い数値となっております。その中の半数に目立った動きはありませんが、残りの半数、特に4種類に関しては著しい量の低下もしくは増加が確認できます。今回調査しましたのはこれだけになりますが、全数を確認すればもっと多くの素材に低下もしくは増加の傾向があると考えられるでしょう。」
「ちょ、ちょっと待って、アラクネの糸でこんなに違いがあるの!?」
「ございます。これらはギルドでも買取をしていたと思いますがご確認されていませんか?」
「全数まではさすがに。でも、今思えばアラクネの糸だけ依頼が無くならなかったのは数が少なくなっているからなのね。」
「逆にブルーフォックスの毛皮がものすごい増えている。この街ではあまり使用しませんが、王都ではかなり人気のある素材なんだとか。これはシロウさんが大喜びするわけだ。」
今回著しい変化があるのはアラクネの糸とブルーフォックスの毛皮。
どちらもありふれた素材ではあるものの、前者は日用品だけでなく工業用にも多用される素材でありながら供給量が減っており、それはそのまま日常生活に影響してくる。
逆に後者は掃除道具で一定数の需要はあるもののそれ以外ではあまり需要が無く、王都では掃除道具やその他嗜好品として高値で取引されている為取引数が増えれば俺の懐がどんどん温かくなる素材だ。
他にも一般的に使用するものしないものに限らず半数の素材に増減が見られるというのは、データとして見逃すことが出来ないだろう。
他にも食料品で主に肉類が減少しており、珍しいロックバードの卵や魚介系の素材が増加している。
もちろん減少しているだけで確保できないわけではないようだが、今までと同じ労力をかけた時に得られる数が減っているようだ。
肉、例えばワイルドカウなどは肉の他にも皮なんかも日常的に使用されている為、それらも一緒に減っていると考えられる。
何かが増えて何かが減る。
今までの常識が根底から覆る内容だけにニアやエリザだけでなく他の面々も重たい表情になってしまった。
「とまぁ、全部ではないにせよこれだけの素材に影響が出ているのは事実だ。もちろん大量発生や普段いない魔物が発生しているなんてのが前々から起きているのもわかっているが、冒険者を総動員して今一度ダンジョン内の実情を把握した方がいいんじゃないかと思っている。凶悪な魔物が増えているのならそこは気を付けないといけないし、逆に減っているのならそこでしか取れなかった素材が採りやすくなるという事。この街はダンジョンで生きてるんだ、それを確認するのは悪い事じゃないだろ?」
「シロウの言う事にも一理あるわね。現にこういう結果が出てるんだもの、新人に危険が及ぶことを考えたらやらない理由はないわ。そうよね、ニア。」
「ここまで具体的な数字を出されてやらないわけにはいかないわよ。」
「街としてもダンジョンの実情を知るのは有難い事です。これをもとにシロウさんが新しい儲け話を考えてくれれば街も潤うわけですから。」
「そう思うなら費用は街が持ってくれるんだろうな?」
「依頼料は出しますけど、買取はシロウさんがして下さいね。」
それで済むならお安い御用だ。
素材を買い取っても結局は俺の所に増えて戻ってくるわけだし、冒険者に金が回ればこれまた買い取った装備品は売れる事だろう。
ともかく年末最後の大仕事は決まった。
今年の憂いは今年のうちにってね。
「なんでもいい、ダンジョンの様子で違うところがあれば教えてくれ。」
「シロウさんの疑問はわかるけど、今のところそういう兆候はないと思うわ。確かにマジックトレントが上層部で出たりヒートシープが大量発生したっていう事実はあるけど、そういうのが今までなかったわけじゃないし大量発生なんてよくある事でしょ?」
この間の一件を踏まえて何か変わったことはないかと冒険者ギルドに尋ねてみたのだが、望んでいた回答は得られなかった。
確かにニアの言うように大量発生はよくある話だし、地上で普段見なかった魔物が出たことだって初めてじゃない。
今回のスノーライガーの一件だって偶然起きただけであって、俺が気にしすぎなだけという可能性だって十分にある。
だがどうも気になるんだよなぁ。
これ以上の回答は得られそうにないのでニアにお礼を言ってひとまず屋敷へと戻った。
「考えすぎじゃない?」
「そうだといいんだが、だが気になるんだよなぁ。」
「魔物の大量発生に意図しない魔物の出現、確かにいつもと違う感じではありますがなかったわけではありません。それに、そういった魔物が出ればシロウ様が儲かるわけですし悪い事ではないですよね?」
「アナタの心配もわかりますが、今の状況ではそれを突き止めるのは難しいのではないでしょうか。」
執務室に戻り仕事をする傍ら女たちに愚痴をこぼすと予想通りの返事が返ってきた。
うーむ、やっぱりそういう答えになるよなぁ。
俺がぶつぶつ言っているのはただ単にそう感じるだけの話であって、それを示す具体的な証拠はなに一つもない。
それに、ミラの言うように珍しい魔物や大量発生する魔物が出たりすれば最終的に俺は儲かる。
今までの俺なら金儲けができるのならばむしろありがたいと思っていたことだろう。
ハーシェさんもミラも俺の気持ちは理解しているものの、具体的な証拠がない以上変に思い込みすぎない方がいいのではと心配してくれているわけで。
やっぱり俺の考えすぎか。
年末が近づいてきてなんとなくそういう気分になっているのかもしれない。
ここはひとつ心を落ち着かせる香茶でも飲んでリラックスするとしよう。
仕事を切り上げ食堂に移動して一息つく。
「こちらでも特に変わったことは感じませんね。しいて言えば食材の値段が微妙に上がっていることでしょうか。」
「金が回れば比例して他の値段も上がるもの、インフレ率は想定の範囲内ってところだ。」
「それに、魔物の大量発生が起きればその分食材が大量に手に入りますからね、俺としてはありがたいです。」
「まぁ確かにな。」
そうか、やっぱり俺の考えすぎか。
リラックス効果の高い南方の香茶を頂きつつ小雪の降る曇天を静かに眺める。
あー、美味い。
「シロウ様少しよろしいですか?」
「ん?セーラさん・・・じゃなかった今はセラフィムさんか。どうしたんだ?」
「先ほどの話ですが確認する方法はあると思います。」
「どういうことだ?」
「若干のブレはあると思われますが冒険者から持ち込まれます素材の総量を確認すれば、ここ数か月分の動きは把握できるかと。特に王都に出荷するために固定買取している素材などは一定数量が安定して持ち込まれていますので、それらを基準にしつつ買取量を把握すればダンジョン内で異変が起きているかわかるかもしれません。」
ふむ、確かにそのやり方ならある程度の動きは把握できるかもしれない。
うちに持ち込まれる素材の総量はダンジョン内の状況に比例する、特定の魔物が増えれば増えるし、ゆっくりと減っていっているのであればそれもわかる。
カニの一件以降彼らも一定数を確保しようとはするものの、狩りつくして絶滅させてしまうリスクを考えて最近は無理をしないようになっている。
彼らの犠牲は無駄ではなかったわけだ。
「ふむ、だがそのやり方だとかなり時間がかからないか?素材の種類別総量の把握となると膨大な数になるぞ。」
「「御心配には及びません。そのために私たちがいるのですから。」」
話をしながら二人に分かれるのは心臓に悪いからやめてもらえないだろうか。
まるで陽炎のように輪郭がぼやけたかと思ったら、まるでスライドするように同じ姿がもう一つ現れる。
違うのは巻いた後ろ髪が右肩から出ているか左肩から出ているかだけ、それ以外で見分ける方法はない。
「どのぐらいかかる?」
「「今からですと・・・夕方までには。」」
「早すぎないか?」
「「年末に向けて集計を取っておりましたので。」」
つまり年末には各魔物の種類別買取総量ランキングなるものを見せられるかもしれなかったと。
うーむ、優秀ではあるんだけどそれを使うベクトルがなんだかちょっと違うんだよなぁ。
まぁ、言わないけど。
「ならそっちの件は任せた。俺は俺で散歩しつつ聞き込みを続ける。」
「「お気をつけて。」」
よし、休憩は終わりだ。
他のみんなは大丈夫だろうといっているが、やはり気になるものは気になる。
具体的な数字を見て問題なければすっぱり諦めるし、もしそうでないのなら具体的な対策を取らなければならないだろう。
なんせ王都への輸出は儲けのそれなりの部分を占めているからな、それが少なくなるのはよろしくない。
来年の儲けを維持するためにも気になる事は調べてみるとしよう。
「と、いうわけでやはり異変はあったようだ。セーラさん、ラフィムさん、解説宜しく。」
「畏まりました。では最初に、こちらの資料をご覧ください。」
夕方。
食堂に集まった面々を前にセーラさんが書類を配り始める。
今回は女達だけでなく羊男とニアの二人にもギルドを代表して参加してもらっている。
それぐらい大きな問題だと俺は認識しているが果たしてどういう反応を見せるだろうか。
「今回シロウ様の相談に先駆け、一年間の各素材別取引額の集計を取っておりました。それを元にシロウ様が王都に出荷する魔物の素材約30種類の持ち込み量を各月別に記載しておりますのでご覧ください。これらの素材に関しては毎月一定数の数が持ち込まれておりますので非常にわかり易い数値となっております。その中の半数に目立った動きはありませんが、残りの半数、特に4種類に関しては著しい量の低下もしくは増加が確認できます。今回調査しましたのはこれだけになりますが、全数を確認すればもっと多くの素材に低下もしくは増加の傾向があると考えられるでしょう。」
「ちょ、ちょっと待って、アラクネの糸でこんなに違いがあるの!?」
「ございます。これらはギルドでも買取をしていたと思いますがご確認されていませんか?」
「全数まではさすがに。でも、今思えばアラクネの糸だけ依頼が無くならなかったのは数が少なくなっているからなのね。」
「逆にブルーフォックスの毛皮がものすごい増えている。この街ではあまり使用しませんが、王都ではかなり人気のある素材なんだとか。これはシロウさんが大喜びするわけだ。」
今回著しい変化があるのはアラクネの糸とブルーフォックスの毛皮。
どちらもありふれた素材ではあるものの、前者は日用品だけでなく工業用にも多用される素材でありながら供給量が減っており、それはそのまま日常生活に影響してくる。
逆に後者は掃除道具で一定数の需要はあるもののそれ以外ではあまり需要が無く、王都では掃除道具やその他嗜好品として高値で取引されている為取引数が増えれば俺の懐がどんどん温かくなる素材だ。
他にも一般的に使用するものしないものに限らず半数の素材に増減が見られるというのは、データとして見逃すことが出来ないだろう。
他にも食料品で主に肉類が減少しており、珍しいロックバードの卵や魚介系の素材が増加している。
もちろん減少しているだけで確保できないわけではないようだが、今までと同じ労力をかけた時に得られる数が減っているようだ。
肉、例えばワイルドカウなどは肉の他にも皮なんかも日常的に使用されている為、それらも一緒に減っていると考えられる。
何かが増えて何かが減る。
今までの常識が根底から覆る内容だけにニアやエリザだけでなく他の面々も重たい表情になってしまった。
「とまぁ、全部ではないにせよこれだけの素材に影響が出ているのは事実だ。もちろん大量発生や普段いない魔物が発生しているなんてのが前々から起きているのもわかっているが、冒険者を総動員して今一度ダンジョン内の実情を把握した方がいいんじゃないかと思っている。凶悪な魔物が増えているのならそこは気を付けないといけないし、逆に減っているのならそこでしか取れなかった素材が採りやすくなるという事。この街はダンジョンで生きてるんだ、それを確認するのは悪い事じゃないだろ?」
「シロウの言う事にも一理あるわね。現にこういう結果が出てるんだもの、新人に危険が及ぶことを考えたらやらない理由はないわ。そうよね、ニア。」
「ここまで具体的な数字を出されてやらないわけにはいかないわよ。」
「街としてもダンジョンの実情を知るのは有難い事です。これをもとにシロウさんが新しい儲け話を考えてくれれば街も潤うわけですから。」
「そう思うなら費用は街が持ってくれるんだろうな?」
「依頼料は出しますけど、買取はシロウさんがして下さいね。」
それで済むならお安い御用だ。
素材を買い取っても結局は俺の所に増えて戻ってくるわけだし、冒険者に金が回ればこれまた買い取った装備品は売れる事だろう。
ともかく年末最後の大仕事は決まった。
今年の憂いは今年のうちにってね。
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