転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す

エルリア

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974.転売屋はオークションで売り捌く

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武闘大会は大盛り上がりで幕を閉じた。

魔物の襲撃というハプニングがあったにも関わらず冒険者も聖騎士団もお互いに持てる力を十二分に発揮し、お互いに納得の行く形で正しい終わりを迎えることが出来たといえるだろう。

ちなみに優勝は聖騎士団の若きエース。

準優勝はまさかまさかのアニエスさん。

ちなみにエリザは準決勝で優勝したエースに敗北し、同じく準決勝でアニエスさんに敗北したウーラさんと激突。

脳筋vs脳筋というなんとも激しい戦いの末、わずかな差でエリザの勝利となった。

もちろん手を抜いたなんて事はない。

本人達は決勝にいけなかったことをひどく残念がっていたが、エリザは産後間もない体で、ウーラさんも毎日ダンジョンに潜ることは出来ていない。

にも関わらずこの順位は見事なものだとエドワード陛下からもお褒めの言葉を頂戴した。

冒険者はエリザとウーラさんの活躍に刺激を貰い、聖騎士団も冒険者は侮れないと認識を新たにしたようだ。

お互いがお互いを刺激しあうことでより高みへと進めるのであれば、この大会も無駄ではなかったといえるだろう。

また、襲撃があったせいで二日にわたって開催された武闘大会ではあったが、そのおかげで出店の売上げも二倍以上に増え寄付金もかなりの金額になったと羊男から報告を受けた。

出店だけで当初の目標金額は達成してしまったのだが、他にもう一つ大きなイベントが待っている。

「続きまして、鮮やかなサンフラワーが描かれたカップが二脚。銅貨50枚からスタートです!」

「銀貨1枚!」

「ずるい、銀貨2枚よ!」

「アレは私が狙ってたんだから、銀貨3枚出すわ!」

目当ての品を競り落とそうと、オバ様たちが現金を握り締めながら手を上げまくっている。

昨日まで白熱した戦いが繰り広げられていた武闘大会会場は、いまや別の戦いの舞台へと変貌している。

「それでは銀貨5枚で、赤い服の奥様が落札です!どうぞ受け取りにいらしてください!」

大歓声に迎えられながら赤いロングドレスを着た奥様が壇上へと上がり、代金を司会者に支払ってからカップを受け取る。

なんとも誇らしげな顔だこと。

壇上から降りるとさっきまで競り合っていた奥様方が群がって楽しそうにおしゃべりを始めてしまった。

「盛り上がってんなぁ。」

「普段は貴族しか参加できないオークションを実際に体験できるわけですし、盛り上がるのは致し方ないかと。」

「そんなにやりたいか?」

「冒険者と違い誰かと競い合うことなど稀ですから。」

「なるほどねぇ。まぁ、盛り上がれば盛り上がるほど寄付金は増えるわけだし楽しんでもらえているのならば何よりだ。」

会場には東西南北に四つのオークション会場が作られており、その場所場所で出品されるものの系統が違っている。

北は主に武器や防具など冒険者が喜びそうな物、逆に南は一般住民が楽しめるよう日用品や雑貨が数多く出品されている。

単価は雲泥の差だが、盛り上がりは南の方が強いようだ。

ちなみに西は貴族や商人が集まってアクセサリーなどの宝飾品を競り合っており、東では主に食品関係の品々が出品されては落札されている。

オークションへの参加費は無料、出品ももちろん無料だが落札された場合はその金額の一割から二割をチャリティーに寄付することになっている。

ちなみに二割になるのは取引価格が銀貨10枚を超えた場合で、それ以外は一割。

日用品や食品などでその金額になるのは稀なので、二割の寄付金を払っているのは金を持っている貴族や冒険者達ということになるわけだ。

それもあって一般住民の方が盛り上がっているんだよなぁ。

「シロウ様は競りに参加されないんですか?」

「んー、欲しい物はいくつがあるが出品は午後からだし、それに今はうちの在庫を売りさばくほうが重要だ。」

「普段中々売れませんしね、コレを気に全部吐き出してしまいたいところです。」

「俺は元からそのつもりだぞ。というか、こんな機会でもないと売れないんだよなぁ。」

俺達の視線の先にあったのは、次に呼ばれるであろうカトラリーセット。

買取屋に持ち込まれるのはなにも武器防具や魔物の素材だけではない。

街に住む人が不用品をお金に買える為に色々と品を持ってくる。

断る理由もないので金になるものは買取を行っているのだが、そんなポンポン売れるものではないのでどうしても在庫がたまってしまうんだよなぁ。

なので売るときは虫干しも兼ねて人目につく場所に置いたりするんだけど、ここまで盛り上がることはない。

「さぁ、次なる品は鮮やか細工が施されたカトラリーセット!これをもってお出かけをすれば気分が上がること間違いありません!こちらも銀貨1枚、1枚からのスタートです!」

「銀貨3枚!」

「銀貨6枚よ!」

「それなら銀貨10枚だそう。」

「あ、ずるい!」

「落札したもん勝ちだ、さぁ銀貨10枚だぞ。」

まだ開始一分も経っていないにも関わらず早くも二割ゾーンへと突入してしまった。

二割だろうが三割だろうが置いたままになっているよりも現金化できるほうがありがたいので、この調子でガンガン競りあって欲しいものだ。

まだまだ山のように在庫がある、今日中に全部売るのは無理だとしてもせめて半分、半分は減らしたい。

その為に北側にはエリザ、西にはマリーさんとオリンピア、東にハーシェさんとハワード、そして南に俺とミラが待機して持ち込んだ品を順に出品しているというわけだ。

採算は度外視、とにもかくにも現金化することが最優先ってね。

「カトラリーセット銀貨15枚で落札です。おめでとうございます!」

司会者に促され壇上に上がったのは・・・ってリンカじゃないか。

言えばもっと安く売ってやったってのにわざわざチャリティーで買うあたりまじめだよなぁ。

子供も随分と大きくなってきたし、今は保育園に預けてマスターの仕事を手伝ったりしているらしい。

ダンもそれなりに稼いでいるし、嗜好品の一つや二つ持っていても怒られる事はないだろう。

「思ったよりも高値で売れましたね。」

「あぁ。だが、みんなこんなに金使って大丈夫なのか?買いすぎて破産しましたとか洒落にならないぞ。」

「オークションに向けて皆さん頑張っておられましたから少々の金額なら問題ないかと。」

「そういうもんか。」

「さぁ、どんどん行きますよ!次は西方の大皿です。今では手に入れることが難しくなった西方の食器、この機会に是非お買い求めください。銅貨55枚からのスタートです!」

ハイテンションな司会に釣られるように、次々手が上がっていく。

その様子を見守りながら出品を続けて迎えた昼過ぎ、舞台のそばにハルカに連れられてケイゴさんが姿をあらわした。

ここが西方国であったならば、この場に来るなり周りの人が頭を下げて来るそうなのだが、この国ではそれもなく好きなように好きなことが出来ると大変喜んでいた。

明日には隣町に出発してしまうらしく、今日はその買出しで忙しいはずなんだが。

「どうしたんだ、こんな場所まで来て。」

「大方買い物が終わった物ですから、観光を兼ねて街を案内していたんです。」

「この街でそんなに見るものあるのか?」

「もちろんあるぞ。妻を探しながら色々な街を歩き回ったが、この街が一番活気に溢れている。」

「港町よりもか?」

「その通りだ。道行く人が皆気力に満ち溢れ、その姿を見ているだけで元気を貰えそうだ。」

住んでいるとその辺よく分からないんだが、個人的には港町の方が活気に溢れていると思うんだがなぁ。

元々商売の街だけあって、至る所で取引が行われている。

国の内外から様々な物が集まってくるだけあって、ただ歩くだけでも楽しいんだよなあそこは。

「お祭り好きだからな、ここの連中は。」

「皆さんとても楽しそうに買い物をしておられます。」

「そしてその笑顔を作ったのは他でもない、そなたというわけだな。」

「いやいや俺だけじゃないぞ。」

「謙遜するな。自分の手柄はもっと自慢してこそ意味がある、隠すものでもあるまい。」

確かに自分の功績をアピールすることで取引がスムーズに行くこともあるだろう。

誰しも未経験の奴に頼むよりも経験者にお願いしたいと思うものだ。

とはいえ、買取屋でこれまでにいくら買い取りました!なんてアピールしても客が来るとは思えないんだが。

「そんなものか?」

「そういうものだ。それで、このオークションには誰でも参加できるのか?」

「あぁ、今ちょうど昼休憩が終わって空いているみたいだな。」

「ならば新たな門出の為に私も参加させてもらおう。」

「何か持ってきているのか?」

「生憎と金になりそうなものはほとんど国においてきてしまったが、妻と会う為にと願掛けしていたものがある。一緒になった今では不要なものだ、こんなものでも生活の足しになるのであればありがたい。」

そう言いながらケイゴさんは自らの腕と足に付けていた装飾をぱちぱちと外していく。

見事な彫刻のほか、水晶のようなものがはめ込まれている。

腕輪と足輪、になるんだろうか。

パッと見だけでも高そうに見えるんだが・・・。

「見ても構わないか?」

「さっきも言ったがそんなにいいものではないぞ?」

「それを決めるのはお客のほうさ。」

俺の相場スキルは見るだけでは発動しないので、こうやって触らせてもらえないと価値が分からないんだよなぁ。

いつものオークションは事前に真贋鑑定が行われるようになったので、そのときにほとんどの品を確認することが出来る。

今回俺が出品ばかりで買わなかったのもそれが理由だ。

触れない以上下手なものを買い付けてしまう可能性もあるだけに、今回は売り専でやらせてもらったというわけだ。

『星見の腕輪。数多に瞬く星々の中から進むべき道を示してくれる腕輪。夜空の星々の輝きを感じることが出来るようになる。大地の足輪と一対になっており、二つ揃って身につけることで無限の力がわいてくるといわれている。最近の平均取引価格は金貨15枚、最安値金貨10枚、最高値金貨27枚、最終取引日は1年と235日前と記録されています。』

『大地の足輪。地に足をつけ前に進む気力を与えてくれる足輪。大地からの魔素を吸い上げ、己の物とすることが出来る。星見の腕輪と一対になっており、二つ揃って身につけることで無限の力がわいてくるといわれている。最近の平均取引価格は金貨20枚、最安値金貨14枚、最高値金貨33枚、最終取引日は1年と235日前と記録されています。』

「は?」

「どうした?」

「何が良い物じゃないだ、とんでもない上物じゃないか。」

「わが国に代々受け継がれていたものだが、生憎と鑑定スキルを持ち合わせていないから人伝で聞いた程度だ。そうか、そんなに驚くほどのものだったか。」

どちらも過去の最高額で取引したとすれば金貨60枚になる。

今回は一般向けのオークションだし、そこまでの値段は期待できないだろうがそれでもそれなりの値段はつくだろう。

俺は欲しい。

「本当に手放していいの?」

「お前にもう一度出会うために持ってきたものだ、それが叶った今では無用なもの。とはいえ、今後この地で生きていくのであれば先立つものはそれなりに必要だろう。その点彼ならば新たな主として相応しい。」

「そうね、シロウ様ならきっと素晴らしい使い方をしてくれるはず。」

「それはどうかな。」

二人共俺に譲る気満々で話をしていたというのに、それをさえぎるように見知った声が後ろから聞こえてきた。

っていうか、何でここに居るんだよ。

マリーさんとオリンピアがこっちにきているから、今はシャルロットと屋敷で留守番しているはずだろ?

「エドワード陛下!」

「シャルはどうしたんだ?」

「ミミィとやらが昼寝をさせると連れて行ってしまったんでな、暇つぶしにきたらなにやら面白そうなことをしているではないか。」

「先に言うが競り合うのは無しだぞ。」

「何故だ?」

「国家予算を握っている相手に叶うはずがないからな。」

『面白そう』

そんな気持ちで参加しておきながら、始まるとムキになるタイプだからなこの人は。

だから先手を打って同じ土俵に無理やり引っ張り出さないと太刀打ちできないんだ。

「ふむ、ならばどうする。」

「高値を言うのは簡単だ。だから、ケイゴさんに値段を決めてもらってその値段に一番近いほうが落札する権利を得る。もちろん普通にオークションにかけるから第三者が値段を吊り上げるかもしれないが、その場合も責任を持って競り落とすってのが条件だ。」

「うむ、個人売買ではチャリティとやらにならんからな。それにコレだけの品は他のものたちにも見てもらうべきだ、誰が持つにせよ所有者ははっきりさせておくべきだろう。」

「決まりだな。それじゃあケイゴさん好きな値段をこの紙に書いてくれ。そしたら俺達に見えないように嫁さんに渡して、その後俺とエドワード陛下が順に値段を言う。」

「先に言うのはどっちだ?」

「俺から言おう。そのほうが考えられるだろ?」

俺は相場スキルがあるからある程度の値段は把握している。

まぁ、先に言おうが後に言おうがケイゴさんが値段を先に決めているので運任せ見たいなもんだけどな。

俺達に見えない所で紙に値段が書かれ、ハルカの手に渡る。

「それではシロウ様どうぞ。」

「俺の値段は・・・。」

果たしてどちらが権利を勝ち取るのか、余興のはずなのにこっちの方が盛り上がってしまったのは内緒だ。
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