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934.転売屋はタオルを売り出す
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「さて、今日は約束の日だったな。そろそろ行ってくる。」
「婦人会へ行かれるのですね。」
「あぁ、頼んでおいた奴が出来ている頃だ。それとは別にもう一つの方の受注状況も確認してくる。」
「畏まりました。ですが、戻られましたら残りの書類整理をお願いいたします。」
ぐぬぬ、さぼり・・・じゃなかった休憩がてら出かけるつもりだったのだが、見事に見抜かれていたようだ。
机の上に積まれた書類の山は一つ。
だが、戻る頃にはこれが二つもしくは三つになっているんだろう。
はぁ、ほとんどの仕事を任せているとはいえこれだけは俺がやらないといけないんだよなぁ。
困ったもんだ。
でもまぁ、そんな暗い気持ちも婦人会からの報告次第ではスッキリと晴れる事だろう。
暗くなった気持ちは、金儲けで発散するのが一番ってね。
エントランスに行くとミラがいたので、二人でゆっくりと婦人会に向かって向かう事に。
すこしずつ大きくなっているお腹を撫でながら暖かな日差しを満喫するのは何とも形容しがたい気持ちになる。
とりあえず言えるのは『幸せ』だということだ。
「いつもと違って随分と穏やかな顔ねぇ。」
「そうか?」
「えぇ、お金儲けが大好きな人とは思えない幸せっぷり。」
「金儲けの事を考えていてもこんな顔してると思うが?」
「それを奥様の前で言うのはどうなのかしら?」
婦人会の一室で待機していたのだが、入って来て早々にイレーネ婦人が俺を見て呆れた顔をする。
何故そんな顔をされなければならないのか、解せぬ。
「それがシロウ様ですから。イレーネ様、お元気そうで何よりです。」
「ミラさんもお元気そうね。」
「おかげ様でお腹の子もすくすく育っています。」
「今日は例の件について聞きに来たのだが、集計は終わっているか?」
「えぇ、ちょうど朝方前集計が上がってきた所なの。これが、注文票そしてこっちが納期表よ。」
「拝見しよう。」
丁度いいタイミングで頼んでいた物が出来たようだ。
えーっと、なになに・・・。
「マジか?」
「えぇ、注文数は二種類全部で850個。アナスタシアにも頼みましたから貴族を含めたこの街全部の注文数と思っていただいて結構よ。」
「どう考えても住民以上の数だよな。」
「洗い替えも含めて一人二つから三つ注文してますもの。私も三つ買わせていただいたわ。」
うーん、これは予想以上の売れ行き。
この分だと隣町に出荷するだけで在庫がすべて捌けてしまいそうだ。
これは早々に追加を注文するべきだな。
「一つ銀貨2枚と銅貨50枚ですので、これだけで金貨21枚程の売り上げです。」
「まぁ、婦人会に加工料として銀貨1枚支払ってるけどな。利益で言えばその半分って所だろう。」
「あの加工難度でそんなにもらっていいのかしら。」
「いいんだって、急ぎ作ってもらってるわけだし今後も依頼する事になるだろうからよろしく頼む。」
「これ以上私達を儲けさせてどうするつもりなのかしら。これが仕上がった現物よ、確認して頂戴。」
机の上に置かれたのは、縦10cm横20cm程の楕円形に加工されたオレンジ色の布。
その両横にはマスクの様な輪っかが付けられている。
もう一つは縦1m横50cm程のマフラーにしては短い感じだ。
どちらもこの前買い付けた吸熱のタオルを婦人会に頼んで加工してもらったものだ。
小さい方を手に取り、目に当てた後輪っかの部分を耳にかける。
視界が真っ暗になるものの、じんわりと布が暖かくなるのを感じる。
ほぉ、これはいい感じだ。
蒸しタオル程の熱さはないが、仄かに暖かな熱が瞼の上から伝わって来る。
暑すぎず冷たすぎずなかなかに良い感じだ。
「うーん、これは癖になるな。」
「裁縫をしてくれた奥様方からの反応も上々よ、疲れ目が取れると喜んでいたわ。」
「こちらもかなり暖かいですね。さすがに冬場は無理そうですが、少し肌寒い時期には良さそうです。」
「後はお風呂上りなんかにもいいわよ。化粧水を塗ったりする間に羽織っているとポカポカと気持ちが良くなるの。」
「なるほど、そう言う理由であの数が売れたのか。」
「もう少し安かったらもっと売れていたでしょうね。」
今回作ったのは吸熱のタオルを加工したアイマスクと小さめのストール。
主に肩と首を温める程度の長さしかないのだが、むしろそこを狙ってしっかりと温め凝りをほぐそうと狙って作ってみた。
元の世界でも似たようなものはたくさん売られていたし、特にアイマスクなんかは年齢に関係なく目を使う職業の人には効果的だった。
目を使うと目の横の筋肉だけでなく肩も凝る。
それが結果として頭痛なんかにもなるので肩こりと目の疲れを甘く見てはいけない。
「今回の納品数は500。にもかかわらず850ってのは予約制にしたのか。」
「今月末には残りも入るそうだし思い切ってそうしてみたの。ひとまず最低一つは手元に回るようにして、余剰分を待ってもらう事にしてるから大きな問題は起きていないわ。ねぇ、あの冷たいのは回ってこないの?」
「生憎とあれは宿関係に回す分で完売だ。必要なら手配も出来るが?」
「この夏は暑くなりそうだしお願いしようかしら。」
「ならアイマスクとストールを両方買った人には値引きして提供しよう。一枚銀貨1枚、三枚で銀貨2枚でどうだ?」
「それは良いわね、暑くなるまでにたくさん用意しておいてもらえると嬉しいわ。」
この間全部納品してもらった冷化のタオルは、マスターの店をはじめとした他の宿や娼館で全て売れてしまった。
もっと欲しいという声もあったのだが、あえて追加納品をしない形で一度商談を終えている。
小出し小出しでの販売ではこの前のような大幅な値引きを引き出せないのである程度まとまった数を確認してから知れるつもりだったのが、この分だと追加で2000ぐらい余裕で売れそうだ。
もちろん向こうがそれだけの数を用意できるかが前提なので、今度の納品を前に連絡を取ってみるとしよう。
グレイスに足止めをしてもらっている間に俺が宿関係を抑えてしまったのでもしかしたら怒っているかもしれないが、まぁそれも商売の世界だからなぁ。
向こうも金になるとわかれば文句は言わないだろう。
多分。
追加の吸熱のタオルが納品され次第、追加納品分と残りを生産してもらう事で話はついた。
改めて今回の儲けを計算してみたのだが、わずかに手を加えるだけでこれだけの利益が出るのかと正直笑いが止まらなくなってしまう。
材料が銅貨35枚に加工料が銀貨1枚。
それを一つ銀貨2.5枚で販売して1500個売り切るとして金貨17枚の純利益。
それに加えて同じく銅貨35枚で仕入れた冷化のタオルをそのまま銀貨1枚で500枚販売して、金貨3枚。
しめて金貨20枚をわずか一か月で稼ぎ出す計算になる。
冷化のタオルに関しては値引きもするのでおまけ程度の売り上げになるだろうが、それでも金貨4枚にはなるだろう。
右から左に転がすだけでこの儲け。
もっとも、ここで売れるとわかればロドンが他所の街で同じように売ってしまうだろうからここでの儲けしか確保できないが、それでも十分な儲けと言えるだろう。
吸熱のタオルは加工をしなければいけないので真似をするのは少し難しい。
婦人会のようにこれだけの枚数を短期間で加工してしまうだけの職人集団がいれば可能かもしれないが、ぶっちゃけここの奥様方はスキルが高すぎる。
いや、俺が鍛え上げたと言ってもいいかもしれないな。
あれやこれやと頼み過ぎて、普通の主婦が普通に魔物の素材を加工してしまうんだから恐れ入る。
もちろん劇薬を使ったりする加工なんかは頼まない。
あくまでも一般人が無理なく加工できる範囲の仕事しかお願いしていない筈なんだが、当たり前のように婦人会の広間に集まって作業するんだもんなぁ。
しかも、井戸端会議をしながら。
もちろん成果に見合うだけの代金は支払っているので、喜んでもらってはいるんだけども。
それと同じことが他所で出来るとはちょっと考えにくい。
「どうされました?」
「いや、グレイスには良い商人を紹介してもらったお礼をしないといけないなと思っただけだ。」
「確かにあの素材を持ち込んだのはロドン様ですが、紹介してくださったのはグレイス様です。今回の利益はざっと見積もって金貨20枚、加えて婦人会に多額の加工料が落ちていますから大儲けと言っていいでしょう。利益の1%で考えると銀貨20枚相当になりますが、どうされますか?」
銀貨20枚を丸々渡した所で芸がないよなぁ。
ここは形に残るような特別な何かを送るべきだろう。
「宝石では芸がないか。」
「いえ、いいと思います。奴隷になってからそう言ったものとは縁遠くなっているでしょうし、今後は王家や貴族の方々も屋敷に来るでしょう。そう言った時に身に着けていられるようなブローチやペンダントなどはいかがですか?日頃のお礼もかねて金額を増やせばそれなりの物が買えると思います。」
「決まりだな、金貨1枚で何か探そう。」
これまでの事を考えれば金貨10枚でも安いぐらいだが、あくまでも今回の御礼という体だからな。
それぐらいで勘弁してもらうとしよう。
となると、向かう場所は一つなんだが・・・。
「ミラ用にも作らないとなぁ。」
「私はもう貰っていますが?」
「まぁいいじゃないか。」
確かにミラにはもう指輪を与えてある。
だが、せっかく結婚するのであれば相応の物を送りたいというのが男心ってやつだ。
さて、何が似合うだろうか。
ルティエの意見も聞きながら考えるとしよう。
「婦人会へ行かれるのですね。」
「あぁ、頼んでおいた奴が出来ている頃だ。それとは別にもう一つの方の受注状況も確認してくる。」
「畏まりました。ですが、戻られましたら残りの書類整理をお願いいたします。」
ぐぬぬ、さぼり・・・じゃなかった休憩がてら出かけるつもりだったのだが、見事に見抜かれていたようだ。
机の上に積まれた書類の山は一つ。
だが、戻る頃にはこれが二つもしくは三つになっているんだろう。
はぁ、ほとんどの仕事を任せているとはいえこれだけは俺がやらないといけないんだよなぁ。
困ったもんだ。
でもまぁ、そんな暗い気持ちも婦人会からの報告次第ではスッキリと晴れる事だろう。
暗くなった気持ちは、金儲けで発散するのが一番ってね。
エントランスに行くとミラがいたので、二人でゆっくりと婦人会に向かって向かう事に。
すこしずつ大きくなっているお腹を撫でながら暖かな日差しを満喫するのは何とも形容しがたい気持ちになる。
とりあえず言えるのは『幸せ』だということだ。
「いつもと違って随分と穏やかな顔ねぇ。」
「そうか?」
「えぇ、お金儲けが大好きな人とは思えない幸せっぷり。」
「金儲けの事を考えていてもこんな顔してると思うが?」
「それを奥様の前で言うのはどうなのかしら?」
婦人会の一室で待機していたのだが、入って来て早々にイレーネ婦人が俺を見て呆れた顔をする。
何故そんな顔をされなければならないのか、解せぬ。
「それがシロウ様ですから。イレーネ様、お元気そうで何よりです。」
「ミラさんもお元気そうね。」
「おかげ様でお腹の子もすくすく育っています。」
「今日は例の件について聞きに来たのだが、集計は終わっているか?」
「えぇ、ちょうど朝方前集計が上がってきた所なの。これが、注文票そしてこっちが納期表よ。」
「拝見しよう。」
丁度いいタイミングで頼んでいた物が出来たようだ。
えーっと、なになに・・・。
「マジか?」
「えぇ、注文数は二種類全部で850個。アナスタシアにも頼みましたから貴族を含めたこの街全部の注文数と思っていただいて結構よ。」
「どう考えても住民以上の数だよな。」
「洗い替えも含めて一人二つから三つ注文してますもの。私も三つ買わせていただいたわ。」
うーん、これは予想以上の売れ行き。
この分だと隣町に出荷するだけで在庫がすべて捌けてしまいそうだ。
これは早々に追加を注文するべきだな。
「一つ銀貨2枚と銅貨50枚ですので、これだけで金貨21枚程の売り上げです。」
「まぁ、婦人会に加工料として銀貨1枚支払ってるけどな。利益で言えばその半分って所だろう。」
「あの加工難度でそんなにもらっていいのかしら。」
「いいんだって、急ぎ作ってもらってるわけだし今後も依頼する事になるだろうからよろしく頼む。」
「これ以上私達を儲けさせてどうするつもりなのかしら。これが仕上がった現物よ、確認して頂戴。」
机の上に置かれたのは、縦10cm横20cm程の楕円形に加工されたオレンジ色の布。
その両横にはマスクの様な輪っかが付けられている。
もう一つは縦1m横50cm程のマフラーにしては短い感じだ。
どちらもこの前買い付けた吸熱のタオルを婦人会に頼んで加工してもらったものだ。
小さい方を手に取り、目に当てた後輪っかの部分を耳にかける。
視界が真っ暗になるものの、じんわりと布が暖かくなるのを感じる。
ほぉ、これはいい感じだ。
蒸しタオル程の熱さはないが、仄かに暖かな熱が瞼の上から伝わって来る。
暑すぎず冷たすぎずなかなかに良い感じだ。
「うーん、これは癖になるな。」
「裁縫をしてくれた奥様方からの反応も上々よ、疲れ目が取れると喜んでいたわ。」
「こちらもかなり暖かいですね。さすがに冬場は無理そうですが、少し肌寒い時期には良さそうです。」
「後はお風呂上りなんかにもいいわよ。化粧水を塗ったりする間に羽織っているとポカポカと気持ちが良くなるの。」
「なるほど、そう言う理由であの数が売れたのか。」
「もう少し安かったらもっと売れていたでしょうね。」
今回作ったのは吸熱のタオルを加工したアイマスクと小さめのストール。
主に肩と首を温める程度の長さしかないのだが、むしろそこを狙ってしっかりと温め凝りをほぐそうと狙って作ってみた。
元の世界でも似たようなものはたくさん売られていたし、特にアイマスクなんかは年齢に関係なく目を使う職業の人には効果的だった。
目を使うと目の横の筋肉だけでなく肩も凝る。
それが結果として頭痛なんかにもなるので肩こりと目の疲れを甘く見てはいけない。
「今回の納品数は500。にもかかわらず850ってのは予約制にしたのか。」
「今月末には残りも入るそうだし思い切ってそうしてみたの。ひとまず最低一つは手元に回るようにして、余剰分を待ってもらう事にしてるから大きな問題は起きていないわ。ねぇ、あの冷たいのは回ってこないの?」
「生憎とあれは宿関係に回す分で完売だ。必要なら手配も出来るが?」
「この夏は暑くなりそうだしお願いしようかしら。」
「ならアイマスクとストールを両方買った人には値引きして提供しよう。一枚銀貨1枚、三枚で銀貨2枚でどうだ?」
「それは良いわね、暑くなるまでにたくさん用意しておいてもらえると嬉しいわ。」
この間全部納品してもらった冷化のタオルは、マスターの店をはじめとした他の宿や娼館で全て売れてしまった。
もっと欲しいという声もあったのだが、あえて追加納品をしない形で一度商談を終えている。
小出し小出しでの販売ではこの前のような大幅な値引きを引き出せないのである程度まとまった数を確認してから知れるつもりだったのが、この分だと追加で2000ぐらい余裕で売れそうだ。
もちろん向こうがそれだけの数を用意できるかが前提なので、今度の納品を前に連絡を取ってみるとしよう。
グレイスに足止めをしてもらっている間に俺が宿関係を抑えてしまったのでもしかしたら怒っているかもしれないが、まぁそれも商売の世界だからなぁ。
向こうも金になるとわかれば文句は言わないだろう。
多分。
追加の吸熱のタオルが納品され次第、追加納品分と残りを生産してもらう事で話はついた。
改めて今回の儲けを計算してみたのだが、わずかに手を加えるだけでこれだけの利益が出るのかと正直笑いが止まらなくなってしまう。
材料が銅貨35枚に加工料が銀貨1枚。
それを一つ銀貨2.5枚で販売して1500個売り切るとして金貨17枚の純利益。
それに加えて同じく銅貨35枚で仕入れた冷化のタオルをそのまま銀貨1枚で500枚販売して、金貨3枚。
しめて金貨20枚をわずか一か月で稼ぎ出す計算になる。
冷化のタオルに関しては値引きもするのでおまけ程度の売り上げになるだろうが、それでも金貨4枚にはなるだろう。
右から左に転がすだけでこの儲け。
もっとも、ここで売れるとわかればロドンが他所の街で同じように売ってしまうだろうからここでの儲けしか確保できないが、それでも十分な儲けと言えるだろう。
吸熱のタオルは加工をしなければいけないので真似をするのは少し難しい。
婦人会のようにこれだけの枚数を短期間で加工してしまうだけの職人集団がいれば可能かもしれないが、ぶっちゃけここの奥様方はスキルが高すぎる。
いや、俺が鍛え上げたと言ってもいいかもしれないな。
あれやこれやと頼み過ぎて、普通の主婦が普通に魔物の素材を加工してしまうんだから恐れ入る。
もちろん劇薬を使ったりする加工なんかは頼まない。
あくまでも一般人が無理なく加工できる範囲の仕事しかお願いしていない筈なんだが、当たり前のように婦人会の広間に集まって作業するんだもんなぁ。
しかも、井戸端会議をしながら。
もちろん成果に見合うだけの代金は支払っているので、喜んでもらってはいるんだけども。
それと同じことが他所で出来るとはちょっと考えにくい。
「どうされました?」
「いや、グレイスには良い商人を紹介してもらったお礼をしないといけないなと思っただけだ。」
「確かにあの素材を持ち込んだのはロドン様ですが、紹介してくださったのはグレイス様です。今回の利益はざっと見積もって金貨20枚、加えて婦人会に多額の加工料が落ちていますから大儲けと言っていいでしょう。利益の1%で考えると銀貨20枚相当になりますが、どうされますか?」
銀貨20枚を丸々渡した所で芸がないよなぁ。
ここは形に残るような特別な何かを送るべきだろう。
「宝石では芸がないか。」
「いえ、いいと思います。奴隷になってからそう言ったものとは縁遠くなっているでしょうし、今後は王家や貴族の方々も屋敷に来るでしょう。そう言った時に身に着けていられるようなブローチやペンダントなどはいかがですか?日頃のお礼もかねて金額を増やせばそれなりの物が買えると思います。」
「決まりだな、金貨1枚で何か探そう。」
これまでの事を考えれば金貨10枚でも安いぐらいだが、あくまでも今回の御礼という体だからな。
それぐらいで勘弁してもらうとしよう。
となると、向かう場所は一つなんだが・・・。
「ミラ用にも作らないとなぁ。」
「私はもう貰っていますが?」
「まぁいいじゃないか。」
確かにミラにはもう指輪を与えてある。
だが、せっかく結婚するのであれば相応の物を送りたいというのが男心ってやつだ。
さて、何が似合うだろうか。
ルティエの意見も聞きながら考えるとしよう。
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