835 / 1,238
833.転売屋は状況を確認する
しおりを挟む
「さて、どんな状況だ?」
「まだ始まってないんですけど?」
「俺も忙しいんだよ。」
「それは知ってますけど・・・。あ、来ましたね。」
慣れ親しんだギルド協会の大会議室。
最後に入って来たニアが着席したのを確認してから、羊男が立ち上がった。
「それでは、拡張計画会議を開始します。還年祭も終わり、残り二ヶ月を切った状況ですが各部報告をお願いします。」
「設計部です。街を南西方向にかけて拡張する計画となっていますが、図面はほぼ仕上がりました。お手元の資料にありますように現在の城壁は残して新たに北部と東部をそれぞれ延伸。延伸後その端と端を旧城壁に並行して伸ばすような形で接した分が丸々拡張された範囲と思って頂くとわかり易いかと思います。」
「面積は現在の二倍、いやそれ以上か。」
「拡張後は主に住居を増やす予定ですが、増加した人口分の生活を維持するために区画を決め、現住民の引越しをお願いする計画しています。」
「その場所に新たな飲食店や店舗を誘致して、生活と収入の両方を確保します。もちろん離れる事に難色を示す住民もいるでしょうから、それへの対応と補填。また、それに伴い全住民への引越し受け入れについてアンケートを取る予定です。予定区画外の住民の中で移動していただける人がいるのであれば、その方に移動していただき空いた住居に難色を示した人を振り分ける。二重城壁内に留まりたいと思う気持ちはわかります、その気持ちを尊重するのも大切な事です。」
なるほど。ただ拡張するだけでなく、それを機に区画整理もしてしまおうという事か。
今も一応は住居と商業地は区画分けされているが、人口が急に増えた事で商業部に住む人も増えたんだよなぁ。
そういった人をしっかり管理することで、治安の悪い場所も一掃できるし新たに宿を誘致ことで外部から流入する冒険者に対応する。
既存の住民を大切にするのは非常に良い事だ。
なんせ今までの繁栄を支えてくれた人達だし、何より俺にとっても貴重な労働力でもある。
「定住を希望する冒険者は無条件で拡張部に住まわせるのよね?」
「そうする事で非常時にすぐ対応することが出来ますから。街が広がったという事は守るべき場所が増えたという事。加えて、大通りの拡張と移動用通路の整備も計画中です。新しい西門東門は既存の通りに接続させますが、それとは別に拡張部に別の通路を作ることで直線的に移動が可能になり非常時に物資や人材を移動しやすくなります。そういう理由でも冒険者のみなさんには主に城壁付近に住んで頂く予定です。」
「備蓄用の倉庫なんかはどうするだ?新設するんだろ?」
「今まで通り北側に沿って新設予定です。でも、新規利用の募集はしませんよ全部備蓄用ですから。」
「ぐぬぬ、そうか。」
倉庫を増やすんだから新しく募集すると勝手に思っていたんだが、どうやらそうじゃないらしい。
今の所は何とかなっているが、住民が増えれば需要も増える。
なにより買取量が増えればその分それを補完する場所が必要になる。
場合によっては畑に自分用の倉庫を新設する必要もあるだろう。
長期で保管する物なんかは廃鉱山に運んで保管するという手もあるか。
その辺はセラフィムさん達と要相談だな。
せっかく大金を払って買ったんだから、魔力水を回収するだけじゃもったいない。
別の使い道も考えて行かないと。
その為にも、邪魔なものは運んでしまわないとなぁ。
「次に調達部です。設計図が出来ましたので必要な材料についても素案が上がっておりますが、予定よりも拡張部が広がったことにより特に石材の確保が重要になっています。優先するべきは城壁、それと並行するような形で下水道の建設。どちらにせよ大量の石材を必要としますので、早急にダンジョン内から石材を採掘しなければ僅かな遅れが命取りになるかもしれません。」
「それはわかってるんだけどねぇ、採掘しても上に運ぶのが大変なのよ。」
「ロックゴーレムの素材はどうなんだ?あれなら今からでもすぐ回収できるだろ。」
「それはもうやってる。でも重すぎて誰もやりたがらないってのが正直な所ね。討伐を冒険者が担当して別に輸送してもらうってやり方なら今よりも効率は上がるはずよ。」
冒険者の仕事は討伐であって輸送じゃない。
わざわざ危険を冒して手に入れた素材を重たい思いをして運ぶぐらいなら、もっと楽が出来て儲けの多い素材を狩りたくなるのも当然の話。
とはいえ、買取価格を上げ過ぎると支出ばかりが増えてしまうので用意に上げられないんだよなぁ。
バランスが非常に難しい。
「農閑期の今だからこそ労働力のあるうちに一気にやってしまいたい所ですが、集めた人をどこに住まわせるのかが問題ですね。」
「ちなみにダンジョンの最上階はもう一杯よ。」
「となると城壁の外ですが、わざわざそんな危険な場所に来てくれるかどうか。」
「卵が先か親が先かってやつだな。」
「城壁を作るための労働力ですからねぇ。」
城壁が出来ればその中で守る事も出来るのだが、それを作るための労働力をどうするか。
彼らを守るとしてもそれ用の警備を増やさないといけないわけだし、すぐに城壁内に移動させるにも限界がある。
いっそのこと別の場所に住んでもらって、そこから移動してもらうという手もあるのだが、生憎そんな近距離に町はない。
「どちらにせよ石材は早急に必要なわけなんだろ?ならレールの敷設をしてしまった方がいいんじゃないか?腐る物でもないんだし、それさえできればいくらでも中から運び出せるだろ。」
「そうは言いますが、レールも運んでこないとだめなんですよね?」
「それに関してはもう準備を進めてる。後は運ぶための道を作れば問題ない。」
「作ればって簡単にいますが、廃鉱山までとなるとかなりの距離ですよ?」
「別に端から端まで整備する必要はないんだ。人が歩くわけじゃないんだから最低限馬車が移動出来る程度に道を固めて、車輪の通る轍さえ掘っていまえばいい。後はそれを既存の街道までつなげれば輸送出来るようになる。あぁ、念のために排水路ぐらいはあったほうがいいかもな。」
石材がどれだけ重要かはこの場にいる全員がわかっているわけで、それを搬出できるようになればなるだけ工事を前倒しすることが出来る。
運ぶためにはレールが必要。
更にそのレールを運ぶ為には街道の整備が必要。
さっき羊男が言ったように労働力があるのは農閑期であるこの時期だけだからな、今のうちに大型工事を済ませておけば後々労働者不足に困ることもない。
『いつやるのか、今でしょ』と昔流行った言葉を思い出してしまった。
「それもまた卵が先かの話になるわけですけど、今出来る事っていったらそれぐらいですしね。」
「整備に必要な土の魔道具はこの前の襲撃の時に使ったやつを流用出来るし、魔石も十分にある。整地だけならそこまで人手もいらないはずだ。」
「なら、うちは護衛の冒険者と土魔法の使い手を集めておくわね。」
「宜しく頼む。」
「となると我々の仕事は食事と住居の提供ですか。因みに整備にかかる費用は折半でいいんですよね?」
「なんでそうなる。」
「だって、普通の街道ならともかくシロウさんの廃鉱山にしか繋がっていないわけじゃないですか。いくら街のためとはいえ、半分私道のような物。それを整備するわけですから少しは負担していただきたいという気持ちはご理解ください。」
ぐぬぬ、整地費用は全部街持ちと思っていたんだがそこまで甘くなかったようだ。
その都度利用料を払う手もあるのだが、ぶっちゃけめんどくさい。
ここはひとつ気持ちよく折半した方が今後を考えれば気持ちよく使えそうだ。
一度整備してしまえば問題無く使えるわけだしな。
「七:三でどうだ?」
「出来ても六:四ですね。」
「仕方ないソレで手を打つか、見積書は先に提出してくれ。」
「そう言われると思って既に準備してあります。」
「俺がゴネるとは思わなかったわけか。」
「それで得する人は誰もいませんしね。」
ま、そこまで俺の事を理解してくれているからこそ俺も仕事がやりやすいわけだが。
提出された見積額は金貨20枚ほど。
プラス二割と考えてもすぐに動かせる範囲だ。
これもローランド様がホリア達と競ってくれたおかげだが、この為だったのかもな。
「問題ない、すぐに手配してくれ。」
「工事開始は三日後、私は近隣の街に連絡を入れます。ニア、冒険者の方は任せました。」
「一応護衛もつけるのよね?」
「俺の奴隷も同行させるから大丈夫だとは思うが、流石に作業契約で護衛までさせるのはまずいよな。」
「ダメじゃないけど、分けた方が揉めないわよ。」
冒険者相手の商売だけに下手にケチって評判を落とすぐらいなら、彼らに金をばらまいた方がリターンは大きい。
少々の出費は投資と思えば痛くもないか。
「募集人数は普通で頼む。」
「オッケー。」
「では次に移りますか。拡張工事に関して住民から上がっている質問事項についてです。」
「俺、帰っていいよな?」
「せっかくですから最後まで聞いていきましょうよ。」
「色々と忙しいんだが?」
「知ってます。」
必要な話だけ聞いてさっさと抜けるつもりだったのだが、結局は最後まで会議に参加させられてしまった。
が、一応金になりそうな話もあったのでそれを聞かせるために残らせたのかもしれない。
向こうの手のひらで動かされるのは少々癪だが、金になるのであれば悪くはない。
向こうの思惑に従って俺なりに稼がせてもらうとしよう。
「まだ始まってないんですけど?」
「俺も忙しいんだよ。」
「それは知ってますけど・・・。あ、来ましたね。」
慣れ親しんだギルド協会の大会議室。
最後に入って来たニアが着席したのを確認してから、羊男が立ち上がった。
「それでは、拡張計画会議を開始します。還年祭も終わり、残り二ヶ月を切った状況ですが各部報告をお願いします。」
「設計部です。街を南西方向にかけて拡張する計画となっていますが、図面はほぼ仕上がりました。お手元の資料にありますように現在の城壁は残して新たに北部と東部をそれぞれ延伸。延伸後その端と端を旧城壁に並行して伸ばすような形で接した分が丸々拡張された範囲と思って頂くとわかり易いかと思います。」
「面積は現在の二倍、いやそれ以上か。」
「拡張後は主に住居を増やす予定ですが、増加した人口分の生活を維持するために区画を決め、現住民の引越しをお願いする計画しています。」
「その場所に新たな飲食店や店舗を誘致して、生活と収入の両方を確保します。もちろん離れる事に難色を示す住民もいるでしょうから、それへの対応と補填。また、それに伴い全住民への引越し受け入れについてアンケートを取る予定です。予定区画外の住民の中で移動していただける人がいるのであれば、その方に移動していただき空いた住居に難色を示した人を振り分ける。二重城壁内に留まりたいと思う気持ちはわかります、その気持ちを尊重するのも大切な事です。」
なるほど。ただ拡張するだけでなく、それを機に区画整理もしてしまおうという事か。
今も一応は住居と商業地は区画分けされているが、人口が急に増えた事で商業部に住む人も増えたんだよなぁ。
そういった人をしっかり管理することで、治安の悪い場所も一掃できるし新たに宿を誘致ことで外部から流入する冒険者に対応する。
既存の住民を大切にするのは非常に良い事だ。
なんせ今までの繁栄を支えてくれた人達だし、何より俺にとっても貴重な労働力でもある。
「定住を希望する冒険者は無条件で拡張部に住まわせるのよね?」
「そうする事で非常時にすぐ対応することが出来ますから。街が広がったという事は守るべき場所が増えたという事。加えて、大通りの拡張と移動用通路の整備も計画中です。新しい西門東門は既存の通りに接続させますが、それとは別に拡張部に別の通路を作ることで直線的に移動が可能になり非常時に物資や人材を移動しやすくなります。そういう理由でも冒険者のみなさんには主に城壁付近に住んで頂く予定です。」
「備蓄用の倉庫なんかはどうするだ?新設するんだろ?」
「今まで通り北側に沿って新設予定です。でも、新規利用の募集はしませんよ全部備蓄用ですから。」
「ぐぬぬ、そうか。」
倉庫を増やすんだから新しく募集すると勝手に思っていたんだが、どうやらそうじゃないらしい。
今の所は何とかなっているが、住民が増えれば需要も増える。
なにより買取量が増えればその分それを補完する場所が必要になる。
場合によっては畑に自分用の倉庫を新設する必要もあるだろう。
長期で保管する物なんかは廃鉱山に運んで保管するという手もあるか。
その辺はセラフィムさん達と要相談だな。
せっかく大金を払って買ったんだから、魔力水を回収するだけじゃもったいない。
別の使い道も考えて行かないと。
その為にも、邪魔なものは運んでしまわないとなぁ。
「次に調達部です。設計図が出来ましたので必要な材料についても素案が上がっておりますが、予定よりも拡張部が広がったことにより特に石材の確保が重要になっています。優先するべきは城壁、それと並行するような形で下水道の建設。どちらにせよ大量の石材を必要としますので、早急にダンジョン内から石材を採掘しなければ僅かな遅れが命取りになるかもしれません。」
「それはわかってるんだけどねぇ、採掘しても上に運ぶのが大変なのよ。」
「ロックゴーレムの素材はどうなんだ?あれなら今からでもすぐ回収できるだろ。」
「それはもうやってる。でも重すぎて誰もやりたがらないってのが正直な所ね。討伐を冒険者が担当して別に輸送してもらうってやり方なら今よりも効率は上がるはずよ。」
冒険者の仕事は討伐であって輸送じゃない。
わざわざ危険を冒して手に入れた素材を重たい思いをして運ぶぐらいなら、もっと楽が出来て儲けの多い素材を狩りたくなるのも当然の話。
とはいえ、買取価格を上げ過ぎると支出ばかりが増えてしまうので用意に上げられないんだよなぁ。
バランスが非常に難しい。
「農閑期の今だからこそ労働力のあるうちに一気にやってしまいたい所ですが、集めた人をどこに住まわせるのかが問題ですね。」
「ちなみにダンジョンの最上階はもう一杯よ。」
「となると城壁の外ですが、わざわざそんな危険な場所に来てくれるかどうか。」
「卵が先か親が先かってやつだな。」
「城壁を作るための労働力ですからねぇ。」
城壁が出来ればその中で守る事も出来るのだが、それを作るための労働力をどうするか。
彼らを守るとしてもそれ用の警備を増やさないといけないわけだし、すぐに城壁内に移動させるにも限界がある。
いっそのこと別の場所に住んでもらって、そこから移動してもらうという手もあるのだが、生憎そんな近距離に町はない。
「どちらにせよ石材は早急に必要なわけなんだろ?ならレールの敷設をしてしまった方がいいんじゃないか?腐る物でもないんだし、それさえできればいくらでも中から運び出せるだろ。」
「そうは言いますが、レールも運んでこないとだめなんですよね?」
「それに関してはもう準備を進めてる。後は運ぶための道を作れば問題ない。」
「作ればって簡単にいますが、廃鉱山までとなるとかなりの距離ですよ?」
「別に端から端まで整備する必要はないんだ。人が歩くわけじゃないんだから最低限馬車が移動出来る程度に道を固めて、車輪の通る轍さえ掘っていまえばいい。後はそれを既存の街道までつなげれば輸送出来るようになる。あぁ、念のために排水路ぐらいはあったほうがいいかもな。」
石材がどれだけ重要かはこの場にいる全員がわかっているわけで、それを搬出できるようになればなるだけ工事を前倒しすることが出来る。
運ぶためにはレールが必要。
更にそのレールを運ぶ為には街道の整備が必要。
さっき羊男が言ったように労働力があるのは農閑期であるこの時期だけだからな、今のうちに大型工事を済ませておけば後々労働者不足に困ることもない。
『いつやるのか、今でしょ』と昔流行った言葉を思い出してしまった。
「それもまた卵が先かの話になるわけですけど、今出来る事っていったらそれぐらいですしね。」
「整備に必要な土の魔道具はこの前の襲撃の時に使ったやつを流用出来るし、魔石も十分にある。整地だけならそこまで人手もいらないはずだ。」
「なら、うちは護衛の冒険者と土魔法の使い手を集めておくわね。」
「宜しく頼む。」
「となると我々の仕事は食事と住居の提供ですか。因みに整備にかかる費用は折半でいいんですよね?」
「なんでそうなる。」
「だって、普通の街道ならともかくシロウさんの廃鉱山にしか繋がっていないわけじゃないですか。いくら街のためとはいえ、半分私道のような物。それを整備するわけですから少しは負担していただきたいという気持ちはご理解ください。」
ぐぬぬ、整地費用は全部街持ちと思っていたんだがそこまで甘くなかったようだ。
その都度利用料を払う手もあるのだが、ぶっちゃけめんどくさい。
ここはひとつ気持ちよく折半した方が今後を考えれば気持ちよく使えそうだ。
一度整備してしまえば問題無く使えるわけだしな。
「七:三でどうだ?」
「出来ても六:四ですね。」
「仕方ないソレで手を打つか、見積書は先に提出してくれ。」
「そう言われると思って既に準備してあります。」
「俺がゴネるとは思わなかったわけか。」
「それで得する人は誰もいませんしね。」
ま、そこまで俺の事を理解してくれているからこそ俺も仕事がやりやすいわけだが。
提出された見積額は金貨20枚ほど。
プラス二割と考えてもすぐに動かせる範囲だ。
これもローランド様がホリア達と競ってくれたおかげだが、この為だったのかもな。
「問題ない、すぐに手配してくれ。」
「工事開始は三日後、私は近隣の街に連絡を入れます。ニア、冒険者の方は任せました。」
「一応護衛もつけるのよね?」
「俺の奴隷も同行させるから大丈夫だとは思うが、流石に作業契約で護衛までさせるのはまずいよな。」
「ダメじゃないけど、分けた方が揉めないわよ。」
冒険者相手の商売だけに下手にケチって評判を落とすぐらいなら、彼らに金をばらまいた方がリターンは大きい。
少々の出費は投資と思えば痛くもないか。
「募集人数は普通で頼む。」
「オッケー。」
「では次に移りますか。拡張工事に関して住民から上がっている質問事項についてです。」
「俺、帰っていいよな?」
「せっかくですから最後まで聞いていきましょうよ。」
「色々と忙しいんだが?」
「知ってます。」
必要な話だけ聞いてさっさと抜けるつもりだったのだが、結局は最後まで会議に参加させられてしまった。
が、一応金になりそうな話もあったのでそれを聞かせるために残らせたのかもしれない。
向こうの手のひらで動かされるのは少々癪だが、金になるのであれば悪くはない。
向こうの思惑に従って俺なりに稼がせてもらうとしよう。
15
お気に入りに追加
360
あなたにおすすめの小説
社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します
湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。
そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。
しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。
そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。
この死亡は神様の手違いによるものだった!?
神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。
せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!!
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中
ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
お願いだから俺に構わないで下さい
大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。
17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。
高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。
本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。
折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。
それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。
これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。
有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…
ハズレギフト『キノコマスター』は実は最強のギフトでした~これって聖剣ですか? いえ、これは聖剣ではありません。キノコです~
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
孤児院生まれのノースは、十歳の時、教会でハズレギフト『キノコマスター』を授かってしまう。
他の孤児院生まれのルームメイトたちは『剣聖』や『魔法士』『鍛冶師』といった優遇スキルを授かったのに、なんで僕だけ……。
孤児院のルームメイトが国に士官されていくのを横目に、僕は冒険者として生きていく事を決意した。
しかし、冒険者ギルドに向かおうとするも、孤児院生活が長く、どこにあるのかわからない。とりあえず街に向かって出発するも街に行くどころか森で迷う始末。仕方がなく野宿することにした。
それにしてもお腹がすいたと、森の中を探し、偶々見つけたキノコを手に取った時『キノコマスター』のギフトが発動。
ギフトのレベルが上る度に、作る事のできるキノコが増えていって……。
気付けば、ステータス上昇効果のあるキノコや不老長寿の効果のあるキノコまで……。
「こ、これは聖剣……なんでこんな所に……」
「いえ、違います。それは聖剣っぽい形のキノコです」
ハズレギフト『キノコマスター』を駆使して、主人公ノースが成り上がる異世界ファンタジーが今始まる。
毎日朝7時更新となります!
よろしくお願い致します。
物語としては、次の通り進んでいきます。
1話~19話 ノース自分の能力を知る。
20話~31話 辺境の街「アベコベ」
32話~ ようやく辺境の街に主人公が向かう
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
神によって転移すると思ったら異世界人に召喚されたので好きに生きます。
SaToo
ファンタジー
仕事帰りの満員電車に揺られていたサト。気がつくと一面が真っ白な空間に。そこで神に異世界に行く話を聞く。異世界に行く準備をしている最中突然体が光だした。そしてサトは異世界へと召喚された。神ではなく、異世界人によって。しかも召喚されたのは2人。面食いの国王はとっととサトを城から追い出した。いや、自ら望んで出て行った。そうして神から授かったチート能力を存分に発揮し、異世界では自分の好きなように暮らしていく。
サトの一言「異世界のイケメン比率高っ。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる