655 / 1,027
653.転売屋は空気清浄機を作る
しおりを挟む
「うーん。」
「どうかしました?」
「何か臭わないか?」
「そうですかね。」
横で荷物を片付けていたメルディが首をかしげる。
首からタオルをぶら下げ、蒸し暑い倉庫の片づけをしていた時の事。
倉庫が臭いのはいつもの事なんだが、店のバックヤードまで臭いのはさすがにまずい。
俺はここで生活していないからいいが、生活している本人は流石に辛いだろう。
恐らく今感じないのはもっと臭い所にいたから。
元に戻れば臭いと感じるはずだ。
まさか、俺の加齢臭か?
「ただいま戻りました。」
「お帰り。」
「片づけご苦労様です・・・。あの、何か臭くありません?」
「やっぱり臭うよなぁ。」
「何でしょう、かび臭いというか生臭いというか。」
「昨日大量に毛皮を買い取ったからですかねぇ。」
可能性はあるだろう。
ここに持ち込まれる毛皮は全て加工前の物。
冒険者が魔物から剥ぎ取り、まだ血の滴っている奴を持ち込むことだってある。
血生臭い匂いがして当たり前ではあるのだが、これはちょっとひどすぎる。
「メルディ、王都で買い付けた小型の魔道具ってどこにある?」
「アレでしたらお屋敷に運んでありますよ。」
「収気石は?」
「それでしたらうちの倉庫に。」
「なら大きめのプロボックスと一緒に用意しといてもらえるか?すぐに戻る。」
こんな時こそ例の道具を作る時じゃないだろうか。
ひとまず片づけを止めて一旦屋敷へ戻る。
玄関で掃除をしていたミミィに話をすると、すぐに用意してくれることになった。
その間に裏口から地下の製薬室へ移動する。
「アネット、消臭草ってあるか?」
「もちろんありますが、何に使うんですか?ここでも下水道を掃除します?」
「いや、それはダスキーの仕事だからしない。別件で使うんだ。」
「わかりましたどのぐらい必要ですか?」
「あー、部屋の臭いを消すぐらい?」
「自分で使うんじゃないんですか?」
「よく考えればこれって臭いを感じる器官をマヒさせる薬草だったっけ。」
しまった、これで行けると勝手に勘違いしていた。
このままでは目的を達することが出来ない。
さて、どうするか。
「何をされるつもりだったんですか?」
「店のバックヤードが素材で臭いんでな、それを何とかしたかったんだ。臭いを取る薬か素材があればいいんだが。」
「置くだけで臭いを取るようなものはありませんが、水に混ぜると臭いを吸うようになる薬草はあります。ガーゼなんかにしみこませて使うんですけど、それではダメですか?」
「いや、それを使わせてくれ。すぐに用意できるか?」
「材料はありますから、すぐに用意しますね。」
さすがアネット、聞いてみるもんだな。
粉末状になった脱臭草と小型の風魔道具を手に再び店に戻る。
中に入るとやはり生臭いような臭いがした。
「おかえりなさいませ、用意できてますよ。」
「よし、そんじゃまサクッと作ってみるか。」
工作は嫌いじゃない。
複雑なものは作れないが、適当にくっつけるぐらいは俺にでも出来る。
用意してもらったプロボックスは膝の高さぐらいの箱で、透明なので中身がよく見える。
小さいやつは休憩所で弁当箱として使っているのだが、この世界では珍しい真四角の素材なので今回のやつにぴったりのはずだ。
『プロボックスの殻。遺跡に出没する魔物で四角い体が特徴。襲ってくる時は中に命が宿っているのだが、倒した後は中身が抜け殻だけが残る。入れ物として重宝されており、使用用途は多い。最近の平均取引価格は銅貨8枚。最安値銅貨3枚最高値銅貨15枚。最終取引日は本日と記録されています。』
まずは用意した収気石を砕き小さめのプロボックスに入れる。
次にアネットに用意してもらった脱臭草の粉末を水に溶かし、ガーゼにしみこませた後同じく別のプロボックスに敷き詰めた。
後は王都で買い付けた小型の魔道具を大型のプロボックスの下に設置すればひとまずは完成だ。
「何ですか、これ。」
「空気清浄機、のつもり。」
「つまり空気を綺麗にするんですか?」
「予定ではな。」
ひとまず魔道具に電源を入れると、魔石から魔力を受け取り扇風機ぐらいの風が下から上に噴き出し始めた。
魔道具というがこれは風を起こすのではなく、風を吸い込んで吐き出すサーキュレーター的なタイプだ。
なので部屋の空気を吸い込んで上に押し出す形になる。
その上に先程仕込んだ収気石を敷き詰めたボックスを置く。
するとまるでパズルのようにぴたりとはまってくれた。
こいつのいい所はまるであつらえたかのようにサイズが合う事なんだよなぁ。
さらにその上にガーゼを敷き詰めた奴を載せれば完成だ。
プロボックスは基本水や風を通さない。
だが、元々物理攻撃を通さない魔物時代と同じく、物理的なものは透過しないのだが弱点となる魔力を含んだものは透過する。
なので魔道具を通して魔力を含んだ風はプロボックスを通過し上に排出されるという寸法だ。
二つの層を作ったことにより風の勢いは大分衰えたが、そよそよとした風が上に排出され出した。
顔を近づけ臭いをかいでみる。
臭くはないな。
「どうですか?」
「わからんがとりあえずこれを一時間ぐらい回してみよう、結果はそれからだ。」
「空気清浄機、もしこれが実現したら凄くないですか?だって臭いの出る食べ物を食べても問題ないわけですよね?」
「まぁ、そうなるな。」
「お店屋さんとか工房とかから注文が殺到しちゃいますよ。」
「ま、それも結果が出てからの話だ。それに普通の魔道具じゃサイズがでかすぎて邪魔になる。このサイズだから価値があるんだよ。小型のやつは王都から買い付けないといけないから数が手に入らないんだよなぁ。」
俺が持ち込んだ数にも限りがある。
一応毎月送ってもらえるようロブとは契約を交わしているから、作ることはできるだろう。
欲を言えば量産したい。
となると手近なところで量産する必要があるのだが、出来るなら初めからやってるよなぁって話だ。
とりあえず効果がわからない事には始まらない。
ひとまず三人で店を出て、時間をつぶすことにする。
「不在の間よく店を回せたな。」
「えへへ、頑張りました。」
「ミラ様がしっかり帳簿を管理してくださっていたおかげで、類似品の価格がすぐに把握出来ました。あれは店の宝物ですね。あとはメルディ様が相場を把握してくださっていたので素材も問題ありません。」
「つまり俺はもう不要というわけか。」
「そんな事ないですよ!」
「冗談だ、今はまだ手放すつもりはない。まぁ、色々と忙しくてなかなか顔を出せないのは申し訳ないと思ってる。キキももっとダンジョンに潜りたいだろう。」
「お姉ちゃんが安定期に入るまでは大人しくしているつもりです。」
姉思いの妹だなぁ。
キキのおかげでエリザは無茶しないだろうし、何かあった時にも安心して任せることが出来る。
姉妹ならではの問題もあるみたいだけど、そこは二人で話し合ってもらえばいい。
「メルディは自分の店を持ちたいとか思うか?」
「そういうのはもっと知識を増やしてからにします。」
「今でも十分だとおもうがなぁ。」
「キキさんがいてくれるから何とかなってるんです。鑑定スキルがあればなぁ。」
「ミラ様の真実の指輪がまた見つかることがあればそれも可能でしょう。その為のダンジョンです、いつかは出てくるのでは?」
「その時の為に頑張ってお金を貯めますね!」
正直なところメルディがその気なら店を譲ってもいいと俺は思っている。
だがそれはまだ先になりそうだ。
しばらく時間をつぶしたのち店に戻った。
「臭くない!」
「お、確かに臭いが無いな。」
「結構な匂いだったはずですが、これはすごいですね。」
「心なしか空気が澄んでいるんですけど、何ででしょうか。」
「恐らくは収気石が不快な湿気を減らし、脱臭草を含んだガーゼが脱臭と同時に適度な湿気を放出しているからじゃないでしょうか。」
「なるほど、そういう効果もあったか。」
「でもあれですね、定期的に水を入れてやらないとだめですね。」
「それぐらいのメンテナンスは必要だろう。後はどのぐらいで乾燥するのかと、臭いをどれだけ消せるのかの確認だな。」
耐久度や効果はある程度把握しておかないと売ることもできない。
効果があるのは確認できたわけだし、あと何台か作って実証実験を継続しよう。
「これ、貰っていいんですか?」
「その為に作ったんだ遠慮なく使ってくれ。」
魔物の素材を扱うだけにどうしても臭いがつきまとう。
臭い所で仕事をするよりも爽やかな方が気分も上がるってもんだ。
それに、店もすっきりするしな。
とりあえずプロボックスの殻を大量に抱えて屋敷へと戻る。
まずは自分たちの分を作るとしよう。
俺と女達の部屋に置いて、それからアネットの工房か。
マリーさんの店や家にもあった方がいいだろう。
それなりの効果があるならばマスターやイライザさん、レイブさんに買ってもらうという手もある。
ローランド様とアナスタシア様にはあえて渡さない。
だって売れるってなれば高値で買ってくれるのはあの二人だからだ。
とりあえず25台は作れるから半分は売りに出せるわけで、今のうちに値段も決めておかないとな。
何かに使えるかもと思って買い付けたのだが、まさかこんな使い道が出来るとは思っていなかった。
世の中考え方次第で色々と思いつくもんだ。
そんな事を考えながら、夕暮れの街を大量の殻を抱いて歩くのだった。
「どうかしました?」
「何か臭わないか?」
「そうですかね。」
横で荷物を片付けていたメルディが首をかしげる。
首からタオルをぶら下げ、蒸し暑い倉庫の片づけをしていた時の事。
倉庫が臭いのはいつもの事なんだが、店のバックヤードまで臭いのはさすがにまずい。
俺はここで生活していないからいいが、生活している本人は流石に辛いだろう。
恐らく今感じないのはもっと臭い所にいたから。
元に戻れば臭いと感じるはずだ。
まさか、俺の加齢臭か?
「ただいま戻りました。」
「お帰り。」
「片づけご苦労様です・・・。あの、何か臭くありません?」
「やっぱり臭うよなぁ。」
「何でしょう、かび臭いというか生臭いというか。」
「昨日大量に毛皮を買い取ったからですかねぇ。」
可能性はあるだろう。
ここに持ち込まれる毛皮は全て加工前の物。
冒険者が魔物から剥ぎ取り、まだ血の滴っている奴を持ち込むことだってある。
血生臭い匂いがして当たり前ではあるのだが、これはちょっとひどすぎる。
「メルディ、王都で買い付けた小型の魔道具ってどこにある?」
「アレでしたらお屋敷に運んでありますよ。」
「収気石は?」
「それでしたらうちの倉庫に。」
「なら大きめのプロボックスと一緒に用意しといてもらえるか?すぐに戻る。」
こんな時こそ例の道具を作る時じゃないだろうか。
ひとまず片づけを止めて一旦屋敷へ戻る。
玄関で掃除をしていたミミィに話をすると、すぐに用意してくれることになった。
その間に裏口から地下の製薬室へ移動する。
「アネット、消臭草ってあるか?」
「もちろんありますが、何に使うんですか?ここでも下水道を掃除します?」
「いや、それはダスキーの仕事だからしない。別件で使うんだ。」
「わかりましたどのぐらい必要ですか?」
「あー、部屋の臭いを消すぐらい?」
「自分で使うんじゃないんですか?」
「よく考えればこれって臭いを感じる器官をマヒさせる薬草だったっけ。」
しまった、これで行けると勝手に勘違いしていた。
このままでは目的を達することが出来ない。
さて、どうするか。
「何をされるつもりだったんですか?」
「店のバックヤードが素材で臭いんでな、それを何とかしたかったんだ。臭いを取る薬か素材があればいいんだが。」
「置くだけで臭いを取るようなものはありませんが、水に混ぜると臭いを吸うようになる薬草はあります。ガーゼなんかにしみこませて使うんですけど、それではダメですか?」
「いや、それを使わせてくれ。すぐに用意できるか?」
「材料はありますから、すぐに用意しますね。」
さすがアネット、聞いてみるもんだな。
粉末状になった脱臭草と小型の風魔道具を手に再び店に戻る。
中に入るとやはり生臭いような臭いがした。
「おかえりなさいませ、用意できてますよ。」
「よし、そんじゃまサクッと作ってみるか。」
工作は嫌いじゃない。
複雑なものは作れないが、適当にくっつけるぐらいは俺にでも出来る。
用意してもらったプロボックスは膝の高さぐらいの箱で、透明なので中身がよく見える。
小さいやつは休憩所で弁当箱として使っているのだが、この世界では珍しい真四角の素材なので今回のやつにぴったりのはずだ。
『プロボックスの殻。遺跡に出没する魔物で四角い体が特徴。襲ってくる時は中に命が宿っているのだが、倒した後は中身が抜け殻だけが残る。入れ物として重宝されており、使用用途は多い。最近の平均取引価格は銅貨8枚。最安値銅貨3枚最高値銅貨15枚。最終取引日は本日と記録されています。』
まずは用意した収気石を砕き小さめのプロボックスに入れる。
次にアネットに用意してもらった脱臭草の粉末を水に溶かし、ガーゼにしみこませた後同じく別のプロボックスに敷き詰めた。
後は王都で買い付けた小型の魔道具を大型のプロボックスの下に設置すればひとまずは完成だ。
「何ですか、これ。」
「空気清浄機、のつもり。」
「つまり空気を綺麗にするんですか?」
「予定ではな。」
ひとまず魔道具に電源を入れると、魔石から魔力を受け取り扇風機ぐらいの風が下から上に噴き出し始めた。
魔道具というがこれは風を起こすのではなく、風を吸い込んで吐き出すサーキュレーター的なタイプだ。
なので部屋の空気を吸い込んで上に押し出す形になる。
その上に先程仕込んだ収気石を敷き詰めたボックスを置く。
するとまるでパズルのようにぴたりとはまってくれた。
こいつのいい所はまるであつらえたかのようにサイズが合う事なんだよなぁ。
さらにその上にガーゼを敷き詰めた奴を載せれば完成だ。
プロボックスは基本水や風を通さない。
だが、元々物理攻撃を通さない魔物時代と同じく、物理的なものは透過しないのだが弱点となる魔力を含んだものは透過する。
なので魔道具を通して魔力を含んだ風はプロボックスを通過し上に排出されるという寸法だ。
二つの層を作ったことにより風の勢いは大分衰えたが、そよそよとした風が上に排出され出した。
顔を近づけ臭いをかいでみる。
臭くはないな。
「どうですか?」
「わからんがとりあえずこれを一時間ぐらい回してみよう、結果はそれからだ。」
「空気清浄機、もしこれが実現したら凄くないですか?だって臭いの出る食べ物を食べても問題ないわけですよね?」
「まぁ、そうなるな。」
「お店屋さんとか工房とかから注文が殺到しちゃいますよ。」
「ま、それも結果が出てからの話だ。それに普通の魔道具じゃサイズがでかすぎて邪魔になる。このサイズだから価値があるんだよ。小型のやつは王都から買い付けないといけないから数が手に入らないんだよなぁ。」
俺が持ち込んだ数にも限りがある。
一応毎月送ってもらえるようロブとは契約を交わしているから、作ることはできるだろう。
欲を言えば量産したい。
となると手近なところで量産する必要があるのだが、出来るなら初めからやってるよなぁって話だ。
とりあえず効果がわからない事には始まらない。
ひとまず三人で店を出て、時間をつぶすことにする。
「不在の間よく店を回せたな。」
「えへへ、頑張りました。」
「ミラ様がしっかり帳簿を管理してくださっていたおかげで、類似品の価格がすぐに把握出来ました。あれは店の宝物ですね。あとはメルディ様が相場を把握してくださっていたので素材も問題ありません。」
「つまり俺はもう不要というわけか。」
「そんな事ないですよ!」
「冗談だ、今はまだ手放すつもりはない。まぁ、色々と忙しくてなかなか顔を出せないのは申し訳ないと思ってる。キキももっとダンジョンに潜りたいだろう。」
「お姉ちゃんが安定期に入るまでは大人しくしているつもりです。」
姉思いの妹だなぁ。
キキのおかげでエリザは無茶しないだろうし、何かあった時にも安心して任せることが出来る。
姉妹ならではの問題もあるみたいだけど、そこは二人で話し合ってもらえばいい。
「メルディは自分の店を持ちたいとか思うか?」
「そういうのはもっと知識を増やしてからにします。」
「今でも十分だとおもうがなぁ。」
「キキさんがいてくれるから何とかなってるんです。鑑定スキルがあればなぁ。」
「ミラ様の真実の指輪がまた見つかることがあればそれも可能でしょう。その為のダンジョンです、いつかは出てくるのでは?」
「その時の為に頑張ってお金を貯めますね!」
正直なところメルディがその気なら店を譲ってもいいと俺は思っている。
だがそれはまだ先になりそうだ。
しばらく時間をつぶしたのち店に戻った。
「臭くない!」
「お、確かに臭いが無いな。」
「結構な匂いだったはずですが、これはすごいですね。」
「心なしか空気が澄んでいるんですけど、何ででしょうか。」
「恐らくは収気石が不快な湿気を減らし、脱臭草を含んだガーゼが脱臭と同時に適度な湿気を放出しているからじゃないでしょうか。」
「なるほど、そういう効果もあったか。」
「でもあれですね、定期的に水を入れてやらないとだめですね。」
「それぐらいのメンテナンスは必要だろう。後はどのぐらいで乾燥するのかと、臭いをどれだけ消せるのかの確認だな。」
耐久度や効果はある程度把握しておかないと売ることもできない。
効果があるのは確認できたわけだし、あと何台か作って実証実験を継続しよう。
「これ、貰っていいんですか?」
「その為に作ったんだ遠慮なく使ってくれ。」
魔物の素材を扱うだけにどうしても臭いがつきまとう。
臭い所で仕事をするよりも爽やかな方が気分も上がるってもんだ。
それに、店もすっきりするしな。
とりあえずプロボックスの殻を大量に抱えて屋敷へと戻る。
まずは自分たちの分を作るとしよう。
俺と女達の部屋に置いて、それからアネットの工房か。
マリーさんの店や家にもあった方がいいだろう。
それなりの効果があるならばマスターやイライザさん、レイブさんに買ってもらうという手もある。
ローランド様とアナスタシア様にはあえて渡さない。
だって売れるってなれば高値で買ってくれるのはあの二人だからだ。
とりあえず25台は作れるから半分は売りに出せるわけで、今のうちに値段も決めておかないとな。
何かに使えるかもと思って買い付けたのだが、まさかこんな使い道が出来るとは思っていなかった。
世の中考え方次第で色々と思いつくもんだ。
そんな事を考えながら、夕暮れの街を大量の殻を抱いて歩くのだった。
5
お気に入りに追加
328
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
【完結】彼女以外、みんな思い出す。
❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。
幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる