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627.転売屋は作戦を立てる
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魔物の襲撃があり予定より時間がかかってしまったため日が暮れてから別荘に到着したのだが、遅い時間にもかかわらず夫人と息子がわざわざ出迎えて挨拶してくれた。
うぅむ、もったいないぐらいの美人だ。
息子も母親に似てなかなかに良い顔をしている。
そりゃあ血眼になってクリムゾンティアを探すわけだな。
ていうか王族って美人多すぎない?
マリーさんは自分の望んだ姿だけど、オリンピア様もなかなかに綺麗だった。
となると母親もまた美人なのかもしれない。
ちなみに到着した別荘は、別荘という名の豪邸だった。
聞けば個人のではなく、王族のみが使用できる場所らしい。
しかも維持する為に使わない時もかなりの人数が常駐しているというから恐れ入る。
いつ使われるかもわからない家を維持するために毎日掃除をしているのだとか。
大変だよなぁ。
家に続きこれまた質素という名の豪華な食事をいただき、各自に用意された部屋へと戻る。
船のベッドも中々に広かったが、少し硬めだった為に少し寝心地が悪かった。
その点ここのベッドはどれもフカフカ。
シーツは清潔で汚れ一つない。
長旅の疲れをいやすべく、早々にシャワーを浴びて俺はベッドの上でくつろいでいた。
一人で寝るのも久々かもしれない。
たまにはこんな日があってもいいだろう。
さすがにミラもアニエスさんもここでは自重するようだ。
と思っていたらコンコンとノックの音が聞こえてくる。
「シロウ様まだ起きておいでですか?」
「お、ミラか。入っていいぞ。」
「失礼します。」
すぐに扉が開き、ミラが部屋に滑り込んでくる。
向こうもシャワーを浴びた後なのか髪の毛をアップにしているのが少し新鮮だ。
「どうした?」
「少し聞いておきたいことがありまして。」
「食事会でのことか?」
「はい。」
「俺相手に取引を持ちかけようとしている貴族が複数人いるらしいが、どう思う?」
「正直に申しまして我々の為にわざわざ儲け話を持ってくるとは思えません。悪意があると考えるべきです。」
「まぁそうだよなぁ。」
「その複数人がグルという可能性もあります、そういうお話が出た場合は出来るだけ時間を伸ばしていただけますでしょうか。本当はお断りしたいところですが、シロウ様はお受けになるのですよね?」
食事会でのことだ。
奥様から大陸の名産などを聞いていた時に、複数の貴族が俺へのアポを取れないかとの打診があったことを教えてくれた。
ひとまずその場は『聞いてみる』とだけ言ってお茶を濁したらしいが、目的は十中八九金だろう。
俺がこっちで儲けを出そうと思っているように、向こうも俺で儲けようとしている。
珍しい品だからとか、絶対に高値で売れるからとか色々言ってくるに違いない。
どう考えてもヤバいだけに早々に断ってもかまわないのだが、イザベラが貴族の間に入って商売しているだけに無下に断るのは難しい。
受ければ地獄、引いても地獄。
なら迎え撃つのが一番だ。
幸いにも俺には相場スキルがあるわけで、下手に安い物とかをつかまされることはないはずだ。
むしろそれをエサに他の優良素材を引き出すという手もある。
食うか食われるか、相手が相手だけに無茶なことはできないが、今回は王族という強いバックがついているのでそれを有効に使わせてもらおう。
「イザベラの仕事を邪魔しない為にもある程度は受ける必要はあるだろう。とはいえ、みすみす損をするつもりはない。食いに来たのならば逆に食ってやるさ。」
「やはりそうなりますよね。」
「心配か?」
「相手が普通の商人であればまだしも、貴族が相手です。無礼だと言って切り掛かってくる可能性もあります。必ず商談には誰かを付けるようにお願いします。」
「もちろん、正々堂々大勢の前で受けるつもりでいる。それを拒むなら断るまでだ。」
「それならば結構です。それで、シロウ様はどうするおつもりですか?」
色々と考えてはいるのだが、できれば一番大きいのを釣り上げたい。
その為の餌はもう手元にあるしな。
「魔石を買い付ける。」
「え?」
「あぁ、もちろん魔石鉱山が国有なのは分かっている。しかし、それを管理しているのはまた別の話。国から委託されるような形で貴族が鉱山を運営しているのは調査済みだ。」
「貴族に委託を?」
「どういう行先かは知らないが、国への奉仕に対する報酬みたいなもんなんだろう。で、貴族は任された鉱山を運営して富を得て、一割ほどを報酬として自分の懐に入れているわけだ。もちろん本当に一割かどうかはしらんけどな。」
「貴族が管理しているとしてもシロウ様に売るでしょうか。」
「嫌でも売ることになる。」
「弱味でも?」
「いやいや、そんな危険な事はしないさ。」
そもそも誰が鉱山を運営しているかも知らないのに弱みなんて握りようがない。
っていうかそんなことしたらマジで命を狙われてしまうだろう。
態々王都に来てまでそんなやばい橋はわたりたくない。
「魔石を売るしかない、という事は何か損失が出るということでしょうか。」
「お、鋭いな。馬車の中でリングさんが魔力結晶について話したのを覚えているか?」
「確か産出量が減っていると・・・。なるほど、理解しました。」
「ローランド様があの手紙に何を書いたかは知らないが、魔力結晶関係であることは間違いないだろう。確か動力としては魔力結晶の方が魔石よりも上なんだよな?」
「はい。特に純度の高い物は結界維持などの国防に関する物にも使われているそうです。」
「しかしながら産出量が少ないから仕方なく魔石で代用しているのが、現状というわけだ。」
「もし結晶が市場に流れれば、魔石の消費は一気に減りますね。」
「減ればもちろん値崩れする。だが、いきなり供給を減らすことはできないだろうからあっという間に魔石の在庫が積みあがっていく。保管するにも金はかかるわけだし、それならば安値でも売ってしまいたいと思うのが普通だ。」
もちろんこれは絵に描いた餅。
この通りになるとはもちろん思っていないが、流れとしてはあり得る話だ。
絡んできた貴族とある程度商談しながら情報を収集、魔石を欲しがっているという情報を向こうに流し管理している貴族を引っ張り出せれば作戦成功。
引っかからなければ持ち込んだ素材を売って終わればいい。
ようは損をしなければいいだけの事、相場スキルさえあればそれを防げるわけだから常に俺が優位に立つのは間違いない。
「ですが向こうも無理を言ってきますよね?」
「その時はディーネの力を借りればいい。王族を庇護している古龍の元嫁だぞ?全員の前で俺達の味方だと最初に誇示してしまえば無茶はいってこないはずだ。」
「そう上手くいくでしょうか。」
「それは始まってみないと何とも言えないだろうな。ま、密談をせず正々堂々商談をすればいいだけの事。なんならアニエスさんに同席してもらえばいい。なんせ監査官様だからな。」
「そう言えばそうでした。」
彼女の前では悪い事は言えない筈、もちろん俺もそうだがそもそもそういう事をするつもりがない。
「安心したか?」
「はい。」
「気をつけるのは百も承知、向こうについたらすぐに情報収集だ。あぁ、王都の美味い店珍しい店もよろしくな。」
「ふふ、お任せください。」
一番の目的は王都観光。
国王陛下からの呼び出しなんてのはおまけみたいなものだ。
美味い店に面白い店、こっちにきても狭い世界しか知らなかった俺が出会う本当の意味での異世界を楽しむためにこんな遠い所まで来たんだ。
下準備はバッチリとしておかないとな。
「とりあえず食い物関係はエリザとディーネの為に必須、アネットの土産に珍しい薬草なんかも見ておきたい。それと調合器具だな。後は街への土産か。」
「王都に到着しましたら取引所の方はお任せください、ハーシェ様と二人で確認しておきます。」
「持って来た品は適当に売り捌いて構わないからな。イザベラの分は別として貴族に売ってやる義理はない。」
「出来れば二倍以上の品を探しておきます。」
「移動には常に護衛をつけるのも忘れずにな。」
「それはシロウ様もですよ。」
「アニエスさんの舞い上がり方から察するに俺は当分王宮にカンヅメだろう。その後は嫌でも護衛がつくさ。」
なにせマリーさんを妊娠させたわけだからなぁ。
王家から出されたとはいえそれは表向きの話。
血のつながりは今もしっかりと残っている。
王家に新しい血筋が生まれるとなれば大騒ぎになるのも致し方ない。
はぁ、例の薬草の件もあるし国王陛下に謁見するのがマジで気が重い。
出来れば会いたくない。
「シロウ様、お顔色が優れませんが。」
「大丈夫だ、ちょっと心の準備をしていただけだから。」
「明日はいよいよ王都です、今日はゆっくりとお休みください。私も失礼致します。」
「おぅ、また明日な。」
頬にキスをしてからミラは部屋を後にした。
案ずるより産むがやすし、か。
まぁなるようになるさ。
そう自分に言い聞かせて、いつもよりも早くベッドにもぐりこむのだった。
うぅむ、もったいないぐらいの美人だ。
息子も母親に似てなかなかに良い顔をしている。
そりゃあ血眼になってクリムゾンティアを探すわけだな。
ていうか王族って美人多すぎない?
マリーさんは自分の望んだ姿だけど、オリンピア様もなかなかに綺麗だった。
となると母親もまた美人なのかもしれない。
ちなみに到着した別荘は、別荘という名の豪邸だった。
聞けば個人のではなく、王族のみが使用できる場所らしい。
しかも維持する為に使わない時もかなりの人数が常駐しているというから恐れ入る。
いつ使われるかもわからない家を維持するために毎日掃除をしているのだとか。
大変だよなぁ。
家に続きこれまた質素という名の豪華な食事をいただき、各自に用意された部屋へと戻る。
船のベッドも中々に広かったが、少し硬めだった為に少し寝心地が悪かった。
その点ここのベッドはどれもフカフカ。
シーツは清潔で汚れ一つない。
長旅の疲れをいやすべく、早々にシャワーを浴びて俺はベッドの上でくつろいでいた。
一人で寝るのも久々かもしれない。
たまにはこんな日があってもいいだろう。
さすがにミラもアニエスさんもここでは自重するようだ。
と思っていたらコンコンとノックの音が聞こえてくる。
「シロウ様まだ起きておいでですか?」
「お、ミラか。入っていいぞ。」
「失礼します。」
すぐに扉が開き、ミラが部屋に滑り込んでくる。
向こうもシャワーを浴びた後なのか髪の毛をアップにしているのが少し新鮮だ。
「どうした?」
「少し聞いておきたいことがありまして。」
「食事会でのことか?」
「はい。」
「俺相手に取引を持ちかけようとしている貴族が複数人いるらしいが、どう思う?」
「正直に申しまして我々の為にわざわざ儲け話を持ってくるとは思えません。悪意があると考えるべきです。」
「まぁそうだよなぁ。」
「その複数人がグルという可能性もあります、そういうお話が出た場合は出来るだけ時間を伸ばしていただけますでしょうか。本当はお断りしたいところですが、シロウ様はお受けになるのですよね?」
食事会でのことだ。
奥様から大陸の名産などを聞いていた時に、複数の貴族が俺へのアポを取れないかとの打診があったことを教えてくれた。
ひとまずその場は『聞いてみる』とだけ言ってお茶を濁したらしいが、目的は十中八九金だろう。
俺がこっちで儲けを出そうと思っているように、向こうも俺で儲けようとしている。
珍しい品だからとか、絶対に高値で売れるからとか色々言ってくるに違いない。
どう考えてもヤバいだけに早々に断ってもかまわないのだが、イザベラが貴族の間に入って商売しているだけに無下に断るのは難しい。
受ければ地獄、引いても地獄。
なら迎え撃つのが一番だ。
幸いにも俺には相場スキルがあるわけで、下手に安い物とかをつかまされることはないはずだ。
むしろそれをエサに他の優良素材を引き出すという手もある。
食うか食われるか、相手が相手だけに無茶なことはできないが、今回は王族という強いバックがついているのでそれを有効に使わせてもらおう。
「イザベラの仕事を邪魔しない為にもある程度は受ける必要はあるだろう。とはいえ、みすみす損をするつもりはない。食いに来たのならば逆に食ってやるさ。」
「やはりそうなりますよね。」
「心配か?」
「相手が普通の商人であればまだしも、貴族が相手です。無礼だと言って切り掛かってくる可能性もあります。必ず商談には誰かを付けるようにお願いします。」
「もちろん、正々堂々大勢の前で受けるつもりでいる。それを拒むなら断るまでだ。」
「それならば結構です。それで、シロウ様はどうするおつもりですか?」
色々と考えてはいるのだが、できれば一番大きいのを釣り上げたい。
その為の餌はもう手元にあるしな。
「魔石を買い付ける。」
「え?」
「あぁ、もちろん魔石鉱山が国有なのは分かっている。しかし、それを管理しているのはまた別の話。国から委託されるような形で貴族が鉱山を運営しているのは調査済みだ。」
「貴族に委託を?」
「どういう行先かは知らないが、国への奉仕に対する報酬みたいなもんなんだろう。で、貴族は任された鉱山を運営して富を得て、一割ほどを報酬として自分の懐に入れているわけだ。もちろん本当に一割かどうかはしらんけどな。」
「貴族が管理しているとしてもシロウ様に売るでしょうか。」
「嫌でも売ることになる。」
「弱味でも?」
「いやいや、そんな危険な事はしないさ。」
そもそも誰が鉱山を運営しているかも知らないのに弱みなんて握りようがない。
っていうかそんなことしたらマジで命を狙われてしまうだろう。
態々王都に来てまでそんなやばい橋はわたりたくない。
「魔石を売るしかない、という事は何か損失が出るということでしょうか。」
「お、鋭いな。馬車の中でリングさんが魔力結晶について話したのを覚えているか?」
「確か産出量が減っていると・・・。なるほど、理解しました。」
「ローランド様があの手紙に何を書いたかは知らないが、魔力結晶関係であることは間違いないだろう。確か動力としては魔力結晶の方が魔石よりも上なんだよな?」
「はい。特に純度の高い物は結界維持などの国防に関する物にも使われているそうです。」
「しかしながら産出量が少ないから仕方なく魔石で代用しているのが、現状というわけだ。」
「もし結晶が市場に流れれば、魔石の消費は一気に減りますね。」
「減ればもちろん値崩れする。だが、いきなり供給を減らすことはできないだろうからあっという間に魔石の在庫が積みあがっていく。保管するにも金はかかるわけだし、それならば安値でも売ってしまいたいと思うのが普通だ。」
もちろんこれは絵に描いた餅。
この通りになるとはもちろん思っていないが、流れとしてはあり得る話だ。
絡んできた貴族とある程度商談しながら情報を収集、魔石を欲しがっているという情報を向こうに流し管理している貴族を引っ張り出せれば作戦成功。
引っかからなければ持ち込んだ素材を売って終わればいい。
ようは損をしなければいいだけの事、相場スキルさえあればそれを防げるわけだから常に俺が優位に立つのは間違いない。
「ですが向こうも無理を言ってきますよね?」
「その時はディーネの力を借りればいい。王族を庇護している古龍の元嫁だぞ?全員の前で俺達の味方だと最初に誇示してしまえば無茶はいってこないはずだ。」
「そう上手くいくでしょうか。」
「それは始まってみないと何とも言えないだろうな。ま、密談をせず正々堂々商談をすればいいだけの事。なんならアニエスさんに同席してもらえばいい。なんせ監査官様だからな。」
「そう言えばそうでした。」
彼女の前では悪い事は言えない筈、もちろん俺もそうだがそもそもそういう事をするつもりがない。
「安心したか?」
「はい。」
「気をつけるのは百も承知、向こうについたらすぐに情報収集だ。あぁ、王都の美味い店珍しい店もよろしくな。」
「ふふ、お任せください。」
一番の目的は王都観光。
国王陛下からの呼び出しなんてのはおまけみたいなものだ。
美味い店に面白い店、こっちにきても狭い世界しか知らなかった俺が出会う本当の意味での異世界を楽しむためにこんな遠い所まで来たんだ。
下準備はバッチリとしておかないとな。
「とりあえず食い物関係はエリザとディーネの為に必須、アネットの土産に珍しい薬草なんかも見ておきたい。それと調合器具だな。後は街への土産か。」
「王都に到着しましたら取引所の方はお任せください、ハーシェ様と二人で確認しておきます。」
「持って来た品は適当に売り捌いて構わないからな。イザベラの分は別として貴族に売ってやる義理はない。」
「出来れば二倍以上の品を探しておきます。」
「移動には常に護衛をつけるのも忘れずにな。」
「それはシロウ様もですよ。」
「アニエスさんの舞い上がり方から察するに俺は当分王宮にカンヅメだろう。その後は嫌でも護衛がつくさ。」
なにせマリーさんを妊娠させたわけだからなぁ。
王家から出されたとはいえそれは表向きの話。
血のつながりは今もしっかりと残っている。
王家に新しい血筋が生まれるとなれば大騒ぎになるのも致し方ない。
はぁ、例の薬草の件もあるし国王陛下に謁見するのがマジで気が重い。
出来れば会いたくない。
「シロウ様、お顔色が優れませんが。」
「大丈夫だ、ちょっと心の準備をしていただけだから。」
「明日はいよいよ王都です、今日はゆっくりとお休みください。私も失礼致します。」
「おぅ、また明日な。」
頬にキスをしてからミラは部屋を後にした。
案ずるより産むがやすし、か。
まぁなるようになるさ。
そう自分に言い聞かせて、いつもよりも早くベッドにもぐりこむのだった。
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