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560.転売屋は雲を見る
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目の前を白い雲が流れていく。
そよそよとした風を感じながら、何も考えずにそれを見続ける。
なんて贅沢な時間なんだろうか。
最近はあれやこれやと忙しかったからなぁ。
ギルドとの喧嘩もなかなかに荒れたし。
まぁ、ガチでやりあった訳じゃないので折衷案的な感じでお互い歩み寄ったわけだが
うん、やっぱりもうちょい吹っ掛けてやればよかった。
ま、色々頑張ったし、たまにはこんな時間も必要だ。
休みといいながらやることが多いから、結局休めていない事なんてざらにある。
屋敷に戻ればまた大量の書類が届いている事だろう。
とはいえ、今日はそんな事もせずにこんな時間を過ごせているわけで。
決して屋敷に戻りたくないわけじゃない。
違うからな。
「あ~、気持ちいい。」
ビーチチェアのような低めの椅子に横たわりながら今日何度目かの大きな独り言を呟やく。
アーロイに作ってもらった調光レンズは非常によろしい。
真上から太陽の光を浴びているというのに全然眩しくない。
もちろん直接太陽を見ることはできないが、これだけ暗くなれば十分だ。
横に手を伸ばし床に置いたグラスを口に運ぶ。
冷たいレレモン味の水が喉から胃へと流れていくのがよく分かる。
あぁ、最高に気持ちがいい。
何もしないという事がこんなに幸せだなんて。
「あ、こんな所にいた。」
「なんだエリザか。」
「なんだとは何よ。」
「俺は休暇中だ、仕事はしないぞ。」
「はい、頼まれてたサンドイッチ。どこにもいないんだもん、探しちゃったわよ。」
「あぁ、悪い。でもよくわかったな。」
「シロウの行くところぐらいわかるわよ。」
そうか、わかるのか。
当たり前のように隠し場所から同じようなビーチチェアを引っ張り出して、エリザがその横に寝転がる。
「お水頂戴。」
「おぅ。」
「あ~美味しい。そしてこの風、最高ね。」
「あぁ、最高だ。」
再び視線を上に向ける。
さっきとは微妙に違う形をした白い雲が右から左へとゆっくりと流れていくのが見えた。
ここは倉庫の屋上。
例の落下事件以降常設で物を置くことはやめたが、隠し部屋を有効利用して時々日向ぼっこしに来ている。
冬は寒くて使えなかったがこれだけ暖かくなると使わない理由はないよな。
風を感じながら無言の時間が過ぎていく。
会話はいらない。
何故なら今は休暇中だからだ。
「ねぇ。」
の、はずがエリザが話しかけてきた。
「なんだよ。」
「今、幸せ?」
「そうだな。」
「そっか。」
「お前は幸せじゃないのか?」
「幸せに決まってるでしょ。それが私だけかどうか気になったの。」
女ってのは面倒な生き物だ。
相手にどう思われているのかいちいち気になって、事あるごとにそれを聞いてくる。
でもそれを無視するとまた面倒なことになるわけで。
やれやれだ。
「それは何よりだ。」
「ねぇ。」
「今度はなんだよ。」
「元の世界に帰りた・・・。」「ないな。」
「そっか。」
「あぁ。」
「よかった。」
心の底から安心したような声を漏らす。
少し心配になり右隣のエリザを見ると、目を瞑りながらも目尻からは涙が一筋流れていた。
え、泣く要素あった?
「何で泣くんだよ。」
「だって、帰りたくないぐらいに幸せなんでしょ?」
「当然だ。」
「嬉しくないはずがないわ。みんなこれを聞いたら泣くんじゃないかしら。」
「勘弁してくれ。」
涙の跡を指で拭ってやると素早く伸びたエリザの両手がそれを包んだ。
「私は幸せよ。それこそ死ぬまでこれが続けばいいと思ってる。」
「そう思うのならダンジョンでの無茶は控えろよ。」
「わかってるわよ。」
「ほんとか?」
「だって私だけの体じゃ無いもの。」
ん?
どういうことだ?
エリザは俺の指、ではなく手を包むとそのまま自分の下腹部へと誘導した。
そこは女にしかない子宮が存在する場所。
ぐっと強めに押し当てられると同時に俺は体を起こした。
「マジか。」
「何よその顔。」
「いや、マジかって聞いてるんだよ。」
「そうよ、二か月だって。」
「そうか・・・。」
それ以上は何も言えなかった。
手を当てたまま再び姿勢を戻し二人でを空を見つめる。
「誰かに言ったのか?」
「まだよ、最初にシロウに伝えたかったの。」
「そりゃどうも。」
「ねぇ、嬉しい?」
「ここでうれしくないなんて言ったら、お前に投げ落とされそうだ。」
「当たり前よ。この場で殺して私も死ぬわ。あ、でもハーシェさんが悲しむかな。」
「そこはみんなだろ。」
「そっか、そうよね。」
まったくこいつは。
左手にエリザの呼吸を感じながら、感じるはずのないもう一つの脈動を探ってしまう。
エリザのお腹に俺の子供がいる。
そりゃ毎回あれだけヤレば出来るものも出来るだろう。
報告したらまた大騒ぎになるなぁ。
こればっかりは授かりものだけにみんな文句は言わないが、よりお誘いが強くなる。
体は持つだろうか。
「よくやった。」
「えへへ、ありがとう。」
「ダンジョンはどうする気だ?」
「安定期までは休むわ。でもギルド内での仕事は出来るから、講義とかには出るつもり。」
「で、安定期になったらまた潜るのか。」
「当然でしょ。私から冒険を取ったら何が残るのよ。」
「なんにも残らんな。」
「失礼ね!」
今度はエリザが体を起こし、そしてそのまま俺の方にのしかかってきた。
とはいえいつものような激しさはない。
ゆっくりとこちらに体重をかけ、唇を重ねてくる。
ついばむような俺達には珍しい遠慮がちな口づけ。
それが終わると、まるで少女の様にエリザははにかんだ。
「えへへ。」
「俺が言えるのは一つだけだ、無茶はするな。」
「うん、わかってる。」
「ならいい。」
「あの時シロウに買われていなかったら、こんな気持ちを知らずにいたのね。」
「買ったんじゃない、貸しただけだ。」
「いいじゃないどっちでも。」
エリザ的にはミラやアネットが俺に買われたっていう部分に引け目があるんだろう。
奴隷は一生持ち主に仕えるが、自分はそうではない。
対等ではあるけれどその関係が突如破綻しないとも限らない。
だからこそ、二人の子供が出来ることで始めて安心感を得ているんだろうなぁ。
そうじゃないとこんなに穏やかな顔をするはずがない。
駄犬だ脳筋だというけれど、こいつは戦士だ。
どこにいても常に神経をとがらせて何かあった時に対処できるようにしている。
でも今はそれがない。
いつものとげとげしさが無くなり、ただの女として俺の横にいる。
それがうれしいんだろう。
「籍、入れないとな。」
「それはいいわ。」
「は?」
「入れたくないわけじゃないのよ?でもほら、私ってこんな仕事だから。いくら重婚が認められているとはいえ私が死んだらシロウは妻を亡くしたことになるでしょ?そんな風に思われるのがなんかいやだなって。」
「却下。」
「なんでよ!」
「ようはお前が死ななければいいだけの話だ。生きて俺と子供の所に戻ってくればそんな心配はいらない。っていうか籍入れなかったら子供はどうするんだよ。養子にでもしろってか?」
「あ、そこまで考えてなかった。」
まったくこれだから脳筋は。
筋肉で物事を考えているから変なことを考えるんだ。
「ともかく籍は入れる、わかったな?それに今のセリフ、ミラ達の前では絶対に言うなよ。入れたくても入れられないやつもいるんだから。」
「あー、そっか。」
「俺はどっちでもいいんだが、二人とも頑として解放されてくれないんだよなぁ。」
「不安なのよ。」
「そりゃわかる。」
「それに、奴隷のままでも子供は作れるでしょ?ならどうでもいいじゃない。」
「その発言さっきのお前に言ってやりたいよ。」
どうでもいいじゃないか。
冒険者だから死ぬかもしれないからとか奴隷だからとか。
どちらにせよお前らは俺の女だ。
それが変わることはない。
「ふふ、私が奥さんかぁ。子供の時の夢がかなっちゃった。」
「へぇそんな夢があったのか。」
「当たり前でしょ。女の子なら一度は夢見るもんよ。」
「相手がこんなのでもか?」
「最高じゃない。私にとっては最高の旦那様よ。」
「そりゃどうも。」
「じゃあ旦那様、お腹が空いたからそのサンドイッチ貰ってもいい?」
「だが断る。」
「お腹の子が泣いてるわ。」
うわ、最低なセリフ吐きやがった。
それを言われたら食わせないわけにいかないじゃないか。
なんて俺が思うと思うか?
してやったりの顔をするエリザを見ながらサンドイッチを一口で食べてやる。
「あぁぁぁぁぁぁ!」
「残念だったな、欲しければ自分で買ってこい。」
「買ってきたのは私よ!」
「あ、そうだった。」
そう言えばそんな気もする。
流石に残ったほうを食べる勇気もなく、仕方なくエリザにゆずってやった。
それでもまだブーブー文句の言うエリザを強引に黙らせる。
はぁ、せっかく気持ちよく過ごせていたのに。
休みが休みじゃなくなってしまった。
ま、それもいつもの事か。
屋敷に帰ればもっと大きな騒ぎになる。
その前にもうひと眠りするとしよう。
空を流れる雲をぼんやりと眺めた後、俺達は静かに目を閉じた。
そよそよとした風を感じながら、何も考えずにそれを見続ける。
なんて贅沢な時間なんだろうか。
最近はあれやこれやと忙しかったからなぁ。
ギルドとの喧嘩もなかなかに荒れたし。
まぁ、ガチでやりあった訳じゃないので折衷案的な感じでお互い歩み寄ったわけだが
うん、やっぱりもうちょい吹っ掛けてやればよかった。
ま、色々頑張ったし、たまにはこんな時間も必要だ。
休みといいながらやることが多いから、結局休めていない事なんてざらにある。
屋敷に戻ればまた大量の書類が届いている事だろう。
とはいえ、今日はそんな事もせずにこんな時間を過ごせているわけで。
決して屋敷に戻りたくないわけじゃない。
違うからな。
「あ~、気持ちいい。」
ビーチチェアのような低めの椅子に横たわりながら今日何度目かの大きな独り言を呟やく。
アーロイに作ってもらった調光レンズは非常によろしい。
真上から太陽の光を浴びているというのに全然眩しくない。
もちろん直接太陽を見ることはできないが、これだけ暗くなれば十分だ。
横に手を伸ばし床に置いたグラスを口に運ぶ。
冷たいレレモン味の水が喉から胃へと流れていくのがよく分かる。
あぁ、最高に気持ちがいい。
何もしないという事がこんなに幸せだなんて。
「あ、こんな所にいた。」
「なんだエリザか。」
「なんだとは何よ。」
「俺は休暇中だ、仕事はしないぞ。」
「はい、頼まれてたサンドイッチ。どこにもいないんだもん、探しちゃったわよ。」
「あぁ、悪い。でもよくわかったな。」
「シロウの行くところぐらいわかるわよ。」
そうか、わかるのか。
当たり前のように隠し場所から同じようなビーチチェアを引っ張り出して、エリザがその横に寝転がる。
「お水頂戴。」
「おぅ。」
「あ~美味しい。そしてこの風、最高ね。」
「あぁ、最高だ。」
再び視線を上に向ける。
さっきとは微妙に違う形をした白い雲が右から左へとゆっくりと流れていくのが見えた。
ここは倉庫の屋上。
例の落下事件以降常設で物を置くことはやめたが、隠し部屋を有効利用して時々日向ぼっこしに来ている。
冬は寒くて使えなかったがこれだけ暖かくなると使わない理由はないよな。
風を感じながら無言の時間が過ぎていく。
会話はいらない。
何故なら今は休暇中だからだ。
「ねぇ。」
の、はずがエリザが話しかけてきた。
「なんだよ。」
「今、幸せ?」
「そうだな。」
「そっか。」
「お前は幸せじゃないのか?」
「幸せに決まってるでしょ。それが私だけかどうか気になったの。」
女ってのは面倒な生き物だ。
相手にどう思われているのかいちいち気になって、事あるごとにそれを聞いてくる。
でもそれを無視するとまた面倒なことになるわけで。
やれやれだ。
「それは何よりだ。」
「ねぇ。」
「今度はなんだよ。」
「元の世界に帰りた・・・。」「ないな。」
「そっか。」
「あぁ。」
「よかった。」
心の底から安心したような声を漏らす。
少し心配になり右隣のエリザを見ると、目を瞑りながらも目尻からは涙が一筋流れていた。
え、泣く要素あった?
「何で泣くんだよ。」
「だって、帰りたくないぐらいに幸せなんでしょ?」
「当然だ。」
「嬉しくないはずがないわ。みんなこれを聞いたら泣くんじゃないかしら。」
「勘弁してくれ。」
涙の跡を指で拭ってやると素早く伸びたエリザの両手がそれを包んだ。
「私は幸せよ。それこそ死ぬまでこれが続けばいいと思ってる。」
「そう思うのならダンジョンでの無茶は控えろよ。」
「わかってるわよ。」
「ほんとか?」
「だって私だけの体じゃ無いもの。」
ん?
どういうことだ?
エリザは俺の指、ではなく手を包むとそのまま自分の下腹部へと誘導した。
そこは女にしかない子宮が存在する場所。
ぐっと強めに押し当てられると同時に俺は体を起こした。
「マジか。」
「何よその顔。」
「いや、マジかって聞いてるんだよ。」
「そうよ、二か月だって。」
「そうか・・・。」
それ以上は何も言えなかった。
手を当てたまま再び姿勢を戻し二人でを空を見つめる。
「誰かに言ったのか?」
「まだよ、最初にシロウに伝えたかったの。」
「そりゃどうも。」
「ねぇ、嬉しい?」
「ここでうれしくないなんて言ったら、お前に投げ落とされそうだ。」
「当たり前よ。この場で殺して私も死ぬわ。あ、でもハーシェさんが悲しむかな。」
「そこはみんなだろ。」
「そっか、そうよね。」
まったくこいつは。
左手にエリザの呼吸を感じながら、感じるはずのないもう一つの脈動を探ってしまう。
エリザのお腹に俺の子供がいる。
そりゃ毎回あれだけヤレば出来るものも出来るだろう。
報告したらまた大騒ぎになるなぁ。
こればっかりは授かりものだけにみんな文句は言わないが、よりお誘いが強くなる。
体は持つだろうか。
「よくやった。」
「えへへ、ありがとう。」
「ダンジョンはどうする気だ?」
「安定期までは休むわ。でもギルド内での仕事は出来るから、講義とかには出るつもり。」
「で、安定期になったらまた潜るのか。」
「当然でしょ。私から冒険を取ったら何が残るのよ。」
「なんにも残らんな。」
「失礼ね!」
今度はエリザが体を起こし、そしてそのまま俺の方にのしかかってきた。
とはいえいつものような激しさはない。
ゆっくりとこちらに体重をかけ、唇を重ねてくる。
ついばむような俺達には珍しい遠慮がちな口づけ。
それが終わると、まるで少女の様にエリザははにかんだ。
「えへへ。」
「俺が言えるのは一つだけだ、無茶はするな。」
「うん、わかってる。」
「ならいい。」
「あの時シロウに買われていなかったら、こんな気持ちを知らずにいたのね。」
「買ったんじゃない、貸しただけだ。」
「いいじゃないどっちでも。」
エリザ的にはミラやアネットが俺に買われたっていう部分に引け目があるんだろう。
奴隷は一生持ち主に仕えるが、自分はそうではない。
対等ではあるけれどその関係が突如破綻しないとも限らない。
だからこそ、二人の子供が出来ることで始めて安心感を得ているんだろうなぁ。
そうじゃないとこんなに穏やかな顔をするはずがない。
駄犬だ脳筋だというけれど、こいつは戦士だ。
どこにいても常に神経をとがらせて何かあった時に対処できるようにしている。
でも今はそれがない。
いつものとげとげしさが無くなり、ただの女として俺の横にいる。
それがうれしいんだろう。
「籍、入れないとな。」
「それはいいわ。」
「は?」
「入れたくないわけじゃないのよ?でもほら、私ってこんな仕事だから。いくら重婚が認められているとはいえ私が死んだらシロウは妻を亡くしたことになるでしょ?そんな風に思われるのがなんかいやだなって。」
「却下。」
「なんでよ!」
「ようはお前が死ななければいいだけの話だ。生きて俺と子供の所に戻ってくればそんな心配はいらない。っていうか籍入れなかったら子供はどうするんだよ。養子にでもしろってか?」
「あ、そこまで考えてなかった。」
まったくこれだから脳筋は。
筋肉で物事を考えているから変なことを考えるんだ。
「ともかく籍は入れる、わかったな?それに今のセリフ、ミラ達の前では絶対に言うなよ。入れたくても入れられないやつもいるんだから。」
「あー、そっか。」
「俺はどっちでもいいんだが、二人とも頑として解放されてくれないんだよなぁ。」
「不安なのよ。」
「そりゃわかる。」
「それに、奴隷のままでも子供は作れるでしょ?ならどうでもいいじゃない。」
「その発言さっきのお前に言ってやりたいよ。」
どうでもいいじゃないか。
冒険者だから死ぬかもしれないからとか奴隷だからとか。
どちらにせよお前らは俺の女だ。
それが変わることはない。
「ふふ、私が奥さんかぁ。子供の時の夢がかなっちゃった。」
「へぇそんな夢があったのか。」
「当たり前でしょ。女の子なら一度は夢見るもんよ。」
「相手がこんなのでもか?」
「最高じゃない。私にとっては最高の旦那様よ。」
「そりゃどうも。」
「じゃあ旦那様、お腹が空いたからそのサンドイッチ貰ってもいい?」
「だが断る。」
「お腹の子が泣いてるわ。」
うわ、最低なセリフ吐きやがった。
それを言われたら食わせないわけにいかないじゃないか。
なんて俺が思うと思うか?
してやったりの顔をするエリザを見ながらサンドイッチを一口で食べてやる。
「あぁぁぁぁぁぁ!」
「残念だったな、欲しければ自分で買ってこい。」
「買ってきたのは私よ!」
「あ、そうだった。」
そう言えばそんな気もする。
流石に残ったほうを食べる勇気もなく、仕方なくエリザにゆずってやった。
それでもまだブーブー文句の言うエリザを強引に黙らせる。
はぁ、せっかく気持ちよく過ごせていたのに。
休みが休みじゃなくなってしまった。
ま、それもいつもの事か。
屋敷に帰ればもっと大きな騒ぎになる。
その前にもうひと眠りするとしよう。
空を流れる雲をぼんやりと眺めた後、俺達は静かに目を閉じた。
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