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507.転売屋は吟遊詩人に会う
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ふと大通りを散歩していると、どこからか音楽が聞こえてきた。
元の世界であればそこかしこから音が流れ、音楽が聞こえてくるなんてのは当たり前だったが、こっちに来てからはそういう機会はほとんどない。
そりゃあ酔っ払った冒険者が歌っていたり、適当に楽器を鳴らしている子供に遭遇したりと音楽がないわけではないのだが、ここまで完成された音楽を聴くことはほとんどなかった。
一体どこから聞こえてくるんだろうか。
音につられるように大通りを進むと、どんどん人が増えていく。
冒険者ギルド付近まで来ると歩けないぐらいだ。
「なぁ、なにが起きてるんだ?」
「吟遊詩人が来てるみたいですよ。」
「なんだそれ。」
「いろんな場所を旅しながらその土地であった出来事なんかを歌にしている人ですよ。こんなダンジョンしかない街に来るなんてめずらしいっすねぇ。」
「ふ~ん。」
近くにいた冒険者に話を聞いてみると、どうやら吟遊詩人とか言うのが来ているらしい。
歌で生計を立てているだけあって中々の腕前だ。
いや、喉前?まぁどっちでもいいか。
ポロンポロンと弦楽器独特の音と共に耳に残る透き通った声が響いてくる。
内容まではよくわからないが上手いのは間違いない。
しばらくして曲が終わり、そこら中から拍手が聞こえてきた。
「今回はここまで、ご清聴ありがとう。」
どうやら歌い終わったらしく人ごみが急にはけていく。
行きかう人たちの隙間から投げ銭の入った箱を回収する優男の姿が見えた。
う~ん、エリザが好みそうな顔だな。
どことなく幸薄い感じ、でもって細身で高身長。
金髪は光に輝き、まるで本から出てきたようだ。
俺が女ならキャーキャー言ったかもしれないが、残念ながら男だしそっちの趣味もない。
女に囲まれ話し込んでいる男の横を通り抜けて冒険者ギルドの中へと入った。
「なんだか凄いことになってたな。」
「そうなんですよ。一曲披露してくれるのはいいんですけど、ちょっと営業妨害ですよね。」
「趣味じゃないのか?」
「もう少し体格のいい人が好みなので。あ、シロウさんはばっちりタイプです。」
「生憎と女には困ってなくてね。」
「ふふ、知ってます。」
どうやら受付嬢の好みではなかったようだ。
彼女の好意をさらりと交わしつつ受付へと向かう。
「あ、シロウさんちょうどよかった。」
「なんだ?」
「この前注文のありましたビッガマウスですけど、巣が見つかったのでもう少し数が増やせそうです。でも、ちょ~っと面倒なことになりそうで・・・。」
「とりあえず最後まで言ってくれ。」
「巣が思ったよりも大きくてですね、この分だと予定の数倍集まりそうなんです。そうなった場合ギルドとしては買取金額を下げるしかなくてですね。」
「つまりうちに買取が集中するってことだな?」
「はい。」
ギルドに依頼していたビッガマウス。
今はギルドと買取金額を合わせているが供給量が多くなると値崩れするのは世の常だ。
そんな中で買取金額を変えないでいると冒険者はうちに殺到するだろう。
前のようになりかねない、そう忠告してくれているわけだ。
「御忠告どうも。だがうちはあの金額で行く、そのほうが儲かるだろ?」
「そうおっしゃると思ってました。」
買取価格を下げればうちは儲かる。
だがそれでは冒険者は儲からない。
なのでうちは今まで通りの買取価格で行かせてもらうとしよう。
固定買取品でもないのでギルドに怒られることはないしな。
その他こまごまとした打ち合わせをしてギルドを出ようと思うと、また入り口前に人だかりができていた。
「またかよ。」
「あはは、またみたいです。」
「仕方ない少し待つか。」
入り口横の椅子を陣取り壁の反対側から聞こえてくる歌に耳を傾けた。
『世界を渡り歩く鳥は、数多の世界を通り抜け旅を続ける。
この地にも数多の鳥が訪れ、時に旅立ち時に根付いてきた。
此度の鳥はどうするのか、それはまだ誰にもわからない。
けれど青く澄み渡ったこの世界の空を、きっと気に入るだろう。
元の世界よりも素晴らしいこの地に祝福を。
鳥は次の子を産み、その子はこの世界の礎を作るのだから。』
リュートによく似た楽器の旋律と共にそんな感じの歌詞が聞こえた。
ふむ、なんていうか俺の事を言っているみたいに感じるな。
世界を渡り歩くっていう部分は別の世界から来たってことだろう?
となるとだ、この世界にもこれまでに何度も俺みたいな人が来たってことになる。
事実召喚しようとした形跡はあったし、旧王朝とか呼ばれる大昔には勇者が来た伝説も残されている。
気になるのは歌詞の後半。
今回の鳥はどうなるかはわからないけれど、この世界を気に入るだろうって所だ。
仮にこれが異世界から来た人について歌ったものだとしたら、俺以外にも同じような人がいるってことになる。
だって吟遊詩人ってのは色んな場所に行き、その場所で見聞きしたことを歌にするんだろ?
となると、ここに来たことがないんだから他所に似たようなのがいるってことになるじゃないか。
歌が終わりまた人混みがはけていく。
せっかくだ、ちょいと聞いてみるとするか。
「ちょっといいか?」
「いや、男性のお客さんなんて珍しいな。僕に何か用かい?」
「いい歌に聞きほれたついでに、今の歌について聞いてみたくなったんだ。俺はシロウ、この街で買い取り屋をしている。っと、まずはこいつを。」
ポケットから銀貨を数枚取り出し、男に差し出した。
「こんなに?」
「いい仕事にはいい報酬をってのが俺の信条だ。それに二曲聞かせてもらったからな。」
「そういう事なら喜んで受け取ろう。僕はマイク、そうか君がフェルの言っていた買取屋だね。」
「俺を知ってるのか?」
「王都に寄った時にフェルから聞いたんだよ。彼とは昔からの付き合いでね、旅先で会った時の事を聞かせてもらうんだ。随分と君の事を気に入っていたようだよ。」
「そいつはどうも。」
まさかフェルさんの知り合いとは思わなかった。
この歌声、王都でも人気があるんだろう。
「それで、歌についてだったね。」
「今の歌だが、いつ頃作られた歌なんだ?吟遊詩人ってのは各地を旅してその土地時の風景なんかを歌にするんだろ?」
「確かにそうだけど生憎と今の歌は大昔の歌なんだ。それこそ100年は越えるぐらい前になるだろうね、多くの吟遊詩人が歌い継ぐ旅の歌だよ。」
「そうか、随分と古い歌なんだな。」
「何か気になったのかい?」
「俺もここ最近旅をしてこの街に来た口でね、縁あってここに居を構えることにしたんだ。まるで自分の事を言われているのかと思ったわけさ。」
「なるほど、そう聞こえるのも無理はない。」
最近の歌ならと期待したのだが、生憎と古い歌のようだ。
とはいえ、この世界には何度も俺のような人間が訪れ旅立ったり根付いたりしている。
つまりはこの世界で見る似たような文化や食べ物なんかは、もしかするとそういう人たちが残したものなのかもしれないな。
「当分この街にいるのか?」
「そのつもりさ。最近噂の多いこの街に来たのは新曲を作るためだからね。」
「噂が多い?」
「王都では随分と噂になってるよ、素晴らしい文化や道具が発明されているとね。」
「なるほど、それで様子を見に来たわけか。」
「フェルに聞いていた人物にこうして出会えるとは思っていなかったけど、幸先のいいスタートを切れそうだよ。これからよろしく。」
「あぁ、宜しく頼む。」
「そうだ、宿をまだ決めてないんだ。お勧めはあるかな?」
「それなら三日月亭に行くといい、俺の名前を出せば多少サービスしてくれるかもな。食事はこの先にある一角亭がお勧めだ。もちろん他の店も美味いぞ、噂通り新しい味がどんどん生まれているからな。」
「それは楽しみだ。」
握手を交わし店へと戻る。
その途中に、また後ろから楽器の旋律が聞こえてきた。
冬の空にどこまでも響くその旋律に乗って良く通る歌もかすかに耳に届いた。
次はどんな歌なんだろうか。
しばらく滞在するみたいだし機会があればまた聞かせてもらうとしよう。
それよりも今はビッガマウスをどうするかだ。
数が来るという事は卸先を考えなければならない。
幸いにも隣町でも売れそうなので、思い切って大量生産して売りさばいてしまおうか。
そんな事を考えながら歩いていると、ドンと何かにぶつかってしまった。
「っと、悪い。」
「ちょっとどこ見てるのよ!」
ぶつかったのはまだまだ若い女。
年は15~6ぐらいだろう。
俺にぶつかり尻もちをついていた。
どっちが悪いのかはわからないが面倒ごとは嫌いだ。
仕方なく手を引っ張って起こしてやる。
「怪我はないか?」
「あったらどうするのよ。」
「どうもしねぇよ。」
「なによこんな可愛い子を捕まえておいて、失礼ね。」
「生憎と女には困ってなくてね。」
「私こそあんたなんかお断りよ!」
売り言葉に買い言葉じゃないが、随分とケンカ腰の女だ。
恐らくは娼婦。
それも若さからちやほやされているタイプの女だろう。
最近の冒険者は金持ってるからな、若さで随分と可愛がってもらっているのかもしれない。
まるで出会った頃のレイラのようだ。
あぁいうのには関わりたくないもんだな。
せっかくの余韻が台無しになってしまったが、まぁいいさ。
なんせ俺は大人だ。
そんな事で怒るようなことはしない。
ましてや小娘を説教するなんて。
そんなことするはずないじゃないか。
元の世界であればそこかしこから音が流れ、音楽が聞こえてくるなんてのは当たり前だったが、こっちに来てからはそういう機会はほとんどない。
そりゃあ酔っ払った冒険者が歌っていたり、適当に楽器を鳴らしている子供に遭遇したりと音楽がないわけではないのだが、ここまで完成された音楽を聴くことはほとんどなかった。
一体どこから聞こえてくるんだろうか。
音につられるように大通りを進むと、どんどん人が増えていく。
冒険者ギルド付近まで来ると歩けないぐらいだ。
「なぁ、なにが起きてるんだ?」
「吟遊詩人が来てるみたいですよ。」
「なんだそれ。」
「いろんな場所を旅しながらその土地であった出来事なんかを歌にしている人ですよ。こんなダンジョンしかない街に来るなんてめずらしいっすねぇ。」
「ふ~ん。」
近くにいた冒険者に話を聞いてみると、どうやら吟遊詩人とか言うのが来ているらしい。
歌で生計を立てているだけあって中々の腕前だ。
いや、喉前?まぁどっちでもいいか。
ポロンポロンと弦楽器独特の音と共に耳に残る透き通った声が響いてくる。
内容まではよくわからないが上手いのは間違いない。
しばらくして曲が終わり、そこら中から拍手が聞こえてきた。
「今回はここまで、ご清聴ありがとう。」
どうやら歌い終わったらしく人ごみが急にはけていく。
行きかう人たちの隙間から投げ銭の入った箱を回収する優男の姿が見えた。
う~ん、エリザが好みそうな顔だな。
どことなく幸薄い感じ、でもって細身で高身長。
金髪は光に輝き、まるで本から出てきたようだ。
俺が女ならキャーキャー言ったかもしれないが、残念ながら男だしそっちの趣味もない。
女に囲まれ話し込んでいる男の横を通り抜けて冒険者ギルドの中へと入った。
「なんだか凄いことになってたな。」
「そうなんですよ。一曲披露してくれるのはいいんですけど、ちょっと営業妨害ですよね。」
「趣味じゃないのか?」
「もう少し体格のいい人が好みなので。あ、シロウさんはばっちりタイプです。」
「生憎と女には困ってなくてね。」
「ふふ、知ってます。」
どうやら受付嬢の好みではなかったようだ。
彼女の好意をさらりと交わしつつ受付へと向かう。
「あ、シロウさんちょうどよかった。」
「なんだ?」
「この前注文のありましたビッガマウスですけど、巣が見つかったのでもう少し数が増やせそうです。でも、ちょ~っと面倒なことになりそうで・・・。」
「とりあえず最後まで言ってくれ。」
「巣が思ったよりも大きくてですね、この分だと予定の数倍集まりそうなんです。そうなった場合ギルドとしては買取金額を下げるしかなくてですね。」
「つまりうちに買取が集中するってことだな?」
「はい。」
ギルドに依頼していたビッガマウス。
今はギルドと買取金額を合わせているが供給量が多くなると値崩れするのは世の常だ。
そんな中で買取金額を変えないでいると冒険者はうちに殺到するだろう。
前のようになりかねない、そう忠告してくれているわけだ。
「御忠告どうも。だがうちはあの金額で行く、そのほうが儲かるだろ?」
「そうおっしゃると思ってました。」
買取価格を下げればうちは儲かる。
だがそれでは冒険者は儲からない。
なのでうちは今まで通りの買取価格で行かせてもらうとしよう。
固定買取品でもないのでギルドに怒られることはないしな。
その他こまごまとした打ち合わせをしてギルドを出ようと思うと、また入り口前に人だかりができていた。
「またかよ。」
「あはは、またみたいです。」
「仕方ない少し待つか。」
入り口横の椅子を陣取り壁の反対側から聞こえてくる歌に耳を傾けた。
『世界を渡り歩く鳥は、数多の世界を通り抜け旅を続ける。
この地にも数多の鳥が訪れ、時に旅立ち時に根付いてきた。
此度の鳥はどうするのか、それはまだ誰にもわからない。
けれど青く澄み渡ったこの世界の空を、きっと気に入るだろう。
元の世界よりも素晴らしいこの地に祝福を。
鳥は次の子を産み、その子はこの世界の礎を作るのだから。』
リュートによく似た楽器の旋律と共にそんな感じの歌詞が聞こえた。
ふむ、なんていうか俺の事を言っているみたいに感じるな。
世界を渡り歩くっていう部分は別の世界から来たってことだろう?
となるとだ、この世界にもこれまでに何度も俺みたいな人が来たってことになる。
事実召喚しようとした形跡はあったし、旧王朝とか呼ばれる大昔には勇者が来た伝説も残されている。
気になるのは歌詞の後半。
今回の鳥はどうなるかはわからないけれど、この世界を気に入るだろうって所だ。
仮にこれが異世界から来た人について歌ったものだとしたら、俺以外にも同じような人がいるってことになる。
だって吟遊詩人ってのは色んな場所に行き、その場所で見聞きしたことを歌にするんだろ?
となると、ここに来たことがないんだから他所に似たようなのがいるってことになるじゃないか。
歌が終わりまた人混みがはけていく。
せっかくだ、ちょいと聞いてみるとするか。
「ちょっといいか?」
「いや、男性のお客さんなんて珍しいな。僕に何か用かい?」
「いい歌に聞きほれたついでに、今の歌について聞いてみたくなったんだ。俺はシロウ、この街で買い取り屋をしている。っと、まずはこいつを。」
ポケットから銀貨を数枚取り出し、男に差し出した。
「こんなに?」
「いい仕事にはいい報酬をってのが俺の信条だ。それに二曲聞かせてもらったからな。」
「そういう事なら喜んで受け取ろう。僕はマイク、そうか君がフェルの言っていた買取屋だね。」
「俺を知ってるのか?」
「王都に寄った時にフェルから聞いたんだよ。彼とは昔からの付き合いでね、旅先で会った時の事を聞かせてもらうんだ。随分と君の事を気に入っていたようだよ。」
「そいつはどうも。」
まさかフェルさんの知り合いとは思わなかった。
この歌声、王都でも人気があるんだろう。
「それで、歌についてだったね。」
「今の歌だが、いつ頃作られた歌なんだ?吟遊詩人ってのは各地を旅してその土地時の風景なんかを歌にするんだろ?」
「確かにそうだけど生憎と今の歌は大昔の歌なんだ。それこそ100年は越えるぐらい前になるだろうね、多くの吟遊詩人が歌い継ぐ旅の歌だよ。」
「そうか、随分と古い歌なんだな。」
「何か気になったのかい?」
「俺もここ最近旅をしてこの街に来た口でね、縁あってここに居を構えることにしたんだ。まるで自分の事を言われているのかと思ったわけさ。」
「なるほど、そう聞こえるのも無理はない。」
最近の歌ならと期待したのだが、生憎と古い歌のようだ。
とはいえ、この世界には何度も俺のような人間が訪れ旅立ったり根付いたりしている。
つまりはこの世界で見る似たような文化や食べ物なんかは、もしかするとそういう人たちが残したものなのかもしれないな。
「当分この街にいるのか?」
「そのつもりさ。最近噂の多いこの街に来たのは新曲を作るためだからね。」
「噂が多い?」
「王都では随分と噂になってるよ、素晴らしい文化や道具が発明されているとね。」
「なるほど、それで様子を見に来たわけか。」
「フェルに聞いていた人物にこうして出会えるとは思っていなかったけど、幸先のいいスタートを切れそうだよ。これからよろしく。」
「あぁ、宜しく頼む。」
「そうだ、宿をまだ決めてないんだ。お勧めはあるかな?」
「それなら三日月亭に行くといい、俺の名前を出せば多少サービスしてくれるかもな。食事はこの先にある一角亭がお勧めだ。もちろん他の店も美味いぞ、噂通り新しい味がどんどん生まれているからな。」
「それは楽しみだ。」
握手を交わし店へと戻る。
その途中に、また後ろから楽器の旋律が聞こえてきた。
冬の空にどこまでも響くその旋律に乗って良く通る歌もかすかに耳に届いた。
次はどんな歌なんだろうか。
しばらく滞在するみたいだし機会があればまた聞かせてもらうとしよう。
それよりも今はビッガマウスをどうするかだ。
数が来るという事は卸先を考えなければならない。
幸いにも隣町でも売れそうなので、思い切って大量生産して売りさばいてしまおうか。
そんな事を考えながら歩いていると、ドンと何かにぶつかってしまった。
「っと、悪い。」
「ちょっとどこ見てるのよ!」
ぶつかったのはまだまだ若い女。
年は15~6ぐらいだろう。
俺にぶつかり尻もちをついていた。
どっちが悪いのかはわからないが面倒ごとは嫌いだ。
仕方なく手を引っ張って起こしてやる。
「怪我はないか?」
「あったらどうするのよ。」
「どうもしねぇよ。」
「なによこんな可愛い子を捕まえておいて、失礼ね。」
「生憎と女には困ってなくてね。」
「私こそあんたなんかお断りよ!」
売り言葉に買い言葉じゃないが、随分とケンカ腰の女だ。
恐らくは娼婦。
それも若さからちやほやされているタイプの女だろう。
最近の冒険者は金持ってるからな、若さで随分と可愛がってもらっているのかもしれない。
まるで出会った頃のレイラのようだ。
あぁいうのには関わりたくないもんだな。
せっかくの余韻が台無しになってしまったが、まぁいいさ。
なんせ俺は大人だ。
そんな事で怒るようなことはしない。
ましてや小娘を説教するなんて。
そんなことするはずないじゃないか。
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