448 / 1,238
444.転売屋は休憩する
しおりを挟む
燃料問題は何とか解決・・・した。
いや、厳密には根本的な解決にはなっていないんだがとりあえず問題の一週間は何とか乗り越え、街には燃料が到着した。
到着したが、その燃料の出番は当分きそうにない。
「いや~、まさかこの街から燃料を輸出する日が来るとはね。」
「アナスタシア様随分うれしそうですね。」
「そりゃそうよ、いつもはお金を払っているものがお金を生み出すんだもの。これもシロウさんのおかげかしら?」
「そういうのは安定定期に供給できるようになってから言えよ。今はパームボールの巣があったから何とかなってるが、何時枯渇するかわからないんだぞ?せめて人工的な栽培が成功してからいうんだな。」
「でも白炭と脂があるじゃない。」
「あれは既存の燃料と比べると効率が悪い。せめて精製したパームボールと同等の効率が出ればなぁ。っていうか、火力が強すぎていつか火事になるぞ。」
あれから目ぼしい素材は見つからなかったが、候補に挙がった三つの素材のおかげでなんとか燃料危機を乗り越えることができたわけだ。
だが、白炭は元々鍛冶場で使われるような高火力素材。
なんとかボアの脂で火力を下げ、かつ持続化することができたが混ぜる割合を間違えると火に油。
現にボヤ騒ぎが三件起きている。
日中だからよかったものの、夜中なら火事になっていてもおかしくない。
あの後パームボールの巣が見つかっていなかったらそれこそ危なかっただろう。
巣が見つかったおかげで大量の実が手に入った。
それを精製することで既存の燃料よりも高純度の物が出来たわけだ。
かなりの量があるので、買い付けた燃料はそのまま備蓄に回し同じく燃料に困っていた隣町へと輸出が決まった。
決まったが、さっきも言ったように安定的な供給が見込めない以上、産業というのはなかなかに難しいだろう。
精製するにも金がかかっている。
ダンジョン内で手にはいる素材で何とかなるとはいえ、臭いを失くし不純物を取り出すのもなかなかに大変だ。
本来であればかなり複雑な加工工程を経るものだが、ここは異世界。
そういう科学工程を無視する素材があるんだから便利だよなぁ。
「そのあたりは気を付けるように注意喚起するしかないわね。」
「個人的にはパームボールは旨味が無いから、他の素材の方がありがたいんだがな。」
「アレ、原価いくらなの?」
「大量に手に入りすぎて今や銅貨2~3枚ってところか。数が手にはいるからそれなりの稼ぎにはなるし、新人たちにはうってつけだろ。」
「ともかく助かったわ。後はこっちで引き継ぐから、貴方そろそろ店に戻ったら?ここ一週間まともに休んでないでしょ。」
「あ~・・・。」
確かにアナスタシア様のいう通りだ。
素材が絡むのでついつい出張って仕事をしていたが、本来はギルド協会と各ギルドの仕事であって買取屋の仕事じゃない。
俺が買取向こうが持っていく。
それが本来のあるべき姿だ。
働きすぎで身体を壊すわけにもいかないし、助言通り休むとしよう。
「シロウ、いる~?」
「ほら、お迎えが来たわよ。」
「エリザか。」
「ミラが心配してるから迎えに来たわよ、もう話は終わったんでしょ?」
「まぁな。」
「じゃあさっさと行くわよ。アナスタシア様、失礼します。」
「よく休むように言ってちょうだい。」
「は~い。」
いや、一応街のナンバー2なんだけど、この人。
随分と砕けた返事するようになったじゃないか。
まぁ、俺も普通に話をしてるけどさぁ。
今日は比較的気温が高いようだ。
いつものような刺すような冷たさがない。
本来はこれがいつもの冬なんだが、早く寒波が通り過ぎないだろうか。
大通りの端には雪が積み上げられているものの、真ん中は除雪されているので歩きやすい。
気になるとすればぬかるんでいることぐらいだが、雨が降った後もこんなんだし気にする人は誰もいなかった。
「まったく、本業忘れて何やってるのよ。」
「別に忘れてないぞ?ちゃんと素材を売り込んでる。」
「そうかもしれないけど、一週間でずっぱりはやりすぎだわ。ミラなんて心配で一時間ごとに外に探しに行くんだから。」
「ちゃんと家に帰ってるだろ?」
「でも疲れててすぐ寝ちゃうじゃない。昨日なんて食べながら寝てたでしょ?」
「そんな事もあった気がする。」
昨日は昨日で精製用の素材を集めるのに手間取ってあちこち動き回っていたから、そのせいで食べながら少しうとうとしてしまった。
風呂の中でも寝そうだったのでミラと一緒に入ったんだっけか。
結局寝たけど。
「ともかく、明日は絶対に働いちゃだめよ。お店も休みにしたから。」
「いや、休みにしたからって。」
「そして明日は一日私たちに付き合いなさい。」
休みにしたのに結局休みじゃないのか。
別にそれは構わないんだが・・・?
「なんだあれ。」
「あぁ、準備できたのね。流石ハーシェさん仕事が早いわ。」
「どこか行くのか?」
「そうよ、準備は出来てるからさっさと乗って。」
「は?」
「みんなー、シロウが帰ってきたわよ。」
店の前には大きな馬車が止まっていた。
何時も使っている荷運び用のやつじゃない、人を運ぶための馬車だ。
ほら、王族や貴族がよく使うやつ。
なんでこんなのがここに?
「シロウ様おかえりなさいませ。」
「準備完了、いつでもいけます!」
「じゃあさっさと出発しましょうか、早く出ないと夜になっちゃう。」
「そうですね。」
「おい、一体どこに行くんだ?」
「どこって、温泉に決まってるじゃない。」
温泉・・・だと?
背中をぐいぐい押されて馬車に無理やり乗せられる。
思った以上に中は広い。
四人ずつ向かい合って8人ぐらいは座れるんじゃないだろうか。
そこに俺とエリザミラアネット、いつもの四人が乗り込む。
って、あれ?
「だれが運転するんだ?」
「アニエスさん。」
「は?」
「で、こまごまとした荷物は別の馬車で先に運んであるから。向こうにはハーシェさんとマリーさんが先に乗ってるから向こうで落ち合うわよ。」
「・・・大人数過ぎないか?」
「みんなシロウを心配してるのよ。別に温泉が目当てじゃないからね?」
「その言い方は後者でとらえるんだが?」
「ほ、本当よ。」
ま、エリザはそうかもしれないが他の二人は違うだろう。
・・・・・・。
違うよな?
「皆様お待たせしました、出発致します。」
「アニエス様宜しくお願い致します。」
「シロウ様、短い旅ですがどうぞおくつろぎください。」
「よくわからんがよろしく頼む。」
今更じたばたしても始まらない。
久々の休みなんだ、しっかり堪能させてもらうとしよう。
アニエスさんが乗り込んだ振動の後、馬車がゆっくりと動き出した。
しばらくはミラとアネットから報告を受けていたのだが、心地よい振動の為かいつの間にか眠ってしまったようだ。
気づけばミラの膝の上で横になっていた。
「っと、悪い寝てたか。」
「どうぞそのままで、まだもう少しかかります。」
「そうか。」
「シロウ様はもう少し自分を大事にされるべきかと。私には働きすぎと言いながら自分は倒れるまで動かれるのですから。今回も私達が止めなければまだ働かれていましたよね?」
「あ~、そうだな。」
「お金儲けが大好きなのはわかっております。そしてそれを止められないのも。ですが、それとこれとは話が別です。倒れてはお金儲けも出来ません、たまには休んで私達をかわいがってもらわないと。」
「本音はそっちか?」
「なんのことでしょうか。」
ミラがプイっと視線を逸らす。
起き上がろうとしたが、おでこに手を当てて戻されてしまった。
太ももの柔らかさが気持ちがいい。
「まったく、ミラのいう事は聞くんだから。」
「まぁまぁエリザ様。」
「別にミラだけじゃないぞ?アネットのいう事も聞いてる。」
「でも私の言うことは聞かないでしょ?」
「・・・・・・。」
「何か言いなさいよ!」
エリザの大声と共にミラとアネットの笑い声が馬車の中に響く。
あぁ、これだ。
今の俺に足りなかったのはこれだったんだ。
女たちの声が耳から体の中に入ってくる。
その心地よさに俺はもう一度目を閉じた。
心地よい揺れが再び俺を夢の世界へといざなう。
結局、隣町に到着するまで俺は眠り続けたのだった。
いや、厳密には根本的な解決にはなっていないんだがとりあえず問題の一週間は何とか乗り越え、街には燃料が到着した。
到着したが、その燃料の出番は当分きそうにない。
「いや~、まさかこの街から燃料を輸出する日が来るとはね。」
「アナスタシア様随分うれしそうですね。」
「そりゃそうよ、いつもはお金を払っているものがお金を生み出すんだもの。これもシロウさんのおかげかしら?」
「そういうのは安定定期に供給できるようになってから言えよ。今はパームボールの巣があったから何とかなってるが、何時枯渇するかわからないんだぞ?せめて人工的な栽培が成功してからいうんだな。」
「でも白炭と脂があるじゃない。」
「あれは既存の燃料と比べると効率が悪い。せめて精製したパームボールと同等の効率が出ればなぁ。っていうか、火力が強すぎていつか火事になるぞ。」
あれから目ぼしい素材は見つからなかったが、候補に挙がった三つの素材のおかげでなんとか燃料危機を乗り越えることができたわけだ。
だが、白炭は元々鍛冶場で使われるような高火力素材。
なんとかボアの脂で火力を下げ、かつ持続化することができたが混ぜる割合を間違えると火に油。
現にボヤ騒ぎが三件起きている。
日中だからよかったものの、夜中なら火事になっていてもおかしくない。
あの後パームボールの巣が見つかっていなかったらそれこそ危なかっただろう。
巣が見つかったおかげで大量の実が手に入った。
それを精製することで既存の燃料よりも高純度の物が出来たわけだ。
かなりの量があるので、買い付けた燃料はそのまま備蓄に回し同じく燃料に困っていた隣町へと輸出が決まった。
決まったが、さっきも言ったように安定的な供給が見込めない以上、産業というのはなかなかに難しいだろう。
精製するにも金がかかっている。
ダンジョン内で手にはいる素材で何とかなるとはいえ、臭いを失くし不純物を取り出すのもなかなかに大変だ。
本来であればかなり複雑な加工工程を経るものだが、ここは異世界。
そういう科学工程を無視する素材があるんだから便利だよなぁ。
「そのあたりは気を付けるように注意喚起するしかないわね。」
「個人的にはパームボールは旨味が無いから、他の素材の方がありがたいんだがな。」
「アレ、原価いくらなの?」
「大量に手に入りすぎて今や銅貨2~3枚ってところか。数が手にはいるからそれなりの稼ぎにはなるし、新人たちにはうってつけだろ。」
「ともかく助かったわ。後はこっちで引き継ぐから、貴方そろそろ店に戻ったら?ここ一週間まともに休んでないでしょ。」
「あ~・・・。」
確かにアナスタシア様のいう通りだ。
素材が絡むのでついつい出張って仕事をしていたが、本来はギルド協会と各ギルドの仕事であって買取屋の仕事じゃない。
俺が買取向こうが持っていく。
それが本来のあるべき姿だ。
働きすぎで身体を壊すわけにもいかないし、助言通り休むとしよう。
「シロウ、いる~?」
「ほら、お迎えが来たわよ。」
「エリザか。」
「ミラが心配してるから迎えに来たわよ、もう話は終わったんでしょ?」
「まぁな。」
「じゃあさっさと行くわよ。アナスタシア様、失礼します。」
「よく休むように言ってちょうだい。」
「は~い。」
いや、一応街のナンバー2なんだけど、この人。
随分と砕けた返事するようになったじゃないか。
まぁ、俺も普通に話をしてるけどさぁ。
今日は比較的気温が高いようだ。
いつものような刺すような冷たさがない。
本来はこれがいつもの冬なんだが、早く寒波が通り過ぎないだろうか。
大通りの端には雪が積み上げられているものの、真ん中は除雪されているので歩きやすい。
気になるとすればぬかるんでいることぐらいだが、雨が降った後もこんなんだし気にする人は誰もいなかった。
「まったく、本業忘れて何やってるのよ。」
「別に忘れてないぞ?ちゃんと素材を売り込んでる。」
「そうかもしれないけど、一週間でずっぱりはやりすぎだわ。ミラなんて心配で一時間ごとに外に探しに行くんだから。」
「ちゃんと家に帰ってるだろ?」
「でも疲れててすぐ寝ちゃうじゃない。昨日なんて食べながら寝てたでしょ?」
「そんな事もあった気がする。」
昨日は昨日で精製用の素材を集めるのに手間取ってあちこち動き回っていたから、そのせいで食べながら少しうとうとしてしまった。
風呂の中でも寝そうだったのでミラと一緒に入ったんだっけか。
結局寝たけど。
「ともかく、明日は絶対に働いちゃだめよ。お店も休みにしたから。」
「いや、休みにしたからって。」
「そして明日は一日私たちに付き合いなさい。」
休みにしたのに結局休みじゃないのか。
別にそれは構わないんだが・・・?
「なんだあれ。」
「あぁ、準備できたのね。流石ハーシェさん仕事が早いわ。」
「どこか行くのか?」
「そうよ、準備は出来てるからさっさと乗って。」
「は?」
「みんなー、シロウが帰ってきたわよ。」
店の前には大きな馬車が止まっていた。
何時も使っている荷運び用のやつじゃない、人を運ぶための馬車だ。
ほら、王族や貴族がよく使うやつ。
なんでこんなのがここに?
「シロウ様おかえりなさいませ。」
「準備完了、いつでもいけます!」
「じゃあさっさと出発しましょうか、早く出ないと夜になっちゃう。」
「そうですね。」
「おい、一体どこに行くんだ?」
「どこって、温泉に決まってるじゃない。」
温泉・・・だと?
背中をぐいぐい押されて馬車に無理やり乗せられる。
思った以上に中は広い。
四人ずつ向かい合って8人ぐらいは座れるんじゃないだろうか。
そこに俺とエリザミラアネット、いつもの四人が乗り込む。
って、あれ?
「だれが運転するんだ?」
「アニエスさん。」
「は?」
「で、こまごまとした荷物は別の馬車で先に運んであるから。向こうにはハーシェさんとマリーさんが先に乗ってるから向こうで落ち合うわよ。」
「・・・大人数過ぎないか?」
「みんなシロウを心配してるのよ。別に温泉が目当てじゃないからね?」
「その言い方は後者でとらえるんだが?」
「ほ、本当よ。」
ま、エリザはそうかもしれないが他の二人は違うだろう。
・・・・・・。
違うよな?
「皆様お待たせしました、出発致します。」
「アニエス様宜しくお願い致します。」
「シロウ様、短い旅ですがどうぞおくつろぎください。」
「よくわからんがよろしく頼む。」
今更じたばたしても始まらない。
久々の休みなんだ、しっかり堪能させてもらうとしよう。
アニエスさんが乗り込んだ振動の後、馬車がゆっくりと動き出した。
しばらくはミラとアネットから報告を受けていたのだが、心地よい振動の為かいつの間にか眠ってしまったようだ。
気づけばミラの膝の上で横になっていた。
「っと、悪い寝てたか。」
「どうぞそのままで、まだもう少しかかります。」
「そうか。」
「シロウ様はもう少し自分を大事にされるべきかと。私には働きすぎと言いながら自分は倒れるまで動かれるのですから。今回も私達が止めなければまだ働かれていましたよね?」
「あ~、そうだな。」
「お金儲けが大好きなのはわかっております。そしてそれを止められないのも。ですが、それとこれとは話が別です。倒れてはお金儲けも出来ません、たまには休んで私達をかわいがってもらわないと。」
「本音はそっちか?」
「なんのことでしょうか。」
ミラがプイっと視線を逸らす。
起き上がろうとしたが、おでこに手を当てて戻されてしまった。
太ももの柔らかさが気持ちがいい。
「まったく、ミラのいう事は聞くんだから。」
「まぁまぁエリザ様。」
「別にミラだけじゃないぞ?アネットのいう事も聞いてる。」
「でも私の言うことは聞かないでしょ?」
「・・・・・・。」
「何か言いなさいよ!」
エリザの大声と共にミラとアネットの笑い声が馬車の中に響く。
あぁ、これだ。
今の俺に足りなかったのはこれだったんだ。
女たちの声が耳から体の中に入ってくる。
その心地よさに俺はもう一度目を閉じた。
心地よい揺れが再び俺を夢の世界へといざなう。
結局、隣町に到着するまで俺は眠り続けたのだった。
24
お気に入りに追加
360
あなたにおすすめの小説
無能と蔑まれた七男、前世は史上最強の魔法使いだった!?
青空一夏
ファンタジー
ケアニー辺境伯爵家の七男カイルは、生まれつき魔法を使えず、家族から蔑まれて育った。しかし、ある日彼の前世の記憶が蘇る――その正体は、かつて世界を支配した史上最強の大魔法使いアーサー。戸惑いながらも、カイルはアーサーの知識と力を身につけていき、次第に自らの道を切り拓く。
魔法を操れぬはずの少年が最強の魔法を駆使し、自分を信じてくれる商店街の仲間のために立ち上げる。やがてそれは貴族社会すら揺るがす存在へと成長していくのだった。こちらは無自覚モテモテの最強青年になっていく、ケアニー辺境伯爵家の七男カイルの物語。
※こちらは「異世界ファンタジー × ラブコメ」要素を兼ね備えた作品です。メインは「異世界ファンタジー」ですが、恋愛要素やコメディ要素も兼ねた「ラブコメ寄りの異世界ファンタジー」になっています。カイルは複数の女性にもてますが、主人公が最終的には選ぶのは一人の女性です。一夫多妻のようなハーレム系の結末ではありませんので、女性の方にも共感できる内容になっています。異世界ファンタジーで男性主人公なので男性向けとしましたが、男女関係なく楽しめる内容を心がけて書いていきたいです。よろしくお願いします。
社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します
湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。
そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。
しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。
そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。
この死亡は神様の手違いによるものだった!?
神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。
せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!!
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中
お願いだから俺に構わないで下さい
大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。
17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。
高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。
本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。
折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。
それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。
これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。
有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…
ハズレギフト『キノコマスター』は実は最強のギフトでした~これって聖剣ですか? いえ、これは聖剣ではありません。キノコです~
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
孤児院生まれのノースは、十歳の時、教会でハズレギフト『キノコマスター』を授かってしまう。
他の孤児院生まれのルームメイトたちは『剣聖』や『魔法士』『鍛冶師』といった優遇スキルを授かったのに、なんで僕だけ……。
孤児院のルームメイトが国に士官されていくのを横目に、僕は冒険者として生きていく事を決意した。
しかし、冒険者ギルドに向かおうとするも、孤児院生活が長く、どこにあるのかわからない。とりあえず街に向かって出発するも街に行くどころか森で迷う始末。仕方がなく野宿することにした。
それにしてもお腹がすいたと、森の中を探し、偶々見つけたキノコを手に取った時『キノコマスター』のギフトが発動。
ギフトのレベルが上る度に、作る事のできるキノコが増えていって……。
気付けば、ステータス上昇効果のあるキノコや不老長寿の効果のあるキノコまで……。
「こ、これは聖剣……なんでこんな所に……」
「いえ、違います。それは聖剣っぽい形のキノコです」
ハズレギフト『キノコマスター』を駆使して、主人公ノースが成り上がる異世界ファンタジーが今始まる。
毎日朝7時更新となります!
よろしくお願い致します。
物語としては、次の通り進んでいきます。
1話~19話 ノース自分の能力を知る。
20話~31話 辺境の街「アベコベ」
32話~ ようやく辺境の街に主人公が向かう
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~
みやま たつむ
ファンタジー
【本編完結しました(812話)/後日譚を書くために連載中にしています。ご承知おきください】
事故死したところを別の世界に連れてかれた陽キャグループと、巻き込まれて事故死した事なかれ主義の静人。
神様から強力な加護をもらって魔物をちぎっては投げ~、ちぎっては投げ~―――なんて事をせずに、勢いで作ってしまったホムンクルスにお店を開かせて面倒な事を押し付けて自由に生きる事にした。
作った魔道具はどんな使われ方をしているのか知らないまま「のんびり気ままに好きなように生きるんだ」と魔物なんてほっといて好き勝手生きていきたい静人の物語。
「まあ、そんな平穏な生活は転移した時点で無理じゃけどな」と最高神は思うのだが―――。
※「小説家になろう」と「カクヨム」で同時掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる