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342.転売屋は運動不足を解消する
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ひとまずガーネットルージュの出荷は完了したが、それで終わったわけではない。
成功したとなればまた次の出荷を求められる。
それから作成したのでは遅いので、結果を楽しみにしつつ彼らは今日も作製にいそしんでいる。
とはいえ、今月の目標数は前回の半分。
ノウハウも蓄積されつつあるので、各々好きなことをしながら作業をしているような状態だ。
「のぁぁぁぁぁ!」
そんな中。
ルティエの工房に手伝いという名の後始末に来ていたわけだが、突然大きな声を出しながら盛大にこける工房主。
したたかに足をぶつけ、程よい肉付きの膝が真っ赤になっていた。
ん?
そういえば前よりもふっくらしたような。
「何もないところで躓くとは・・・ルティエ、お前太ったか?」
「いわないでください!」
「現実逃避はよくないぞ。」
「仕方ないじゃないですか、連日の激務で運動する暇なんてなかったんですから。」
「その割にはよく食べてたもんな、なるほど太るわけだ。」
「うぅ、シロウさんがいじめてくる。」
やはり太ったようだ。
そりゃあ運動もせずに好き放題食べてたらそうもなるだろう。
もっとも、その原因を作ったのは俺なわけだが、そうか運動不足か。
「ほかの連中もそうなのか?」
「みんなかどうかはわからないけど、そうじゃないかな。フェイなんかズボンの上におなかが乗っかってたもん。」
「それはなかなかに残念だな。」
「せっかく水着を新調したのに、早くしないと夏が終わっちゃうよぉ。」
「確かにそれは由々しき事態だ。」
「でしょでしょ!」
とはいえどうするべきか・・・。
ん、そういえばこの間頼んでおいたものが完成したと羊男から連絡があったな。
風の魔道具がまだ来てないから正式稼働は秋口になると思っていたが・・・。
何事もいきなり開始するよりテストが大切だよな。
そしてここにいるのは文句も言わない健康な若者達。
よし、決まりだ。
「痩せたいか?」
「え?」
「痩せたいかって聞いたんだ。」
「もちろん!もしかしてアネットさんの薬とか?」
「薬なんて使うかよ、若いんだから少し動いたら痩せるだろ?」
「そりゃそうだけど・・・この暑いのに外をマラソンとか嫌だし、かといってダンジョンは怖いし。」
「心配するな、安全かつ効果的に痩せられる場所を用意してある。屋内でしかも更衣室とシャワー完備だ。」
にやりと笑う俺にルティエが目を輝かせる。
楽して痩せることはできない。
でもそういう場所は用意してやる。
特にシャワー完備ってのがポイントが高いようだな。
「どこ!?」
「うちの倉庫の横にジムを作ったんだ、秋口にお披露目だったんだがそこを貸してやるよ。道具はある程度揃ってるし、講師もつける。もちろん代金はいらない、そのかわり使用感とか改善点とかその辺を教えてくれ。」
「それだけでいいの?」
「そのかわりちゃんと痩せろよ、運動不足でいい仕事が出来なくなったらエリザブートキャンプに入隊させるからな。」
「それはやだ。」
「だろ?マジできついから、そうなりたくなければしっかり運動するんだな。」
ルティエの肩をポンポンと叩いてやる。
あれは本当に地獄だった。
確かに効果はあったが、出来れば二度とやりたくない。
あれ以降俺も定期的に体を動かすようにしている。
もちろん、ブートキャンプのご厄介にならないためだ。
夜の運動も最近激しいからなぁ、マジで体力つけないと死んでしまう。
「職人連中にも声をかけといてくれ、参加者は明日の朝現地集合な。」
「明日?今日じゃなくて?」
「色々と準備があるんだよ。」
「そっか、じゃあみんなには私から伝えとくね。」
「よろしく頼む。そんじゃま、こっちの片づけは終わったから店に戻るぞ、他もきれいに片づけとけよ。」
「は~い。」
そうと決まれば準備をしないとな。
店に戻って前々から準備をしていた特製の筋トレグッズを倉庫から取り出す。
すべてダンジョン産の素材を使ったお手製だ。
ダンベルにバランスボールなんて基本的なものから、ベンチブレスモドキもある。
「あ、ジムにもっていくの?」
「あぁ、シープさんから連絡があったからルティエ達に使わせようと思ってな。」
「ルティエちゃんたちに?」
「この前の一軒で運動不足なんだとよ、いい感じにお肉がついている感じだ。」
「あぁ~確かに連日の激務だったしねぇ。」
倉庫から道具を出しているとエリザが裏庭にやってきた。
今日はオフの日なのか一日家にいたようだ。
まぁそういう日があってもいいだろう。
オフといいながらもちゃんと素振りとかしてるんだよなぁ。
本人は自覚ないみたいだけど、継続は力なりを地で行っているような感じだ。
昼間でゴロゴロダラダラしていることは多いが、メリハリはつけている。
だからこそのこの肉体美なんだろう。
「なによ、そんなにジロジロ見て。」
「別に、いい体だなって思っただけだよ。」
「もしかして欲情した?」
「バカ言え。」
「え~、そこは素直に認めるところでしょ。」
「もしそうだとしても今からすることはねぇよ。色々とやることもあるしな。」
「ふ~ん。もっとがっついてくれてもいいのに。」
そういいながら自分の胸を持ち上げるエリザ。
そして艶っぽい目を俺に向けてくる。
「そういうの要らないから。」
「どうしてよ!」
「お前の魅力はそういうんじゃないってことだよ、暇なら荷物を運ぶの手伝ってくれ。」
「暇じゃないし!」
どうやらへそを曲げてしまったようだ。
仕方ない、一人で運ぼう。
荷台に道具を積み込んで先に冒険者ギルドへと向かう。
もちろん講師として前々から話を通していた冒険者を手配するためだ。
「じゃあこの前の人に伝えとくわね。」
「悪いな、急な話で。」
「大丈夫、向こうもケガして暇してるはずだから。戦えなくなった冒険者に仕事を作ってくれてお礼を言いたいのはこっちのほうよ。」
「ちゃんと口で説明できるって人は少ないんだな。」
「まぁね、頭よりも体で考える人が多いから。それにそういう人はギルドが先に声をかけてるのよ。」
「こっちとしてはまじめに仕事をしてくれればそれでいい。とりあえず試用期間で一か月、契約内容は以前話した通りで。」
「わかった。」
俺が教えるよりもそういうのに慣れた人に教えてもらう方がお互いに都合がいいだろう。
ってことで、怪我で満足に戦えなくなった冒険者を紹介してもらうことになった。
向こうは職を得ることが出来るし、こっちは全部丸投げできる。
時々は様子を見に行くが、基本は全部お任せするつもりだ。
今日は荷物だけを置き、迎えた翌朝。
ジムの前にはルティエを筆頭に総勢10人の職人が集まっていた。
「結構多いな。」
「みんな気にしていたみたい、ほら仕事しだすと夢中になっちゃうから。」
「類は友を呼ぶか、仕方ないだろう。」
「これで以上ですか?」
「あぁ、とりあえず一か月よろしく頼む。みんな、講師のロロとケインだ、二人の言うことをよく聞いてくれ。」
「ロロです、皆さんよろしくお願いします。」
「ケインだ、まぁ気楽にいこう。」
ギルドから紹介してもらったロロとケイン。
ロロさんは長身のエルフィーでケインさんは小柄のドワーダ。
凸凹コンビがピッタリのお二人だが実は恋人同士である。
なんでもダンジョンで魔物に襲われ、ロロさんは右腕をケインさんは左腕を同時に負傷したことで引退したそうだ。
まだ若く、実力もあるだけに何とももったいない話だが、本人たちは特に気にする様子もなくこれからの人生をどうするか考えていた所に、今回の話が舞い込んだらしい。
二人ともこの街が好きなので出来ればここで働きたかったそうで、喜んで引き受けてくれた。
こちらとしてもギルドのお墨付きがある二人なら安心して任せられる。
ゆくゆくは結婚するそうなので、そういう意味でも安心だよな。
ジムの生徒と恋仲になってとかめんどくさいじゃないか。
「それじゃあ早速始めるか。」
「え、シロウさんもやるんですか?」
「最近運動不足だったのは俺も一緒だ、エリザの特訓だけは回避したい。」
「エリザさんのシゴキは半端ないから。」
「知ってるのか?」
「前に一度特訓をお願いしまして、ケインが一日で音を上げました。」
「現役冒険者が音を上げるとか、何やってるんだよあいつ。」
「だからこそ今でも現役なんですよ。不倒のエリザは今でも俺たちの羨望の的です。」
「それを聞くとまた図に乗るから黙っといてくれよ。」
あはははとみんなの笑い声が倉庫に響く。
その日は初回ということあり昼過ぎまでの活動だったが、それだけで汗だくになってしまった。
皆久々の運動をして随分といい顔に戻っている。
教え方がうまいってのもあるだろう。
褒めるところは褒めて、間違っているところはしっかりと正す。
この二人なら問題なくジムを運営してくれそうだ。
試用期間も前倒しで終わらせてもいいかもしれないな。
翌日もメンバーを変えて10人ほどがジムに行ったらしい。
それからさらに三日ほど経つとジワジワとだが作業効率が上がりだした。
決して無理をしているわけではないのだが、皆生き生きと作業をしている。
やはり運動不足はいい仕事の敵だ。
適度な運動に適度な食事、そして適度な睡眠。
何事もほどほどが一番ってね。
ジムの開設から一週間後。
予定よりも早く二人の正式採用が決定した。
今後は、引き続き職人達の講師をしてもらいながら、秋口に向けての正式オープンに向けて動いてもらうことになる。
今後は使用料をどうするかとか、報酬をどうするかとか色々決めなければいけないだろうが、とりあえず二人の驚いた顔が見れたからいいや。
これが成功したら新たな収入源が増える。
さらに職人たちの効率も上がり一石二鳥、いや俺の運動不足も解消できれば一石三鳥か。
今後に期待・・・だな。
ちなみにルティエの体重だが、残念ながらあまり減らなかった。
そりゃあ動いた分食べてたら±ゼロだよな。
先は長そうだ。
成功したとなればまた次の出荷を求められる。
それから作成したのでは遅いので、結果を楽しみにしつつ彼らは今日も作製にいそしんでいる。
とはいえ、今月の目標数は前回の半分。
ノウハウも蓄積されつつあるので、各々好きなことをしながら作業をしているような状態だ。
「のぁぁぁぁぁ!」
そんな中。
ルティエの工房に手伝いという名の後始末に来ていたわけだが、突然大きな声を出しながら盛大にこける工房主。
したたかに足をぶつけ、程よい肉付きの膝が真っ赤になっていた。
ん?
そういえば前よりもふっくらしたような。
「何もないところで躓くとは・・・ルティエ、お前太ったか?」
「いわないでください!」
「現実逃避はよくないぞ。」
「仕方ないじゃないですか、連日の激務で運動する暇なんてなかったんですから。」
「その割にはよく食べてたもんな、なるほど太るわけだ。」
「うぅ、シロウさんがいじめてくる。」
やはり太ったようだ。
そりゃあ運動もせずに好き放題食べてたらそうもなるだろう。
もっとも、その原因を作ったのは俺なわけだが、そうか運動不足か。
「ほかの連中もそうなのか?」
「みんなかどうかはわからないけど、そうじゃないかな。フェイなんかズボンの上におなかが乗っかってたもん。」
「それはなかなかに残念だな。」
「せっかく水着を新調したのに、早くしないと夏が終わっちゃうよぉ。」
「確かにそれは由々しき事態だ。」
「でしょでしょ!」
とはいえどうするべきか・・・。
ん、そういえばこの間頼んでおいたものが完成したと羊男から連絡があったな。
風の魔道具がまだ来てないから正式稼働は秋口になると思っていたが・・・。
何事もいきなり開始するよりテストが大切だよな。
そしてここにいるのは文句も言わない健康な若者達。
よし、決まりだ。
「痩せたいか?」
「え?」
「痩せたいかって聞いたんだ。」
「もちろん!もしかしてアネットさんの薬とか?」
「薬なんて使うかよ、若いんだから少し動いたら痩せるだろ?」
「そりゃそうだけど・・・この暑いのに外をマラソンとか嫌だし、かといってダンジョンは怖いし。」
「心配するな、安全かつ効果的に痩せられる場所を用意してある。屋内でしかも更衣室とシャワー完備だ。」
にやりと笑う俺にルティエが目を輝かせる。
楽して痩せることはできない。
でもそういう場所は用意してやる。
特にシャワー完備ってのがポイントが高いようだな。
「どこ!?」
「うちの倉庫の横にジムを作ったんだ、秋口にお披露目だったんだがそこを貸してやるよ。道具はある程度揃ってるし、講師もつける。もちろん代金はいらない、そのかわり使用感とか改善点とかその辺を教えてくれ。」
「それだけでいいの?」
「そのかわりちゃんと痩せろよ、運動不足でいい仕事が出来なくなったらエリザブートキャンプに入隊させるからな。」
「それはやだ。」
「だろ?マジできついから、そうなりたくなければしっかり運動するんだな。」
ルティエの肩をポンポンと叩いてやる。
あれは本当に地獄だった。
確かに効果はあったが、出来れば二度とやりたくない。
あれ以降俺も定期的に体を動かすようにしている。
もちろん、ブートキャンプのご厄介にならないためだ。
夜の運動も最近激しいからなぁ、マジで体力つけないと死んでしまう。
「職人連中にも声をかけといてくれ、参加者は明日の朝現地集合な。」
「明日?今日じゃなくて?」
「色々と準備があるんだよ。」
「そっか、じゃあみんなには私から伝えとくね。」
「よろしく頼む。そんじゃま、こっちの片づけは終わったから店に戻るぞ、他もきれいに片づけとけよ。」
「は~い。」
そうと決まれば準備をしないとな。
店に戻って前々から準備をしていた特製の筋トレグッズを倉庫から取り出す。
すべてダンジョン産の素材を使ったお手製だ。
ダンベルにバランスボールなんて基本的なものから、ベンチブレスモドキもある。
「あ、ジムにもっていくの?」
「あぁ、シープさんから連絡があったからルティエ達に使わせようと思ってな。」
「ルティエちゃんたちに?」
「この前の一軒で運動不足なんだとよ、いい感じにお肉がついている感じだ。」
「あぁ~確かに連日の激務だったしねぇ。」
倉庫から道具を出しているとエリザが裏庭にやってきた。
今日はオフの日なのか一日家にいたようだ。
まぁそういう日があってもいいだろう。
オフといいながらもちゃんと素振りとかしてるんだよなぁ。
本人は自覚ないみたいだけど、継続は力なりを地で行っているような感じだ。
昼間でゴロゴロダラダラしていることは多いが、メリハリはつけている。
だからこそのこの肉体美なんだろう。
「なによ、そんなにジロジロ見て。」
「別に、いい体だなって思っただけだよ。」
「もしかして欲情した?」
「バカ言え。」
「え~、そこは素直に認めるところでしょ。」
「もしそうだとしても今からすることはねぇよ。色々とやることもあるしな。」
「ふ~ん。もっとがっついてくれてもいいのに。」
そういいながら自分の胸を持ち上げるエリザ。
そして艶っぽい目を俺に向けてくる。
「そういうの要らないから。」
「どうしてよ!」
「お前の魅力はそういうんじゃないってことだよ、暇なら荷物を運ぶの手伝ってくれ。」
「暇じゃないし!」
どうやらへそを曲げてしまったようだ。
仕方ない、一人で運ぼう。
荷台に道具を積み込んで先に冒険者ギルドへと向かう。
もちろん講師として前々から話を通していた冒険者を手配するためだ。
「じゃあこの前の人に伝えとくわね。」
「悪いな、急な話で。」
「大丈夫、向こうもケガして暇してるはずだから。戦えなくなった冒険者に仕事を作ってくれてお礼を言いたいのはこっちのほうよ。」
「ちゃんと口で説明できるって人は少ないんだな。」
「まぁね、頭よりも体で考える人が多いから。それにそういう人はギルドが先に声をかけてるのよ。」
「こっちとしてはまじめに仕事をしてくれればそれでいい。とりあえず試用期間で一か月、契約内容は以前話した通りで。」
「わかった。」
俺が教えるよりもそういうのに慣れた人に教えてもらう方がお互いに都合がいいだろう。
ってことで、怪我で満足に戦えなくなった冒険者を紹介してもらうことになった。
向こうは職を得ることが出来るし、こっちは全部丸投げできる。
時々は様子を見に行くが、基本は全部お任せするつもりだ。
今日は荷物だけを置き、迎えた翌朝。
ジムの前にはルティエを筆頭に総勢10人の職人が集まっていた。
「結構多いな。」
「みんな気にしていたみたい、ほら仕事しだすと夢中になっちゃうから。」
「類は友を呼ぶか、仕方ないだろう。」
「これで以上ですか?」
「あぁ、とりあえず一か月よろしく頼む。みんな、講師のロロとケインだ、二人の言うことをよく聞いてくれ。」
「ロロです、皆さんよろしくお願いします。」
「ケインだ、まぁ気楽にいこう。」
ギルドから紹介してもらったロロとケイン。
ロロさんは長身のエルフィーでケインさんは小柄のドワーダ。
凸凹コンビがピッタリのお二人だが実は恋人同士である。
なんでもダンジョンで魔物に襲われ、ロロさんは右腕をケインさんは左腕を同時に負傷したことで引退したそうだ。
まだ若く、実力もあるだけに何とももったいない話だが、本人たちは特に気にする様子もなくこれからの人生をどうするか考えていた所に、今回の話が舞い込んだらしい。
二人ともこの街が好きなので出来ればここで働きたかったそうで、喜んで引き受けてくれた。
こちらとしてもギルドのお墨付きがある二人なら安心して任せられる。
ゆくゆくは結婚するそうなので、そういう意味でも安心だよな。
ジムの生徒と恋仲になってとかめんどくさいじゃないか。
「それじゃあ早速始めるか。」
「え、シロウさんもやるんですか?」
「最近運動不足だったのは俺も一緒だ、エリザの特訓だけは回避したい。」
「エリザさんのシゴキは半端ないから。」
「知ってるのか?」
「前に一度特訓をお願いしまして、ケインが一日で音を上げました。」
「現役冒険者が音を上げるとか、何やってるんだよあいつ。」
「だからこそ今でも現役なんですよ。不倒のエリザは今でも俺たちの羨望の的です。」
「それを聞くとまた図に乗るから黙っといてくれよ。」
あはははとみんなの笑い声が倉庫に響く。
その日は初回ということあり昼過ぎまでの活動だったが、それだけで汗だくになってしまった。
皆久々の運動をして随分といい顔に戻っている。
教え方がうまいってのもあるだろう。
褒めるところは褒めて、間違っているところはしっかりと正す。
この二人なら問題なくジムを運営してくれそうだ。
試用期間も前倒しで終わらせてもいいかもしれないな。
翌日もメンバーを変えて10人ほどがジムに行ったらしい。
それからさらに三日ほど経つとジワジワとだが作業効率が上がりだした。
決して無理をしているわけではないのだが、皆生き生きと作業をしている。
やはり運動不足はいい仕事の敵だ。
適度な運動に適度な食事、そして適度な睡眠。
何事もほどほどが一番ってね。
ジムの開設から一週間後。
予定よりも早く二人の正式採用が決定した。
今後は、引き続き職人達の講師をしてもらいながら、秋口に向けての正式オープンに向けて動いてもらうことになる。
今後は使用料をどうするかとか、報酬をどうするかとか色々決めなければいけないだろうが、とりあえず二人の驚いた顔が見れたからいいや。
これが成功したら新たな収入源が増える。
さらに職人たちの効率も上がり一石二鳥、いや俺の運動不足も解消できれば一石三鳥か。
今後に期待・・・だな。
ちなみにルティエの体重だが、残念ながらあまり減らなかった。
そりゃあ動いた分食べてたら±ゼロだよな。
先は長そうだ。
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