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284.転売屋は命を狙われる
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買ったピクルスは想像以上に美味しく、三日を持たずに食べつくしてしまった。
そして約束の三日目に、女達と共に前の店を訪ねたのだった。
「あ、シロウ様いらっしゃいませ。その様子だと気に入って貰えたんですね。」
「あぁ、三日持たなかったよ。」
「とっても美味しいピクルスでした!」
「一体どうやって作っているのか興味があります。」
「お酒に合うのよね~、それとあの長いのと固いのもとっても美味しかったわ。」
「昆布と鰹節な。恐らくだけど。」
「夫もそのような名前で呼んでいました、そうですかあれを美味しく使える方だったんですね。旦那も喜ぶと思います。」
「また手に入ったら知らせてくれ。で、今日はピクルスの追加と新しい何かを探しに来た。オススメはあるか?」
「ちょうど昨日ベリベリストロベリーが手に入ったのでジャムにしてみました。少し甘めにしたので香茶に砂糖代わりに入れても美味しいですよ。一番は焼き立てパンですけど。」
ジャムも保存食になるのか。
なるほど。
「これは、干し肉ではないですね。」
「それはビックピックのお肉を使ったチャーシューです。お酢を入れて作っているので日持ちしますし、それもなかなかお酒に合います。」
「お酒!じゃあ買う!」
「店中の商品を買い占める勢いだな、あまり張り切りすぎるなよ。」
「わかってるわよ。じゃあ、ワインに合うのはどれ?」
「でしたらこちらの小魚のオイル付けなんていかがですか?」
「うわ~美味しそう!アネットワインあったわよね?」
「はい、隠しているのがまだ残っています。」
隠して?
アネットもなんだかんだ酒が好きだからなぁ。
カーラがいなくなってからというもの、さみしさからかエリザとよく飲んでいるのを見かける。
ま、深酒じゃないしそれぐらいなら別に構わないけど。
「そこにいるのは買取屋か?」
「ん?」
女達からは離れて入り口付近の干物を見ていた時だった。
突然声をかけられ振り向くと、一人の冒険者が立っていた。
鎧は所々ほつれ、剣に錆も出ている。
現役・・・って感じじゃなさそうだが、何者だろうか。
「買い取ってほしい品があるんだが。」
「悪いが今は休憩中でね、昼過ぎに店を開けるからその時持ってきてくれ。」
「そうか。折角大きなジェイドを見つけたんだが・・・。」
何だって。
またジェイドアイが見つかったのか?
「それなら話は別だ、今持っているのか?」
「物が物だけに別の場所に置いている、来てくれ。」
「わかった。皆、急用が出来た買い物を済ませたら先に戻ってくれ。」
「え、どうしたの?」
「ミラ、支払いは任せた。じゃあな。」
冒険者は先に行ってしまった。
折角の儲けを逃すわけにはいかないので俺は急いで男の後ろを追いかけ路地の中を進む。
こっちは確か古い家が軒を連ねていたはずだ。
あまり治安が良くなかったような気もするなぁ。
男は俺を気にするように時々後ろを振り返りながら奥の奥へと進んでいく。
「う~む、嫌な予感がするぞ。」
男が路地を曲がったところで、俺が立ち止まった。
この先は街を囲んでいる塀しかないはず。
そこにわざわざ俺を呼ぶ?
いや、それはないな。
狙いは俺、いや俺の金か。
「今のうちに戻るか。」
「いや、逃がさねぇよ。」
「っ!」
慌てて後ろを振り返ると、そこにはこの前入れ違いで店に入って行ったあの冒険者がいた。
手には古びたロングソード。
こりゃまずい。
「目的は金か?」
「それもあるがあの場所を潰されるのは困る。何を知っているかは知らないが、面倒な奴は殺すことになってるんだ。恨むなら興味を持った自分を恨むんだな。」
「お前のいうあの場所すら俺にはわからないんだが、いきなり殺すなんてひどいじゃないか。どうだ、金貨50枚で俺を外まで逃がさないか?それだけあれば当分遊んで暮らせるだろ?」
「金の問題じゃねぇんだよ。」
金じゃ無理か・・・。
なら!
「そうか、俺が口利きすれば龍宮館のレイラともしっぽりやれたのに、残念だな。」
「なに?」
お、引っかかった。
「最近随分といい女になったって話だ。別の意味で天国に連れて行ってくれるんじゃないか?」
「そ、それは本当か?」
「あぁ、逃がしてくれるんなら・・・な!」
府抜けた顔になった男に向かってポケットの中身を投げつける。
俺のポケットに常に入っている物、それは金だ。
「金!?あ、くそ、待て!」
「待てと言われて待つかよ!」
金に目を取られた隙に男を突き飛ばし、横を通り抜ける。
投げつけたのは銀貨だから命に比べれば微々たる損失だろう。
そのまま一気に来た道を戻る。
細い道を右に左に、あれ、ここ何処だ?
慌てていたので道を間違えてしまったようだ。
「待て!」
「くそ、しつこい奴だな!」
えぇっとこの先を左・・・いや右か!
正面の突き当りを壁にぶつかりながら右に曲がる。
と、そこは行き止まりだった。
まじか!
慌てて後ろを振り返るも、そこには血走った眼をしたさっきの男が立ちふさがっていた。
万事休す。
「シロウさんやんか、なにしてるん?」
「え?誰?」
「ここやって、ちゃうちゃうしたや!」
慌てて下を見ると、ダスキーが足元で手を振っていた。
「ダスキー!」
「なんやあいつ、怖い顔して。まさか追われてるんか?」
「その通りだよ、何とかしてくれ。」
「うちが?無理無理。せやから自分でなんとかしぃな。そやなぁ、ここの壁うすいから簡単にけ破れるで?」
「助かった!」
この状況で嘘を言うことは無いだろう。
ダスキーが顔を出していた壁を思いっきり蹴飛ばしてみる。
するといとも簡単に足が壁を突き破り向こう側に足が消えた。
うっす!
「おい、待ちやがれ!」
「それはできない相談だ・・・よ!」
脚を引き抜き今度は壁に向かってタックルをぶちかます。
若干の痛みと引き換えに体が壁を通り抜け、古ぼけた部屋に突っ込んだ。
まるでアクション映画のようだ。
「ほな頑張りな~!」
「あぁ!」
姿は見えないがとりあえず返事をして部屋を抜け、外に飛び出す。
お、何か見た事ある。
ここは・・・そうだ市場に抜ける裏道だ!
さっきの家は途中にあった古ぼけた家だったんだな。
ここまで来たらもう安心だ。
とりあえず市場に逃げ込んでそれから・・・。
「シロウ、どうしたんだ?」
「おっちゃん!匿ってくれ!」
「なんだ、浮気でも・・・いやそういう奴じゃなかったか。いいぞ後ろに入れ。」
ちょうど市場に向かうオッチャンと出くわした。
そのまま荷台の後ろに隠れさせてもらう。
「くそ、どこ行った。」
「なんだ、あぶねぇな!」
「うるせぇどけ!」
さっきの冒険者が追いかけてきたようだが、こちらには気づいていないようだ。
「ったく、最近の若い奴は・・・。」
そんなおちゃんのつぶやきを聞こえてきた。
「行ったか?」
「あぁ、そうみたいだ。」
「ふぅ、助かったよ。」
「なんだったんだ?」
「金目当ての誘拐か何かかと思ったんだが、いきなり命を狙ってきやがった。」
「恨まれるような事でもしたのか?」
「多少はあるかもしれないが、生憎あいつとは縁がねぇよ。」
「何はともあれ良かったじゃねぇか。」
ほんとおっちゃんがいてくれて助かった。
後でダスキーにもお礼を言わないとな。
「とりあえず俺は警備に行って来る。俺の正体を知っているみたいだし、警備をつけてもらうよ。」
「それがいい。今日の分は後で店に持って行ってやる。」
「ありがたい、多目でも構わないぞ。」
「じゃあ量はそのままで三割増しだな。」
それでも命に比べたら十分安いけどな。
おっちゃんにお礼を言ってその足で南門の警備へと向かう。
出来るだけ人の多い通りを抜けて人混みに紛れて・・・。
「あ、見つけた!」
「なんで見つけるんだよ!」
「うるせぇ、覚悟しやがれ!」
通りの反対側にいたさっきの男が再び剣を抜き俺に向かって走って来る。
悲鳴が響き渡り、男の周りから人が逃げ出した。
いや、そうでもない。
「こんな所で武器なんて抜くなんて、どこの馬鹿だ。」
「おい、あいつシロウさんを狙ってるぞ。」
「なに!?ヤキいれてやれ!」
近くにいた冒険者がすぐに状況を把握し、俺の前に立ちふさがってくれた。
「おい、どきやがれ!」
「誰がどくか、俺達の邪魔をするんじゃねぇ!」
「シロウさんにたてつこうなんざ100年早いんだよ!」
あっという間に三人の冒険者にボコボコにされてしまった。
合掌。
「助かったよ。」
「こいつは責任もってギルドに運びますんで。」
「いや、そのまま警備に運んでくれ。命を狙われた上にどうやら危ない薬をやっているそうだ。」
「げっ、シャブ漬けかよ。こんな奴がいるから俺たち全員が白い目で見られるんだ。」
「もっとボコってやればよかったぜ。」
「俺も一緒に行く、引っ張って行ってくれるか?」
「お安い御用だよ。」
ふぅ、本当に助かった。
持つべきものは商売相手ってね。
アコギなやり方をしていたら助けてくれなかっただろうし、これからも無理のない買取を心掛けるとしよう。
これからは美味い話には気をつけないとなぁ。
せめてエリザを護衛につけていればこんなことにはならなかったはずだ。
もどったら怒られるんだろうなぁ・・・。
なんだかそっちの方が嫌になって来た。
何はともあれ命は助かったんだし、それでよしとするかな。
そして約束の三日目に、女達と共に前の店を訪ねたのだった。
「あ、シロウ様いらっしゃいませ。その様子だと気に入って貰えたんですね。」
「あぁ、三日持たなかったよ。」
「とっても美味しいピクルスでした!」
「一体どうやって作っているのか興味があります。」
「お酒に合うのよね~、それとあの長いのと固いのもとっても美味しかったわ。」
「昆布と鰹節な。恐らくだけど。」
「夫もそのような名前で呼んでいました、そうですかあれを美味しく使える方だったんですね。旦那も喜ぶと思います。」
「また手に入ったら知らせてくれ。で、今日はピクルスの追加と新しい何かを探しに来た。オススメはあるか?」
「ちょうど昨日ベリベリストロベリーが手に入ったのでジャムにしてみました。少し甘めにしたので香茶に砂糖代わりに入れても美味しいですよ。一番は焼き立てパンですけど。」
ジャムも保存食になるのか。
なるほど。
「これは、干し肉ではないですね。」
「それはビックピックのお肉を使ったチャーシューです。お酢を入れて作っているので日持ちしますし、それもなかなかお酒に合います。」
「お酒!じゃあ買う!」
「店中の商品を買い占める勢いだな、あまり張り切りすぎるなよ。」
「わかってるわよ。じゃあ、ワインに合うのはどれ?」
「でしたらこちらの小魚のオイル付けなんていかがですか?」
「うわ~美味しそう!アネットワインあったわよね?」
「はい、隠しているのがまだ残っています。」
隠して?
アネットもなんだかんだ酒が好きだからなぁ。
カーラがいなくなってからというもの、さみしさからかエリザとよく飲んでいるのを見かける。
ま、深酒じゃないしそれぐらいなら別に構わないけど。
「そこにいるのは買取屋か?」
「ん?」
女達からは離れて入り口付近の干物を見ていた時だった。
突然声をかけられ振り向くと、一人の冒険者が立っていた。
鎧は所々ほつれ、剣に錆も出ている。
現役・・・って感じじゃなさそうだが、何者だろうか。
「買い取ってほしい品があるんだが。」
「悪いが今は休憩中でね、昼過ぎに店を開けるからその時持ってきてくれ。」
「そうか。折角大きなジェイドを見つけたんだが・・・。」
何だって。
またジェイドアイが見つかったのか?
「それなら話は別だ、今持っているのか?」
「物が物だけに別の場所に置いている、来てくれ。」
「わかった。皆、急用が出来た買い物を済ませたら先に戻ってくれ。」
「え、どうしたの?」
「ミラ、支払いは任せた。じゃあな。」
冒険者は先に行ってしまった。
折角の儲けを逃すわけにはいかないので俺は急いで男の後ろを追いかけ路地の中を進む。
こっちは確か古い家が軒を連ねていたはずだ。
あまり治安が良くなかったような気もするなぁ。
男は俺を気にするように時々後ろを振り返りながら奥の奥へと進んでいく。
「う~む、嫌な予感がするぞ。」
男が路地を曲がったところで、俺が立ち止まった。
この先は街を囲んでいる塀しかないはず。
そこにわざわざ俺を呼ぶ?
いや、それはないな。
狙いは俺、いや俺の金か。
「今のうちに戻るか。」
「いや、逃がさねぇよ。」
「っ!」
慌てて後ろを振り返ると、そこにはこの前入れ違いで店に入って行ったあの冒険者がいた。
手には古びたロングソード。
こりゃまずい。
「目的は金か?」
「それもあるがあの場所を潰されるのは困る。何を知っているかは知らないが、面倒な奴は殺すことになってるんだ。恨むなら興味を持った自分を恨むんだな。」
「お前のいうあの場所すら俺にはわからないんだが、いきなり殺すなんてひどいじゃないか。どうだ、金貨50枚で俺を外まで逃がさないか?それだけあれば当分遊んで暮らせるだろ?」
「金の問題じゃねぇんだよ。」
金じゃ無理か・・・。
なら!
「そうか、俺が口利きすれば龍宮館のレイラともしっぽりやれたのに、残念だな。」
「なに?」
お、引っかかった。
「最近随分といい女になったって話だ。別の意味で天国に連れて行ってくれるんじゃないか?」
「そ、それは本当か?」
「あぁ、逃がしてくれるんなら・・・な!」
府抜けた顔になった男に向かってポケットの中身を投げつける。
俺のポケットに常に入っている物、それは金だ。
「金!?あ、くそ、待て!」
「待てと言われて待つかよ!」
金に目を取られた隙に男を突き飛ばし、横を通り抜ける。
投げつけたのは銀貨だから命に比べれば微々たる損失だろう。
そのまま一気に来た道を戻る。
細い道を右に左に、あれ、ここ何処だ?
慌てていたので道を間違えてしまったようだ。
「待て!」
「くそ、しつこい奴だな!」
えぇっとこの先を左・・・いや右か!
正面の突き当りを壁にぶつかりながら右に曲がる。
と、そこは行き止まりだった。
まじか!
慌てて後ろを振り返るも、そこには血走った眼をしたさっきの男が立ちふさがっていた。
万事休す。
「シロウさんやんか、なにしてるん?」
「え?誰?」
「ここやって、ちゃうちゃうしたや!」
慌てて下を見ると、ダスキーが足元で手を振っていた。
「ダスキー!」
「なんやあいつ、怖い顔して。まさか追われてるんか?」
「その通りだよ、何とかしてくれ。」
「うちが?無理無理。せやから自分でなんとかしぃな。そやなぁ、ここの壁うすいから簡単にけ破れるで?」
「助かった!」
この状況で嘘を言うことは無いだろう。
ダスキーが顔を出していた壁を思いっきり蹴飛ばしてみる。
するといとも簡単に足が壁を突き破り向こう側に足が消えた。
うっす!
「おい、待ちやがれ!」
「それはできない相談だ・・・よ!」
脚を引き抜き今度は壁に向かってタックルをぶちかます。
若干の痛みと引き換えに体が壁を通り抜け、古ぼけた部屋に突っ込んだ。
まるでアクション映画のようだ。
「ほな頑張りな~!」
「あぁ!」
姿は見えないがとりあえず返事をして部屋を抜け、外に飛び出す。
お、何か見た事ある。
ここは・・・そうだ市場に抜ける裏道だ!
さっきの家は途中にあった古ぼけた家だったんだな。
ここまで来たらもう安心だ。
とりあえず市場に逃げ込んでそれから・・・。
「シロウ、どうしたんだ?」
「おっちゃん!匿ってくれ!」
「なんだ、浮気でも・・・いやそういう奴じゃなかったか。いいぞ後ろに入れ。」
ちょうど市場に向かうオッチャンと出くわした。
そのまま荷台の後ろに隠れさせてもらう。
「くそ、どこ行った。」
「なんだ、あぶねぇな!」
「うるせぇどけ!」
さっきの冒険者が追いかけてきたようだが、こちらには気づいていないようだ。
「ったく、最近の若い奴は・・・。」
そんなおちゃんのつぶやきを聞こえてきた。
「行ったか?」
「あぁ、そうみたいだ。」
「ふぅ、助かったよ。」
「なんだったんだ?」
「金目当ての誘拐か何かかと思ったんだが、いきなり命を狙ってきやがった。」
「恨まれるような事でもしたのか?」
「多少はあるかもしれないが、生憎あいつとは縁がねぇよ。」
「何はともあれ良かったじゃねぇか。」
ほんとおっちゃんがいてくれて助かった。
後でダスキーにもお礼を言わないとな。
「とりあえず俺は警備に行って来る。俺の正体を知っているみたいだし、警備をつけてもらうよ。」
「それがいい。今日の分は後で店に持って行ってやる。」
「ありがたい、多目でも構わないぞ。」
「じゃあ量はそのままで三割増しだな。」
それでも命に比べたら十分安いけどな。
おっちゃんにお礼を言ってその足で南門の警備へと向かう。
出来るだけ人の多い通りを抜けて人混みに紛れて・・・。
「あ、見つけた!」
「なんで見つけるんだよ!」
「うるせぇ、覚悟しやがれ!」
通りの反対側にいたさっきの男が再び剣を抜き俺に向かって走って来る。
悲鳴が響き渡り、男の周りから人が逃げ出した。
いや、そうでもない。
「こんな所で武器なんて抜くなんて、どこの馬鹿だ。」
「おい、あいつシロウさんを狙ってるぞ。」
「なに!?ヤキいれてやれ!」
近くにいた冒険者がすぐに状況を把握し、俺の前に立ちふさがってくれた。
「おい、どきやがれ!」
「誰がどくか、俺達の邪魔をするんじゃねぇ!」
「シロウさんにたてつこうなんざ100年早いんだよ!」
あっという間に三人の冒険者にボコボコにされてしまった。
合掌。
「助かったよ。」
「こいつは責任もってギルドに運びますんで。」
「いや、そのまま警備に運んでくれ。命を狙われた上にどうやら危ない薬をやっているそうだ。」
「げっ、シャブ漬けかよ。こんな奴がいるから俺たち全員が白い目で見られるんだ。」
「もっとボコってやればよかったぜ。」
「俺も一緒に行く、引っ張って行ってくれるか?」
「お安い御用だよ。」
ふぅ、本当に助かった。
持つべきものは商売相手ってね。
アコギなやり方をしていたら助けてくれなかっただろうし、これからも無理のない買取を心掛けるとしよう。
これからは美味い話には気をつけないとなぁ。
せめてエリザを護衛につけていればこんなことにはならなかったはずだ。
もどったら怒られるんだろうなぁ・・・。
なんだかそっちの方が嫌になって来た。
何はともあれ命は助かったんだし、それでよしとするかな。
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