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208.転売屋は頼んでいた品を受け取る
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悩んだところで答えなど出るはずは無かった。
なのでさっさと諦めるのが一番だ。
何事も無く迎えた翌朝、珍しい人が店までやって来た。
「マートンさんじゃないか、どうしたんだ?」
「頼まれたものが出来たから呼びに来たんだよ。」
「って事はつまり・・・。」
「あぁ、完成だ。ぶっちゃけ二日寝てないんだ、早く見に来てくれ。」
「わかったすぐに行く。エリザ!」
「もちろん行く!」
今にも寝そうな顔をしていたのに一瞬で覚醒して俺よりも早く動き出した。
これだから・・・は関係ないか。
ふらふらしているマートンさんの後ろについて工房へと向かう。
「随分とお疲れのようで。」
「あぁ、最後の最後だけは気を抜けないからな。だが、いい仕事をさせてもらった、有難うよ。」
「お礼を言うのはこちらの方です。ちゃんと期日までに作ってくださいました。」
「それが仕事だからなっと、ついたぞ。」
「失礼します。」
「失礼しま~す。」
流石に工房の奥までついていくわけにはいかないので、店側でマートンさんが来るのを待つ。
「親方!俺がもちます!」
「馬鹿野郎!お前なんかに持たせてこけたらどうする!」
「一番こけそうなのは親方っすよ!」
まぁ、うん、そうだね。
フラフラだったもんね。
お弟子さんと二人で支えながら布の掛かった何かを運んでくるマートンさん。
思ったよりも小さい?
「じゃあ御開帳と行くか。」
「お願いします。」
カウンターの上に乗せられたそれが姿を現す。
「・・・・・・。」
言葉が出ない。
今までに見たどれよりも素晴らしい物。
それだけは分かる。
これを人が作ったって?
信じられない。
「オリハルコンの長剣だ。色々と迷ったが、これが一番俺らしい品だからな。」
「綺麗・・・。」
「綺麗だけじゃねぇぞ、ミスリルよりも固くてそして切れる。」
「ねぇ、持ってもいい?持ってもいい!?」
「落ち着けエリザ。」
「落ち着いてなんていられないわよ!」
まるで玩具を前にした子供だ。
いや、子供よりも凶暴かもしれない。
「壊すなよ。」
「壊さないわよ!」
マートンさんの許可が出たのでエリザが恐る恐ると言った感じでソレを手にした。
左手を刀身に当てながら右手でゆっくりと持ち上げ、そして右手だけで掲げる。
「軽い。」
「そりゃな。」
「まるで羽を持ってるみたい。」
「だが切れ味は本物だ。おい、アレ持ってこい。」
「了解っす!」
お弟子さんが大慌てで裏に戻り、そして今度はフラフラしながら戻ってきた。
手に持っているのはなんとまぁ巨大な鉄の塊だ。
厚さ30cmはあるんじゃないだろうか。
それを俺達の前まで持ってきて、床に置く。
「ど、どうぞ!」
「そいつの上に剣を置いて少しだけ力を入れてみな。」
「はい。」
うぉ、エリザが『はい』とか言ったぞ、明日は雪でも降るのか?
とか考えていたら言われた通りにエリザが剣を当てる。
すると、まるでバターでも切るように音も無く鉄の塊に刀身が沈んでいった。
「嘘でしょ。」
「嘘じゃねぇ、これならミスリルゴーレムでも真っ二つ・・・は無理かもしれないが、簡単に傷つけられるだろう。」
あっという間に刀身は地面にまで届き、真っ二つになった鉄の塊だけが残された。
抵抗は一切なかった。
音も無く、本当に音さえもせずに刀身は鉄の塊を切ってしまった。
人間なんて簡単に真っ二つだな。
「見事だな。」
「俺の最高傑作だ、間違いない。」
「売っていいのか?」
「その為に作ったんだ、持って行ってくれ。」
「製作費は?」
「馬鹿野郎、俺にこんなすごいもの作らせといて金なんてとるかよ。むしろいい経験をさせてもらった俺が払いたいぐらいだ。」
「じゃあ金貨100枚。」
「馬鹿、高すぎだ。」
マートンさんが笑いながら俺の胸を小突いてくる。
目の下には大きなくまが出来ており、顔色も悪い。
だが達成感がそれを上回って感じさせないんだろう。
「私、こんなにすごい剣は見たことないわ。」
「親方、俺一生ついていきます!」
「馬鹿野郎、さっさと独立して出ていきやがれ。」
「へへ、こんなもの見せられちゃまだまだ掛かりますって。」
「でも、これで俺も刀匠入りか。」
「ん?どういうことだ?」
「オリハルコンを打てるだけの技量があると認められると、刀匠と呼ばれるようになるんですよ。世界でもまだ五人もいなかったはず、親方もとうとう追いつきましたね。」
追いつく。
そう言えば原石を持って行ったときに、自分の親方が打ったのを見たって言っていたな。
なるほど、その人に追いついたってわけか。
そりゃ感無量にもなるわけだ。
「だがここからが始まりだ、名に恥じないような仕事をし続けなきゃならねぇ。」
「親方なら大丈夫っすよ!」
「あぁ、俺もそう思う。近いうちにまた持ってくるからその時はこいつ用の武器を作ってやってくれ。」
「え!シロウ本当?」
「そういう約束だからな。」
まずはオークション用、次はお前だってあの時約束したのを忘れたわけじゃない。
これでもいいんだが、先立つものが無いとな。
それにお前には長剣よりも斧とかそういう奴の方が似合いそうだ。
「あのなぁ、オリハルコンなんてもんがそんなポンポン見つかってたまるかよ。」
「わっかんないわよ~、だってシロウだもの。」
「・・・確かにそうかもな。」
いや、そうかもなの意味が解らないんだが?
いくら俺とは言え流石にすぐには手に入れられないだろう。
一年、いや十年かかるかもしれない。
とか言っときながら明日見つけたりして。
「じゃあ遠慮なく貰っていく、ゆっくり休んでくれ。」
「そうさせてもらうさ。っと、そうだあれも持ってこい!」
「へい!」
さぁ持って帰ろうかという所でマートンさんがお弟子さんに命令した。
さっきと違いすぐに戻ってくる。
「これは?」
「抜き身のまま持ち歩くのはさすがに危ないからな。ミスリルなら早々壊れることは無いだろう。」
「これも綺麗ね。」
「お、一番上に描かれているのはこの工房の紋章だな。」
「これだけの品だからな、ついでに宣伝させてくれ。」
戦うとき以外は常に鞘の中に入っている事を考えると、これ以上ない宣伝になるだろう。
ちゃっかりしてる。
「ちなみにいくらだ。」
「そうだな、金貨2枚でどうだ?」
「ちゃっかりしてるぜ。」
「これでも赤字なんだぞ。」
「でも宣伝費は莫大だ、いいさ喜んで買わせてくれ。」
これだけの品を作ってもらったんだ、金貨2枚など安い買い物だろ。
即金で代金を支払い、剣を鞘にしまう。
まるでゲームに出てくる伝説の武器のようだ。
冒険者でも何でもない俺がもつだけで勇者にでもなった気分になれる。
本当に軽いなぁ。
「エリザ持っていいぞ。」
「本当!」
「持つだけな、これはオークションに出す。」
「えぇぇぇぇぇ。」
「使うなよ、絶対に使うなよ。」
これはフリじゃない、マジだ。
「うぅ、次まで我慢する。」
「これを買うために頑張るんだ、良い目標が出来ただろ。」
「え、くれるんじゃないの?」
「馬鹿、なんでお前にやらなきゃならないんだよ。次に手に入ったらお前用の武器を作ってやるから、責任もって買うんだぞ。わかったな?」
「いったいいくらするのよぉ。」
「さぁ、それを調べるためのオークションだ。」
俺の予想だと金貨100枚はくだらないはずだ。
原価はタダ、相場は金貨50枚。
でもこれだけの品に仕上げてくれたんだ、100枚でも安いと思っている。
でもそれを決めるのは客だ。
実用重視で変われるのか、それとも宝物庫にしまわれるのか。
マートンさん的にはどっちでもいいって言ってたなぁ。
作れることが誉れ。
そんな感じの言い方だった。
ほんと、すごい人だよ。
「じゃあまたな。」
「あぁ、ゆっくり休んでくれ。」
「そうさせてもらうさ。おい、炉の火は絶やすなよ、消えてたら追い出すからな!」
「わかってますって!」
お弟子さんとのそんな会話を聞きながら、工房を後にする。
「ねぇ、シロウ・・・。」
「試し切りはしただろ?」
「ちぇっ。」
「頼むから大人しくしてくれ、でもそうだな。庭で振り回すのだけは許してやる。」
「やったぁ!さすがシロウわかってる~!」
「壁だけは壊さないでくれよ。」
「わかってる~。」
そう言いながら調子に乗ったエリザが倉庫のドアを豆腐の如く切ったのは、わずか一時間後の事である。
なのでさっさと諦めるのが一番だ。
何事も無く迎えた翌朝、珍しい人が店までやって来た。
「マートンさんじゃないか、どうしたんだ?」
「頼まれたものが出来たから呼びに来たんだよ。」
「って事はつまり・・・。」
「あぁ、完成だ。ぶっちゃけ二日寝てないんだ、早く見に来てくれ。」
「わかったすぐに行く。エリザ!」
「もちろん行く!」
今にも寝そうな顔をしていたのに一瞬で覚醒して俺よりも早く動き出した。
これだから・・・は関係ないか。
ふらふらしているマートンさんの後ろについて工房へと向かう。
「随分とお疲れのようで。」
「あぁ、最後の最後だけは気を抜けないからな。だが、いい仕事をさせてもらった、有難うよ。」
「お礼を言うのはこちらの方です。ちゃんと期日までに作ってくださいました。」
「それが仕事だからなっと、ついたぞ。」
「失礼します。」
「失礼しま~す。」
流石に工房の奥までついていくわけにはいかないので、店側でマートンさんが来るのを待つ。
「親方!俺がもちます!」
「馬鹿野郎!お前なんかに持たせてこけたらどうする!」
「一番こけそうなのは親方っすよ!」
まぁ、うん、そうだね。
フラフラだったもんね。
お弟子さんと二人で支えながら布の掛かった何かを運んでくるマートンさん。
思ったよりも小さい?
「じゃあ御開帳と行くか。」
「お願いします。」
カウンターの上に乗せられたそれが姿を現す。
「・・・・・・。」
言葉が出ない。
今までに見たどれよりも素晴らしい物。
それだけは分かる。
これを人が作ったって?
信じられない。
「オリハルコンの長剣だ。色々と迷ったが、これが一番俺らしい品だからな。」
「綺麗・・・。」
「綺麗だけじゃねぇぞ、ミスリルよりも固くてそして切れる。」
「ねぇ、持ってもいい?持ってもいい!?」
「落ち着けエリザ。」
「落ち着いてなんていられないわよ!」
まるで玩具を前にした子供だ。
いや、子供よりも凶暴かもしれない。
「壊すなよ。」
「壊さないわよ!」
マートンさんの許可が出たのでエリザが恐る恐ると言った感じでソレを手にした。
左手を刀身に当てながら右手でゆっくりと持ち上げ、そして右手だけで掲げる。
「軽い。」
「そりゃな。」
「まるで羽を持ってるみたい。」
「だが切れ味は本物だ。おい、アレ持ってこい。」
「了解っす!」
お弟子さんが大慌てで裏に戻り、そして今度はフラフラしながら戻ってきた。
手に持っているのはなんとまぁ巨大な鉄の塊だ。
厚さ30cmはあるんじゃないだろうか。
それを俺達の前まで持ってきて、床に置く。
「ど、どうぞ!」
「そいつの上に剣を置いて少しだけ力を入れてみな。」
「はい。」
うぉ、エリザが『はい』とか言ったぞ、明日は雪でも降るのか?
とか考えていたら言われた通りにエリザが剣を当てる。
すると、まるでバターでも切るように音も無く鉄の塊に刀身が沈んでいった。
「嘘でしょ。」
「嘘じゃねぇ、これならミスリルゴーレムでも真っ二つ・・・は無理かもしれないが、簡単に傷つけられるだろう。」
あっという間に刀身は地面にまで届き、真っ二つになった鉄の塊だけが残された。
抵抗は一切なかった。
音も無く、本当に音さえもせずに刀身は鉄の塊を切ってしまった。
人間なんて簡単に真っ二つだな。
「見事だな。」
「俺の最高傑作だ、間違いない。」
「売っていいのか?」
「その為に作ったんだ、持って行ってくれ。」
「製作費は?」
「馬鹿野郎、俺にこんなすごいもの作らせといて金なんてとるかよ。むしろいい経験をさせてもらった俺が払いたいぐらいだ。」
「じゃあ金貨100枚。」
「馬鹿、高すぎだ。」
マートンさんが笑いながら俺の胸を小突いてくる。
目の下には大きなくまが出来ており、顔色も悪い。
だが達成感がそれを上回って感じさせないんだろう。
「私、こんなにすごい剣は見たことないわ。」
「親方、俺一生ついていきます!」
「馬鹿野郎、さっさと独立して出ていきやがれ。」
「へへ、こんなもの見せられちゃまだまだ掛かりますって。」
「でも、これで俺も刀匠入りか。」
「ん?どういうことだ?」
「オリハルコンを打てるだけの技量があると認められると、刀匠と呼ばれるようになるんですよ。世界でもまだ五人もいなかったはず、親方もとうとう追いつきましたね。」
追いつく。
そう言えば原石を持って行ったときに、自分の親方が打ったのを見たって言っていたな。
なるほど、その人に追いついたってわけか。
そりゃ感無量にもなるわけだ。
「だがここからが始まりだ、名に恥じないような仕事をし続けなきゃならねぇ。」
「親方なら大丈夫っすよ!」
「あぁ、俺もそう思う。近いうちにまた持ってくるからその時はこいつ用の武器を作ってやってくれ。」
「え!シロウ本当?」
「そういう約束だからな。」
まずはオークション用、次はお前だってあの時約束したのを忘れたわけじゃない。
これでもいいんだが、先立つものが無いとな。
それにお前には長剣よりも斧とかそういう奴の方が似合いそうだ。
「あのなぁ、オリハルコンなんてもんがそんなポンポン見つかってたまるかよ。」
「わっかんないわよ~、だってシロウだもの。」
「・・・確かにそうかもな。」
いや、そうかもなの意味が解らないんだが?
いくら俺とは言え流石にすぐには手に入れられないだろう。
一年、いや十年かかるかもしれない。
とか言っときながら明日見つけたりして。
「じゃあ遠慮なく貰っていく、ゆっくり休んでくれ。」
「そうさせてもらうさ。っと、そうだあれも持ってこい!」
「へい!」
さぁ持って帰ろうかという所でマートンさんがお弟子さんに命令した。
さっきと違いすぐに戻ってくる。
「これは?」
「抜き身のまま持ち歩くのはさすがに危ないからな。ミスリルなら早々壊れることは無いだろう。」
「これも綺麗ね。」
「お、一番上に描かれているのはこの工房の紋章だな。」
「これだけの品だからな、ついでに宣伝させてくれ。」
戦うとき以外は常に鞘の中に入っている事を考えると、これ以上ない宣伝になるだろう。
ちゃっかりしてる。
「ちなみにいくらだ。」
「そうだな、金貨2枚でどうだ?」
「ちゃっかりしてるぜ。」
「これでも赤字なんだぞ。」
「でも宣伝費は莫大だ、いいさ喜んで買わせてくれ。」
これだけの品を作ってもらったんだ、金貨2枚など安い買い物だろ。
即金で代金を支払い、剣を鞘にしまう。
まるでゲームに出てくる伝説の武器のようだ。
冒険者でも何でもない俺がもつだけで勇者にでもなった気分になれる。
本当に軽いなぁ。
「エリザ持っていいぞ。」
「本当!」
「持つだけな、これはオークションに出す。」
「えぇぇぇぇぇ。」
「使うなよ、絶対に使うなよ。」
これはフリじゃない、マジだ。
「うぅ、次まで我慢する。」
「これを買うために頑張るんだ、良い目標が出来ただろ。」
「え、くれるんじゃないの?」
「馬鹿、なんでお前にやらなきゃならないんだよ。次に手に入ったらお前用の武器を作ってやるから、責任もって買うんだぞ。わかったな?」
「いったいいくらするのよぉ。」
「さぁ、それを調べるためのオークションだ。」
俺の予想だと金貨100枚はくだらないはずだ。
原価はタダ、相場は金貨50枚。
でもこれだけの品に仕上げてくれたんだ、100枚でも安いと思っている。
でもそれを決めるのは客だ。
実用重視で変われるのか、それとも宝物庫にしまわれるのか。
マートンさん的にはどっちでもいいって言ってたなぁ。
作れることが誉れ。
そんな感じの言い方だった。
ほんと、すごい人だよ。
「じゃあまたな。」
「あぁ、ゆっくり休んでくれ。」
「そうさせてもらうさ。おい、炉の火は絶やすなよ、消えてたら追い出すからな!」
「わかってますって!」
お弟子さんとのそんな会話を聞きながら、工房を後にする。
「ねぇ、シロウ・・・。」
「試し切りはしただろ?」
「ちぇっ。」
「頼むから大人しくしてくれ、でもそうだな。庭で振り回すのだけは許してやる。」
「やったぁ!さすがシロウわかってる~!」
「壁だけは壊さないでくれよ。」
「わかってる~。」
そう言いながら調子に乗ったエリザが倉庫のドアを豆腐の如く切ったのは、わずか一時間後の事である。
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