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140.転売屋は土地について話を聞く
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ニコニコと笑う羊男をアナスタシア様と同じ場所に座らせる。
昨日の今日だというのにこいつも大変だな。
「話はアナスタシア様からお聞きいただきましたか?」
「あぁ、何でも土地をくれるとか。間違いじゃなかったんだな。」
「そのようです。まったく、先に話を通して下されば問題なかったのに、困った人ですよ。」
「そんな人の下で働くのは大変だろう、ご愁傷様。」
「まぁ悪い人ではないので別に構いません。それで、その土地についてどこまで聞いていますか?」
「街の東、門からでてすぐの場所と聞いている。東に50歩、北は城壁の終わりまで。井戸付きで、昔の塀などが残っているからそれで把握してほしいんだとさ。」
「私も先程見て参りました。あまり気にしたことが有りませんでしたが、確かに昔建物があったようですね。」
朝一番で現場確認に行ったのか。
ご苦労な事だ。
「だが今は朽ち果てている。本当に大丈夫な土地なんだろうな。」
「城壁の傍までは魔物は来ませんし、もし来たとしても警備が対処しますから大丈夫でしょう。」
「野犬とかそういうのは?」
「他の農地で使われているのと同じ電流の流れる柵を使えば問題ありません。というか、野生動物がいないんですよね、ここって。」
「危険なのは魔物ぐらいか。」
「それと部外者ですね。」
「なるほど、荒らすのは別に動物だけじゃないか。」
つまりは盗人が出る可能性はあるという事だろう。
もし薬草とか収益性の高い作物を植えるのならその辺も気を付けないといけないわけだな。
なんだかめんどくさくなってきたぞ。
「で、説明しに来ただけじゃないんだろ?」
「あはは、わかります?」
「昨日の今日にもかかわらずそんな笑顔をしているなんざ、ろくな話じゃなさそうだ。」
「そんなことありません!シロウさんにも我々にもお互いに得のある話を持ってきたんですから。」
「噓くさいなぁ。」
「本当ですって。私が今まで迷惑かけたことありました?」
「あった。」
どの口が言うか。
聖布の件、忘れたとは言わせないからな。
緊急事態とはいえギルドの権力を振りかざしやがって。
まぁその後は大人しくしているものの、また何かしないとは限らない。
「ま、それも過去の話だ。そっちが腹を割って話してくれるなら聞いてやらなくもない。」
「もちろんそのつもりです。」
「じゃあ早速聞かせてもらおうじゃないか。」
12カ月以上何かしら関係してきた仲だし喧嘩しているわけでもない。
内容次第では受け入れてもいいだろう。
「シロウさんは今回の土地をどう使うおつもりですか?」
「そうだな。主にアネットの使う薬草を栽培するつもりだ。簡単な奴は今まで通り冒険者ギルドから買い付けるが、珍しい奴なんかは育てた方が早い。加えて収益性の高い作物なんかも植えたいと思っている。それと、自分達が食べる用のやつだな。個人で栽培する分には国も税金を掛けないんだろ?」
「そうです、あくまで個人用はですけど。」
「線引きは厳しいのか?」
「露骨に出荷したりしなければ大丈夫です。あくまでも自分で消費して、残った分は出荷する。その程度であれば文句は言わせませんよ。」
収益性の高い作物は気をつけろ、そういう事でもある。
売るために作るなら税金をかけるが、食べる為加工するために作ったものであれば目を瞑るってわけだ。
結果街に流入しても、それはおまけであってメインじゃない。
言葉遊びみたいだがそういう事なんだろう。
「要はやり方次第って事か。」
「こちらとしても目に余るようであれば事前に注意をします。シロウさん程度の土地なら問題ないと思いますけどね。」
「もっとデカイ土地もあるのか?」
「さすがに仕入れだけで住民全員のお腹を満たすことは出来ませんから、自分用にたくさん作って余りを納めてくれる方も居られます。時々作りすぎて処分に困るそうなので、備蓄用にギルドが買い付けているんです。」
「備蓄用ねぇ。」
まさに物は言いようって感じだ。
一応注意してくれるみたいだが俺も気を付けよう。
「しかしあれですね、あまり広くない土地とはいえお商売しながら作物を育てるのは大変でしょう。大丈夫ですか?」
「まぁな。最初は手広くやらないし何とかなるだろう。」
「でも土地を遊ばせているとすぐ駄目になりますよ。」
「とはいえ四人じゃ手が回らないのが現実だ。庭の分だけでも結構大変だしな。」
「そうですよねぇ。」
突然話題を切り替えてくるあたり、わざとらしい。
そこが今回の狙いだと俺に教えているようなものだ。
つまりはこういう事だろう。
「人を雇え、そう言いたいんだな。」
「やだなぁ、そんな事・・・やってくれますよね?」
「最初からそのつもりで来たんだろ?」
「あはは。」
「俺としては別に構わないが、人を雇ったらそれこそ個人用じゃなくなるんじゃないか?」
「そんなことありません、シロウさんは店が忙しいので代わりにやってもらっているだけですから。」
あくまでも個人の畑で手が足りないから人を雇っているだけ。
言い訳としてはザル過ぎないか?
「そりゃ俺達も自分の仕事があるし、そこまで手を加えられないのが現実だ。だが、誰彼構わず雇う気はないぞ。」
「例えばどんな人ならいいんですか?」
「冒険者は無しだ。加えて犯罪者もその予備軍も無し。清廉潔白でおとなしい人がいいだろう。その条件に当てはまるのなら子供でも構わない。親が働いていて暇しているような奴は良く働くんじゃないか?」
「私もそう思います。」
「暇という意味では奥様方もそうだな。家を疎かにしてもらうのは困るが、子連れで来てもらうのは歓迎だ。下手に未婚だとアホな連中が見に来るからな、身持ちが堅い方が都合がいい。」
ギルド協会の要求はこうだ。
『土地を持て余すぐらいなら人を雇ってお金を回してほしい。』
俺は人を雇うことで仕事をしながら収益を上げることが出来る。
街は雇用が生まれることで物が売れるようになる。
俺やほかの店が潤えば結果として税金を確保することが出来るというわけだ。
孤児院の子供達の他にも、孤児すれすれの子供はたくさんいる。
彼らに仕事を与えることが出来れば、要らないお金を使わなくて済むようになるってわけだな。
「さすがシロウさんだ、よくわかっておられる。」
「一つ気に食わないのはなんでそれを俺がやらなくちゃならないのかって事ぐらいだ。こういうのは街のえらいさんがする事じゃないのか?」
「街がやると無条件で国から税金を吸い上げられますからねぇ。」
「それで俺を使うのは如何なものかといってるんだ。ぶっちゃけ面倒な事になるなら俺は土地を遊ばせたままで構わないしな。」
「それに関しては出来るだけお手伝いさせて頂きます。」
「具体的には?」
「人選は我々が、また夜間の警備に関しても我々が費用を負担しましょう。」
「俺は金さえ払っておけばいいってわけだな?」
「それと土地の整備ですね。」
そうか、そのままで作物を植えることは出来ない。
人は用意するがその後どうするかは全部俺達が決めなきゃならないわけだ。
うわー、めんどくせー。
「農具の手配ぐらいはしてくれよ。」
「そこまですると税金とられますよ。」
「税金で思い出した、この土地にかかる税はどうするつもりなんだ?」
「といいますと?」
「自分で食べるように作るが、採れ過ぎたものは市場に流すつもりだ。それなりに利益が出ると考えられるが、それにも税金をかけるのか?」
「いえ、今回の畑はあくまでも個人の畑ですから、そこから利益が出るとは考えていません。もし出たとしても微々たるものですから税金を取るほどじゃないでしょう。それに、シロウさんはこの店で十分な税を納めて下さっていますから、滞りなく収めて頂けるのなら文句は言いませんよ。」
個人の畑に税はかけない。
薬草なんかもアネットが使うものだから俺経由で税金を払っている以上、二重課税になるので税金はかけられないのだろう。
「言質ではなく書面で用意してくれるよな?」
「その方がよろしいかと思い、用意してきました。」
「昨日の今日で用意周到だな。」
「気のせいじゃないですかね。」
絶対に前々から準備していただろう。
アナスタシア様も急に思いついたとか言ってたけど、あれは嘘だ。
前々から譲渡するつもりで動いていたからこそ、こうやって準備が出来ている。
俺はまんまとそれに乗せられているというわけだ。
「何でそこまでするんだ?」
「何の話でしょうか。」
「いくら街に貢献しているとはいえやり過ぎだろう。そこまで恩を売って俺に何をさせたい。」
「別に何も。シロウさんは今まで通りお仕事してくださればそれで十分です。」
ニコニコと笑い続ける羊男。
絶対に裏がある。
とはいえ、今の所それで不利益を被る事はない。
問題は今後の話だ。
「何かあったらすぐに土地を返して俺はこの街から出る。特に強制されるのは大嫌いだ。だが、それが俺が生きていく上で必要不可欠な事であれば手伝うのもやぶさかではない。」
「そう言って頂けると助かります。」
「俺からは以上だ。とはいえ、何を植えるのかどうするのか何も決まってないし、わかり次第で構わないよな?」
「それで十分です。」
「何度も言うが冒険者犯罪者は不要だ、もし混ざっていたら即刻切るぞ。」
「その辺りは十分に気をつけましょう。子供嫌いじゃなかったですよね?」
「うるさいと蹴りだすから覚悟させとけ。」
色々と含みはありそうだが、それ以上のプラスが見込めるので今回は仕方なくギルドの提案を受けようじゃないか。
俺からしても決して悪い話じゃない。
土いじりは楽しいと思っていたしな。
さーて、何を植えるべきかミラが戻ってから色々と聞かせてもらうとしよう。
儲かりつつ美味しくいただければ最高だ。
握手を交わし、昨日今日で流石にフラフラな羊男を見送りながら俺は未来の事を考えていた。
昨日の今日だというのにこいつも大変だな。
「話はアナスタシア様からお聞きいただきましたか?」
「あぁ、何でも土地をくれるとか。間違いじゃなかったんだな。」
「そのようです。まったく、先に話を通して下されば問題なかったのに、困った人ですよ。」
「そんな人の下で働くのは大変だろう、ご愁傷様。」
「まぁ悪い人ではないので別に構いません。それで、その土地についてどこまで聞いていますか?」
「街の東、門からでてすぐの場所と聞いている。東に50歩、北は城壁の終わりまで。井戸付きで、昔の塀などが残っているからそれで把握してほしいんだとさ。」
「私も先程見て参りました。あまり気にしたことが有りませんでしたが、確かに昔建物があったようですね。」
朝一番で現場確認に行ったのか。
ご苦労な事だ。
「だが今は朽ち果てている。本当に大丈夫な土地なんだろうな。」
「城壁の傍までは魔物は来ませんし、もし来たとしても警備が対処しますから大丈夫でしょう。」
「野犬とかそういうのは?」
「他の農地で使われているのと同じ電流の流れる柵を使えば問題ありません。というか、野生動物がいないんですよね、ここって。」
「危険なのは魔物ぐらいか。」
「それと部外者ですね。」
「なるほど、荒らすのは別に動物だけじゃないか。」
つまりは盗人が出る可能性はあるという事だろう。
もし薬草とか収益性の高い作物を植えるのならその辺も気を付けないといけないわけだな。
なんだかめんどくさくなってきたぞ。
「で、説明しに来ただけじゃないんだろ?」
「あはは、わかります?」
「昨日の今日にもかかわらずそんな笑顔をしているなんざ、ろくな話じゃなさそうだ。」
「そんなことありません!シロウさんにも我々にもお互いに得のある話を持ってきたんですから。」
「噓くさいなぁ。」
「本当ですって。私が今まで迷惑かけたことありました?」
「あった。」
どの口が言うか。
聖布の件、忘れたとは言わせないからな。
緊急事態とはいえギルドの権力を振りかざしやがって。
まぁその後は大人しくしているものの、また何かしないとは限らない。
「ま、それも過去の話だ。そっちが腹を割って話してくれるなら聞いてやらなくもない。」
「もちろんそのつもりです。」
「じゃあ早速聞かせてもらおうじゃないか。」
12カ月以上何かしら関係してきた仲だし喧嘩しているわけでもない。
内容次第では受け入れてもいいだろう。
「シロウさんは今回の土地をどう使うおつもりですか?」
「そうだな。主にアネットの使う薬草を栽培するつもりだ。簡単な奴は今まで通り冒険者ギルドから買い付けるが、珍しい奴なんかは育てた方が早い。加えて収益性の高い作物なんかも植えたいと思っている。それと、自分達が食べる用のやつだな。個人で栽培する分には国も税金を掛けないんだろ?」
「そうです、あくまで個人用はですけど。」
「線引きは厳しいのか?」
「露骨に出荷したりしなければ大丈夫です。あくまでも自分で消費して、残った分は出荷する。その程度であれば文句は言わせませんよ。」
収益性の高い作物は気をつけろ、そういう事でもある。
売るために作るなら税金をかけるが、食べる為加工するために作ったものであれば目を瞑るってわけだ。
結果街に流入しても、それはおまけであってメインじゃない。
言葉遊びみたいだがそういう事なんだろう。
「要はやり方次第って事か。」
「こちらとしても目に余るようであれば事前に注意をします。シロウさん程度の土地なら問題ないと思いますけどね。」
「もっとデカイ土地もあるのか?」
「さすがに仕入れだけで住民全員のお腹を満たすことは出来ませんから、自分用にたくさん作って余りを納めてくれる方も居られます。時々作りすぎて処分に困るそうなので、備蓄用にギルドが買い付けているんです。」
「備蓄用ねぇ。」
まさに物は言いようって感じだ。
一応注意してくれるみたいだが俺も気を付けよう。
「しかしあれですね、あまり広くない土地とはいえお商売しながら作物を育てるのは大変でしょう。大丈夫ですか?」
「まぁな。最初は手広くやらないし何とかなるだろう。」
「でも土地を遊ばせているとすぐ駄目になりますよ。」
「とはいえ四人じゃ手が回らないのが現実だ。庭の分だけでも結構大変だしな。」
「そうですよねぇ。」
突然話題を切り替えてくるあたり、わざとらしい。
そこが今回の狙いだと俺に教えているようなものだ。
つまりはこういう事だろう。
「人を雇え、そう言いたいんだな。」
「やだなぁ、そんな事・・・やってくれますよね?」
「最初からそのつもりで来たんだろ?」
「あはは。」
「俺としては別に構わないが、人を雇ったらそれこそ個人用じゃなくなるんじゃないか?」
「そんなことありません、シロウさんは店が忙しいので代わりにやってもらっているだけですから。」
あくまでも個人の畑で手が足りないから人を雇っているだけ。
言い訳としてはザル過ぎないか?
「そりゃ俺達も自分の仕事があるし、そこまで手を加えられないのが現実だ。だが、誰彼構わず雇う気はないぞ。」
「例えばどんな人ならいいんですか?」
「冒険者は無しだ。加えて犯罪者もその予備軍も無し。清廉潔白でおとなしい人がいいだろう。その条件に当てはまるのなら子供でも構わない。親が働いていて暇しているような奴は良く働くんじゃないか?」
「私もそう思います。」
「暇という意味では奥様方もそうだな。家を疎かにしてもらうのは困るが、子連れで来てもらうのは歓迎だ。下手に未婚だとアホな連中が見に来るからな、身持ちが堅い方が都合がいい。」
ギルド協会の要求はこうだ。
『土地を持て余すぐらいなら人を雇ってお金を回してほしい。』
俺は人を雇うことで仕事をしながら収益を上げることが出来る。
街は雇用が生まれることで物が売れるようになる。
俺やほかの店が潤えば結果として税金を確保することが出来るというわけだ。
孤児院の子供達の他にも、孤児すれすれの子供はたくさんいる。
彼らに仕事を与えることが出来れば、要らないお金を使わなくて済むようになるってわけだな。
「さすがシロウさんだ、よくわかっておられる。」
「一つ気に食わないのはなんでそれを俺がやらなくちゃならないのかって事ぐらいだ。こういうのは街のえらいさんがする事じゃないのか?」
「街がやると無条件で国から税金を吸い上げられますからねぇ。」
「それで俺を使うのは如何なものかといってるんだ。ぶっちゃけ面倒な事になるなら俺は土地を遊ばせたままで構わないしな。」
「それに関しては出来るだけお手伝いさせて頂きます。」
「具体的には?」
「人選は我々が、また夜間の警備に関しても我々が費用を負担しましょう。」
「俺は金さえ払っておけばいいってわけだな?」
「それと土地の整備ですね。」
そうか、そのままで作物を植えることは出来ない。
人は用意するがその後どうするかは全部俺達が決めなきゃならないわけだ。
うわー、めんどくせー。
「農具の手配ぐらいはしてくれよ。」
「そこまですると税金とられますよ。」
「税金で思い出した、この土地にかかる税はどうするつもりなんだ?」
「といいますと?」
「自分で食べるように作るが、採れ過ぎたものは市場に流すつもりだ。それなりに利益が出ると考えられるが、それにも税金をかけるのか?」
「いえ、今回の畑はあくまでも個人の畑ですから、そこから利益が出るとは考えていません。もし出たとしても微々たるものですから税金を取るほどじゃないでしょう。それに、シロウさんはこの店で十分な税を納めて下さっていますから、滞りなく収めて頂けるのなら文句は言いませんよ。」
個人の畑に税はかけない。
薬草なんかもアネットが使うものだから俺経由で税金を払っている以上、二重課税になるので税金はかけられないのだろう。
「言質ではなく書面で用意してくれるよな?」
「その方がよろしいかと思い、用意してきました。」
「昨日の今日で用意周到だな。」
「気のせいじゃないですかね。」
絶対に前々から準備していただろう。
アナスタシア様も急に思いついたとか言ってたけど、あれは嘘だ。
前々から譲渡するつもりで動いていたからこそ、こうやって準備が出来ている。
俺はまんまとそれに乗せられているというわけだ。
「何でそこまでするんだ?」
「何の話でしょうか。」
「いくら街に貢献しているとはいえやり過ぎだろう。そこまで恩を売って俺に何をさせたい。」
「別に何も。シロウさんは今まで通りお仕事してくださればそれで十分です。」
ニコニコと笑い続ける羊男。
絶対に裏がある。
とはいえ、今の所それで不利益を被る事はない。
問題は今後の話だ。
「何かあったらすぐに土地を返して俺はこの街から出る。特に強制されるのは大嫌いだ。だが、それが俺が生きていく上で必要不可欠な事であれば手伝うのもやぶさかではない。」
「そう言って頂けると助かります。」
「俺からは以上だ。とはいえ、何を植えるのかどうするのか何も決まってないし、わかり次第で構わないよな?」
「それで十分です。」
「何度も言うが冒険者犯罪者は不要だ、もし混ざっていたら即刻切るぞ。」
「その辺りは十分に気をつけましょう。子供嫌いじゃなかったですよね?」
「うるさいと蹴りだすから覚悟させとけ。」
色々と含みはありそうだが、それ以上のプラスが見込めるので今回は仕方なくギルドの提案を受けようじゃないか。
俺からしても決して悪い話じゃない。
土いじりは楽しいと思っていたしな。
さーて、何を植えるべきかミラが戻ってから色々と聞かせてもらうとしよう。
儲かりつつ美味しくいただければ最高だ。
握手を交わし、昨日今日で流石にフラフラな羊男を見送りながら俺は未来の事を考えていた。
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