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84.転売屋はこっそりと匿う
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あの日フールを匿うと決めてからも俺達はいつもと変わらない日常を続けていた。
店を開けエリザはダンジョンに行く。
そうしないと怪しまれる可能性があるからだ。
あの後、警備に連絡をして何者かに押し入られたという被害をでっち上げた。
強盗に襲われ倉庫の中身を盗まれたという内容にしてある。
総額金貨8枚分。
その後犯人は倉庫に俺を縛り上げて逃走。
裏庭での騒ぎはエリザが俺を倉庫で見つけてパニックになったということにしてあるので、おそらくは大丈夫だろう。
さすがに騒いでいるのはわかっても一語一句間違えずに覚えている人はいないはずだ。
犯人について何かわかっていることはと聞かれたが、終始俺の背後にいたため姿はわからなかったと言っている。
前回と同じような手口から貴族と同じ犯人だろうということになっているようだ。
ちなみに盗まれた事にしている品は隠し部屋に持っていったので倉庫には存在しない。
なので再度の調査があっても問題はない・・・はずだ。
「ほら、今日の分の水だ。」
「助かる。」
「トイレは限界が来る前に行ってくれ、垂れ流されてもかなわん。」
「わかってる。俺だって臭い部屋はごめんだ。」
「ならいい、じゃあな。」
開店前。
隠し部屋の階段を下ろし水の入ったポットを手渡して空いたポットを回収する。
後は階段を閉めれば終わりだ。
昼過ぎと夕刻に様子を見に行く以外は階段を下ろさない。
頻繁に動かせば隠し部屋の存在がばれてしまう可能性が有るからな。
掃除もこまめに行い痕跡は残さないようにしている。
あれから今日で二日目。
人間日の光に当たらないと駄目だというが今の所はどうにかなっているようだ。
オークションまで後四日の辛抱だ。
何が何でも耐えてもらわないと。
「終わった?」
「あぁ、もう大丈夫だ。」
「こっちも異常なし。まぁ入ってくる人なんていないけどね。」
「わからないぞ。一応身の潔白は証明したが、もしもってこともある。」
「そうね、気を付けないと。」
「ミラは?」
「レイブさんの所に行ったとこ。」
連日行って大丈夫だろうか。
まぁミラのことだうまくやるだろう。
「それじゃあ私も行くね。」
「あぁ気を付けてな。」
「適当に回ってくるだけだから大丈夫。どうせ人だらけだろうし。」
「かなり多いか?」
「うん。余所者がいっぱい来てるからそれで犯人探しが上手くいっていないんじゃないかって噂になってたよ。」
「そういう意味ではいいタイミングだったんだな。」
うちみたいな不特定多数が出入りする店でもなじみの客はなんとなくわかる。
それと同じく余所者もなんとなくわかるんだ。
だからいつもと違う事があるとすぐに噂になり所在がばれる・・・ってのがこれまでの流れなんだが、これだけ一気に余所者が増えると全部同じに見えてしまって追跡がきかなくなる。
恐らくフールも沢山来た冒険者の一人として認識されているので居なくなっても気付かれないんだろう。
「それで、シロウはどうするつもりなの?」
「言っただろ匿うのはオークションが終わるまでだって。」
「そうじゃない、アネットって子の事よ。」
「そっちか。それに関してはまだ何も考えていない。」
「嘘、落札するつもりなんでしょ?」
「何が出来るかもわからないし、無能を使う余裕もない。人ってのはな養うのにも結構金がかかるんだよ。」
ミラのように仕事が出来るのならまだいい。
だが何もできない奴を養えるほどうちは裕福じゃない。
シモの世話をさせればなんてエリザは言うが、そこまで飢えてないんでね。
今の所二人で十分満足している。
だからレイブさんにも奴隷は要らないってあの日言ったんだ。
「でも彼を養っているじゃない。」
「あくまでも一時避難だ。ほとぼりが冷めればどっかに行ってもらうさ。」
「どっかってどこよ。」
「とりあえずこの街の外だろ。いくら面が割れてないとはいえ危険すぎる。」
「でも盗人を辞めるためにアネットって子は身を売ったんでしょ?今の身分が綺麗ならバレなきゃ問題ないんじゃない?」
「それもフールから聞いた話だからな。その裏を取るためにミラに動いてもらってるんだ。」
母を助ける為に身を売ったミラのように兄を助ける妹が居てもおかしくはない。
おかしくは無いが・・・。
普通そこまでするか?
「ま、シロウが助けるって決めたんだし私達は何も言わないわ。」
「本当にそれでいいのか?」
「そうやって私もミラも助けられたしね。」
「いやまぁそうなんだが・・・。」
結構行き当たりばったりで行動しているからなぁ。
だが今回はかなりリスクが高い。
しかもリターンは全くないときた。
ほんと何でこんなことをしたのか、あの時の俺に問い詰めたい。
エリザがダンジョンに出発してしばらくしてからミラが戻ってきた。
心なしか不機嫌なんだが、何かあったんだろうか。
「お帰り、どうだった?」
「やはりこれといった情報は手に入れられませんでした。確かにアネットという奴隷はレイブ様の手に渡ったようですが、どんな人でどれぐらいの値段になるのかまでは。」
「いや、存在が確認できただけで十分だ。レイブさんには怪しまれなかったか?」
「口では要らないと言っているが、実は欲しがっているという事にしてあります。当日もそう言う事にしといてくださいますか?」
「わかった。」
その言い方ならあの日の言い訳になるだろう。
さすがミラだ。
「盗賊の噂はどうだ?」
「盗人というよりも貴族に次いでうちが標的になったという事に盛り上がっている感じですね。何か凄い物を隠し持っているとか、実は貴族の出身だったとか色々と出ていて聞いていて面白かったです。」
「そりゃいい、俺が貴族か。」
「違うんですか?」
「こんな喋り方をする貴族がいると思うか?」
「これまでの立ち振る舞いからその可能性は否定できません。過去に二度貴族相手にやり合っているわけですから。」
「それに関しては不可抗力だ。」
俺が貴族?
勘弁してくれ。
俺はしがない転売屋。
そんな偉そうな人種には縁がない・・・はずだ。
「今の所は問題ないと思われます。」
「わかった。後四日だ、気を引き締めて行こうじゃないか。」
「お任せください。」
「それじゃあ俺もいつもの感じで行ってくる。」
「ルティエ様の所の後は露店巡りですね。」
「その予定だ。」
「くれぐれもお気をつけて。」
あまりにもルーティーンすぎると逆に怪しまれるんじゃないかとか、いろいろと考えてしまうがあえてそれを貫き通す。
表通りから裏通りへ。
ルティエの店を覗くと相変わらず一心不乱に作業をしていた。
「よぉ。」
「あ、シロウさん!ちょっと待ってくださいね。」
「別に急いでないから終わってからでいいぞ。」
「はーい。」
相変わらずひっきりなしに注文が舞い込んでいるようだが、ちゃんと言いつけを守って受注量をセーブしているようだ。
うちとしても納品する涙貝の数をセーブできるのはありがたい。
ほら、一応在庫を盗まれたことになってるし?
数を揃えるのも結構大変なんだ。
それから一時間ほどしてやっとルティエの作業が終わった。
「ほら、香茶だ。」
「すみません、お客様なのに。」
「俺のついでだ。良い感じで繁盛してるじゃないか。」
「お陰様で最近は涙貝以外の注文も増えてきたんです。やっと一人前になれた気がしてきました。」
「それは何よりだ。」
「シロウさんは大丈夫なんですか?こんな所に来て。強盗に遭ったんですよね?」
「まぁなぁ。一度狙われたんだし二度目はないだろ。」
「そういう思考になれるのが流石です。私だったら怖くて無理ですよ。」
俺だって本当に犯人が逃げたままなら出歩かないさ。
二度目が無いってわかっているからこうやって気楽に歩けている。
そうか、そういう事も考えないといけないのか。
めんどくさいなぁ。
「犯人は金になりそうなものを探しているみたいだからここも気をつけろよ。」
「はーい。といってもココで寝起きしてるので狙われたら終わりですけどね。」
「最近は警備がついたんだろ?」
「入り口だけですけど。」
それでも他所から入れない袋小路タイプなのでいるのといないのとでは大違いだ。
警備がいるとわかったら他の盗人は嫌がるだろうからな。
「ま、順調に行ってるなら何よりだ。」
「それを言う為にわざわざ?」
「大事な取引先だからな。何かあってからでは遅いだろ?」
「ありがとうございます。」
涙貝が盗まれた事は伝わっているので納品日を少しずらしてもらって店を後にする。
後は露店を回り、馴染みの人達から今回の件を心配されながら店に戻った。
「お待ちしてましたよ、シロウさん。」
「シープさんじゃないですか。どうしてここに?」
「今回の件についてギルド協会からお見舞いに参りました。」
「見舞いっていっても、金目のものを盗まれただけで本人はこの通りなんだが?」
「それでも強盗に入られた事実は変わりません。安心してお商売をして頂く為にもより一層の警備をお約束いたします。」
「それはご苦労なこって。上がっていくか?」
「いえ、これから街の警備について打ち合わせがありますので。」
「警備の数を増やすのか?大変だな。」
こりゃ余計にフールを外に出すことは出来なくなってきたな。
何か対策を考えた方がいいかもしれない。
「主に夜間の警備になりますが、大通りを中心に巡回する予定です。」
「犯人の目星は?」
「それがサッパリ。シロウさんも見ていないとか。」
「後ろを取られたからなぁ。エリザならまだしも俺じゃ無理だ。」
「二度目が無いとも限りません、日没後は戸締りを厳重にお願いします。」
「了解した。」
それからシープさんは見舞いの果物を置いてさっさとで散ってしまった。
当分は様子見だな。
オークションまで後四日。
その四日がいつも以上に長く感じるのだった。
店を開けエリザはダンジョンに行く。
そうしないと怪しまれる可能性があるからだ。
あの後、警備に連絡をして何者かに押し入られたという被害をでっち上げた。
強盗に襲われ倉庫の中身を盗まれたという内容にしてある。
総額金貨8枚分。
その後犯人は倉庫に俺を縛り上げて逃走。
裏庭での騒ぎはエリザが俺を倉庫で見つけてパニックになったということにしてあるので、おそらくは大丈夫だろう。
さすがに騒いでいるのはわかっても一語一句間違えずに覚えている人はいないはずだ。
犯人について何かわかっていることはと聞かれたが、終始俺の背後にいたため姿はわからなかったと言っている。
前回と同じような手口から貴族と同じ犯人だろうということになっているようだ。
ちなみに盗まれた事にしている品は隠し部屋に持っていったので倉庫には存在しない。
なので再度の調査があっても問題はない・・・はずだ。
「ほら、今日の分の水だ。」
「助かる。」
「トイレは限界が来る前に行ってくれ、垂れ流されてもかなわん。」
「わかってる。俺だって臭い部屋はごめんだ。」
「ならいい、じゃあな。」
開店前。
隠し部屋の階段を下ろし水の入ったポットを手渡して空いたポットを回収する。
後は階段を閉めれば終わりだ。
昼過ぎと夕刻に様子を見に行く以外は階段を下ろさない。
頻繁に動かせば隠し部屋の存在がばれてしまう可能性が有るからな。
掃除もこまめに行い痕跡は残さないようにしている。
あれから今日で二日目。
人間日の光に当たらないと駄目だというが今の所はどうにかなっているようだ。
オークションまで後四日の辛抱だ。
何が何でも耐えてもらわないと。
「終わった?」
「あぁ、もう大丈夫だ。」
「こっちも異常なし。まぁ入ってくる人なんていないけどね。」
「わからないぞ。一応身の潔白は証明したが、もしもってこともある。」
「そうね、気を付けないと。」
「ミラは?」
「レイブさんの所に行ったとこ。」
連日行って大丈夫だろうか。
まぁミラのことだうまくやるだろう。
「それじゃあ私も行くね。」
「あぁ気を付けてな。」
「適当に回ってくるだけだから大丈夫。どうせ人だらけだろうし。」
「かなり多いか?」
「うん。余所者がいっぱい来てるからそれで犯人探しが上手くいっていないんじゃないかって噂になってたよ。」
「そういう意味ではいいタイミングだったんだな。」
うちみたいな不特定多数が出入りする店でもなじみの客はなんとなくわかる。
それと同じく余所者もなんとなくわかるんだ。
だからいつもと違う事があるとすぐに噂になり所在がばれる・・・ってのがこれまでの流れなんだが、これだけ一気に余所者が増えると全部同じに見えてしまって追跡がきかなくなる。
恐らくフールも沢山来た冒険者の一人として認識されているので居なくなっても気付かれないんだろう。
「それで、シロウはどうするつもりなの?」
「言っただろ匿うのはオークションが終わるまでだって。」
「そうじゃない、アネットって子の事よ。」
「そっちか。それに関してはまだ何も考えていない。」
「嘘、落札するつもりなんでしょ?」
「何が出来るかもわからないし、無能を使う余裕もない。人ってのはな養うのにも結構金がかかるんだよ。」
ミラのように仕事が出来るのならまだいい。
だが何もできない奴を養えるほどうちは裕福じゃない。
シモの世話をさせればなんてエリザは言うが、そこまで飢えてないんでね。
今の所二人で十分満足している。
だからレイブさんにも奴隷は要らないってあの日言ったんだ。
「でも彼を養っているじゃない。」
「あくまでも一時避難だ。ほとぼりが冷めればどっかに行ってもらうさ。」
「どっかってどこよ。」
「とりあえずこの街の外だろ。いくら面が割れてないとはいえ危険すぎる。」
「でも盗人を辞めるためにアネットって子は身を売ったんでしょ?今の身分が綺麗ならバレなきゃ問題ないんじゃない?」
「それもフールから聞いた話だからな。その裏を取るためにミラに動いてもらってるんだ。」
母を助ける為に身を売ったミラのように兄を助ける妹が居てもおかしくはない。
おかしくは無いが・・・。
普通そこまでするか?
「ま、シロウが助けるって決めたんだし私達は何も言わないわ。」
「本当にそれでいいのか?」
「そうやって私もミラも助けられたしね。」
「いやまぁそうなんだが・・・。」
結構行き当たりばったりで行動しているからなぁ。
だが今回はかなりリスクが高い。
しかもリターンは全くないときた。
ほんと何でこんなことをしたのか、あの時の俺に問い詰めたい。
エリザがダンジョンに出発してしばらくしてからミラが戻ってきた。
心なしか不機嫌なんだが、何かあったんだろうか。
「お帰り、どうだった?」
「やはりこれといった情報は手に入れられませんでした。確かにアネットという奴隷はレイブ様の手に渡ったようですが、どんな人でどれぐらいの値段になるのかまでは。」
「いや、存在が確認できただけで十分だ。レイブさんには怪しまれなかったか?」
「口では要らないと言っているが、実は欲しがっているという事にしてあります。当日もそう言う事にしといてくださいますか?」
「わかった。」
その言い方ならあの日の言い訳になるだろう。
さすがミラだ。
「盗賊の噂はどうだ?」
「盗人というよりも貴族に次いでうちが標的になったという事に盛り上がっている感じですね。何か凄い物を隠し持っているとか、実は貴族の出身だったとか色々と出ていて聞いていて面白かったです。」
「そりゃいい、俺が貴族か。」
「違うんですか?」
「こんな喋り方をする貴族がいると思うか?」
「これまでの立ち振る舞いからその可能性は否定できません。過去に二度貴族相手にやり合っているわけですから。」
「それに関しては不可抗力だ。」
俺が貴族?
勘弁してくれ。
俺はしがない転売屋。
そんな偉そうな人種には縁がない・・・はずだ。
「今の所は問題ないと思われます。」
「わかった。後四日だ、気を引き締めて行こうじゃないか。」
「お任せください。」
「それじゃあ俺もいつもの感じで行ってくる。」
「ルティエ様の所の後は露店巡りですね。」
「その予定だ。」
「くれぐれもお気をつけて。」
あまりにもルーティーンすぎると逆に怪しまれるんじゃないかとか、いろいろと考えてしまうがあえてそれを貫き通す。
表通りから裏通りへ。
ルティエの店を覗くと相変わらず一心不乱に作業をしていた。
「よぉ。」
「あ、シロウさん!ちょっと待ってくださいね。」
「別に急いでないから終わってからでいいぞ。」
「はーい。」
相変わらずひっきりなしに注文が舞い込んでいるようだが、ちゃんと言いつけを守って受注量をセーブしているようだ。
うちとしても納品する涙貝の数をセーブできるのはありがたい。
ほら、一応在庫を盗まれたことになってるし?
数を揃えるのも結構大変なんだ。
それから一時間ほどしてやっとルティエの作業が終わった。
「ほら、香茶だ。」
「すみません、お客様なのに。」
「俺のついでだ。良い感じで繁盛してるじゃないか。」
「お陰様で最近は涙貝以外の注文も増えてきたんです。やっと一人前になれた気がしてきました。」
「それは何よりだ。」
「シロウさんは大丈夫なんですか?こんな所に来て。強盗に遭ったんですよね?」
「まぁなぁ。一度狙われたんだし二度目はないだろ。」
「そういう思考になれるのが流石です。私だったら怖くて無理ですよ。」
俺だって本当に犯人が逃げたままなら出歩かないさ。
二度目が無いってわかっているからこうやって気楽に歩けている。
そうか、そういう事も考えないといけないのか。
めんどくさいなぁ。
「犯人は金になりそうなものを探しているみたいだからここも気をつけろよ。」
「はーい。といってもココで寝起きしてるので狙われたら終わりですけどね。」
「最近は警備がついたんだろ?」
「入り口だけですけど。」
それでも他所から入れない袋小路タイプなのでいるのといないのとでは大違いだ。
警備がいるとわかったら他の盗人は嫌がるだろうからな。
「ま、順調に行ってるなら何よりだ。」
「それを言う為にわざわざ?」
「大事な取引先だからな。何かあってからでは遅いだろ?」
「ありがとうございます。」
涙貝が盗まれた事は伝わっているので納品日を少しずらしてもらって店を後にする。
後は露店を回り、馴染みの人達から今回の件を心配されながら店に戻った。
「お待ちしてましたよ、シロウさん。」
「シープさんじゃないですか。どうしてここに?」
「今回の件についてギルド協会からお見舞いに参りました。」
「見舞いっていっても、金目のものを盗まれただけで本人はこの通りなんだが?」
「それでも強盗に入られた事実は変わりません。安心してお商売をして頂く為にもより一層の警備をお約束いたします。」
「それはご苦労なこって。上がっていくか?」
「いえ、これから街の警備について打ち合わせがありますので。」
「警備の数を増やすのか?大変だな。」
こりゃ余計にフールを外に出すことは出来なくなってきたな。
何か対策を考えた方がいいかもしれない。
「主に夜間の警備になりますが、大通りを中心に巡回する予定です。」
「犯人の目星は?」
「それがサッパリ。シロウさんも見ていないとか。」
「後ろを取られたからなぁ。エリザならまだしも俺じゃ無理だ。」
「二度目が無いとも限りません、日没後は戸締りを厳重にお願いします。」
「了解した。」
それからシープさんは見舞いの果物を置いてさっさとで散ってしまった。
当分は様子見だな。
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