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初めましてとリキュール
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「そうそう、このメジャーカップは片方が30ml、もう片方が45mlになってるんだよ。ロングカクテル作ってみよっか。この氷入りのグラスに30ml入れて、それから割りもの……ソーダとかだね、今回は牛乳を注いで、バースプーンでステアするよ」
「は、はひ……」
店のカウンターの中で、私の背後に立った夜都賀さんが丁寧に説明してくれています。私は棒立ちで、後ろから回ってきた長い指をした大きな手が、器用に動くのをただ見ているだけしかできていません。夜都賀さんは後ろにぴったり立ってるし、少しでも動いたら何かをこぼしたり割ったりしそうだしで、緊張のあまり棒立ち状態です。
お酒を扱う、というだけで初めてのことで緊張するのに、お店はお洒落な雰囲気だし、割り立ての氷は照明を反射してキラキラと綺麗だし、グラスの側面はびっくりするほど薄くて割れそうで、こんな食器があることに衝撃を受けました。全てが別世界の光景すぎて、頭がクラクラします。
グラスに注がれていく茶色い液体は、カルーア、というコーヒーのリキュールだそうです。そもそもリキュール、というものが何か知らなかった私は、そこから解説してもらっているのですが。
「スピリッツ、いわゆる蒸留酒に、果物とかハーブとか色々な食材を入れて香りを移して、色をつけたりお砂糖を加えたりしたもの、が多いかな。青とか赤とか色々な色があってね、そういうものを使うとカラフルで綺麗なカクテルができるんだ。因みにこれはコーヒーのお酒だよ」
すらすらと何でも教えてくれる夜都賀さん。すぐ横では、伊吹くんが緑色のレモン……ライム、というらしい。それをトントンと薄くスライスしています。普段はお漬物とごはん、それにお茶以外の食べ物や飲み物を手に取ることは滅多になかったので、横文字の果物というだけで珍しく感じてしまいます。
夜都賀さんの声と、伊吹くんの持つ包丁の音が気持ちよく混ざり合って、暖かい店内が更にほっとするような空間になっている気がします。
「……次にバースプーンをこうやって端から入れて、氷を持ち上げるようにしてからグラスの縁に沿わせるようにくるくるっと回してステアして、出来上がり!」
魔法のようになめらかに動く、銀色の細長いスプーン。茶色と白が混ざって、優しい色になっていくグラスの中身。最後に夜都賀さんがスプーンの先で氷を持ち上げるような動作をすると、カラン、と心地良い音が響いて、グラスの中で混ざって優しい色になった液体が揺れました。
「はい、出来上がり♪ カルーアミルクだよ~」
カウンター上のコースターにそっとグラスを置いた夜都賀さんは、次に私の肩にポン、と両手を載せて言いました。
「はい、じゃあ客席にまわって、座って飲んでいーよ」
「えっ、その……私まだなにもしていないし、飲むって……」
「甘祢、コートにコーヒーこぼれてたってことは飲み損ねたんだろ。甘くてうまいぞ」
いつの間にかライムを切り終えて、細長くて先の尖った目打ちで氷を割っていた伊吹くんも促してくれます。
「でもこれからお仕事をするのに、お酒飲んでいいんですか……?」
「うちは割と飲みながら作っちゃうけど……それで問題ないのはボクらがお酒に強いからかもね。甘祢ちゃん、飲めない子? ならノンアルコールの何か作るけど」
「いえ、あの、わからないんです。お酒、飲んだことないので。あ、でも今日20歳になりました。だから……飲んで、みたいです」
「え、おめでとう! じゃあ飲んでみなよ! もし酔っちゃったり立てなくなったら裏で寝てればいいからさ。ここで働くなら、まずお酒を知らなくちゃ、だしね」
そういうものなのか、と納得し、カウンターの高い椅子によっこらしょ、と座ります。こんなお洒落な椅子に座ったことも初めてで、どぎまぎしながら私は冷えたグラスを手に取りました。
「い、いただき、ます」
「どうぞ、甘祢ちゃん」
グラスを口に近付けると、少し香ばしくて甘い香りが漂ってきます。誘われるように唇をつけて、一口飲んでみると。ふわりと、甘さとコーヒーの良い香り、そしてミルクの優しさが鼻に抜けていきました。
少しだけツン、と感じるのがアルコールなのかもしれません。でもアルコールのお陰で香りがとても広がっているような気もして……不思議な飲み物です。
グラスを傾けると、中の氷がカラカラ小気味の良い音を奏でます。冷たいのに濃厚なカクテルは、さらりと喉に落ちていって、さっきのコーヒーと結びついていた惨めな思い出が全てこの体験で上書きされていくような気がしました。
「おい、しい……」
「お、いいねぇ。飲めそう?」
「はい! すごいです、その、初めてのお酒がこんなにおいしくて、私……何て言ったらいいんだろう、嬉しい、です!」
グラスを拭いていた手を止めて少し驚いたような顔をしたあと、夜都賀さんは蕩けるような笑顔で首を傾げました。すごく背の高い大人の男性なのに、なぜか少し可愛い、と思ってしまうような動きです。
「……ふふ、嬉しい、か。そんな新鮮な反応貰ったの、ボクも久しぶりかも。多分、イブキちゃんが初めて海外のお酒飲んだとき以来」
「うるせぇよクソ親父。オレの昔の話はするな」
「いいじゃーん。可愛いって感じたものは永遠に尊い思い出だし、そんな可愛さを150年振りに感じられてボク感動だよ~」
「ふふ、伊吹くんと夜都賀さんは仲良し親子なのですね」
「甘祢……お前、初対面の年上に向かって『くん』付けするとはいい度胸だな……?」
「あっ、あの、ご、ごめんなさっ……年上に見えなくて、その、失礼致しましたっ……」
気が緩んでうっかり口を滑らせてしまい、更に失言を重ねてしまいました。あああ、私のバカ。助けてくれて、更に雇ってくれた恩人相手に失礼すぎます。どうすればいいんだろう、見た目に引きずられて相手を傷つけてしまうなんて、最低です。ぎゅうを目をつむって、どうすればいいかを考えても自分を責める気持ちが出てくるばかりで、答えも浮かびません。
「甘祢ちゃん、いいよいいよ~、気にしないで。ウチのイブキちゃんと仲良くしてくれてありがとね!」
「だからちゃん付けもやめろって、どいつもこいつも」
大げさな溜息が聞こえたあと、のしのしという足音が向かってきました。横の椅子が軋んだあと、頭をポンポンと撫でられる感触に、そうっと目を開いてみます。
横に座っているのは、伊吹くんでした。私の頭をなでながら優しい目でこちらを見ています。
失礼なことを言ってしまったのに、どうしてでしょうか。
「ま、年上としてそのくらい許してやる、甘祢。好きなように呼んでいいぞ。それと、そうして身を固くする癖をやめろ。オレは雇い主だけどな、対等に接してくれていいし、客に対してもいちいち萎縮していたら疲れちまう」
「え、そ、そんな……ええと、その……ごめんなさい」
「謝るほどのことじゃない。ほら、『くん』づけで呼んでみろって」
「伊吹……くん」
「そうそう、俺も少しからかってしまったな、すまない」
「いえ、その……ありがとうございます、名前、呼ばせてくれて」
「……お、おう」
赤い髪と、赤い瞳。少年のような見た目なのに時々老人みたいな言葉遣いもする伊吹くん。私から目を逸らして少し俯いているのは、何かを考え込んでいるのでしょうか。
じっと見ていると、伊吹くんはカウンターの上に置いてあるガラス容器を引き寄せて、個包装のチョコレートをざらざらと器に移しはじめました。
「甘祢」
「は、はい?」
「甘いものは、好きか?」
「はい!」
「よし!」
伊吹くんは私の方に向き直ると、少しイタズラっぽい表情でニヤリと笑いました。チョコレートの包装を剥いて、差し出してきます。
「いいんですか?」
「おう」
受け取って口に入れると、とろりとした甘さがいっぱいに広がりました。優しい味って、こういうものかもしれません。
「……おいしい」
「うん。その顔をしているのが一番だ」
気を使われてしまいました。なんだか申し訳なくて、でも申し訳ない、と思うのはあまり歓迎されないような気がして、思い切って笑顔を作ってみます。
横に座る伊吹くんも、カウンターの中の夜都賀さんも、にっこりとしてくれました。
「は、はひ……」
店のカウンターの中で、私の背後に立った夜都賀さんが丁寧に説明してくれています。私は棒立ちで、後ろから回ってきた長い指をした大きな手が、器用に動くのをただ見ているだけしかできていません。夜都賀さんは後ろにぴったり立ってるし、少しでも動いたら何かをこぼしたり割ったりしそうだしで、緊張のあまり棒立ち状態です。
お酒を扱う、というだけで初めてのことで緊張するのに、お店はお洒落な雰囲気だし、割り立ての氷は照明を反射してキラキラと綺麗だし、グラスの側面はびっくりするほど薄くて割れそうで、こんな食器があることに衝撃を受けました。全てが別世界の光景すぎて、頭がクラクラします。
グラスに注がれていく茶色い液体は、カルーア、というコーヒーのリキュールだそうです。そもそもリキュール、というものが何か知らなかった私は、そこから解説してもらっているのですが。
「スピリッツ、いわゆる蒸留酒に、果物とかハーブとか色々な食材を入れて香りを移して、色をつけたりお砂糖を加えたりしたもの、が多いかな。青とか赤とか色々な色があってね、そういうものを使うとカラフルで綺麗なカクテルができるんだ。因みにこれはコーヒーのお酒だよ」
すらすらと何でも教えてくれる夜都賀さん。すぐ横では、伊吹くんが緑色のレモン……ライム、というらしい。それをトントンと薄くスライスしています。普段はお漬物とごはん、それにお茶以外の食べ物や飲み物を手に取ることは滅多になかったので、横文字の果物というだけで珍しく感じてしまいます。
夜都賀さんの声と、伊吹くんの持つ包丁の音が気持ちよく混ざり合って、暖かい店内が更にほっとするような空間になっている気がします。
「……次にバースプーンをこうやって端から入れて、氷を持ち上げるようにしてからグラスの縁に沿わせるようにくるくるっと回してステアして、出来上がり!」
魔法のようになめらかに動く、銀色の細長いスプーン。茶色と白が混ざって、優しい色になっていくグラスの中身。最後に夜都賀さんがスプーンの先で氷を持ち上げるような動作をすると、カラン、と心地良い音が響いて、グラスの中で混ざって優しい色になった液体が揺れました。
「はい、出来上がり♪ カルーアミルクだよ~」
カウンター上のコースターにそっとグラスを置いた夜都賀さんは、次に私の肩にポン、と両手を載せて言いました。
「はい、じゃあ客席にまわって、座って飲んでいーよ」
「えっ、その……私まだなにもしていないし、飲むって……」
「甘祢、コートにコーヒーこぼれてたってことは飲み損ねたんだろ。甘くてうまいぞ」
いつの間にかライムを切り終えて、細長くて先の尖った目打ちで氷を割っていた伊吹くんも促してくれます。
「でもこれからお仕事をするのに、お酒飲んでいいんですか……?」
「うちは割と飲みながら作っちゃうけど……それで問題ないのはボクらがお酒に強いからかもね。甘祢ちゃん、飲めない子? ならノンアルコールの何か作るけど」
「いえ、あの、わからないんです。お酒、飲んだことないので。あ、でも今日20歳になりました。だから……飲んで、みたいです」
「え、おめでとう! じゃあ飲んでみなよ! もし酔っちゃったり立てなくなったら裏で寝てればいいからさ。ここで働くなら、まずお酒を知らなくちゃ、だしね」
そういうものなのか、と納得し、カウンターの高い椅子によっこらしょ、と座ります。こんなお洒落な椅子に座ったことも初めてで、どぎまぎしながら私は冷えたグラスを手に取りました。
「い、いただき、ます」
「どうぞ、甘祢ちゃん」
グラスを口に近付けると、少し香ばしくて甘い香りが漂ってきます。誘われるように唇をつけて、一口飲んでみると。ふわりと、甘さとコーヒーの良い香り、そしてミルクの優しさが鼻に抜けていきました。
少しだけツン、と感じるのがアルコールなのかもしれません。でもアルコールのお陰で香りがとても広がっているような気もして……不思議な飲み物です。
グラスを傾けると、中の氷がカラカラ小気味の良い音を奏でます。冷たいのに濃厚なカクテルは、さらりと喉に落ちていって、さっきのコーヒーと結びついていた惨めな思い出が全てこの体験で上書きされていくような気がしました。
「おい、しい……」
「お、いいねぇ。飲めそう?」
「はい! すごいです、その、初めてのお酒がこんなにおいしくて、私……何て言ったらいいんだろう、嬉しい、です!」
グラスを拭いていた手を止めて少し驚いたような顔をしたあと、夜都賀さんは蕩けるような笑顔で首を傾げました。すごく背の高い大人の男性なのに、なぜか少し可愛い、と思ってしまうような動きです。
「……ふふ、嬉しい、か。そんな新鮮な反応貰ったの、ボクも久しぶりかも。多分、イブキちゃんが初めて海外のお酒飲んだとき以来」
「うるせぇよクソ親父。オレの昔の話はするな」
「いいじゃーん。可愛いって感じたものは永遠に尊い思い出だし、そんな可愛さを150年振りに感じられてボク感動だよ~」
「ふふ、伊吹くんと夜都賀さんは仲良し親子なのですね」
「甘祢……お前、初対面の年上に向かって『くん』付けするとはいい度胸だな……?」
「あっ、あの、ご、ごめんなさっ……年上に見えなくて、その、失礼致しましたっ……」
気が緩んでうっかり口を滑らせてしまい、更に失言を重ねてしまいました。あああ、私のバカ。助けてくれて、更に雇ってくれた恩人相手に失礼すぎます。どうすればいいんだろう、見た目に引きずられて相手を傷つけてしまうなんて、最低です。ぎゅうを目をつむって、どうすればいいかを考えても自分を責める気持ちが出てくるばかりで、答えも浮かびません。
「甘祢ちゃん、いいよいいよ~、気にしないで。ウチのイブキちゃんと仲良くしてくれてありがとね!」
「だからちゃん付けもやめろって、どいつもこいつも」
大げさな溜息が聞こえたあと、のしのしという足音が向かってきました。横の椅子が軋んだあと、頭をポンポンと撫でられる感触に、そうっと目を開いてみます。
横に座っているのは、伊吹くんでした。私の頭をなでながら優しい目でこちらを見ています。
失礼なことを言ってしまったのに、どうしてでしょうか。
「ま、年上としてそのくらい許してやる、甘祢。好きなように呼んでいいぞ。それと、そうして身を固くする癖をやめろ。オレは雇い主だけどな、対等に接してくれていいし、客に対してもいちいち萎縮していたら疲れちまう」
「え、そ、そんな……ええと、その……ごめんなさい」
「謝るほどのことじゃない。ほら、『くん』づけで呼んでみろって」
「伊吹……くん」
「そうそう、俺も少しからかってしまったな、すまない」
「いえ、その……ありがとうございます、名前、呼ばせてくれて」
「……お、おう」
赤い髪と、赤い瞳。少年のような見た目なのに時々老人みたいな言葉遣いもする伊吹くん。私から目を逸らして少し俯いているのは、何かを考え込んでいるのでしょうか。
じっと見ていると、伊吹くんはカウンターの上に置いてあるガラス容器を引き寄せて、個包装のチョコレートをざらざらと器に移しはじめました。
「甘祢」
「は、はい?」
「甘いものは、好きか?」
「はい!」
「よし!」
伊吹くんは私の方に向き直ると、少しイタズラっぽい表情でニヤリと笑いました。チョコレートの包装を剥いて、差し出してきます。
「いいんですか?」
「おう」
受け取って口に入れると、とろりとした甘さがいっぱいに広がりました。優しい味って、こういうものかもしれません。
「……おいしい」
「うん。その顔をしているのが一番だ」
気を使われてしまいました。なんだか申し訳なくて、でも申し訳ない、と思うのはあまり歓迎されないような気がして、思い切って笑顔を作ってみます。
横に座る伊吹くんも、カウンターの中の夜都賀さんも、にっこりとしてくれました。
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