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red 5
しおりを挟む☆side-she⭐︎
彼が浮気なんかしないって思っている理由は、自分に自信があるとかでは全然なくって
正義感が強くて曲がったことが嫌いな人だから、わたしや子どもたちを傷つけるようなことは絶対にしないと信じてる…ってだけなんだけど
そんなわたしの気持ちを知ってか知らずか、彼は小さなため息をついて肩をすくめ
「もういいよ、それよりテーピングするから後で救急箱を寝室に持って来てくれ」
そう言って自分の右足を指差した
「捻挫?」
ボクサーが怪我をすることなんて日常茶飯事で珍しくはないんだけど
「午前中のスパーリングでちょっと捻っちまったから念のため、な」
言われた通りテーピング用のテープを用意して寝室に行くと、ベッドに座っていた彼の足をそっと手に取り患部を見てみる
「痛い?」
「少し、な」
特に腫れたりしていないことを確認してから湿布を貼り、少しきつめにテープを巻いてあげると
「手先だけは器用だよな」
優しくわたしの頭を撫でてそう言ってくれたのだけど
「だけはって…どういう意味?」
あんまり褒められてる気がしない
「そういう意味だよ」
「もう!でも大したことなくて良かっ…」
あれっ
やっぱり良くないかも
大したことない、とはいえ大事な試合が控えているんだし
今夜はそういうことはしない方がいいよ、ね
「なんだよ?」
今日はいつにも増して昼間から彼のことばかり考えていたから、抱かれたくて仕方なかったのだけれど
「ううん、なんでもないの」
足を痛めてる彼に無駄な運動をさせて悪化させるわけにはいかないもの
「おやすみなさい」
大人しく隣にある自分のベッドに行こうとしたら
「えっ?」
腕を掴まれ彼のベッドに押し倒されてしまった
「あ、あの…ダメだよ、足に負荷がかかるようなことしちゃ」
わたしの体をシーツに押しつけ、額や頬にキスをし始めた彼を止めようとすると
「なんのためにこんな時間にテーピングまでしたと思ってんだよ。どうしても足が心配だってんなら俺が動かなくていい方法だってあるだろ」
「えっ?やっ…待って!」
いきなりネグリジェの裾から侵入してきた長い指で、下着越しに熱くなっている秘所をくすぐられ体が跳ねるほど反応してしまった
「っていうか、なんでもうこんなに濡れてんだよ?テーピング巻くだけでそんなに興奮するのか?」
「ちがっ…」
「ふーん」
彼は嬉しそうな顔でわたしを抱きおこすと
「んっ、ふ」
深く唇を重ねながら、大きな手で荒々しく胸を揉みしだき
「ほらっ、さっさと全部脱いで上に乗れよ」
「!」
わたしが最も苦手とするやり方を要求してきた
※次回に続きます
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