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初めて家に行った日9
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「日和、大丈夫?! 日和!」
焦ったような副島の声が耳に飛び込んできた。
「…? おはよう…ございます…?」
目を開けた日和は、副島の心配そうな表情と行き当たる。
「…隆弘さん…?」
「よかった、すごくうなされてたから…心配したよ」
「すいません…。そんなに…変な夢は見てなかったと思うんですけど…」
日和が少しだけ困ったように笑うと、副島も眉を下げた。
「もう少し寝られるけど、どうする?」
「…じゃあ…もう少しゴロゴロしましょう、隆弘さんも」
日和は手を伸ばして、副島の頬に触れた。
「…そんな可愛い顔されたら…誘われてるって勘違いしそうだよ」
「ゴロゴロする以外の事は誘ってませんよ」
「残念だなぁ~」
副島は横になりながら、日和を抱き締めようと腕を伸ばす。日和はその腕の中に大人しく収まった。
「…!」
副島が息を飲むのが解る。日和は顔を隠すように俯いた。
日和の頭をさらさらと撫でながら、副島は微笑む。
「…隆弘さん、この後…デートしませんか?」
「良いよ。どこ行きたい?」
「最初に…、一番最初に2人で行ったハンバーガーショップに行きたいんです」
副島は、日和の提案を受けてくれた。このまま転がっていてはきっと色々流されるという危惧も手伝って、日和はそっと副島の腕の中から抜け出した。
「出掛ける準備する?」
「はい…お腹すいちゃいました」
「あははっ、僕も!」
こうして二人は、例のハンバーガーショップに向かうことにした。
休日のショッピングモールはカップルや親子連れでいっぱいだった。
二人でハンバーガーを食べて、ショッピングモールを散策した。
夕方に差し掛かった頃、副島が店で仕事があるというので、そこで別れた。
名残惜し気に改札の向こうで手を振る副島が、とても素敵に見えて、日和は視線をさまよわせて手を振った。
帰り道、日和は副島との事を、日向にメールをした。
服を買ってもらう代わりに事の顛末を…というのをいまだに続けているのだ。
泊りに言った挙句何事もなく、翌日も普通にデートだけして帰ってきたという内容のメールをした。きっと長文メールが届くのだろうな、と思うと苦笑いが浮かんでくる。
そんな事を考えながら、日和は岐路についた。
『期間限定の恋人』も、あと一ヶ月。
自覚した気持ちを持て余したまま、日和は残りの一ヶ月を過ごそうと考えた。
焦ったような副島の声が耳に飛び込んできた。
「…? おはよう…ございます…?」
目を開けた日和は、副島の心配そうな表情と行き当たる。
「…隆弘さん…?」
「よかった、すごくうなされてたから…心配したよ」
「すいません…。そんなに…変な夢は見てなかったと思うんですけど…」
日和が少しだけ困ったように笑うと、副島も眉を下げた。
「もう少し寝られるけど、どうする?」
「…じゃあ…もう少しゴロゴロしましょう、隆弘さんも」
日和は手を伸ばして、副島の頬に触れた。
「…そんな可愛い顔されたら…誘われてるって勘違いしそうだよ」
「ゴロゴロする以外の事は誘ってませんよ」
「残念だなぁ~」
副島は横になりながら、日和を抱き締めようと腕を伸ばす。日和はその腕の中に大人しく収まった。
「…!」
副島が息を飲むのが解る。日和は顔を隠すように俯いた。
日和の頭をさらさらと撫でながら、副島は微笑む。
「…隆弘さん、この後…デートしませんか?」
「良いよ。どこ行きたい?」
「最初に…、一番最初に2人で行ったハンバーガーショップに行きたいんです」
副島は、日和の提案を受けてくれた。このまま転がっていてはきっと色々流されるという危惧も手伝って、日和はそっと副島の腕の中から抜け出した。
「出掛ける準備する?」
「はい…お腹すいちゃいました」
「あははっ、僕も!」
こうして二人は、例のハンバーガーショップに向かうことにした。
休日のショッピングモールはカップルや親子連れでいっぱいだった。
二人でハンバーガーを食べて、ショッピングモールを散策した。
夕方に差し掛かった頃、副島が店で仕事があるというので、そこで別れた。
名残惜し気に改札の向こうで手を振る副島が、とても素敵に見えて、日和は視線をさまよわせて手を振った。
帰り道、日和は副島との事を、日向にメールをした。
服を買ってもらう代わりに事の顛末を…というのをいまだに続けているのだ。
泊りに言った挙句何事もなく、翌日も普通にデートだけして帰ってきたという内容のメールをした。きっと長文メールが届くのだろうな、と思うと苦笑いが浮かんでくる。
そんな事を考えながら、日和は岐路についた。
『期間限定の恋人』も、あと一ヶ月。
自覚した気持ちを持て余したまま、日和は残りの一ヶ月を過ごそうと考えた。
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