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初デート!5
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そんな風に他愛もない話をしていると、車はどんどんと進んで行く。
「どこへ行くんですか?」
「ん? 定番のドライブスポット、海岸線だよ」
海岸線を、高級外車でドライブって、と日和は勝手に赤くなる。
「ドライブ…で…デートって、海岸線が定番ですよね…」
思わず言葉が詰まるが、副島は弾んだ声で、
「そうだよね~。僕の若いころは、夏になると定番の曲をカセットテープで流しながら、海岸線流すのが流行ったなあ」
懐かしい、と言いながら副島はカーオーディオを弄る。
ラジオでも掛けるのかと思ったら、副島の店で流れているようなジャズのCDが入っているらしく、薄くジャズが流れて来た。
「それにしても、日和からデートって言われると、なんかドキッとするね」
信号待ちでちょうど止まったところで、副島が日和の方を見た。
「っ…、だ、って…デートですよね、これ」
日和も、負けじと副島を見つめ返す。
「そうだよ」
ハイテノールの、甘い声。いつもよりも少し低くて、色っぽい声に肯定されて、日和は心臓がドクンと跳ねた気がした。
「そ、えじ…ッ、隆弘さん、青、青ですよっ」
日和は慌てて信号が変わった事を告げる。
「うん、ありがとう」
また、車は何の違和感も無く滑り出した。
冬の海岸線は車もまばらで、車はスムーズに進んで行く。
「この先にね、ヨットハーバーが有るんだ」
「もしかして隆弘さん…ヨット持ってたり」
「さすがに無いよ」
副島は苦笑をする。
「…じゃあクルーザーとか」
あまりに訝しげな日和の様子に、副島は声を立てて笑う。
「船舶関係は何も持ってないよ~、持ってるのはマンションと車と、店だけです」
「それでも充分すごいですけどね…」
パワーウィンドウが、静かに開く。
「ちょっと寒いけど、海風が気持ちいいから…」
「そうですね、良い気持ちです」
防砂林の合間から、海が見える。この地域の海は砂混じりで、決して綺麗な色ではない。
しばらく変わらない景色を眺めていると、唐突に、目の前が開けた。
海岸沿いにある公園と、ヨットハーバーが一緒になっている所だ。
副島はその公園の駐車場に、車を入れる。
海風は少し強かったけれど、二人は公園の中を歩いた。
崖の様に切り立った場所に柵が作られていて、そこにはたくさんの南京錠が掛かっている。
「…これ、何ですか?」
「ん? 僕が若いころからずっとあるんだけどね、カップルが南京錠に名前を書いて、この柵に付けると、ずっと別れることなく幸せになるんだって」
「へえ…」
「…やる? 僕達も、南京錠」
そんな風に問いかけられて、日和はどきっとした。
期間限定の恋人、なのに? と聞き返したかった。
「どこへ行くんですか?」
「ん? 定番のドライブスポット、海岸線だよ」
海岸線を、高級外車でドライブって、と日和は勝手に赤くなる。
「ドライブ…で…デートって、海岸線が定番ですよね…」
思わず言葉が詰まるが、副島は弾んだ声で、
「そうだよね~。僕の若いころは、夏になると定番の曲をカセットテープで流しながら、海岸線流すのが流行ったなあ」
懐かしい、と言いながら副島はカーオーディオを弄る。
ラジオでも掛けるのかと思ったら、副島の店で流れているようなジャズのCDが入っているらしく、薄くジャズが流れて来た。
「それにしても、日和からデートって言われると、なんかドキッとするね」
信号待ちでちょうど止まったところで、副島が日和の方を見た。
「っ…、だ、って…デートですよね、これ」
日和も、負けじと副島を見つめ返す。
「そうだよ」
ハイテノールの、甘い声。いつもよりも少し低くて、色っぽい声に肯定されて、日和は心臓がドクンと跳ねた気がした。
「そ、えじ…ッ、隆弘さん、青、青ですよっ」
日和は慌てて信号が変わった事を告げる。
「うん、ありがとう」
また、車は何の違和感も無く滑り出した。
冬の海岸線は車もまばらで、車はスムーズに進んで行く。
「この先にね、ヨットハーバーが有るんだ」
「もしかして隆弘さん…ヨット持ってたり」
「さすがに無いよ」
副島は苦笑をする。
「…じゃあクルーザーとか」
あまりに訝しげな日和の様子に、副島は声を立てて笑う。
「船舶関係は何も持ってないよ~、持ってるのはマンションと車と、店だけです」
「それでも充分すごいですけどね…」
パワーウィンドウが、静かに開く。
「ちょっと寒いけど、海風が気持ちいいから…」
「そうですね、良い気持ちです」
防砂林の合間から、海が見える。この地域の海は砂混じりで、決して綺麗な色ではない。
しばらく変わらない景色を眺めていると、唐突に、目の前が開けた。
海岸沿いにある公園と、ヨットハーバーが一緒になっている所だ。
副島はその公園の駐車場に、車を入れる。
海風は少し強かったけれど、二人は公園の中を歩いた。
崖の様に切り立った場所に柵が作られていて、そこにはたくさんの南京錠が掛かっている。
「…これ、何ですか?」
「ん? 僕が若いころからずっとあるんだけどね、カップルが南京錠に名前を書いて、この柵に付けると、ずっと別れることなく幸せになるんだって」
「へえ…」
「…やる? 僕達も、南京錠」
そんな風に問いかけられて、日和はどきっとした。
期間限定の恋人、なのに? と聞き返したかった。
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