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思わぬ再会8
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「ノンアルコールのカクテルです。今日はいつもより飲まれているから」
「あ、ありがとうございます。すいません」
「こちらこそ、…色々とばたついてしまって、すいませんでした」
はは…と笑う副島は、やっぱりいつもより少し疲れている様子だった。
「普段はシャキシャキしてる副島さんが、そんなに疲れてる様子なのって珍しいですね」
日和の言葉に、副島は「うっ」と詰まった。
「態度に出てますか…? 面目ない…」
「あ、いえ、そうじゃなくて…!」
日和が慌てて取り繕えば、副島は少し困ったような笑顔を見せて、
「できればね、出会いが最悪にカッコ悪かったから、これ以上カッコ悪い所見せたくないんだよなあ」
と頭を掻いた。
新しくできた友達には、それまでの自分の情けない所や、自分が好きじゃない所を見せたくないという気持ちは、日和にもある。
副島ほどの人でも、そんな風に思うのかと勝手に親近感が湧いてしまう。
「俺にも、そういう感覚、解ります。でも、結局…、一度そういう姿を見せてしまうと…取り繕わなくて楽だな、とか、思いません?」
日和の言葉に、副島は少し考える様子を見せて、
「なるほどね。取り繕う、か。確かに、年上だからって三上さんにカッコ悪い所これ以上見せたくないって思ってたけど…、出会いがアレなんだから、今更カッコ付けても仕方ないよね」
「俺、副島さんの事カッコ悪いとか、思ってないですよ」
出会いは確かに、最悪の状況だったかもしれないけれど、あれだって別に副島に落ち度があったかと言われたら、怪しいものを飲ませた人間が悪いわけだから…と、日和は思った事を素直に言う。
「ありがとう。なんか、そう言って貰えると少し救われます」
照れたように笑う様子が、これまで通りで少しホッとする。
日和は、出されたカクテルに口をつけて、これを飲んだら帰ろうと考えた。
今日はいっぺんに色々な事が有りすぎて、日和は少し疲れを自覚した。
「…あの…、今日は…これを頂いたら帰ります」
「あ、はい。なんか、バタバタしてしまってすいませんでした。良ければ、またいらしてくださいね」
「もちろんです」
ノンアルコールカクテルを口にしながら、日和は自然と口元に笑みが零れた。
副島がこちらを見ているのに気付いて首を傾げると、慌てたように首を振られたので、日和は特に何も言わず、のんびりとカクテルを飲んだ。
グラスが空になって、日和が財布を取り出して会計をしようとすると、副島がそれを止めるので、固辞してきちんと料金を払う。
「…すいません、途中でいなくなったり色々してご迷惑かけたのに」
「お金払わせてもらえないと、ここに来づらくなってしまうので、ダメですよ」
日和が苦笑を浮かべると、副島も同じように苦笑した。
「また、来ます」
「ありがとうございました。ぜひまた、来てくださいね」
そう言って、日和はバーを出た。
時刻はそろそろ二十二時を迎えようというのに、まだ外は暑いままだった。
「あ、ありがとうございます。すいません」
「こちらこそ、…色々とばたついてしまって、すいませんでした」
はは…と笑う副島は、やっぱりいつもより少し疲れている様子だった。
「普段はシャキシャキしてる副島さんが、そんなに疲れてる様子なのって珍しいですね」
日和の言葉に、副島は「うっ」と詰まった。
「態度に出てますか…? 面目ない…」
「あ、いえ、そうじゃなくて…!」
日和が慌てて取り繕えば、副島は少し困ったような笑顔を見せて、
「できればね、出会いが最悪にカッコ悪かったから、これ以上カッコ悪い所見せたくないんだよなあ」
と頭を掻いた。
新しくできた友達には、それまでの自分の情けない所や、自分が好きじゃない所を見せたくないという気持ちは、日和にもある。
副島ほどの人でも、そんな風に思うのかと勝手に親近感が湧いてしまう。
「俺にも、そういう感覚、解ります。でも、結局…、一度そういう姿を見せてしまうと…取り繕わなくて楽だな、とか、思いません?」
日和の言葉に、副島は少し考える様子を見せて、
「なるほどね。取り繕う、か。確かに、年上だからって三上さんにカッコ悪い所これ以上見せたくないって思ってたけど…、出会いがアレなんだから、今更カッコ付けても仕方ないよね」
「俺、副島さんの事カッコ悪いとか、思ってないですよ」
出会いは確かに、最悪の状況だったかもしれないけれど、あれだって別に副島に落ち度があったかと言われたら、怪しいものを飲ませた人間が悪いわけだから…と、日和は思った事を素直に言う。
「ありがとう。なんか、そう言って貰えると少し救われます」
照れたように笑う様子が、これまで通りで少しホッとする。
日和は、出されたカクテルに口をつけて、これを飲んだら帰ろうと考えた。
今日はいっぺんに色々な事が有りすぎて、日和は少し疲れを自覚した。
「…あの…、今日は…これを頂いたら帰ります」
「あ、はい。なんか、バタバタしてしまってすいませんでした。良ければ、またいらしてくださいね」
「もちろんです」
ノンアルコールカクテルを口にしながら、日和は自然と口元に笑みが零れた。
副島がこちらを見ているのに気付いて首を傾げると、慌てたように首を振られたので、日和は特に何も言わず、のんびりとカクテルを飲んだ。
グラスが空になって、日和が財布を取り出して会計をしようとすると、副島がそれを止めるので、固辞してきちんと料金を払う。
「…すいません、途中でいなくなったり色々してご迷惑かけたのに」
「お金払わせてもらえないと、ここに来づらくなってしまうので、ダメですよ」
日和が苦笑を浮かべると、副島も同じように苦笑した。
「また、来ます」
「ありがとうございました。ぜひまた、来てくださいね」
そう言って、日和はバーを出た。
時刻はそろそろ二十二時を迎えようというのに、まだ外は暑いままだった。
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