なにわ友あれダンジョン番外編「東大院卒医師のパチプロ」廃業に導かれる顛末……始まります。

第一章 さよならは別れの言葉じゃない。

第十二話 クズ人生……その終焉まで（１２）

　時の流れは残酷で生命の必然。老化と寿命までワンセットだ。
正しさの基準は時の権力者次第。価値観であれ真逆に変化する。

　正義は方向性だ。敵対者からみれば悪意に置換されるものだ。


　もちろん殺人は絶対にダメでも戦争なら英雄の可能性がある。
だがしかし勝てば官軍。負ければ賊軍になる争いは信賞必罰だ。

　厳正な基準けじめで功績あれば賞する。罪過なら処分される。
指揮する立場なら私情を放棄して賞罰を決める。それが責任だ。

　すべての組織に共通課題。感情に流される責任者なら失格だ。
「あぁ理解してるよ。臨機応変に対応することで失敗もしない」

　絶対的な正義は存在しない。それが必然で過去も変わらない。
過去から現在を未来に繋ぐ一方通行。やり直せないのが歴史だ。

　人間なら誰にでも忘れたい記憶。黒歴史みたいなものもある。


　タイムマシンがいつか完成して不可逆になるのかもしれない。
サイエンスフィクションは科学空想。実現まで厳しい道のりだ。

　悔いのない人生は難しい。いつかどこかで起こるタイミング。
血脈を繋ぐ存在に相対した瞬間。胸を張れる自分か否かだろう。

　それでもしょうがないじゃないか。状況に流されても当前だ。
伝える相手が生後幾ばくもない子ども。それでもウソはダメだ。

　ましてや社会的な立場。評価される存在ならばどうだろうか。
聖人君子なんてネタでサムシング。非の打ちどころがない存在？

　知識と教養に富む最高の徳。人格者は世の中そんなにいない。
理想の現実化は完全に別ものだ。物語として尊いから喜ばしい。


　勧善懲悪の意味に笑った。善行を勧め悪事を懲らしめること。
どこかの時代劇だ。ご老公の指図で部下が悪人どもを退治する。

　かならずラストは愛と勇気で善が勝つ。悪人どもなら自滅だ。

　とくに近年の流行は苦笑しかない。何がざまぁ？　調べたよ。
ざまぁは「他人の不幸は蜜の味」その体現。しかも造語らしい。

　ひどい行動のキャラクター。悪役に対する因果であり応報だ。
因果応報は仏教の用語になる。前世あるいは過去の善悪行為だ。

　それを要因にしてすべて報い。結果まで善悪でもたらされる。

　ひどい目にあわされるとか嫉妬の対象だ。それも悪役キャラ。
最後に一周して不幸になる存在だ。イラストにつけられたタグ。


　ざまぁ前がキャラクターだ。｢○○ざまぁ」形式で使用する。

　語源にビックリ「○○様を見ろ」それのなまり「ざまあみろ」
それが略語になる。ネット生まれでから多用されている言葉だ。

　嫌な相手に様をつける理由も「生き様」とか「有様」らしい。
「最後は無様になる状況それをなげき悲しめよ」そんな意味だ。

「なんでだろう？」もちろん古いネタじゃない。ただの独り言。


　お嬢が滅多にやらない日中の外出だ。それも因果になる応報。
お遊び勝負でも偶然の結末から永依とココが世界を変化させた。

　新しくダンジョンが誕生して長く停滞した人類は進み始めた。
最初に巻きこまれただけだ。あくまで偶然だったかもしれない。

　その中心になる存在が佳二くん。永依ちゃんとココちゃんだ。
ベンチの傍に捨てられたミニウサギ。因果に導かれて進化する。

　ダンジョン創造者である何者か。その意思も介在しただろう。

　三人の邂逅で因果が生まれた。発展した結果の応報が我々だ。
ほとんど人間だけどヒトじゃない存在。地球にいたサムシング。

　それらが何重にからまりながら結びついた結果が現状になる。


　結果論とか運命は苦手だ。そんな言葉が昔から好きじゃない。
前世紀の末に流行した現象。それがノストラダムスの大予言だ。

　もちろん超有名なオカルト雑誌。流行した学生時代に読んだ。
「信じるか信じないかはあなた次第です」そんなネタもあった。

　不思議なネタに噂ばなし。日常に潜む小説じゃないミステリ。
笑うしかない世界を支配する秘密結社。そんな都市伝説だった。

　まったく関係ないパチンコ。業界の最たる都市伝説が遠隔だ。
はるか昔の地方都市。ごく一部に存在した遠隔操作はネタ話だ。

　放出しすぎた連チャン。笑えないオカルト店長ボタンの停止。


　目にしたモノ。それしか信じられない人間は少数なんだろう。
良きにせよ悪しきであれ信じたいわけじゃない。ネタと同様だ。

「トモダチのカレシに聴いたんだけどね」悪意は伝達しやすい。
　最近の状況と周囲の環境。結果について考えたいこともある。

　自らの体験じゃなく他人からの噂話。ネタなら完全にスルー。
それにネタとしての落ちもない。性質の悪さに救いがないんだ。

　数値とか確率なら必ず収束する。研究も結果で証明している。


　ほんとうに起きているのか疑いたくなる胡散臭い現実なんだ。

　自分語りをしながらも信じられない。そんな状況ありえない。
だがしかしなんだよなぁ。泣いても笑っても変化しないリアル。

　ぜんぶウソさ。そんなもんさ。夏の恋やまぼろしでもないさ。