6 / 16
第一章 さよならは別れの言葉じゃない。
第五話 クズ人生……その終焉まで(5)
しおりを挟む
「後輩のカラダ? カケラも興味わかねぇ。そそらんねぇしな」
フフンと鼻で笑う。天狗の長い鼻。前で折れたら目にしたい。
趣味と嗜好の問題。白オセロは研究室でアイドル扱いだった。
透きとおる肌の色。赤い瞳が珍しい色素もない銀髪のアルビノ。
双子になる黒オセロは相当キツい性格だ。表情によく現れる。
白は純粋すぎた。それ故に人間味もない。生気に欠ける美女だ。
研究には真摯だったよ。自身の異質さを解明したい故だろう。
それを当てにする名誉欲。金銭の問題でもない。後世の発展だ。
まぁ人間そんなもん。それは自己顕示欲。実現に置換できる。
「そんなん当前すよ。巨乳美女しか抱かない。昔から有名っす。
意味ちがうっすよ。勝ったら……研究室の上役で。序列ですね」
カナが笑った。言葉は理解できてもわからない。意味不明か?
昔から言葉に不自由なんだ。あまりにの自分本位で不可解だ。
「ノッポ先輩しらない? 春から大阪公立大学に変わるんです。
大阪の地域与党いいだしっぺ? 市と府の無駄を減らす一環で」
カナの言葉に思考を巡らせた。大阪都構想の流れだったよな。
大阪市立大学は南部杉本町。ターミナル駅天王寺に医学部だ。
大阪府立大学が堺市の中百舌鳥。獣医学と看護で医学部はない。
なるほど医学部の研究科。母体が変化して中身は同じなんだ。
こいつでも研究室が与えられるのか? 実家とコネもあるよな。
ふーん。オレにも研究を手伝わせたいのかな。理解できるが。
こいつは頭の回転速いし要領もいい。だけど変わらないバカだ。
オレに異論あるはずないだろう。しっぽを振っても手伝うさ。
アホ犬じゃねぇ。研究バカだよ。そこんところは変わんないさ。
まぁ6号機とかP機も悪くねぇ。お遊び程度ならおんなじだ。
パチンコ業界の三点方式……これも境界線。風営法ギリギリだ。
闇市から始まったパチンコ。景品タバコ買人からヤクザ介入。
利ザヤが目当てだ。それらの違法から脱却を目指しての健全化。
大阪市警から発生した。狭間に福祉団体を介する交換方式だ。
その発展形がパチンコ店と景品交換所。問屋まで巻きこんだ。
現時点での違法性に問われない。客による現金化のシステムだ。
厳密な話になるが限りなく脱法の行為。絶妙すぎるシステム。
それ自体を指揮して認定する組織。警察省だから合法なだけだ。
結局のところは親方日の丸が公認した……その結果。合法だ。
それ故に違法性。それ以前の問題だ。言葉尻だけの辻褄あわせ。
そうだよな。いつのまにやら全身ずっぽり浸かった裏世界だ。
可能なら足抜けも考えていた。ベストになるタイミングだろう。
元々パチンコ業界に明るい未来はない。グレーゾーンなんだ。
「おおまかな部分は理解した。研究室を手伝うことに異論ない。
いくつかの条件だ。合致すりゃ上下の関係なんてどーでもいい」
しばらくの黙考になり顔をあげながらはっきり言葉で伝えた。
「さすがのノッポ先輩。話早くて助かります。条件全飲みっす。
もちろん研究室まで毎日来てねとか口裂けても言わないっすよ」
口裂け女……その真逆だ。美女だよな。見かけなら美少女か?
「ふむ。天王寺駅徒歩数分。絶好の場所だ。非常勤で研究職……
やり直しには悪くない。下っ端でいい。それでも十分だからな」
まず研究者として最新知識の吸収だ。そこからが試練になる。
「んーん。研究者として実績のある先輩っすからぺーぺー博士。
下について当然っすよ。セクハラ教授どもは逆らえないですが」
神妙な表情のカナだ。自信なさげな様子も女である立場かな。
オレが面に立てばいい。その状況で異論もなくクソ爺ばかり。
パワハラ三昧だしな。研究者なんて名ばかり。奴隷扱いされる。
「そうだ。やっぱ賭けやろうぜ。もちろん身体なんていらねぇ。
勝ったらオレにも拒否権くれよ。お前が勝てば逆でもいいぜ?」
再び挑発する意味の鼻笑い。どっちに転んでもオレは納得だ。
「賭け? ノッポ先輩に任せますよ。平等に近いなら十分っす」
なんだ妙に乗り気じゃねぇか。楽しくなってきやがったなぁ。
「平等? ギャンブルは知識に経験……あぁ5号機ニューパル。
出玉勝負がいいな。デラックスのイメージが魔女っ娘ちゃんだ」
完全告知機。ほぼ攻略要素も存在しない。超簡単な目押しだ。
フフンと鼻で笑う。天狗の長い鼻。前で折れたら目にしたい。
趣味と嗜好の問題。白オセロは研究室でアイドル扱いだった。
透きとおる肌の色。赤い瞳が珍しい色素もない銀髪のアルビノ。
双子になる黒オセロは相当キツい性格だ。表情によく現れる。
白は純粋すぎた。それ故に人間味もない。生気に欠ける美女だ。
研究には真摯だったよ。自身の異質さを解明したい故だろう。
それを当てにする名誉欲。金銭の問題でもない。後世の発展だ。
まぁ人間そんなもん。それは自己顕示欲。実現に置換できる。
「そんなん当前すよ。巨乳美女しか抱かない。昔から有名っす。
意味ちがうっすよ。勝ったら……研究室の上役で。序列ですね」
カナが笑った。言葉は理解できてもわからない。意味不明か?
昔から言葉に不自由なんだ。あまりにの自分本位で不可解だ。
「ノッポ先輩しらない? 春から大阪公立大学に変わるんです。
大阪の地域与党いいだしっぺ? 市と府の無駄を減らす一環で」
カナの言葉に思考を巡らせた。大阪都構想の流れだったよな。
大阪市立大学は南部杉本町。ターミナル駅天王寺に医学部だ。
大阪府立大学が堺市の中百舌鳥。獣医学と看護で医学部はない。
なるほど医学部の研究科。母体が変化して中身は同じなんだ。
こいつでも研究室が与えられるのか? 実家とコネもあるよな。
ふーん。オレにも研究を手伝わせたいのかな。理解できるが。
こいつは頭の回転速いし要領もいい。だけど変わらないバカだ。
オレに異論あるはずないだろう。しっぽを振っても手伝うさ。
アホ犬じゃねぇ。研究バカだよ。そこんところは変わんないさ。
まぁ6号機とかP機も悪くねぇ。お遊び程度ならおんなじだ。
パチンコ業界の三点方式……これも境界線。風営法ギリギリだ。
闇市から始まったパチンコ。景品タバコ買人からヤクザ介入。
利ザヤが目当てだ。それらの違法から脱却を目指しての健全化。
大阪市警から発生した。狭間に福祉団体を介する交換方式だ。
その発展形がパチンコ店と景品交換所。問屋まで巻きこんだ。
現時点での違法性に問われない。客による現金化のシステムだ。
厳密な話になるが限りなく脱法の行為。絶妙すぎるシステム。
それ自体を指揮して認定する組織。警察省だから合法なだけだ。
結局のところは親方日の丸が公認した……その結果。合法だ。
それ故に違法性。それ以前の問題だ。言葉尻だけの辻褄あわせ。
そうだよな。いつのまにやら全身ずっぽり浸かった裏世界だ。
可能なら足抜けも考えていた。ベストになるタイミングだろう。
元々パチンコ業界に明るい未来はない。グレーゾーンなんだ。
「おおまかな部分は理解した。研究室を手伝うことに異論ない。
いくつかの条件だ。合致すりゃ上下の関係なんてどーでもいい」
しばらくの黙考になり顔をあげながらはっきり言葉で伝えた。
「さすがのノッポ先輩。話早くて助かります。条件全飲みっす。
もちろん研究室まで毎日来てねとか口裂けても言わないっすよ」
口裂け女……その真逆だ。美女だよな。見かけなら美少女か?
「ふむ。天王寺駅徒歩数分。絶好の場所だ。非常勤で研究職……
やり直しには悪くない。下っ端でいい。それでも十分だからな」
まず研究者として最新知識の吸収だ。そこからが試練になる。
「んーん。研究者として実績のある先輩っすからぺーぺー博士。
下について当然っすよ。セクハラ教授どもは逆らえないですが」
神妙な表情のカナだ。自信なさげな様子も女である立場かな。
オレが面に立てばいい。その状況で異論もなくクソ爺ばかり。
パワハラ三昧だしな。研究者なんて名ばかり。奴隷扱いされる。
「そうだ。やっぱ賭けやろうぜ。もちろん身体なんていらねぇ。
勝ったらオレにも拒否権くれよ。お前が勝てば逆でもいいぜ?」
再び挑発する意味の鼻笑い。どっちに転んでもオレは納得だ。
「賭け? ノッポ先輩に任せますよ。平等に近いなら十分っす」
なんだ妙に乗り気じゃねぇか。楽しくなってきやがったなぁ。
「平等? ギャンブルは知識に経験……あぁ5号機ニューパル。
出玉勝負がいいな。デラックスのイメージが魔女っ娘ちゃんだ」
完全告知機。ほぼ攻略要素も存在しない。超簡単な目押しだ。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う
月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる