なにわ友あれダンジョン番外編「東大院卒医師のパチプロ」廃業に導かれる顛末……始まります。

内村うっちー

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第一章　さよならは別れの言葉じゃない。

第四話　クズ人生……その終焉まで（４）

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「はぁ？　昔よく耳にした声じゃん……後輩。……白のカナ？」
　あまりに久しぶりの再会は英田カナ。ほぼほぼ変わらない姿。

　女は全員バケモンか。もしやオレの周囲だけ？　妖怪ばかり。
げっ。黒のマナまでいるじゃん。胸の金バッジ……本物だよな。

　げげっ。公安の裏表？　店がお隣ベティー。カナメさんだよ。
プラスはあることないこと難癖つける女。うるさい姫宮……か。

　サクラと亮なら店も近い。見かけたことがある古い顔なじみ。
だが背後に魔女っ娘ちゃん。まさかのニューパルコスじゃねぇ？

　あの空気感……お嬢関係じゃん。スラブ系の美少女は珍しい。
マジでヤベェ。マジメにやばい連中。関わるだけでも大損する。

　車いすの若者に軽い会釈。そのままカイジの傍で首を抱いた。
「もめ事おこすんじゃねぇ。リアル耳削ぐぞ」耳打ちで伝える。

　その瞬間だった。人通りもないのに不思議な騒めきが拡がる。
リアル級ざわざわタイムに突入……そんな状況あるはずもねぇ。

「すっ……すんません。可愛い子ちゃんばっかし。いらついて」
　顔一面のダラダラ汗。冷汗を流す姿がマジ現実のカイジ君だ。

「まぁいい。二人勝ち組か？」ケツの長財布。諭吉は二枚だな。
「これで飲んでこい。報告は忘れんな」頭をつかんで威嚇する。

「りょ。了解です。姐さんに必ず伝えますんで」奮える返答だ。
　ゆるめた拘束で飛び退るカイジ。筆頭に三人路地裏に消えた。

　さて。どう収めるのが正解なんだ。ただしカネと女は無意味。
　無難に酒かな……美女。美少女に囲まれｔ選り取り見取りだ。

　現実は美女三人で……いや四人か。美少女四人と車いす青年。
サクラは美少女風だけど男。カナメさんは一見美女のおっさん。

　見た目年齢はコドモ。夜の店で問題ある五人。オトナが六人？

「なんかウチで使ってる三人。迷惑かけたようですんません……
軽くご紹介。ここらではリュウジと呼ばれてるクズ野郎っすわ」

　まぁ隠し事がないこともない……同業者。それに近い間柄だ。

「まさか九頭竜令司？　女泣かせのリュウジ。リアル哭きの竜」
　間髪いれない車いす青年。面識ないよな。どこで聴いたんだ？

「へ？　車いすで……片脚。なるほど初対面だがミナミは狭い。
ウチのお嬢が世話なった……城くん」口元がニヤリとゆるんだ。

　なんだ店のお嬢ストーカー案件だ。かなりお世話になった男。
ちょっと遠くで事業を展開するひきこもり。個人経営者なのか。

　そこからの展開は早かった。性別男子がオレたち二人だけだ。

　戸籍と中身。本体改造とか問題ない。年齢の近い人間同士だ。
性格も無関係。女に迫られる。ハーレム状態までクリソツだし。

「立ち話もアレです。これからオレたちは予約してる焼き鳥……
リュウジさんもご一緒しませんか。たぶんご存じのお店ですね」

　予約を確認して佳二くんが問いかけてきた。やぶさかでない。
「千日前……焼き鳥ならあそこだろ？　虎ヤキなら行きつけさ」

　千日前の焼き鳥店。タイガースファンが集まる有名店だろう。

　しかも最古攻略誌の名ライター。多数が押しかける店である。
オレの場合は路上に響く大合唱。「六甲おろし」に導かれたよ。

　鴨居で頭をぶつけて騒ぎになった。その流れで数年来の交流。
マスターがＤＪササ。ママのクミさんもユニークでお手頃価格。

　ヒネ地鶏の手仕こみ。泡盛の古酒からカクテルメニュー多数。

　酒が進むとタガも外れる。四脚テーブル席が三つに長い婉曲。
カウンタテーブルが入口レジから冷蔵庫まで。丸椅子の並ぶ店。

　開店から三時間……貸し切りで食べ飲み放題。そんな形式だ。

　プロ野球の開幕も近い。甲子園オープン戦録画をモニタ視聴。
理解不能な謎会話が並行しながら錯綜する。状況おかしくねぇ？

　ママを交えて中身女。あまり……関係ないのか。カウンタ席。
意味不明な修羅場のカナメさんと亮だ。リアルカップルだって？

　性別が逆転しても間違いなく男と女だ。営みには問題もない。
中学を卒業したばかりのギャル。ウサ耳少女中心に興味津々だ。

　コック服少女はササが串を返す手つきに全集中。視線釘づけ。
命短し恋せよ乙女……元ネタは１００年昔。記憶にないわけだ。

　テーブル席に落ちついた佳二くん。オレに付随して白と黒だ。
オセロとギャルが従姉妹関係。ギャルのリアル叔父は佳二くん。

　親戚とか家族の関係ねぇ。はるか昔の記憶しか残っていない。

　風の噂で耳にしたダンジョン。靭公園に誕生した直後の侵入。
奥のボス部屋で中央に眠るウサ耳少女と邂逅した。物語展開だ。

　さほどの興味はない。機会あるなら挑戦するのも悪くないが。

「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているのだろうか？」
　こちらはマイジャグ５と同メーカー。パチスロが楽しかった。

　パチンコも新しく発売予定。リアルとゲームは別モノだがね。

「ノッポ先輩にお願いっす。カラダ賭けて勝負してください！」
　間近に迫るオセロの白は……後輩のカナ。早くも酔ったのか？

　間違いなしにアイドル級で……微動も食指が反応しない相手。

　後輩ちゃんの目的。オレ相手に望むもの？　……わかんねぇ。

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