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第一章 新たな問題はハーレムの増員?
第五話 女の子はたくましい(5)
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永遠に尽きることのない……悩み。後悔しかない人生だった。
呆然とする引きの強さ。それを認めてもあきらめでおわる日々。
妬み恨み僻み。悪い感情だけこめられた視線は道中の自衛官。
微笑む永依と鈴音が両掌を振るう。ココとアイさんはガン無視。
ゆっくりと最後尾を進む自分だ。隣の美里でパーティも全員。
女に飢える自衛官の目線で見れば探索じゃない……ハーレムか?
うらやましくて心中に響いた怨嗟。叫び声……幻聴が轟いた。
あこがれの視線は純粋。見送る姿も敬礼だ。罵声はかからない。
初めてのダンジョン。勢いだけで目的も検証がメインだった。
永依に挑発された勢いの選択だ。だがしかし管理者が導いた。
ダンジョンはいわゆる一本道。奥の状況までわからない暗闇だ。
自力歩行していない。もちろん車いすのfemaleはAI。
悪路を避けながら自らの考えで走行する。おかしな状況だよね。
深紅の二号機は……キャタピラ搭載。四輪駆動で軽量ボディ。
車いすは……歩行を補佐する機械。移動に使える福祉用具だ。
一般的な形状なら両サイドの巨大な二輪。一対輪の走行になる。
足元は小輪の一対キャスター。四世紀も前から手動自走式だ。
一世紀ほど前からエンジン駆動の型式。元祖三輪車もあった。
近年はハンドル形状。前輪を操作するシニアカーも普及した。
モータで稼働する電動の車いすだ。時速も6kmに制限される。
すこし前に英雄さんと共同開発「封印中」試作機も実現した。
その初号機がヤバい。なぜか最速で30km……倉庫に直行だ。
自称魔法使いと英雄さんで開発したAI版。二号機は好評だ。
ダンジョンと一般の道で共用できる車いす。喫緊の開発だった。
鈴鹿にあるホンダの研究センターから直送された電動車いす。
受領サインをすると同時に頭を抱えた。なぜか周囲の女たちが
即座に相談したらしい。永依がダンジョンの特攻を決定づけた。
「ケーちゃん。ちっちゃい車いすだよね。ゴム製のキャタピラ?
運転席に変わる車いすとちがう形。タイヤ4つじゃないんだね」
「そそ。ダンジョンの道中。凸凹だから考慮されたみたいだよ」
車いすを見ながら永依が素直な感想だった。マジメに即応だ。
痩身ならギリギリ収まるぐらい。座席は小型エアクッション。
フレームも軽量で強靭なGFRP。超小型のバッテリ駆動だ。
別途に3つ搭載する。駆動用バッテリは即時の交換可能なんだ。
キャタピラは耐摩性特化。硬質合成ゴムが採用されたらしい。
とことんまで軽量化した。小型の四輪駆動が正式採用された。
キャタピラのバッテリは専用。車軸の切替えバッテリも別途だ。
それでも消費の電力が膨大。それぞれに携帯する女性陣たち。
気づけば通路を抜けた。正面は階層主部屋。巨大扉が登場した。
もちろん道中は何もしない。出現する敵はそのままアイさんが
魔法を使用して呪縛だ。そこに永依とココで攻撃すればお終い。
「これから6人で階層主に挑戦するんだ。扉開けてくんない?」
どこか偉そうに響いた声。永依の発言を聴くと頭も痛くなる。
永依にとって上から目線。えらぶる態度なんて意識もしない。
周囲の人間ほぼ全員だ。実際にえらい立場だから通常モード。
中学では強キャラ扱いらしい。現実に周囲からは注意されない。
英田副総裁の直孫なんだ。学校の関係者も納得して怒らない。
その違和感をツッコめる対象。すくない状況がまずいだろう。
喫緊の課題として閣下と関係者一同。巻きこんで相談の案件だ。
【階層ノ主ニ挑戦ガ了解ダ】プラス【討伐者ノ確認デ強度上昇】
――扉の前にいた全員同時だった。脳内に響くいつもの機械音。
当時の記憶をたどってみる。ココが単独で初回討伐者だった。
難易度が上昇しても問題ない布陣だよね。アイさんもいるんだ。
「うん。強いほうがありがたいよ」永依の即応で扉がひらいた。
ココが眠る代わりに円陣で身体を起こす敵。巨大な黒犬だった。
ほぼ天井まで達する三つ首。地獄犬の巨大な一本角が際だつ。
漆黒の長毛が覆う体。細い腕から両脚と下半身まで強調される。
ココが倒した敵は首二つだった。比較にならない強さだろう。
なんとなくだけど存在感が異なる。黒い全身に羽はつかない。
キングギドラじゃねぇ。見つけた瞬間。絶叫しそうになったよ。
美里と鈴音に挟まれながら部屋の入口だ。ただ立ちすくんだ。
一瞬だけ目線を交わすココと永依。左右から同時に跳躍した。
左右の頭部に強力無比。回転蹴りを放った。その衝撃で背後に
二つの首まで弾かれた。巨大な中央の双眸と二人がにらみあう。
怒りの表情。巨大な顎を上下全開にして尖る犬歯で威嚇する。
だがしかし冷静に対応するアイさんだ。魔法の効果なんだろう。
おおきく喉の奥までひらいた状態。そのまま身体も硬直した。
永依が一本角に狙いを定める。ナックルグラブの特攻だった。
ココも左腕を突きだした。尖る爪の先で喉の最奥部まで貫いた。
かなり衝撃だったのか弾かれた巨体。無残な絶叫が響いたよ。
同時に体を前後左右に揺らしての大暴れだ。止めが突き刺さる。
『心臓喰らい』スキル発動だ。ココの一撃が心臓の奥に届いた。
掌で引きずりだした巨大心臓も鼓動する。奇妙な笑みでココが
口に放りこむと同時の咀嚼だ。美味しさに双眸をひらいて笑う。
しばしの間をおいた地獄犬。その巨体が円陣の中央で崩れた。
呆然とする引きの強さ。それを認めてもあきらめでおわる日々。
妬み恨み僻み。悪い感情だけこめられた視線は道中の自衛官。
微笑む永依と鈴音が両掌を振るう。ココとアイさんはガン無視。
ゆっくりと最後尾を進む自分だ。隣の美里でパーティも全員。
女に飢える自衛官の目線で見れば探索じゃない……ハーレムか?
うらやましくて心中に響いた怨嗟。叫び声……幻聴が轟いた。
あこがれの視線は純粋。見送る姿も敬礼だ。罵声はかからない。
初めてのダンジョン。勢いだけで目的も検証がメインだった。
永依に挑発された勢いの選択だ。だがしかし管理者が導いた。
ダンジョンはいわゆる一本道。奥の状況までわからない暗闇だ。
自力歩行していない。もちろん車いすのfemaleはAI。
悪路を避けながら自らの考えで走行する。おかしな状況だよね。
深紅の二号機は……キャタピラ搭載。四輪駆動で軽量ボディ。
車いすは……歩行を補佐する機械。移動に使える福祉用具だ。
一般的な形状なら両サイドの巨大な二輪。一対輪の走行になる。
足元は小輪の一対キャスター。四世紀も前から手動自走式だ。
一世紀ほど前からエンジン駆動の型式。元祖三輪車もあった。
近年はハンドル形状。前輪を操作するシニアカーも普及した。
モータで稼働する電動の車いすだ。時速も6kmに制限される。
すこし前に英雄さんと共同開発「封印中」試作機も実現した。
その初号機がヤバい。なぜか最速で30km……倉庫に直行だ。
自称魔法使いと英雄さんで開発したAI版。二号機は好評だ。
ダンジョンと一般の道で共用できる車いす。喫緊の開発だった。
鈴鹿にあるホンダの研究センターから直送された電動車いす。
受領サインをすると同時に頭を抱えた。なぜか周囲の女たちが
即座に相談したらしい。永依がダンジョンの特攻を決定づけた。
「ケーちゃん。ちっちゃい車いすだよね。ゴム製のキャタピラ?
運転席に変わる車いすとちがう形。タイヤ4つじゃないんだね」
「そそ。ダンジョンの道中。凸凹だから考慮されたみたいだよ」
車いすを見ながら永依が素直な感想だった。マジメに即応だ。
痩身ならギリギリ収まるぐらい。座席は小型エアクッション。
フレームも軽量で強靭なGFRP。超小型のバッテリ駆動だ。
別途に3つ搭載する。駆動用バッテリは即時の交換可能なんだ。
キャタピラは耐摩性特化。硬質合成ゴムが採用されたらしい。
とことんまで軽量化した。小型の四輪駆動が正式採用された。
キャタピラのバッテリは専用。車軸の切替えバッテリも別途だ。
それでも消費の電力が膨大。それぞれに携帯する女性陣たち。
気づけば通路を抜けた。正面は階層主部屋。巨大扉が登場した。
もちろん道中は何もしない。出現する敵はそのままアイさんが
魔法を使用して呪縛だ。そこに永依とココで攻撃すればお終い。
「これから6人で階層主に挑戦するんだ。扉開けてくんない?」
どこか偉そうに響いた声。永依の発言を聴くと頭も痛くなる。
永依にとって上から目線。えらぶる態度なんて意識もしない。
周囲の人間ほぼ全員だ。実際にえらい立場だから通常モード。
中学では強キャラ扱いらしい。現実に周囲からは注意されない。
英田副総裁の直孫なんだ。学校の関係者も納得して怒らない。
その違和感をツッコめる対象。すくない状況がまずいだろう。
喫緊の課題として閣下と関係者一同。巻きこんで相談の案件だ。
【階層ノ主ニ挑戦ガ了解ダ】プラス【討伐者ノ確認デ強度上昇】
――扉の前にいた全員同時だった。脳内に響くいつもの機械音。
当時の記憶をたどってみる。ココが単独で初回討伐者だった。
難易度が上昇しても問題ない布陣だよね。アイさんもいるんだ。
「うん。強いほうがありがたいよ」永依の即応で扉がひらいた。
ココが眠る代わりに円陣で身体を起こす敵。巨大な黒犬だった。
ほぼ天井まで達する三つ首。地獄犬の巨大な一本角が際だつ。
漆黒の長毛が覆う体。細い腕から両脚と下半身まで強調される。
ココが倒した敵は首二つだった。比較にならない強さだろう。
なんとなくだけど存在感が異なる。黒い全身に羽はつかない。
キングギドラじゃねぇ。見つけた瞬間。絶叫しそうになったよ。
美里と鈴音に挟まれながら部屋の入口だ。ただ立ちすくんだ。
一瞬だけ目線を交わすココと永依。左右から同時に跳躍した。
左右の頭部に強力無比。回転蹴りを放った。その衝撃で背後に
二つの首まで弾かれた。巨大な中央の双眸と二人がにらみあう。
怒りの表情。巨大な顎を上下全開にして尖る犬歯で威嚇する。
だがしかし冷静に対応するアイさんだ。魔法の効果なんだろう。
おおきく喉の奥までひらいた状態。そのまま身体も硬直した。
永依が一本角に狙いを定める。ナックルグラブの特攻だった。
ココも左腕を突きだした。尖る爪の先で喉の最奥部まで貫いた。
かなり衝撃だったのか弾かれた巨体。無残な絶叫が響いたよ。
同時に体を前後左右に揺らしての大暴れだ。止めが突き刺さる。
『心臓喰らい』スキル発動だ。ココの一撃が心臓の奥に届いた。
掌で引きずりだした巨大心臓も鼓動する。奇妙な笑みでココが
口に放りこむと同時の咀嚼だ。美味しさに双眸をひらいて笑う。
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