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初戦!1
しおりを挟む基本的に、子供を産むというのは内向きの役割だ。
もっというと「守られる」立場の者、ということになる。ひいては、弱い者、ということだ。
産む立場というのは、とても高くて、とても低い。何よりも大切で尊い役割で、なのに見下される立場になりやすい。状況や立場によって、その立ち位置は変動するのだ。そしてそれは、産む役割を男が担ったとき、より顕著に現れる。
その中でも武人は、子を産むことを嫌う傾向にある。嫌うというより「恥ずべき事」みたいな風潮がある。産む役割は守られる者……つまり、相手より弱いと、劣っていると思われると同然だからだ。
とはいえ場合によっては「あなたを尊敬している」という意思表示にも、ごく稀に使われるらしいけど。でも本当に滅多にないことで、噂に聞く強い武人同士での婚姻では、誇らしげにそれを表明した……、という話を聞いた事があるだけだ。
でも、それは僕とバレリオ様の関係ではあり得ない。少なくとも僕は、思いつくことすらなかった。それだけ僕の立場が弱者だったからだ。明らかに僕は守られる側で、バレリオ様は守り手だった。
なのにバレリオ様は今、自ら子を孕むことを望んでいた。僕を守るために。弱者と謗られかねないのに、なんのためらいもなく。
僕を受け入れてくれているバレリオ様、それを疑問にすら思ってないバレリオ様、繋がれたことを幸せだといってくれるバレリオ様……。
それは本当にものすごいことで、バレリオ様が僕のことをそれだけ大切に思ってくれてるって事で、愛してくれてるって事で、頭の中がとろけそうなくらい幸せな事だった。
バレリオ様が僕に見せつけるように、身体をゆったりと上下に揺すった。
「やぁぁぁぁ……っ♡」
ずるっと、バレリオ様の内壁に擦られた僕のおちんちんは、小さいながらもピクピク震えながらそそり立っていた。
それが、バレリオ様の中に入ったり出てきたりしている。
バレリオ様が僕に貫かれたまま揺れている。逞しい身体がゆらゆらと蠢く様子は、すごく艶めかしい。
ぷちゅ、ぷちゅ、と、おちんちんが出たり入ったりする水音が聞こえてくる。
それは目にも耳にも官能的すぎて、頭がくらくらする。
なにより、おちんちんがにゅるにゅると刺激される快感に、僕は悲鳴を上げるしかできなかった。
「ひぃん♡ だめ♡ しめちゃだめ♡」
「なんで駄目なんだ?」
「らって、きもちいいの♡ あ♡ ずぽずぽしたららめなの♡ いっちゃう♡ いっちゃうから♡」
身体が勝手に震えて、腰が気持ちよさを求めてかくかくと揺れてしまう。訳がわからず助けを求めるように伸ばした手をバレリオ様がつかんでくれて、そのままベッドに縫い止めた。そして覆い被さるようにして、バレリオ様が僕の上で小さく揺れる。
にゅぷにゅぷという感触が、揺れるバレリオ様と一緒に、僕のおちんちんを刺激していた。
「あ♡ あ♡」
と、声を上げながら、絡めた指先に力を入れながら、快感に耐える。
どうしよう、きもちいい♡
もじもじと腰をよじると、ふふっとバレリオ様が微笑んだ。
「かわいいな。何度でもイくがいい。……ほら、私を孕ませてくれるんだろう?」
「ひぁん♡」
ぐりっと、押しつけるように腰を落とされ、奥の奥までおちんちんが食べられる。
バレリオ様の吐息が僕の上からふってきた。
「ああ、私も気持ちが良いよ。ここ、堅くなったミルコが私を気持ちよくしてくれている。ほら、もっと突いてごらん」
そう言ってバレリオ様が角度を付けて上下にゆるゆると腰を揺するから、先端が内壁の壁をこするようにぐりゅぐりゅと刺激される。
「そ、そんなにこすりつけられたら、僕、ぼくっ、いっちゃう♡」
「ああ、上手だ。お前の先端が、私の気持ちの良いところを突いてくれているのがわかるか?」
「ひぃんっ」
そう言って、またぐりゅっと先っちょが内壁にこすりつけられる。ここが、バレリオ様のきもちいいところ……前立腺……?
つまり、僕のおちんちん根元までずっぽり入ってるのに、当たってるところがバレリオ様の前立腺んんっっ
もしかして!! 僕のサイズはバレリオ様の第二関節ぅぅぅ……!!!
はうーーーーんっ
その時、ぶるんぶるんと揺れる、バレリオ様の大きな一物が、僕のおなかをぺちんと叩いた。
そろりとそちらに目を向ける。
比べるなんておこがましいけど、バレリオ様の一物はとんでもなく立派で、僕のおちんちんの4本分はありそうな気がする。
バレリオ様が気持ちよくなるには、そのくらいの大きさが必要なのでは?!
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