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電車で苦くて甘いヒミツの関係

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「やっと俺の物にできる……」

 うわごとのように呟く課長の声。
 キスの後、私は壁に向いた状態で、後ろから課長に抱きすくめられる形となっていた。
 なんでと思う暇もなく、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえてきて、くしゃっというフィルムを破く音がする。

「香奈」

 後ろから私を呼ぶ声がする。開いた足の間を、太く熱い物がかするようにこすりつけられた。

「……っ、なんで、後ろ……」

 後ろから抱きしめられているのは気持ちがいい、でも、向かい合って抱き合うのに比べると、自分の目の前に課長の姿がないのが寂しい。抱きしめられない、すがれない。
 そんな寂しさを吹き飛ばそうとするかのように、課長の熱い高まりが濡れている私の割れ目にこすりつけられ、ぬるぬると私を刺激する。
 少し落ち着いていた私の体は、再び熱を持ち始めていた。

「電車の続きだからね。いつも、こうやって後ろから香奈を抱きしめていたでしょ? こっから突き上げるのをずっと我慢していた」

 耳元で囁かれた後、ぐちゅっと水音をさせて舌が耳の中まで舐めてくる。

「ひゃぁんっ」

 ぶるぶるっと震えて、溢れた声を閉じ込めるように、口元に手をやった。

「ちゃんと声を我慢するんだよ。いつ人が通るか分からないからね」






 課長がそう言いながら腰を押しつけてくる。秘裂に添っていた彼自身が割れ目をえぐるようにぬるりと動き、その先端が私の最も敏感な場所をつぶすようにこすり上げた。

「……ひぅっ」

 体がびくびくっと震える。

「ほら、声、我慢して?」

 熱い吐息に濡れた声が、からかうように耳もとでささやかれる。
 あ……「彼」の声……。
 ぞくぞくっと興奮が腰から背筋を伝うように駆け抜けた。

「……ふっ、ぅっ」

 声を抑えるように息を吐く。彼の大きく熱いそれが、割れ目を何度も何度もこすり上げていた。

「香奈、腰が揺れてる」

 指摘されて、恥ずかしさに首を振った。

「……ゃっ」

 震えながら彼が与えてくる快感に耐えようとする。けれどそうすればするほどに、ぬちゅぬちゅという淫らな感覚によって更に快感を煽られる。

「あ、あっ……」

 必死に耐えていると彼の両手が振動で揺れている胸元へと這わされた。指が肌を這う震えるような心地よさと、その先に与えられるであろう期待に体がこわばった。

「……やぁぁぁっっ」

 両胸の先端をつまみ上げられ、無意識に期待していた以上の快感が走り、ガクガクと体が震えた。膝をつき合わせるようにこすり合わせ、襲ってきた快感に耐えようと力がこもる。秘所に挟み込む形になった彼の熱いそれが、より質量を持って押しつけられたのが分かった。

「香奈がコレを電車で握った時のこと、覚えてる?」

 課長が股に挟み込んだものをずちゅずちゅと音を立てながらぐりぐりと押しつけてくる。胸をいじられて疼きが酷くなっていたその部分への強い刺激に、びくびくと体がはねる。

「香奈はおっぱいいじられながらここに俺の指をくわえ込んで、俺を握ってイったよね」

 課長が後ろから両方の胸の先端をいじりながら、後ろから秘裂を何度もえぐってくる。

「やっ、あっ、あっ……」

 彼の与えてくる快感が絶え間なく続いて、返事すらできない。

「香奈の手は気持ちよかったけど、ホントは指じゃなくて、コレで突き上げたかった。……ねぇ、香奈はあのとき、何を想像してたの?」

 熱く、かたく猛った彼が一層強くぐりゅっとこすり上げてくる。

「ひん……っ」

 体が震え、体が快感にこわばる。
 この、熱さが欲しかった。
 電車のあの狭く閉ざされた人の密集するあの空間で、私はこの堅く太い、この熱が欲しかった。今私をこすり上げてくるこの高ぶりが欲しかった。
 あのとき、手の中で堅く大きくなっているそれで突き上げられることを何度も妄想した。

「ねぇ、香奈? ちゃんと答えて。おっぱいいじられながら、ここに指をくわえていた時、俺を握りながら、何を考えてたの?」

 彼を欲して蜜をこぼすその入り口を、彼の先端がくりくりとこする。今にも入り込んできそうなそれは、入り口をぬるぬるとこすり上げるだけでその先に進もうとはしない。

「やっ、やっ…」

 そのまま突き上げて欲しいのに、与えられないもどかしさに身悶えた。胸をいじる指の動きはそのままで、そこに刺激を欲して更に体はうずいているのに、さっきまでみたいに全体をこすり上げることすらしてもらえず、入り口をただ軽くつつくばかりの動きに、耐えきれなくなる。

「や、かちょ、かちょぅ……っ」

 その先端を迎え入れようと、腰を落とす用に腰を突き出したが、それに合わせるように課長は腰を引いてしまう。

「やだ、やだぁ……」
「香奈。課長じゃないでしょ。隼人」

 小さく叱ってくるその声に、「隼人さん……」と、何とか言い直す。「うん」と、彼の嬉しそうに頷く声が聞こえた。
 それが更に私を煽り、まだ与えられない快感に悶える。

「隼人さん、隼人さん……」

 耐えきれない疼きに甘えきった声が漏れた。
 欲しくて欲しくてたまらなくて、彼を迎え入れたくて腰をくねらす。

「香奈、ちゃんといって? 香奈は俺のを握って何を想像してたの? どうされたかった
の? ちゃんと言わないと、その通りにしてあげられないよ?」
「課長のっ、欲しかったのっっ、手の中のおっきいのが奥をぐりぐりするのっ」

 期待ばかりを煽られて、与えられない事が耐えられず、頭の中で思っていることをそのままに口にする。もう、恥じらうほどの理性なんてなくって、早く欲しくて、ねだるように腰が揺れる。

「しぃ、香奈、声が大きいよ」

 窘められて、びくりと体が震える。緊張と共にきゅっと締まったあそこは、あてがわれた先端に吸い付くように締まり、先をくわえ込んだ快感に震えた。
 ぐっと奥歯をかみしめて溢れそうな悲鳴をこらえる。
 こらえながら、そのまま奥へ……とくわえ込んだ彼の先端を迎え入れようと腰を動かす。
 けれど、押しつけても、入り口にあてがわれていた先端はかわすようにぐりっと脇にそれて、そのまま割れ目をこすり上げた。

「ひぁん!! やぁ!! いれて、いれてぇ……」

 耐えきれずにかみ殺した悲鳴が漏れた。ボリュームを落とした声はかすれて途切れる。
 再び彼の堅いそれは割れ目に沿ってずちゅずちゅと水音をさせながらこすり上げてくる。
 短いと息を漏らしながら、歯をかみしめて声をこらえる。

「奥ぐりぐりするだけで良いの?」
「お願い、してぇ……」

 何度も頷いて震える声でねだれば、課長の猛ったモノが、待ちわびて濡れそぼっていた入り口へと再びあてがわれた。

「……ぁ」

 期待と、少しの緊張に私の体が震えた。
 待ち焦がれていた、堅く太い、私の中を満たしてくれる彼自身。それがようやく与えられる。
 こすりつけるような動きに耐えきれず、あてがわれた先端に、少し腰を下ろすように、自分から迎え入れる動きをしてしまう。

「……ぁっ おねが、はやとさ……」

 ずぶずぶとこじ開けるように奥へと入り込んでくる課長の楔。私の中が、焦がれていた物を受け入れて少しずつ満たされてゆく。熱く焼け付くような熱と快感の中、課長がかすれた声で囁いた。

「好きだよ、香奈。好きだ、愛している」

 ずくんと奥が疼いた。
 今までにない快感が私を貫く。直後頭のてっぺんまでしびれるような衝撃が、体の奥をえぐった。

「あ、……あ……っ」

 ずんと突き上げられて息が止まる。

 これ……!!

 頭の中が真っ白になるほどの気持ちよさに、体がこわばった。ずっと欲しかったそれが、一番奥を突き上げ、すごい圧迫感を持って私の中を満たす。

 きもちいい、きもちいい……!!

「香奈は、電車の中で、こんな事、されたかったの?」

 一番奥を、私の言葉通りぐりぐりとえぐりながら、かすれる声で課長がささやいた。
 私は何度も何度も頷く。

「じゃあ、いっぱいやってあげないとね?」

 後ろから私を突き上げ全部を納めたまま、課長は腰をこすりつけてきて、グラインドしてくる。
 奥をえぐられながら、痛いほどにつままれた胸の先端も一緒にくりくりと責められる。けれど貫かれた刺激が強すぎて、胸をいじる痛みさえも気持ちよく感じる。

「ひっ、ひぁっ、あ、あ、いぁっ」

 強すぎる快感に、息をする度に悲鳴が漏れて、頭をくらくらさせながらとぎれとぎれに、必死に呼吸を繰り返す。
 ひたすらに奥をこすり上げられる動きに、涙がにじむ。
 苦しくて、気持ちよすぎて息ができない。

「や、も、無理、あっ……」
「香奈は、コレをされたかったんだろ? もっとしてあげるよ。それとも、もっとして欲しいことがあるの?」

 熱い吐息と共に耳にささやかれる声が、私を甘く誘惑してくる。

「う、動いてほしいの……っ、奥ばっかり、くるし……っ」

 だだをこねるように首を振りながら、私は必死で腰を引く。すると奥をえぐるのをやめた彼が抜けかけて、私はその切なさにまた腰を彼に押しつける。自分の動きによって起きたその律動が、内側をこすり上げて、また新たな快感が生まれ体が震えた。

「腰を振って、いやらしいね、香奈」

 そんな囁きさえも興奮を煽って、奥に納めた彼を内壁がきゅっと締め上げたのが分かる。
 彼がゆっくりと腰を揺らした。

「隼人さぁん……」

 涙声で彼を呼ぶ。
 ずるりと抜けてゆき、抜けきる前にぐちゅりと 奥に分け入る。彼がゆっくりと動く度、溢れる体液が水音を立てていた。
 うって変わってゆったりとした動きに、こすられる感覚が細かなところまで感じられて、気持ちよさと物足りなさに身悶える。
 ……はっ、と彼が短な息を吐いた。
 狂おしく痛いほどの快感の後の、ゆったりとした律動は、もどかしさと共に快感をかき立てていく。

「隼人さん、もっと、もっとして……っ」

 もどかしさに気が狂いそうになりながら、動きに合わせて腰が揺れる。

「もっと動いて欲しい?」

 低い声が、彼自身の余裕もなくなっていることを示しているようで、それが更に私を熱くした。
 その問いかけに何度も頷いて「いっぱい動いて、いっぱい突き上げて」としゃくりを上げながらか弱い呟きを漏らす。
 気持ちよくてたまらない。
 ずっとずっと、こうして彼が欲しかった。
 後ろから抱きしめられる温かさも、耳をくすぐる吐息と囁きも、私を奥まで貫く彼の熱さも、全部が私を貫くような快感に押し上げる。

「隼人さん……!!」

 彼の名前を叫んだ。でもかすれた声は思ったほど大きくはなくって。きゅうっと力の入った体は、中にいる彼の形も鮮明にする。

「ずっとこうしたかった。香奈を俺の物にしたかった」

 囁きの最中、ゆっくりと中を進んでいた楔が突然にぐっと最奥を貫いた。

「……!!」

 彼自身を再びこの身の最奥に受け止めて、その衝撃と快感に体中がこわばるように力が入った。かと思うと、そのまま引き抜かれた……と思った瞬間最奥にまた叩きつけられる。

「香奈っ」

 欲しかった物を、一番欲しいところにまで満たされ、強く叩きつけられ、その強烈な快感に、私の熱は一気に駆け上がる。

「ひっ、ひぁっ、あっあぁっ、はやと、さっ、だめ、いくっ」

 ずん、ずん、と何度も腰を突き上げられる。ずちゅ、ずちゅと鈍い水音を響かせて長いストロークで内壁をこすり上げられる。極限まで引き抜いたかと思うと、直後激しく奥に叩きつけてくる。
 気持ちよくて気が狂いそうになりながら、与えられる快感を余すことなく受け取ろうとするように、律動に合わせて腰をうねらす。

「……だめっ、もっ、だめ……っ」

 強い突き上げに舌を噛みそうになりながら首を横に振ると、課長はもう一度私を強く突き上げた。

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