20 / 31
電車で苦くて甘いヒミツの関係
7-5
しおりを挟む大きく足を広げた自分の姿は、自分で見下ろしてみてもみっともないほどに恥ずかしすぎる恰好だった。
それを課長に見られている。しかも本来なら人に見せることのない場所を。
大きく開いた股をじっと見つめられる恥ずかしさとは裏腹に、ずくんと疼くのは見つめられているその部分の奥。
茂みに指が這わされ、くすぐったいような感触にびくりと体が震える。
なぞるように割れ目の周りを指が這い、それから、暴くように左右に広げられた。閉じていた場所は空気にさらされ、濡れていたその部分がひんやりとした寒気を覚える。
私は震えながらも、背中を壁に預けたまま、秘所を突き出すような体勢でその行為をただ見つめていた。
課長が見せつけるように舌を出して、ゆっくりと茂みに顔を埋めて行く。
「……っ」
舌先がクリトリスにちろりと触れたのが分かる。でも触れるだけのような弱い刺激は、待ち焦がれている私にはもどかしすぎた。
私を上目がちに見ている課長の頭に手を伸ばして、両方の手でその髪を梳く。
そのままそこに頭を押しつけたい衝動と戦いながら、早くと期待を込めて抱え込むように髪に触れる。
ドアの向こうで、人の歩いている気配がした。
でも、もうそんな事より私は足下にひざまずいている課長のことで頭がいっぱいだった。ちゅっと弱く突起を吸われて、びくりと体が震えた。さっきより強い刺激が気持ちいい。
「気持ちよくなりたい?」
課長が意地悪く低い声で問いかけてくる。
私は恥じらいも何もかも捨てて、声を出さないように気をつけながら、何度も肯いた。
それを合図に、刺激を待ち焦がれた突起が潰されるようにぬるっと舐められた。
「……ぁっ」
叫びそうな声をすんでの所で飲み込む。そのまま何度も嬲るように舐められ、気持ちよさに悶えながら耐える。かと思えば、両脇の溝にねっとりと舌を這わされ、ポイントをずらされる。
課長が私の足下にひざまずいて、あまつさえ顔を埋めて舐めているなどという、信じられないような状態で、快感に我を忘れそうになりながら、秘所を顔に押しつけないようにと、それだけは気をつける。気を抜いてしまえば、すぐにでもやってしまいそうだった。
これ以上の痴態は駄目だという、恥ずかしさの限界の線引きがあった。
小さな突起は潰すように舐められて、歯で挟まれて、先端をちろちろと舐められて、かと思うとちゅぅっと吸われて、様々な刺激を与えられていく。一番敏感な一カ所への集中的な愛撫に耐えきれず、声が漏れそうになるのを指をくわえて必死で乗り切る。一度声を上げてしまえば際限なく叫んでしまいそうだった。
動きを変えるとき、ちらりと私の様子を窺う課長の視線が、更に私の興奮を煽っていた。
私は、目を閉じることもせずに、この状況を見つめ続けていた。
あの会社で穏やかに笑っている課長が一心に私のあそこを舐めている。信じられないほどいやらしいことを、ずっと好きだった人にされている。
あの、課長に。
見つめるほどに信じられなくて、その背徳感に興奮が増す。
「隼人さん……」
なんて彼を呼んでいる自分が信じられない。夢の中のような現実味のなさが、更に私の羞恥心など押し流していて、この行為に没頭しながら、恥じらいもなく見つめては興奮している。
不意に、突起とは違う場所に疼くような快感がずくりともたらされる。蜜を溢れさせている入り口を指がなぞったのだ。
おもむろに突起をなめていた口が離れ、唇はなぞるようにゆっくりと場所を移動し、そして蜜を溢れさせている入り口が、ぢゅぢゅっと音を立てて吸われた。
「ぃあっっ」
気持ちよさに思わずこらえていた声が漏れた。中をかき回されるのとは違う快感が駆け抜ける。
そのまま濡れそぼった周りが舐め取られ、また吸われ、そしてゆっくりと舌が中へとねじ込まれる。
「や、ぁぁっ」
震えて縮み上がりそうになりながら、指とは違う質感がもたらす快感に意識が持っていかれる。
気持ち、いい……っ
溢れる蜜をなめ取られ、舌でつつかれ、吸われ、ぴちゃぴちゃ、ぢゅるっ、くちゅっと、いやらしい水音が耳まで犯してゆく。
しばらくそれに耐えたところで、不意に私の下の口を犯す動きが止まった。離れた課長の、口の周りが私の蜜で濡れている。
恥ずかしくて、いたたまれなくて、でもいやらしくて興奮してしまう。
「ねぇ、香奈。?」
優しい、優しい声がした。
「は、い」
「自分でおっぱい、いじってみて?」
「……っ」
私は言葉を失う。そんな自慰行為、課長に見られるのは想像しただけで恥ずかしい。
首を横に振ると、課長は笑みを深くする。
「ほら、自分で乳首をつまんでみて」
「ひぅっ」
突然に私の膣内(なか)に指が突き立てられた。くりくりと内壁を広げるように蠢かせながら、私に促してくる。
「香奈は、ここいじられながら、おっぱい触るの好きでしょう? やってごらん?」
「でも……」
涙声になった私に、課長はやっぱり笑顔のまま首をかしげた。
「気持ちよくしてあげるから、俺をもっと興奮させて。自分でおっぱいいじる、いやらしい香奈を見たい。できるね?」
蠢く指が、二本に増やされ、更に奥へと突き立てられた。
「……ぃあんっ」
「して」
それは、もう命令みたいな物で。快感に弱い私がその誘惑に逆らえるはずがなかった。課長にやらされているという、そんな免罪符に縋り、私はおずおずと指を乳房へと這わす。自分の指が肌をなぞる感触は、課長の物とは全然違っていた。
先端を触るのは羞恥心を捨てきれずに躊躇う。でも、私の指は課長から与えられるほどの快感はなくても、よりも的確に一番欲しい刺激を与える事ができる。
「ほら」
促した課長と目が合う。突き上げるように内壁をこする二本の指。課長の差し出された舌がぺろりとクリトリスを舐めて。
「うぁ……っ」
その快感に、私はあっさりと陥落した。
気持ちよくて、もっともっと気持ちよくなりたくて、私は指を硬くなった先端へと伸ばす。
両方の乳首をつまみ上げ、下半身と胸と両方の快感に震えながら声を上げた。
「やぁ、あっ、あっ、ひぃんっ、んっ」
中をかき混ぜられ、敏感な突起をいじられ、自分で乳首をいやらしくこねて、それを見つめられ、そのはしたなさに激しい羞恥と興奮が込み上げる。
「隼人さん、隼人さん……っ」
名前を呼びながら、私は浮かされたように腰を動かしていた。
腰を顔に押しつけないなんていう最後の一線なんて消えてなくなっていた。
気持ちよすぎて、本当に頭がおかしくなりそうだった。
乳首をいじる私を時折課長が見ている。恥ずかしくてやめてしまいたいのに、私はいじる指を止めることも離すことも出来ない。自分の気持ちいいところ全部が刺激されている快感は、私の体を支配していた。
「エロくて、かわいい」
笑顔が私を煽る。課長のかすかな呟きと吐息はクリトリスに熱い息となって吹きかけられ、それすらも気持ちいい。
突き上げてくる指が私を押し上げ恍惚の快感へと押し上げようとする。
ひくひくと震えながら、指を締め付けるように力が入っていく。
あと少し……っ
弾ける瞬間を追いかけていた私は、課長の声で泣きそうなほどの切なさを覚える。
「まだだよ」
指が引き抜かれ、顔をはなした課長と、おっぱいをまだいじっている泣きそうな私の目が合う。
「やだぁぁぁぁ……」
またいきそこねた私は、いけなかった苦しさで涙をこぼした。
「おね、がっ、はやとさ、も、やぁ……」
だだをこねるように訴える私の目に、濡れた口元をぐいっと袖口でぬぐう課長が見える。
立ち上がった彼が、私に身を寄せてきて、涙をぺろりとなめた。
「香奈、かわいい」
私が辛くて泣いているのに、うれしそうに笑ってそんな事を言う課長が憎らしい。
「はやとさん、おねがい」
舌もまともに回らなくて、舌足らずに乞う。両手を広げて彼の背中に手を伸ばし、しがみつくように力を込めて。
課長が同じように私を抱きしめてくれて、ぴったりと体がくっつく。
あらわになっている私の胸は、課長のシャツで擦れて、刺激される。そんな事にすら反応してしまうぐらい、私はどこもかしこも敏感になりすぎていて。
……好き。この人が好き。
抱きしめて、抱きしめかえされて、感情があふれ出す。感極まった快感に流されているのかもしれない。でも、そんな事はどうでも良い。
「隼人さん、好き、大好き……」
この人が好きで欲しくてたまらない。
自分の体をなすりつけるように彼の体にしがみつく。
「……香奈っ」
強く抱きしめ返されたのはきっと気のせいじゃない。
「愛してるよ、香奈」
愛していると何度か囁かれて、舌を絡めてキスをする。息をする合間に何度も名前を呼ばれて、唾液を吸い取られ、息が詰まりそうな貪るようなキスをした。
0
お気に入りに追加
262
あなたにおすすめの小説

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。


【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる