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電車で苦くて甘いヒミツの関係
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「隼人」
「え……?」
快感でぼんやりとした私の耳に響くのは、課長の名前。
「名前で呼んで?」
胸元に顔を埋めたまま課長が私を上目遣いに見つめてくる。
「で、でも……」
名前で呼ぶとか、考えたこともなくてためらう私にもう一度念を押すように課長が呟く。
「隼人、だよ。……課長って呼ばれるのも嫌いじゃないけどね、部下に悪いイタズラしているみたいで。なんか倒錯的だし。でも、今日は俺を呼んで」
倒錯的、とか。なんだかすごい事言われているけど、それよりも「俺を呼んで」と言った課長の目が、思いのほか真剣で、切望されているかのような気分になる。求められていると感じて、胸がきゅんとする。
「隼人、さん……」
自分が呼ぶことはないと思っていた名前で課長を呼べば、ふわっと嬉しそうな笑顔を浮かべた課長が目に飛び込んできて。
「それがいい」
壁に押しつけられたまま強く抱きしめられた。
「隼人さん……」
噛み締めるようにもう一度呼んで、胸に顔を沈めているその髪をそっと指を滑らせる。思ったより柔らかな髪の質感は、さらりと指からこぼれて、それを惜しんでもう一度絡めるように指を差し込んだ。その瞬間、両方の胸の先端が快感を訴えた。
「ひぁっ」
思わず叫んで、髪に絡めた指先に力がこもる。
課長が私の胸を嬲るように舐め始め、同時にもう片方の乳首は彼の指につままれるようにいじられていた。
「あっ、あっ、やぁっ……」
気持ちよくて勝手に声が漏れる。声を抑えることさえ思いつかず、その快感がもっと欲しくて、課長の頭に伸ばした手は、指に髪を絡めたまま、自分の胸に押しつけるように力がこもる。
さっきまでの胸が温かくなるような幸せな気持ちは、快感に一気に押し流されていた。
気持ちよかった。ずっと欲しかった刺激だったから。
課長の舌が硬くなった乳首を嬲り、吸い上げ、唇で挟んで先端をちろちろとこする。それと合わせるようにもう片方の胸はつまみ上げられ、親指の腹で先端を同じようにこすられていて。
「そ、れっ」
ずっとほしかったの。きもちいい、きもちいいよぉ……。
あのストイックにも見えた優しげな課長の顔がいつにない欲情をはらんだ目をして、無心に私のおっぱいに吸い付いていて。
気持ちよくて嘘みたいに倒錯的で。
「香奈、声、押さえて」
絶え間なく漏れる私の声に、課長が笑いながら細めた眼を向けてきた。
「やっ、あっ、無、理……あんっっ」
気持ちよすぎて、声は勝手にもれる。体に力が入って、声を必死で押さえようとしているのに。
「んっ」
その直後課長の唇に口を塞がれて、私の声は出せなくなった。
「んっふぅっ」
呻く声と、鼻から漏れる息と、自分の内側から響く水音だけになって、今度はキスに翻弄されて。唇が離れたときは、ぐったりと力が抜けていた。
「部屋の中だから電車の中ぐらい我慢が出来ない? でもね、時間帯のせいかな。また人が通ってるよ?」
言われてみれば、ぼんやりとしている私の耳に、廊下を歩いている人の話し声が聞こえてくる。
夜の七時過ぎというこの時間だと、食事や大浴場に行ったり帰ってきたりする時間にちょうどさしかかっているのかもしれない。
その事に気付きぶるっと震えた私は、にこやかに見つめる視線とであう。
「だから、忘れずにちゃんと声を抑えないとね? 電車ではちゃんと我慢できていたんだから」
そんな。
半ば涙目で課長を見つめる。
「お願い、ここじゃなくて、ベッドで……」
「駄目。お仕置きなんだから。電車の中でできなかったことをやるんだから、電車と同じ状態で我慢してもらわないと。ね? 香奈? できるね」
優しい声で、優しい顔で、意地悪く私を追い詰める。
「課長が、こんなに意地悪だったなんて……」
小さくこぼれたつぶやきを、聞かせるつもりはなかったのに聞き取られ、課長が優しげな笑みを更に深くその顔に刻み込む。
「「隼人」。名前で呼ぶように言ったばかりなのに。もう忘れたの? ペナルティーを付けようか?」
意地悪って言ったから、余計に意地悪な言葉で返してくるなんて。
課長がちゅっとまた胸の先端を吸い上げた。
「……っ」
何とか漏れかけた悲鳴をかみ殺す。すぐ近くまで話し声が近づいてきていて、私は歯を噛み締めて舌と指先から与えられる胸の先端への刺激に耐えた。
「我慢している香奈は、かわいいね」
楽しげに眼を細め、私のおっぱいを加えたまま課長が囁く。
「はやと、さん……っ、やっ」
恥ずかしくて首を横に振るけれど、彼の私を追い詰める動きは止まらない。
恥ずかしいのに、嬲られる両方の胸の先端はこらえきれないほどの快感を与えられ、下半身が刺激を求めて疼く。
声は抑えなければいけないが、電車と違って、ここにいるのは課長と二人。なんでもない振りまではしなくていい。
ちろちろと先端をつつかれる物足りない快感に、もっと強くして欲しいと更に快感が煽られ、疼きに耐えきれず膝をすりあわせて身をよじる。
「腰が揺れてる」
あいている課長の右腕が腰を抱き寄せるように回され、恥骨を指先でつぅっとなで上げる。
「……はっ、ぁっ」
むせているような吐息が漏れる。
扉の向こうの会話がまだ聞こえてきている。もう通り過ぎていても良いはずなのに、立ち止まって話をしているようだった。
なんでっ
見知らぬ宿泊客の存在が恨めしい。
胸への愛撫はそのままに、恥骨をなぞる指先は、そのまま濡れそぼった秘所へと向かう。
だめっ
頭ではそう思うのに、体は触られる快感を期待する。
なのに、茂みにまで伸ばされたところで、肝心の所に触れることなく、割れ目の周りをなぞるだけで、私は耐えきれないほどにじらされる。
「……っ、やっ」
首を振りながら、指先が濡れたそこにたどり着いて欲しくて、理性をかなぐり捨てて腰をゆらした。
「どうする? 触る? それとも、もうちょっとおあずけ?」
先端を咥えたまま問いかけられ、その微妙な振動が快感を煽る。
「おねがっ、さわって……っ」
吐息と共に漏れた、切羽詰まった私の囁く声に、課長が笑ったのが見えた。
「……ひぅっ」
突然突き立てられた指の圧迫感に、思わず息を飲んだ。先ほど慣らされ再び彼を待ち望んでいたそこは、ずぶずぶと奥に割り込んできた指をひくつきながら銜え込んでいく。その快感に体をこわばらせ、震えながら自分の口元に手を当てる。
扉の向こうですぐそばを通る宿泊客の笑い声が聞こえてきた。
「……や……」
生理的な涙がにじむ。今ここで中を刺激されたら、声を抑えられないかもしれない。
待って、今は駄目……。
体はこわばったままに、目だけは必死に課長に訴える。
じっと見つめてくる課長と目があった。にこっと笑ったその顔に戦慄する。
「口をちゃんと押さえておいで?」
中に埋められた指が、ぐるりと内壁をえぐるように動いた。
「ぅぐぅっ」
と、喉から変な音が漏れた。嬌声が上がりそうになったのを無理矢理押さえたせいで、行き場のない空気が喉で悲鳴を上げたのだ。
必死で声を殺し、必死で首を横に振ってやめてと訴える。
「……っ、……ふぅっんっ」
押し殺した声の合間から漏れる自分の荒い吐息。
扉の向こうで響く会話。
水音を響かせながら課長の指が私の膣内(なか)を蹂躙する。
くちゅくちゅと響く音を聞きながら、挿入を繰り返す指の動きに合わせて、腰が揺れる。
耳は外の声をまだとらえたままで、こんなの受け入れたら駄目なのにと思いながら叫びそうな声を必死で押さえ、指が奥まで欲しくて腰を押しつける。
理性なんてなんの役にも立たない。課長が欲しい。課長のくれる快感が欲しい。もっと気持ちよくなりたい。
背中を壁にもたせかけ、胸をピチャピチャと舐める課長の頭を抱え込むように抱いて、必死に声を殺した。
指の動きが早まり、体がそれに反応していくための準備をするかのように力が入り始めて。
あっ、あっ……。
頭の中が快感に集中する。もうすぐでイける……と、快感がはじける瞬間が高まってきたときだった。
『じゃあ、また後でね』
扉の向こうでそんな会話が聞こえて、パタンとドアが閉まる音がした。
誰もいなくなった廊下。
ほっとしたのも束の間。
「やぁっっ」
泣きそうな声を上げて私は訴えた。
イきかけた体を残して、指が引き抜かれてしまった事に対する抗議の声だった。
「まだ、駄目だよ」
いかせてもらえなかった体は、快感の行き場をなくす。熱くて苦しくて、とろけきった私は理性も溶かしてしまっていた。
「え……?」
快感でぼんやりとした私の耳に響くのは、課長の名前。
「名前で呼んで?」
胸元に顔を埋めたまま課長が私を上目遣いに見つめてくる。
「で、でも……」
名前で呼ぶとか、考えたこともなくてためらう私にもう一度念を押すように課長が呟く。
「隼人、だよ。……課長って呼ばれるのも嫌いじゃないけどね、部下に悪いイタズラしているみたいで。なんか倒錯的だし。でも、今日は俺を呼んで」
倒錯的、とか。なんだかすごい事言われているけど、それよりも「俺を呼んで」と言った課長の目が、思いのほか真剣で、切望されているかのような気分になる。求められていると感じて、胸がきゅんとする。
「隼人、さん……」
自分が呼ぶことはないと思っていた名前で課長を呼べば、ふわっと嬉しそうな笑顔を浮かべた課長が目に飛び込んできて。
「それがいい」
壁に押しつけられたまま強く抱きしめられた。
「隼人さん……」
噛み締めるようにもう一度呼んで、胸に顔を沈めているその髪をそっと指を滑らせる。思ったより柔らかな髪の質感は、さらりと指からこぼれて、それを惜しんでもう一度絡めるように指を差し込んだ。その瞬間、両方の胸の先端が快感を訴えた。
「ひぁっ」
思わず叫んで、髪に絡めた指先に力がこもる。
課長が私の胸を嬲るように舐め始め、同時にもう片方の乳首は彼の指につままれるようにいじられていた。
「あっ、あっ、やぁっ……」
気持ちよくて勝手に声が漏れる。声を抑えることさえ思いつかず、その快感がもっと欲しくて、課長の頭に伸ばした手は、指に髪を絡めたまま、自分の胸に押しつけるように力がこもる。
さっきまでの胸が温かくなるような幸せな気持ちは、快感に一気に押し流されていた。
気持ちよかった。ずっと欲しかった刺激だったから。
課長の舌が硬くなった乳首を嬲り、吸い上げ、唇で挟んで先端をちろちろとこする。それと合わせるようにもう片方の胸はつまみ上げられ、親指の腹で先端を同じようにこすられていて。
「そ、れっ」
ずっとほしかったの。きもちいい、きもちいいよぉ……。
あのストイックにも見えた優しげな課長の顔がいつにない欲情をはらんだ目をして、無心に私のおっぱいに吸い付いていて。
気持ちよくて嘘みたいに倒錯的で。
「香奈、声、押さえて」
絶え間なく漏れる私の声に、課長が笑いながら細めた眼を向けてきた。
「やっ、あっ、無、理……あんっっ」
気持ちよすぎて、声は勝手にもれる。体に力が入って、声を必死で押さえようとしているのに。
「んっ」
その直後課長の唇に口を塞がれて、私の声は出せなくなった。
「んっふぅっ」
呻く声と、鼻から漏れる息と、自分の内側から響く水音だけになって、今度はキスに翻弄されて。唇が離れたときは、ぐったりと力が抜けていた。
「部屋の中だから電車の中ぐらい我慢が出来ない? でもね、時間帯のせいかな。また人が通ってるよ?」
言われてみれば、ぼんやりとしている私の耳に、廊下を歩いている人の話し声が聞こえてくる。
夜の七時過ぎというこの時間だと、食事や大浴場に行ったり帰ってきたりする時間にちょうどさしかかっているのかもしれない。
その事に気付きぶるっと震えた私は、にこやかに見つめる視線とであう。
「だから、忘れずにちゃんと声を抑えないとね? 電車ではちゃんと我慢できていたんだから」
そんな。
半ば涙目で課長を見つめる。
「お願い、ここじゃなくて、ベッドで……」
「駄目。お仕置きなんだから。電車の中でできなかったことをやるんだから、電車と同じ状態で我慢してもらわないと。ね? 香奈? できるね」
優しい声で、優しい顔で、意地悪く私を追い詰める。
「課長が、こんなに意地悪だったなんて……」
小さくこぼれたつぶやきを、聞かせるつもりはなかったのに聞き取られ、課長が優しげな笑みを更に深くその顔に刻み込む。
「「隼人」。名前で呼ぶように言ったばかりなのに。もう忘れたの? ペナルティーを付けようか?」
意地悪って言ったから、余計に意地悪な言葉で返してくるなんて。
課長がちゅっとまた胸の先端を吸い上げた。
「……っ」
何とか漏れかけた悲鳴をかみ殺す。すぐ近くまで話し声が近づいてきていて、私は歯を噛み締めて舌と指先から与えられる胸の先端への刺激に耐えた。
「我慢している香奈は、かわいいね」
楽しげに眼を細め、私のおっぱいを加えたまま課長が囁く。
「はやと、さん……っ、やっ」
恥ずかしくて首を横に振るけれど、彼の私を追い詰める動きは止まらない。
恥ずかしいのに、嬲られる両方の胸の先端はこらえきれないほどの快感を与えられ、下半身が刺激を求めて疼く。
声は抑えなければいけないが、電車と違って、ここにいるのは課長と二人。なんでもない振りまではしなくていい。
ちろちろと先端をつつかれる物足りない快感に、もっと強くして欲しいと更に快感が煽られ、疼きに耐えきれず膝をすりあわせて身をよじる。
「腰が揺れてる」
あいている課長の右腕が腰を抱き寄せるように回され、恥骨を指先でつぅっとなで上げる。
「……はっ、ぁっ」
むせているような吐息が漏れる。
扉の向こうの会話がまだ聞こえてきている。もう通り過ぎていても良いはずなのに、立ち止まって話をしているようだった。
なんでっ
見知らぬ宿泊客の存在が恨めしい。
胸への愛撫はそのままに、恥骨をなぞる指先は、そのまま濡れそぼった秘所へと向かう。
だめっ
頭ではそう思うのに、体は触られる快感を期待する。
なのに、茂みにまで伸ばされたところで、肝心の所に触れることなく、割れ目の周りをなぞるだけで、私は耐えきれないほどにじらされる。
「……っ、やっ」
首を振りながら、指先が濡れたそこにたどり着いて欲しくて、理性をかなぐり捨てて腰をゆらした。
「どうする? 触る? それとも、もうちょっとおあずけ?」
先端を咥えたまま問いかけられ、その微妙な振動が快感を煽る。
「おねがっ、さわって……っ」
吐息と共に漏れた、切羽詰まった私の囁く声に、課長が笑ったのが見えた。
「……ひぅっ」
突然突き立てられた指の圧迫感に、思わず息を飲んだ。先ほど慣らされ再び彼を待ち望んでいたそこは、ずぶずぶと奥に割り込んできた指をひくつきながら銜え込んでいく。その快感に体をこわばらせ、震えながら自分の口元に手を当てる。
扉の向こうですぐそばを通る宿泊客の笑い声が聞こえてきた。
「……や……」
生理的な涙がにじむ。今ここで中を刺激されたら、声を抑えられないかもしれない。
待って、今は駄目……。
体はこわばったままに、目だけは必死に課長に訴える。
じっと見つめてくる課長と目があった。にこっと笑ったその顔に戦慄する。
「口をちゃんと押さえておいで?」
中に埋められた指が、ぐるりと内壁をえぐるように動いた。
「ぅぐぅっ」
と、喉から変な音が漏れた。嬌声が上がりそうになったのを無理矢理押さえたせいで、行き場のない空気が喉で悲鳴を上げたのだ。
必死で声を殺し、必死で首を横に振ってやめてと訴える。
「……っ、……ふぅっんっ」
押し殺した声の合間から漏れる自分の荒い吐息。
扉の向こうで響く会話。
水音を響かせながら課長の指が私の膣内(なか)を蹂躙する。
くちゅくちゅと響く音を聞きながら、挿入を繰り返す指の動きに合わせて、腰が揺れる。
耳は外の声をまだとらえたままで、こんなの受け入れたら駄目なのにと思いながら叫びそうな声を必死で押さえ、指が奥まで欲しくて腰を押しつける。
理性なんてなんの役にも立たない。課長が欲しい。課長のくれる快感が欲しい。もっと気持ちよくなりたい。
背中を壁にもたせかけ、胸をピチャピチャと舐める課長の頭を抱え込むように抱いて、必死に声を殺した。
指の動きが早まり、体がそれに反応していくための準備をするかのように力が入り始めて。
あっ、あっ……。
頭の中が快感に集中する。もうすぐでイける……と、快感がはじける瞬間が高まってきたときだった。
『じゃあ、また後でね』
扉の向こうでそんな会話が聞こえて、パタンとドアが閉まる音がした。
誰もいなくなった廊下。
ほっとしたのも束の間。
「やぁっっ」
泣きそうな声を上げて私は訴えた。
イきかけた体を残して、指が引き抜かれてしまった事に対する抗議の声だった。
「まだ、駄目だよ」
いかせてもらえなかった体は、快感の行き場をなくす。熱くて苦しくて、とろけきった私は理性も溶かしてしまっていた。
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