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4章 無血革命
陰謀の全貌
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「は?」
「………」
王家と血が繋がっていない?どういう事でしょうか。リリアーナ王妃の不貞?テレネシア公爵の関与?
混乱する私にお父様は言います。
「混乱するのも無理はない。一旦、整理して話そう。」
「まず、リリアーナ王妃は先天的に子が成せない体質らしい。」
「え?」
また爆弾発言ですね。では何故妊娠したのでしょうか。混乱は深まるばかりです。
「王へも含めかなり厳重に秘匿していたらしい。しかし、テレネシア公爵は悪事に関しては一級品だかなら。どこからかそれを聞きつけたらしい。そして取引を持ちかけたそうだ。」
「取引ですか。」
「あぁ。『偽装妊娠をしてみませんか?』だそうだ。」
偽装妊娠…リリアーナ王妃は妊娠していないという事なのでしょうか。
「公爵は出産のタイミングで2人に似た男児を探して来ると言い、王家の子として扱うよう持ちかけたそうだ。公爵家の手先の者を侍女や医者として派遣し、王妃を囲う。魔道士も遣るから妊婦の見た目もそれで偽装する。そして王妃はそれを受けた。」
「ど、どうしてですか!リリアーナ王妃がそれを受けるメリットは無い筈です!」
いくら何でも血の繋がらない子を王子にするなんて考えられません。
「それは分からない。公爵も断られたら闇魔道具で記憶を抹消しようとしていたそうだからね。」
「そんな……!」
「とにかく、公爵は感謝されたそうだよ。そして見返りとして王子の婚約者をディアナ嬢にするよう取り付けたらしい。」
「婚約者に……? っ、まさか!」
一件メリットなさそうな取引。ですが婚約となれば、最近の出来事に結びつきます。
「そうだ、テレネシア公爵は傀儡王家を創り出そうとしていた。自分がディアナ嬢及び王家を裏から操るつもりだったそうだ。」
「………」
「テレネシア家の権力を唯一孤高のものとし、優秀なルーク殿下は追い出す。子とディアナ嬢が即位したら、子は事故に見せかけて殺害するつもりだったそうだ。そして懸命に執務をこなしていると見せかけているディアナ嬢を女王にして磐石の布陣を築く。」
悪寒がしました。何の罪も無い子の人生を潰してまで権力に固執するのかと。
「最終的にハルティア王家に成り代わりテレネシア家が権力を振るう国にするつもりだったらしい。」
ゾッとするほど酷い計画です。少し目眩がしました。
「………」
王家と血が繋がっていない?どういう事でしょうか。リリアーナ王妃の不貞?テレネシア公爵の関与?
混乱する私にお父様は言います。
「混乱するのも無理はない。一旦、整理して話そう。」
「まず、リリアーナ王妃は先天的に子が成せない体質らしい。」
「え?」
また爆弾発言ですね。では何故妊娠したのでしょうか。混乱は深まるばかりです。
「王へも含めかなり厳重に秘匿していたらしい。しかし、テレネシア公爵は悪事に関しては一級品だかなら。どこからかそれを聞きつけたらしい。そして取引を持ちかけたそうだ。」
「取引ですか。」
「あぁ。『偽装妊娠をしてみませんか?』だそうだ。」
偽装妊娠…リリアーナ王妃は妊娠していないという事なのでしょうか。
「公爵は出産のタイミングで2人に似た男児を探して来ると言い、王家の子として扱うよう持ちかけたそうだ。公爵家の手先の者を侍女や医者として派遣し、王妃を囲う。魔道士も遣るから妊婦の見た目もそれで偽装する。そして王妃はそれを受けた。」
「ど、どうしてですか!リリアーナ王妃がそれを受けるメリットは無い筈です!」
いくら何でも血の繋がらない子を王子にするなんて考えられません。
「それは分からない。公爵も断られたら闇魔道具で記憶を抹消しようとしていたそうだからね。」
「そんな……!」
「とにかく、公爵は感謝されたそうだよ。そして見返りとして王子の婚約者をディアナ嬢にするよう取り付けたらしい。」
「婚約者に……? っ、まさか!」
一件メリットなさそうな取引。ですが婚約となれば、最近の出来事に結びつきます。
「そうだ、テレネシア公爵は傀儡王家を創り出そうとしていた。自分がディアナ嬢及び王家を裏から操るつもりだったそうだ。」
「………」
「テレネシア家の権力を唯一孤高のものとし、優秀なルーク殿下は追い出す。子とディアナ嬢が即位したら、子は事故に見せかけて殺害するつもりだったそうだ。そして懸命に執務をこなしていると見せかけているディアナ嬢を女王にして磐石の布陣を築く。」
悪寒がしました。何の罪も無い子の人生を潰してまで権力に固執するのかと。
「最終的にハルティア王家に成り代わりテレネシア家が権力を振るう国にするつもりだったらしい。」
ゾッとするほど酷い計画です。少し目眩がしました。
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