【完結】虐待された少女が公爵家の養女になりました

鈴宮ソラ

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3章 共同作戦

闇魔道具

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「な、何のことだ!!」
「そうですわよ!ルーク殿下まで!」
 明らかに2人は狼狽え、騒ぎ始めています。

「まず、ディアナからだ。」
「ルーク殿下!貴方は騙されているのですわ!」
そんなディアナ様の戯言も虚しく王太子殿下は言葉を続けます。

「ディアナ・テレネシア。貴方は身分をかさに立て公の場で他家の令嬢に嫌がらせを繰り返した。ドレスを汚す、取り巻きの令嬢を使っての暴行、暴言……これは被害者に言質も取れているし、私自身も目撃した。」
「っ……!でも、それは!」
「何か反論が?」
「………私の怒りを買った下級貴族の皆さんが悪いのですわ!私は公爵令嬢で未来の王妃!立派な不敬罪に問える所を、慈悲としてその程度で許しているのですわ!」

 その場にいる全員、ため息をつきました。そんなふざけた理屈が通るならこんな大掛かりな告発なんてしていません。

「では、次の罪状だ。ディアナ、貴方は闇魔道具に手を出したね?」
「はっ……!?」

 そうです、これこそが、ディアナ様を追い詰める切り札です。ディアナ様はフォルカー商会の商人と接触していた形跡があったのですが、足取りを辿るとその方は闇魔道具の売人でした。


 闇魔道具とは、闇の魔力をまとい強力な効果を持つ魔道具です。しかし代償として身体や周囲に醜悪な影響を及ぼすため違法な品として扱われるのです。
 これらを密売する商人はごまんといるのが難点なのです。何せ儲かりますし、密売人自身も闇魔道具を使って上手く行方を晦ますのです。検挙も難しく数は減らないのです。


 公爵家に潜り込ませた諜報員が、ディアナ様と密売人の取引履歴を手に入れて来ました。密売人も逮捕済みです。

「貴方がいつも身につけているそのブレスレットだ。それは自身の魔力をはね上げると共に周囲の人間の悪意を増大させる。」
「っなにかの間違いで……!」
「言い訳は無用だ。証拠は上がっている。」
「そんな!!」


 その瞬間、背筋にゾワリと寒気が伝います。
「ふっざけんじゃないわよ!!私は高貴な令嬢なのよ!!」
ディアナ様からどす黒い闇のオーラが放たれ、周囲を闇で覆い始めました。ディアナの茶髪が漆黒に染まっていきます。

「ディアナ!やめろ!」
「ふふふ……これが…私の力!さぁ!!ひれ伏しなさい!!」

ディアナ様は闇をどんどん拡大していきます。このままでは何か大変な事になるのは明白です。思わずディアナ様の所へ走ります。

凍れフリーズ!」










ーーーーーーー

お久しぶりです。
今日から、またマイペースに更新していきます。よろしくお願いします。
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