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第7章 魔法学院の授業風景編
幕間② ギルド入団
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ルーシッド達は風紀ギルドのギルドホームへと来ていた。風紀ギルドへの入団希望書を提出するためである。
ちなみに、魔法学院のスクールギルドには顧問の先生というものはいない。スクールギルドは職業ギルドと同様、自主的に同じ目的を持った者同士が集まって結成された組織という扱いである。もちろん技術面で先生の助力をもらうことなどは可能であるが、先生から活動内容などについてとやかく言われることなどはない。
魔法学院は通常の授業以外の面に関しては、かなりの部分が良くも悪くも生徒の自主性に任せられているのである。
必要経費に関しては学院から必要最低限の分、いわゆる補助金は支給されるが、ギルドが自分たちで利益を得た分は自分たちで使ってよいということになっている。例えば、魔法具開発ギルドであれば自作の魔法具を売って、資金を調達することができる。
ギルド間同士での物品のやり取りも可能である。例えば、迷宮探索ギルドは無料で迷宮の地図を公開・配布している。また、迷宮探索中に見つけた魔法鉱石などを、魔法具開発ギルドにあげたりもしている。その代わり、迷宮探索の時に必要になる魔法具や魔法薬などをそれぞれのギルドから提供してもらっているのである。
魔法剣術ギルドも魔法具開発ギルドとスポンサーの契約を結んでいる。魔法具を無償で提供してもらう代わりに、魔法具開発ギルドの宣伝をしてあげているのである。それによって魔法具開発ギルドの魔法具の売り上げが伸びるという仕組みだ。それもこれも魔法剣術ギルドが優秀な成績を納めているからであるが。
このようにして、ギルド間同士のパイプの繋がりを作るというのは、社会に出て仕事をする時に大いに役立つ。それゆえに、学院としては止めるどころかむしろ奨励しているのである。
その点でいけば、生徒会ギルドと風紀ギルドは他のギルドとは大きく異なるギルドである。生徒会ギルドは国で言うところの国会のような扱い、風紀ギルドは騎士団のような扱いである。それで、この2つのギルドの必要資金は全て学院から出されているのである。
「そうかそうか!風紀ギルドに入ってくれるか!いやぁ、嬉しいね!大歓迎だよ!」
風紀ギルドのギルド長、マーシャは二つ返事で入団を了承してくれた。
普通であれば実力を確かめるための入団テストなどが行われる場合もあるが、ルーシッド達の場合はすでにその実力を知っているということもあって、必要ないという判断だった。
「あの…私もいいんでしょうか?」
キリエがおずおずと尋ねる。この前の『リスヴェルの件』の時、自分は呼ばれなかったので、もしかして自分だけ入れてもらえないんじゃないかと思っていたのだ。
「もちろんだよ、キリエ君!キミのその魔眼の能力は、風紀ギルドにとって大いに役立つだろう!これで大きな会場での警備の連携も容易になるしね!ぜひその力をギルドのために貸してくれ!」
「は、はい!ありがとうございます!」
キリエは嬉しそうに笑った。
「ところで…キリエ君は脚が動かせるようになったのかい?」
「あぁ、これはですね…」
キリエがルーシッドに作ってもらった魔法具の話をする。
「なんと!それはすごいね?外部的な魔法で体の動きを補助するという点では『魔装』に通じるところもあるかも知れないね?」
「あぁ、言われてみればそうですね」
ルーシッドがうなずく。
「……ルーシィ君、これ、出力を上げて、『魔装』の補助魔法具として使えないかな?」
「おぉ、いけると思いますよ。なかなな面白いアイデアですね」
「ぜひ後で一緒に作ってくれないか?」
「いいですよ」
「それと、ルーシィ君にもう1つ頼みがあるんだが、あのレイチェル戦で使ってた『伸縮剣』があるだろう?あれって普通の魔法使いにも使えるのかな?」
「あー、あれは無色の魔力用に術式を書き込んだものなのでそのままでは無理ですけど、普通の魔法回路に書き換えれば使えますよ」
「本当かい?あれをぜひ風紀ギルドの携帯用武器に正式採用したいんだが?」
「え、あんなものでいいんですか?一晩で造形した思いつきの魔法具ですよ?」
「あ、あれを一晩で作ったのかい…それはそれですごいが…あれは携帯に便利だからね。私たちのギルドにはぴったりだと思うんだ。もちろん報酬は出すよ、正式な発注だからね」
「はぁ、まぁそういうことであれば」
「ありがとう、細かい話は後でにしよう!それともう1つ気になっていたことがあるんだが…入団希望は4人ということだが…もうお一方見覚えがない方がいるんだが…?」
「あぁ、えっとこの人はですね…」
マーシャにもエアリーの説明をするルーシッド。案の定今日一番の驚きを見せたマーシャだった。
入団にあたって、マーシャが簡単な説明をしてからこう言った。
「まぁ、1年生のうちはそんなに仕事は割り当てないつもりだよ。学院の授業に慣れるのも大変だろうからね!ただ、夏休み明けには大きなイベントがいくつもあるから、その時は警備や護衛に協力してもらうことになるけどね!」
「どんなイベントがあるんですか?」
ルーシッドが尋ねた。
「まず一番は学院祭かな?これは生徒会主催だけど、風紀ギルドも協力して見回りや警備を行うんだよ」
「学院祭?」
他の生徒がうんうんとうなずいているのに対して、ルーシッドだけは『何それ?』みたいな反応をするので、マーシャは少し驚いた。
「あれ、ルーシィ君はディナカレア学院祭来たことないのかい?一般公開もされてるけど?人によっては各国の魔法学院祭に行く人もいるみたいだけど」
「ずっと田舎にこもって勉強してたもんで、世俗に疎いんですよね」
「ははは、そんなとこもルーシィ君らしいね!毎年生徒会ギルド主催で行われるイベントで、まぁ簡単に言ってしまえばお祭りだよ。ギルドが店を出したり、催し物を企画したりして、大々的に行うんだよ!学院祭は4日間行われるし、この間は一般人も学院内に入れるからね。風紀ギルドとしても警備は少し忙しくなるよ!」
「へぇ~、そうなんですね」
「あと、休み明けには例年、魔法学院交流会も開催されるね!他国間の魔法学院との意見交換の場だね。懇親会や交流試合も合わせて行われるよ。開催地は毎年持ち回りで変わるけど、今年はウェストニア公国になる予定だ!期間もかなり長くて2週間くらいだね!学院からは選出された代表団が行くことになるが、私たち風紀ギルドも護衛として同行することになるよ!」
「あー、サリーが言ってたやつか」
「うん、楽しそうだね!」
「あぁ、楽しいよ!後は、各ギルドの学院対抗戦も行われるからねー!特に大きなものは魔法剣術ギルド対抗戦と魔法体術ギルド対抗戦だね。それと、ギルド戦ではないけど、飛行魔法レースとか、魔法研究発表会とか…とにかく他にもイベントがいっぱいあるんだよ!」
「え、飛行魔法レース…って何ですか?」
「飛行魔法を使ったレースだよ。クラス対抗戦の競技にもなってるけどね。飛行魔法を使った色々な競技が行われるのさ!」
「へぇ、面白そうですね」
「興味があったらルーシィ君も出てみたらどうだい?あの『青い炎』の飛行魔法なら大盛り上がりになるんじゃないか?」
「ははは、考えておきます」
「とにかく後期はイベント尽くしだからね!まぁ楽しむと同時に風紀ギルドとしても忙しいんだが、どうだいやってくれるかい?」
皆が一様に肯定の意を示す。
「そうか!キミたちと一緒に活動ができて私も嬉しいよ!よろしく頼む!
…さて、この後はどうするんだい?」
「あぁ、実は魔法調薬ギルドと掛け持ちしようと思ってまして、今からギルドホームに顔を出すつもりでした。大丈夫ですかね?」
「全然かまわないよ!かく言う私も魔法体術ギルドとの掛け持ちだからね!まぁ、忙しくてあまり顔は出せていないがね!ははは!
業務の調整等をするから、魔法調薬ギルドのギルド長にもよろしく言っておいてくれ!」
こうしてルーシッド達の風紀ギルド入団が正式に決まったのだった。
ちなみに、魔法学院のスクールギルドには顧問の先生というものはいない。スクールギルドは職業ギルドと同様、自主的に同じ目的を持った者同士が集まって結成された組織という扱いである。もちろん技術面で先生の助力をもらうことなどは可能であるが、先生から活動内容などについてとやかく言われることなどはない。
魔法学院は通常の授業以外の面に関しては、かなりの部分が良くも悪くも生徒の自主性に任せられているのである。
必要経費に関しては学院から必要最低限の分、いわゆる補助金は支給されるが、ギルドが自分たちで利益を得た分は自分たちで使ってよいということになっている。例えば、魔法具開発ギルドであれば自作の魔法具を売って、資金を調達することができる。
ギルド間同士での物品のやり取りも可能である。例えば、迷宮探索ギルドは無料で迷宮の地図を公開・配布している。また、迷宮探索中に見つけた魔法鉱石などを、魔法具開発ギルドにあげたりもしている。その代わり、迷宮探索の時に必要になる魔法具や魔法薬などをそれぞれのギルドから提供してもらっているのである。
魔法剣術ギルドも魔法具開発ギルドとスポンサーの契約を結んでいる。魔法具を無償で提供してもらう代わりに、魔法具開発ギルドの宣伝をしてあげているのである。それによって魔法具開発ギルドの魔法具の売り上げが伸びるという仕組みだ。それもこれも魔法剣術ギルドが優秀な成績を納めているからであるが。
このようにして、ギルド間同士のパイプの繋がりを作るというのは、社会に出て仕事をする時に大いに役立つ。それゆえに、学院としては止めるどころかむしろ奨励しているのである。
その点でいけば、生徒会ギルドと風紀ギルドは他のギルドとは大きく異なるギルドである。生徒会ギルドは国で言うところの国会のような扱い、風紀ギルドは騎士団のような扱いである。それで、この2つのギルドの必要資金は全て学院から出されているのである。
「そうかそうか!風紀ギルドに入ってくれるか!いやぁ、嬉しいね!大歓迎だよ!」
風紀ギルドのギルド長、マーシャは二つ返事で入団を了承してくれた。
普通であれば実力を確かめるための入団テストなどが行われる場合もあるが、ルーシッド達の場合はすでにその実力を知っているということもあって、必要ないという判断だった。
「あの…私もいいんでしょうか?」
キリエがおずおずと尋ねる。この前の『リスヴェルの件』の時、自分は呼ばれなかったので、もしかして自分だけ入れてもらえないんじゃないかと思っていたのだ。
「もちろんだよ、キリエ君!キミのその魔眼の能力は、風紀ギルドにとって大いに役立つだろう!これで大きな会場での警備の連携も容易になるしね!ぜひその力をギルドのために貸してくれ!」
「は、はい!ありがとうございます!」
キリエは嬉しそうに笑った。
「ところで…キリエ君は脚が動かせるようになったのかい?」
「あぁ、これはですね…」
キリエがルーシッドに作ってもらった魔法具の話をする。
「なんと!それはすごいね?外部的な魔法で体の動きを補助するという点では『魔装』に通じるところもあるかも知れないね?」
「あぁ、言われてみればそうですね」
ルーシッドがうなずく。
「……ルーシィ君、これ、出力を上げて、『魔装』の補助魔法具として使えないかな?」
「おぉ、いけると思いますよ。なかなな面白いアイデアですね」
「ぜひ後で一緒に作ってくれないか?」
「いいですよ」
「それと、ルーシィ君にもう1つ頼みがあるんだが、あのレイチェル戦で使ってた『伸縮剣』があるだろう?あれって普通の魔法使いにも使えるのかな?」
「あー、あれは無色の魔力用に術式を書き込んだものなのでそのままでは無理ですけど、普通の魔法回路に書き換えれば使えますよ」
「本当かい?あれをぜひ風紀ギルドの携帯用武器に正式採用したいんだが?」
「え、あんなものでいいんですか?一晩で造形した思いつきの魔法具ですよ?」
「あ、あれを一晩で作ったのかい…それはそれですごいが…あれは携帯に便利だからね。私たちのギルドにはぴったりだと思うんだ。もちろん報酬は出すよ、正式な発注だからね」
「はぁ、まぁそういうことであれば」
「ありがとう、細かい話は後でにしよう!それともう1つ気になっていたことがあるんだが…入団希望は4人ということだが…もうお一方見覚えがない方がいるんだが…?」
「あぁ、えっとこの人はですね…」
マーシャにもエアリーの説明をするルーシッド。案の定今日一番の驚きを見せたマーシャだった。
入団にあたって、マーシャが簡単な説明をしてからこう言った。
「まぁ、1年生のうちはそんなに仕事は割り当てないつもりだよ。学院の授業に慣れるのも大変だろうからね!ただ、夏休み明けには大きなイベントがいくつもあるから、その時は警備や護衛に協力してもらうことになるけどね!」
「どんなイベントがあるんですか?」
ルーシッドが尋ねた。
「まず一番は学院祭かな?これは生徒会主催だけど、風紀ギルドも協力して見回りや警備を行うんだよ」
「学院祭?」
他の生徒がうんうんとうなずいているのに対して、ルーシッドだけは『何それ?』みたいな反応をするので、マーシャは少し驚いた。
「あれ、ルーシィ君はディナカレア学院祭来たことないのかい?一般公開もされてるけど?人によっては各国の魔法学院祭に行く人もいるみたいだけど」
「ずっと田舎にこもって勉強してたもんで、世俗に疎いんですよね」
「ははは、そんなとこもルーシィ君らしいね!毎年生徒会ギルド主催で行われるイベントで、まぁ簡単に言ってしまえばお祭りだよ。ギルドが店を出したり、催し物を企画したりして、大々的に行うんだよ!学院祭は4日間行われるし、この間は一般人も学院内に入れるからね。風紀ギルドとしても警備は少し忙しくなるよ!」
「へぇ~、そうなんですね」
「あと、休み明けには例年、魔法学院交流会も開催されるね!他国間の魔法学院との意見交換の場だね。懇親会や交流試合も合わせて行われるよ。開催地は毎年持ち回りで変わるけど、今年はウェストニア公国になる予定だ!期間もかなり長くて2週間くらいだね!学院からは選出された代表団が行くことになるが、私たち風紀ギルドも護衛として同行することになるよ!」
「あー、サリーが言ってたやつか」
「うん、楽しそうだね!」
「あぁ、楽しいよ!後は、各ギルドの学院対抗戦も行われるからねー!特に大きなものは魔法剣術ギルド対抗戦と魔法体術ギルド対抗戦だね。それと、ギルド戦ではないけど、飛行魔法レースとか、魔法研究発表会とか…とにかく他にもイベントがいっぱいあるんだよ!」
「え、飛行魔法レース…って何ですか?」
「飛行魔法を使ったレースだよ。クラス対抗戦の競技にもなってるけどね。飛行魔法を使った色々な競技が行われるのさ!」
「へぇ、面白そうですね」
「興味があったらルーシィ君も出てみたらどうだい?あの『青い炎』の飛行魔法なら大盛り上がりになるんじゃないか?」
「ははは、考えておきます」
「とにかく後期はイベント尽くしだからね!まぁ楽しむと同時に風紀ギルドとしても忙しいんだが、どうだいやってくれるかい?」
皆が一様に肯定の意を示す。
「そうか!キミたちと一緒に活動ができて私も嬉しいよ!よろしく頼む!
…さて、この後はどうするんだい?」
「あぁ、実は魔法調薬ギルドと掛け持ちしようと思ってまして、今からギルドホームに顔を出すつもりでした。大丈夫ですかね?」
「全然かまわないよ!かく言う私も魔法体術ギルドとの掛け持ちだからね!まぁ、忙しくてあまり顔は出せていないがね!ははは!
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