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第3章 ギルド体験週間編―2日目
ギルド体験週間2日目⑤ スクールギルド:サーヴェイラ(風紀ギルド)② マーシャ対フェリカ(マリー)
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「おぉ!次はフェリカ君か!君の攻撃魔法はまだ見たことがないからね!キミはDランクだったね?どんな戦いをするのか楽しみだな!」
楽しそうに笑うマーシャを見て、にやりと笑うフェリカ。
「……そうかぇ?まぁ、久しぶりの実戦じゃ。満足してくれるといいんじゃがのぅ」
(え、ちょっと!マリー!何その強キャラ感!あたしそんなキャラじゃないよ!?)
ちなみに今喋っているのはマリーであり、フェリカの声は皆には届いていない。声質だけはフェリカのままだが、喋り方やトーンはそのままマリーである。
「ふっ、雰囲気がまるで別人…!?どういうこと…?
そして、なに?…この押し潰されるような威圧感は…!」
別人が喋っているのだからそれは当然なのだが、その事情を知らない立ち合い人のフランチェスカはそう言葉をもらす。
「そ、それでは、始め!」
試合開始の合図を聞いても、動こうとしない両者。
どちらも詠唱文を唱えることすらしない。
「どうした?かかってこんのか?」
「な…なんだろう…この威圧感…人間に対峙しているとは思えないよ…!」
「いい感覚を持っておるのぅ、まぁ、胸を貸してやるから、全力でかかってこい」
「いいね…!わくわくするねぇ!いくよ!
INTEGRATION = WIND!(『風装』!)」
マーシャは再び完全魔装を行い、常人をはるかに超えたスピードで攻撃を繰り出す。
フェリカはそれを手で払い受け流して、異様に伸びた爪で切り裂く。
爪はフェリカから直接生えたものではなく、造形魔法によって作られた付け爪のようなものだろう。
「……リカって戦いになると性格変わるタイプ?」
マリーのことを知らないキリエはルーシッドとルビアに尋ねる。
「あぁ…そっか、キリィには話してなかったね。リカは神位妖精『ヴァンパイア』のマリーさんの契約者なんだよ。今はリカの体をマリーさんが借りてるんじゃないかな」
「リ、リカも全然普通じゃなかったかぁ…」
「この攻撃を簡単にあしらわれたのは初めてだよ!どんどんいくよ!」
マーシャが怒涛のラッシュ攻撃を繰り出す。フェリカはそれを全ていなしていく。
「すごい攻撃だわ!」
「でもマリーさんの方が上手だね」
フェリカの動きには無駄がない。相手の攻撃を見て対応しているのではなく、先を読み動いている。逆にフェリカの動きに合わせて相手が動いている殺陣をしているようにも感じられる。
「ほっと!」
相手の攻撃を難なく交わして、フェリカは一発だけ掌底突きを繰り出す。
それはいつでも急所に当てられるのを、わざと攻撃を受けてあげていたという風にも感じられた。
「ぐっ!」
それをまともにくらい、後ろに吹き飛ばされるマーシャ。
「どうした、もう終わりか?お前の魔力の匂い…赤とそれに白も混じっておるのぅ?
『火装』や『雷装』は使わんのか?私相手に出し惜しみしておると、万の一つの勝機もなくなるぞ?」
「まっ、魔力の匂いがわかるなんてねぇ…!本当にキミは何者なんだい!?」
「さてのぅ…どれ、ウォーミングアップも終わったし、少しばかり本気を出すかの!」
「いっ、今までのが本気じゃなかったのが驚きだよ…こっちはわりと本気だったんだけどねぇ…!
なんでキミみたいなのがDランクなんだい?全く…意味がわからないよ!」
フェリカの背中から造形魔法で作った羽が生える。コウモリの羽のような禍々しい羽だ。
そしてフェリカは空高く飛び上がった。
「ははは、私に攻撃したくば、ここまで来てみよ!」
そう言うと、フェリカは手に出現させた火の球をマーシャめがけて投げつける。
「空も飛べるのかい!?全くバカげた力だね!」
フェリカは両手で火の球を絶え間なく投げつける。
「くっ!
CONVERT → INTEGRATION = FIRE!(換装『火装』!)」
マーシャの体から放たれていた風が止み、今度はところどころ体から煙が立ち上り、火の粉が飛ぶ。
『換装』とは完全魔装の属性を切り替える追加詠唱である。
マリーによって見抜かれたように、マーシャの魔力の色は緑と赤と白の3色混合の『薄茶色(ペイルブラウン)』である。基本3属性の『風装』『火装』『雷装』を換装で切り替えて戦うことができる。
それに加えて『重装』という、前の魔装に別の魔装を重ね掛けするという追加詠唱もある。
追加詠唱は終了条件を提示しない詠唱によって発動した魔法の効果中は常に有効である。
マーシャは終了条件を提示しない詠唱による『魔装』の発動自体を自身の魔眼である複製の魔眼に記憶させることで、一度魔装を発動した後は、追加詠唱によって、『換装』や『重装』を行うことが可能であった。1つの詠唱文しか記憶できないという複製の魔眼の弱点も、この使い方なら何の問題にもならない。この魔眼は、本当にマーシャのためにあるような、まさに彼女にぴったりの能力であった。
「『火装』か!火の球を相殺する気じゃな!ならこれでどうじゃ!」
フェリカがパチンと指を鳴らすと、地面の土からオオカミの像が形成される。
「行けっ!」
フェリカの指示に従ってオオカミは動き出し、マーシャを攻撃する。
「一体何種類属性を使えるんだい!?」
「ほらほらほら!ぼさっとしてるとやられてしまうぞ!はははははっ!」
土で形成されたオオカミは攻撃を当てて弾け飛んでも、また再生し動き出す。上からは相変わらず火の球が襲いかかる。
「これはさすがに『火装』の速度じゃ避けきれないね!よしっ、いちかばちか!
CONVERT → INTEGRATION = WIND!(換装『風装』!)」
魔装を『風装』に切り替えたことで、体から立ち上る煙や火の粉は消え、再び風が吹き荒れ、服がなびく。
そして、ぶわっ!と足や腰から風が吹き出し、マーシャは空に飛び出した。
「おぉ、すごい、風装の風で空を飛んだ。すごい体幹だな~」
「すごいというか何というか…」
「豪快だね~」
ルーシッドたちは空を見上げてそうもらした。
飛び出した勢いのまま、フェリカにこぶしを突き出して攻撃するマーシャ。
「ほぉ!それで飛ぶか!面白いやつじゃのぉ!」
しかし、直線的な攻撃のゆえに、フェリカはひらりと交わす。
「まだまだぁ!」
巧みに体の各部から風を噴出させながら空中を移動し、フェリカを攻撃するマーシャ。
「ははは!いいぞいいぞ!ほれほれ!」
楽しそうに踊るようにしてその攻撃を交わすフェリカ。
「ふんっ!」
しかし、お遊びはここまでだとでも言うかのようにフェリカに軽々と左手でマーシャ首をつかみ、そのまま頭上に持ち上げる。
「ぐっ…強い…ははは…強すぎる…!」
つかんでいる腕をふりほどこうともがくが、ぴくりともしない。
「なかなかに楽しませてもらったぞ、マーシャとやら」
そう言うとフェリカは、もう右手を手刀のようにしてマーシャの首筋に勢いよく突き付ける。異様に伸びた爪がわずかに肌に触る。その攻撃はぎりぎりのところで止められた。
「こっ…降参だ…!」
そのまま降り立ってくるフェリカとマーシャ。そして、勝者を告げる声が響く。
「しょっ、勝者!フェリカ・シャルトリュー!」
『いやぁ、久々に体を動かしたわい。フェリカ、腹が減ったから魔力をくれ~』
フェリカから抜け出たマリーが楽しそうに笑う。
ちなみに妖精には「疲れる」や「腹が減る」という感覚はない。なので、マリーの発言はあくまで彼女の気分的な問題だと思われる。
「ちょっ、ちょっと、マリー!?あたしの体で好き勝手やりすぎじゃない!?あたしのキャラ変わってるし!!」
「多分、フェリカは戦いになると性格が変わる二重人格キャラってことで認知されただろうね」
「まぁいいんじゃない?その方が今後もやりやすいし」
「豹変フェリカもかっこよかったよ~」
「ちっともよくないよぉ!」
「いやぁ!参った参った!この強さでDランクとは…マジで、魔力測定水晶のバグじゃないかい?」
頭をぺしぺしと叩きながらマーシャはそう言った。
「強いとかそれ以前に明らかに言動が普段のフェリカとは違い過ぎます…一体どういうことでしょうか…(これもルーン魔法だというの…?)」
「さて、最後はルーシッド君だね!前代未聞のFランクなのに模擬戦の覇者…あの入学試験で使った無詠唱で放たれる謎の強力魔法の数々!実に興味深い存在だ!キミの強さを疑う者もいるようだが、筋肉で語り合えばそれが本物かはわかる!さぁ、来たまえ!」
「だってよ?ああ言ってることだし、見せてやりなさいよ?私たちのパーティーの最高戦力の力を」
「筋肉はないんだけどなぁ…」
楽しそうに笑うマーシャを見て、にやりと笑うフェリカ。
「……そうかぇ?まぁ、久しぶりの実戦じゃ。満足してくれるといいんじゃがのぅ」
(え、ちょっと!マリー!何その強キャラ感!あたしそんなキャラじゃないよ!?)
ちなみに今喋っているのはマリーであり、フェリカの声は皆には届いていない。声質だけはフェリカのままだが、喋り方やトーンはそのままマリーである。
「ふっ、雰囲気がまるで別人…!?どういうこと…?
そして、なに?…この押し潰されるような威圧感は…!」
別人が喋っているのだからそれは当然なのだが、その事情を知らない立ち合い人のフランチェスカはそう言葉をもらす。
「そ、それでは、始め!」
試合開始の合図を聞いても、動こうとしない両者。
どちらも詠唱文を唱えることすらしない。
「どうした?かかってこんのか?」
「な…なんだろう…この威圧感…人間に対峙しているとは思えないよ…!」
「いい感覚を持っておるのぅ、まぁ、胸を貸してやるから、全力でかかってこい」
「いいね…!わくわくするねぇ!いくよ!
INTEGRATION = WIND!(『風装』!)」
マーシャは再び完全魔装を行い、常人をはるかに超えたスピードで攻撃を繰り出す。
フェリカはそれを手で払い受け流して、異様に伸びた爪で切り裂く。
爪はフェリカから直接生えたものではなく、造形魔法によって作られた付け爪のようなものだろう。
「……リカって戦いになると性格変わるタイプ?」
マリーのことを知らないキリエはルーシッドとルビアに尋ねる。
「あぁ…そっか、キリィには話してなかったね。リカは神位妖精『ヴァンパイア』のマリーさんの契約者なんだよ。今はリカの体をマリーさんが借りてるんじゃないかな」
「リ、リカも全然普通じゃなかったかぁ…」
「この攻撃を簡単にあしらわれたのは初めてだよ!どんどんいくよ!」
マーシャが怒涛のラッシュ攻撃を繰り出す。フェリカはそれを全ていなしていく。
「すごい攻撃だわ!」
「でもマリーさんの方が上手だね」
フェリカの動きには無駄がない。相手の攻撃を見て対応しているのではなく、先を読み動いている。逆にフェリカの動きに合わせて相手が動いている殺陣をしているようにも感じられる。
「ほっと!」
相手の攻撃を難なく交わして、フェリカは一発だけ掌底突きを繰り出す。
それはいつでも急所に当てられるのを、わざと攻撃を受けてあげていたという風にも感じられた。
「ぐっ!」
それをまともにくらい、後ろに吹き飛ばされるマーシャ。
「どうした、もう終わりか?お前の魔力の匂い…赤とそれに白も混じっておるのぅ?
『火装』や『雷装』は使わんのか?私相手に出し惜しみしておると、万の一つの勝機もなくなるぞ?」
「まっ、魔力の匂いがわかるなんてねぇ…!本当にキミは何者なんだい!?」
「さてのぅ…どれ、ウォーミングアップも終わったし、少しばかり本気を出すかの!」
「いっ、今までのが本気じゃなかったのが驚きだよ…こっちはわりと本気だったんだけどねぇ…!
なんでキミみたいなのがDランクなんだい?全く…意味がわからないよ!」
フェリカの背中から造形魔法で作った羽が生える。コウモリの羽のような禍々しい羽だ。
そしてフェリカは空高く飛び上がった。
「ははは、私に攻撃したくば、ここまで来てみよ!」
そう言うと、フェリカは手に出現させた火の球をマーシャめがけて投げつける。
「空も飛べるのかい!?全くバカげた力だね!」
フェリカは両手で火の球を絶え間なく投げつける。
「くっ!
CONVERT → INTEGRATION = FIRE!(換装『火装』!)」
マーシャの体から放たれていた風が止み、今度はところどころ体から煙が立ち上り、火の粉が飛ぶ。
『換装』とは完全魔装の属性を切り替える追加詠唱である。
マリーによって見抜かれたように、マーシャの魔力の色は緑と赤と白の3色混合の『薄茶色(ペイルブラウン)』である。基本3属性の『風装』『火装』『雷装』を換装で切り替えて戦うことができる。
それに加えて『重装』という、前の魔装に別の魔装を重ね掛けするという追加詠唱もある。
追加詠唱は終了条件を提示しない詠唱によって発動した魔法の効果中は常に有効である。
マーシャは終了条件を提示しない詠唱による『魔装』の発動自体を自身の魔眼である複製の魔眼に記憶させることで、一度魔装を発動した後は、追加詠唱によって、『換装』や『重装』を行うことが可能であった。1つの詠唱文しか記憶できないという複製の魔眼の弱点も、この使い方なら何の問題にもならない。この魔眼は、本当にマーシャのためにあるような、まさに彼女にぴったりの能力であった。
「『火装』か!火の球を相殺する気じゃな!ならこれでどうじゃ!」
フェリカがパチンと指を鳴らすと、地面の土からオオカミの像が形成される。
「行けっ!」
フェリカの指示に従ってオオカミは動き出し、マーシャを攻撃する。
「一体何種類属性を使えるんだい!?」
「ほらほらほら!ぼさっとしてるとやられてしまうぞ!はははははっ!」
土で形成されたオオカミは攻撃を当てて弾け飛んでも、また再生し動き出す。上からは相変わらず火の球が襲いかかる。
「これはさすがに『火装』の速度じゃ避けきれないね!よしっ、いちかばちか!
CONVERT → INTEGRATION = WIND!(換装『風装』!)」
魔装を『風装』に切り替えたことで、体から立ち上る煙や火の粉は消え、再び風が吹き荒れ、服がなびく。
そして、ぶわっ!と足や腰から風が吹き出し、マーシャは空に飛び出した。
「おぉ、すごい、風装の風で空を飛んだ。すごい体幹だな~」
「すごいというか何というか…」
「豪快だね~」
ルーシッドたちは空を見上げてそうもらした。
飛び出した勢いのまま、フェリカにこぶしを突き出して攻撃するマーシャ。
「ほぉ!それで飛ぶか!面白いやつじゃのぉ!」
しかし、直線的な攻撃のゆえに、フェリカはひらりと交わす。
「まだまだぁ!」
巧みに体の各部から風を噴出させながら空中を移動し、フェリカを攻撃するマーシャ。
「ははは!いいぞいいぞ!ほれほれ!」
楽しそうに踊るようにしてその攻撃を交わすフェリカ。
「ふんっ!」
しかし、お遊びはここまでだとでも言うかのようにフェリカに軽々と左手でマーシャ首をつかみ、そのまま頭上に持ち上げる。
「ぐっ…強い…ははは…強すぎる…!」
つかんでいる腕をふりほどこうともがくが、ぴくりともしない。
「なかなかに楽しませてもらったぞ、マーシャとやら」
そう言うとフェリカは、もう右手を手刀のようにしてマーシャの首筋に勢いよく突き付ける。異様に伸びた爪がわずかに肌に触る。その攻撃はぎりぎりのところで止められた。
「こっ…降参だ…!」
そのまま降り立ってくるフェリカとマーシャ。そして、勝者を告げる声が響く。
「しょっ、勝者!フェリカ・シャルトリュー!」
『いやぁ、久々に体を動かしたわい。フェリカ、腹が減ったから魔力をくれ~』
フェリカから抜け出たマリーが楽しそうに笑う。
ちなみに妖精には「疲れる」や「腹が減る」という感覚はない。なので、マリーの発言はあくまで彼女の気分的な問題だと思われる。
「ちょっ、ちょっと、マリー!?あたしの体で好き勝手やりすぎじゃない!?あたしのキャラ変わってるし!!」
「多分、フェリカは戦いになると性格が変わる二重人格キャラってことで認知されただろうね」
「まぁいいんじゃない?その方が今後もやりやすいし」
「豹変フェリカもかっこよかったよ~」
「ちっともよくないよぉ!」
「いやぁ!参った参った!この強さでDランクとは…マジで、魔力測定水晶のバグじゃないかい?」
頭をぺしぺしと叩きながらマーシャはそう言った。
「強いとかそれ以前に明らかに言動が普段のフェリカとは違い過ぎます…一体どういうことでしょうか…(これもルーン魔法だというの…?)」
「さて、最後はルーシッド君だね!前代未聞のFランクなのに模擬戦の覇者…あの入学試験で使った無詠唱で放たれる謎の強力魔法の数々!実に興味深い存在だ!キミの強さを疑う者もいるようだが、筋肉で語り合えばそれが本物かはわかる!さぁ、来たまえ!」
「だってよ?ああ言ってることだし、見せてやりなさいよ?私たちのパーティーの最高戦力の力を」
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