44 / 434
第3章 【記憶の結晶】
第3章10 【世界の書庫《ワールド・アーカイブ》】
しおりを挟む
「......誰だお前?」
俺は目の前の少女に向かってそう問いかける。
「誰だ?はこっちのセリフじゃ。どうやって入ってきたのかは知らんが、人の家に勝手に上がり込むなど失礼極まりないぞお主」
と、言われたところで、俺にもよく分からない。
「お主、顔を見せよ。そして、さっさと失せ......」
少女がこちらに近づき、俺の顔を見た途端に言葉を失う。
「お主、もしやヴァルではないか?」
なぜ、俺の名前を知っている。この少女とは絶対に初対面のはずなのに。
「もう一度問う。お主、ヴァルか?」
少女が俺の顔を覗き込みながら問いかけてくる。
「あ、あぁ、そうだが。なぜ俺の名前を?」
「そうかそうか。久しいのう。まさか、こんな所で会えるとは......元気そうで何よりじゃな」
少女がさっきまでの嫌悪感を無くし、俺の腕に飛びついてくる。
やたら、柔らかくて温かみのあるものが......おっとこれ以上は良くない。
「あぁ、えっと......誰だお前?」
向こうが一方的にこちらを知っていても、俺は知らない。相手が誰なのかを聞いておかねば。
「............」
そう言った途端、少女の顔から笑みが消え、一歩距離を取られる。
(あれ?言っちゃいけないことだったか?)
「......そうか。よくよく考えてみればこの時代のヴァルはまだ妾のことを知らんのか......すっかり今が何時の時代であるか忘れとったわい」
少女が何やらブツブツと独り言を発している。
「あの......そろそろお前が何者なのか教えてくれると助かるんだが......後、ついでにここがどこなのかも」
「うむ、そうじゃな......妾の名はね......ツクヨミ。そして、ここは『世界の書庫』」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「ワールド......なんて?」
「『世界の書庫』じゃ」
妾はヴァルに向かってもう一度同じことを言う。
全く、話をよく聞かん癖はこの頃からご健在のようじゃな。
「あぁ......それで、俺はなんでこんなところにいるんだ?」
「それは妾が聞きたいくらいじゃな。少し前までの出来事を思い出してみ。すぐに分かるはず......だと良いんじゃがな」
「そうか......確か、俺はヴェルド達と一緒に山賊退治に出かけて......」
まだ山賊がおる時代じゃったか。懐かしい。
「確か、そこで二手に分かれて挟み撃ちしようと俺はグランアーク大森林の中に入っていって......」
「うむ、なるほど。大体分かった」
「は?マジで?」
「うむ、マジマジ。あの森はこの世界と繋がってるおるからな。お主がここに何も無しに入ってこれた理由が分かったわい」
「そう......なのか?それで、ここは何なんだ?」
「質問が減らんやつじゃな。まあ良い。妾もそなたと話しておるのは何時だって楽しい。それに免じてここが何なのか教えてやろう」
「なんか、スゲー上から目線な言い方だな」
「こればっかりは仕方ない。まあ、ここの主なのじゃから多少は許しておくれ。それで、この世界のことじゃったな」
「あぁ、そうだ。この本ばっかりがあるこの場所。何なんだ?」
「ここはその名の通り世界のありとあらゆる歴史が詰まっておるところ。神の記憶......とでも言った方がええかのう」
「神の記憶?グランメモリか?」
「あれはこの世界から一部を切り離した物じゃな」
「そうなのか?」
「うむ。と言っても、ここにある情報量はあの記憶媒体の何億倍にも跳ね上がるがな」
「億単位で上がるのか!?あんな強力なもんが」
「多分、お主が言っておるのは人工的に作られた方じゃろう。あっちは戦闘用に改造されておるから強力じゃと感じるんじゃ。実際のメモリはそんな大した力を持っておらん。ただの記憶媒体。中を見ることも出来る」
「そ、そうなのか......」
「試しに見てみるか?」
「何を?」
「グランメモリと呼ばれておるものを」
「マジで見れんの?」
「うむ、ちょっとそこで待っておれ。暇潰しに近くにある本を読んでおってもええぞ」
そう言い残し、ヴァルの元を離れる。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
白い。どこまでも続く真っ白な世界。
街、否地上のどこにでも雪が降り積もり、あちこちで吹雪が地上を凍らせている。
人々は凍え、農作物は枯れ果て、外に出るものは誰もいない。
正に世界の終わり。
しかし、そこに1体の龍が現れ、地上に緑を与える。
吹雪は止み、人々が外に出て働き、地上に豊かさが戻る。
これが世界の再生。
「どうじゃ?これがメモリの内部。世界の記憶じゃ」
目の前に座る少女がそう言う。
「それは分かったんだが、ヒカリはこれを攻撃に使っていた。それはどうやってたんだ?」
「あくまで、人工物に劣るだけで、これは世界の記憶を描いたもの。その記憶にあるものを再現する、ということをして攻撃に利用してたんじゃな」
「へぇー、そうなのか。全然分からん」
「うむ、なんとなく分かっておった」
「んじゃ、俺はそろそろ帰るとするよ」
俺は立ち上がり様にそう言う。
「なんじゃ、もうちょっとおってもええのに。こっちの世界におれば山賊なんかと戦わんでええと言うのにな」
「そうは言っても、仕事なんでな。みんなの笑顔を守るためのな」
「つまらんのう。まあ、でもそこがお主の良さなんじゃがな」
「......お前は俺の事をどれぐらい知ってるんだ?」
「何も知らんよ。妾がお主と出会ってから今日までのことしか知らん。お主の過去がどうじゃったか、とか知る気にはならんからな」
「そうなのか......なあ、またここに来てもいいか?」
「どうやって来るのかは知らんが、いつでも歓迎するぞ。あ、そうそう。そのメモリは土産として持って帰れ」
「良いのか?こんなもんを」
「その2つのメモリを持ってあの森をウロウロしてくれたら招いてやるから。そんなことせんでもお主は入ってきそうじゃがな」
「そうか。なら、俺が困った時はなんでも知ってそうでやけに俺に対しての好感度高いお前に頼むよ」
「......出口はあっち。暇な時にでも来い」
ツクヨミが俺の後ろ側を指さしながらそう言う。
見ると、そこには光の扉が出来ていた。
「また来るよ。お前、面白そうなやつだしな」
そう言い残して、この場を去る。
「少しだけなら、今のあやつにも協力してやろう。我が契約者」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「......い!............ろ!」
何か、声がする。
「おい!起きろ!ヴァル!」
「んあ?」
目を覚ますと、ヴェルド達が心配そうな顔をして俺の顔を覗き込んでいた。
「目が覚めたか......」
近くにたっていたグリードが安堵したようにその場を離れていく。
「俺どうしてた?」
「記憶がねえのか?全くよォ。目が覚めたら色々聞こうと思ってたのにな」
グリードが悔しそうにそう言う。
「マジで何があった?」
「お前と俺、グリードとライオスで別れて山賊共を挟み撃ちにするってとこは覚えてるか?」
ヴェルドがそう問いかけてくる。
「ああ、何となくで覚えてるよ」
「そうか。なら状況説明の方がいいか」
ヴェルドがしばし考えるようにしてこう言った。
「お前と俺で別れたところ、突然お前の姿が消えた。てっきり、ヘマやらかして山賊に捕まったのかと思って縛り上げたが、そうでもない。森の中をしらみ潰しに探していたところ、こんな森の中心部でお前を発見。これが俺たちの状況だな」
「そうなのか......」
「ああ、まあ、記憶がねえなら仕方ない。帰るぞ」
そう言い終わるとヴェルド達が退散していく。
俺は、ポケットの当たりを探る。
「あった」
そこには、ツクヨミに渡された『エターナル』と『リジェネ』のメモリがあった。
「夢じゃなかったのか......」
突然現れた......いや、招かれた先にいたあの少女は何者だったのだろうか。
俺は目の前の少女に向かってそう問いかける。
「誰だ?はこっちのセリフじゃ。どうやって入ってきたのかは知らんが、人の家に勝手に上がり込むなど失礼極まりないぞお主」
と、言われたところで、俺にもよく分からない。
「お主、顔を見せよ。そして、さっさと失せ......」
少女がこちらに近づき、俺の顔を見た途端に言葉を失う。
「お主、もしやヴァルではないか?」
なぜ、俺の名前を知っている。この少女とは絶対に初対面のはずなのに。
「もう一度問う。お主、ヴァルか?」
少女が俺の顔を覗き込みながら問いかけてくる。
「あ、あぁ、そうだが。なぜ俺の名前を?」
「そうかそうか。久しいのう。まさか、こんな所で会えるとは......元気そうで何よりじゃな」
少女がさっきまでの嫌悪感を無くし、俺の腕に飛びついてくる。
やたら、柔らかくて温かみのあるものが......おっとこれ以上は良くない。
「あぁ、えっと......誰だお前?」
向こうが一方的にこちらを知っていても、俺は知らない。相手が誰なのかを聞いておかねば。
「............」
そう言った途端、少女の顔から笑みが消え、一歩距離を取られる。
(あれ?言っちゃいけないことだったか?)
「......そうか。よくよく考えてみればこの時代のヴァルはまだ妾のことを知らんのか......すっかり今が何時の時代であるか忘れとったわい」
少女が何やらブツブツと独り言を発している。
「あの......そろそろお前が何者なのか教えてくれると助かるんだが......後、ついでにここがどこなのかも」
「うむ、そうじゃな......妾の名はね......ツクヨミ。そして、ここは『世界の書庫』」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「ワールド......なんて?」
「『世界の書庫』じゃ」
妾はヴァルに向かってもう一度同じことを言う。
全く、話をよく聞かん癖はこの頃からご健在のようじゃな。
「あぁ......それで、俺はなんでこんなところにいるんだ?」
「それは妾が聞きたいくらいじゃな。少し前までの出来事を思い出してみ。すぐに分かるはず......だと良いんじゃがな」
「そうか......確か、俺はヴェルド達と一緒に山賊退治に出かけて......」
まだ山賊がおる時代じゃったか。懐かしい。
「確か、そこで二手に分かれて挟み撃ちしようと俺はグランアーク大森林の中に入っていって......」
「うむ、なるほど。大体分かった」
「は?マジで?」
「うむ、マジマジ。あの森はこの世界と繋がってるおるからな。お主がここに何も無しに入ってこれた理由が分かったわい」
「そう......なのか?それで、ここは何なんだ?」
「質問が減らんやつじゃな。まあ良い。妾もそなたと話しておるのは何時だって楽しい。それに免じてここが何なのか教えてやろう」
「なんか、スゲー上から目線な言い方だな」
「こればっかりは仕方ない。まあ、ここの主なのじゃから多少は許しておくれ。それで、この世界のことじゃったな」
「あぁ、そうだ。この本ばっかりがあるこの場所。何なんだ?」
「ここはその名の通り世界のありとあらゆる歴史が詰まっておるところ。神の記憶......とでも言った方がええかのう」
「神の記憶?グランメモリか?」
「あれはこの世界から一部を切り離した物じゃな」
「そうなのか?」
「うむ。と言っても、ここにある情報量はあの記憶媒体の何億倍にも跳ね上がるがな」
「億単位で上がるのか!?あんな強力なもんが」
「多分、お主が言っておるのは人工的に作られた方じゃろう。あっちは戦闘用に改造されておるから強力じゃと感じるんじゃ。実際のメモリはそんな大した力を持っておらん。ただの記憶媒体。中を見ることも出来る」
「そ、そうなのか......」
「試しに見てみるか?」
「何を?」
「グランメモリと呼ばれておるものを」
「マジで見れんの?」
「うむ、ちょっとそこで待っておれ。暇潰しに近くにある本を読んでおってもええぞ」
そう言い残し、ヴァルの元を離れる。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
白い。どこまでも続く真っ白な世界。
街、否地上のどこにでも雪が降り積もり、あちこちで吹雪が地上を凍らせている。
人々は凍え、農作物は枯れ果て、外に出るものは誰もいない。
正に世界の終わり。
しかし、そこに1体の龍が現れ、地上に緑を与える。
吹雪は止み、人々が外に出て働き、地上に豊かさが戻る。
これが世界の再生。
「どうじゃ?これがメモリの内部。世界の記憶じゃ」
目の前に座る少女がそう言う。
「それは分かったんだが、ヒカリはこれを攻撃に使っていた。それはどうやってたんだ?」
「あくまで、人工物に劣るだけで、これは世界の記憶を描いたもの。その記憶にあるものを再現する、ということをして攻撃に利用してたんじゃな」
「へぇー、そうなのか。全然分からん」
「うむ、なんとなく分かっておった」
「んじゃ、俺はそろそろ帰るとするよ」
俺は立ち上がり様にそう言う。
「なんじゃ、もうちょっとおってもええのに。こっちの世界におれば山賊なんかと戦わんでええと言うのにな」
「そうは言っても、仕事なんでな。みんなの笑顔を守るためのな」
「つまらんのう。まあ、でもそこがお主の良さなんじゃがな」
「......お前は俺の事をどれぐらい知ってるんだ?」
「何も知らんよ。妾がお主と出会ってから今日までのことしか知らん。お主の過去がどうじゃったか、とか知る気にはならんからな」
「そうなのか......なあ、またここに来てもいいか?」
「どうやって来るのかは知らんが、いつでも歓迎するぞ。あ、そうそう。そのメモリは土産として持って帰れ」
「良いのか?こんなもんを」
「その2つのメモリを持ってあの森をウロウロしてくれたら招いてやるから。そんなことせんでもお主は入ってきそうじゃがな」
「そうか。なら、俺が困った時はなんでも知ってそうでやけに俺に対しての好感度高いお前に頼むよ」
「......出口はあっち。暇な時にでも来い」
ツクヨミが俺の後ろ側を指さしながらそう言う。
見ると、そこには光の扉が出来ていた。
「また来るよ。お前、面白そうなやつだしな」
そう言い残して、この場を去る。
「少しだけなら、今のあやつにも協力してやろう。我が契約者」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「......い!............ろ!」
何か、声がする。
「おい!起きろ!ヴァル!」
「んあ?」
目を覚ますと、ヴェルド達が心配そうな顔をして俺の顔を覗き込んでいた。
「目が覚めたか......」
近くにたっていたグリードが安堵したようにその場を離れていく。
「俺どうしてた?」
「記憶がねえのか?全くよォ。目が覚めたら色々聞こうと思ってたのにな」
グリードが悔しそうにそう言う。
「マジで何があった?」
「お前と俺、グリードとライオスで別れて山賊共を挟み撃ちにするってとこは覚えてるか?」
ヴェルドがそう問いかけてくる。
「ああ、何となくで覚えてるよ」
「そうか。なら状況説明の方がいいか」
ヴェルドがしばし考えるようにしてこう言った。
「お前と俺で別れたところ、突然お前の姿が消えた。てっきり、ヘマやらかして山賊に捕まったのかと思って縛り上げたが、そうでもない。森の中をしらみ潰しに探していたところ、こんな森の中心部でお前を発見。これが俺たちの状況だな」
「そうなのか......」
「ああ、まあ、記憶がねえなら仕方ない。帰るぞ」
そう言い終わるとヴェルド達が退散していく。
俺は、ポケットの当たりを探る。
「あった」
そこには、ツクヨミに渡された『エターナル』と『リジェネ』のメモリがあった。
「夢じゃなかったのか......」
突然現れた......いや、招かれた先にいたあの少女は何者だったのだろうか。
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
【12/29にて公開終了】愛するつもりなぞないんでしょうから
真朱
恋愛
この国の姫は公爵令息と婚約していたが、隣国との和睦のため、一転して隣国の王子の許へ嫁ぐことになった。余計ないざこざを防ぐべく、姫の元婚約者の公爵令息は王命でさくっと婚姻させられることになり、その相手として白羽の矢が立ったのは辺境伯家の二女・ディアナだった。「可憐な姫の後が、脳筋な辺境伯んとこの娘って、公爵令息かわいそうに…。これはあれでしょ?『お前を愛するつもりはない!』ってやつでしょ?」
期待も遠慮も捨ててる新妻ディアナと、好青年の仮面をひっ剥がされていく旦那様ラキルスの、『明日はどっちだ』な夫婦のお話。
※なんちゃって異世界です。なんでもあり、ご都合主義をご容赦ください。
※新婚夫婦のお話ですが色っぽさゼロです。Rは物騒な方です。
※ざまあのお話ではありません。軽い読み物とご理解いただけると幸いです。
※コミカライズにより12/29にて公開を終了させていただきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる