現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた

立風館幻夢/夜野一海

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最終章 全員で一つの探索隊

第335話 近づく大群

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「この位置からなら大丈夫そうだね……」

 降り立った場所は、市役所から結構距離のある場所……準備を整えるならここが最善だ。
 各々体制を整え、作戦を練っている最中……モンスターの大群が、こちらに向かって突撃していることが分かった。
 そろそろか……私たちだけで戦うのは少々難があるかもしれないが……私達ならできる! そう信じる!

「みんな? 準備は良い?」
「うん!」
「いつでも行けるで!」
「おうよ!」
「いつでも……大丈夫!」
「俺も行けるぜ!」

 よし! みんな準備万端だね! このまま行こう!
 そう思って突撃しようとしたその時……後ろから、何かが近づいてくるような音がした。
 その音はまるで、人々がどこかへ向かって走っているような……そんな音だ。

「何!? 後ろからもモンスター!?」
「な、なんや!? この音……」
「おいおい! 後ろからも来てるんじゃ……」
「……例え……モンスター……来ても……返り討ち……するだけ」
「俺たちならいけるぜ! そうだろ!? 瑠璃!!」

 よし、じゃあ、後ろは私が……あれ?

「なんだ……あれ?」

 確かに大勢の何かが近づいてくる……のだが、モンスターにしてはおかしな部分があった。
 何か……旗を上げている?

「ねぇリン、あれ……旗立ってない?」
「うーん……確かに、なんか……『白い背景』に……『赤い丸』が描かれてるね」

 白い背景に……赤い丸……まさか……日本国旗?
 と、いうことは……。

「うおおおおおおおお!! モンスターぶっ潰す!!」
「みんな! 東だ! そのまま東に前進しろ!!」
「俺たちは日本人だあああああああああ!!」

 ……遠くから、そんな叫び声が聞こえた。
 段々と近づいてくるその大群は……。

「まさか……サンルートの人!?」
「ということは……ダイヤはんの呼びかけが届いたんか!?」

 間違いない……ダイヤさんの呼びかけ通り、日本国旗を揚げ、東へと向かっている……。

「よぉーし! この流れに乗って、俺たちも走ろうぜ! ゴー!!」
「あ、ちょっと待ってよ! ロムロム!」
「ほな、ウチらも行くで!」
「しゃあねぇ! 行くか!」
「うん……走ろう!」

 ここはみんなに合わせたほうが良いよね!
 私たちは武器を構え、モンスターに向かって突撃した。
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