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第12章 戦いの結末は、探索者たちが決める!
第316話 陛下の声を聞いて
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「おい! みんな! ありゃなんだ!?」
「な、なに!?」
とある公園、寄り添っていたサンルート人たちの前に、一期のドローンが飛んできた。
ドローンに取り付けられていた映像から、サンルート人なら誰でも知っている人物が映し出された……。
「あ、あれは国王陛下でないか!?」
「な、なんてこった! お、おい! お前ら! 陛下だ! 陛下だぞ!!」
人々がドローンの前に集まりだし、揃って跪いた。
無論、その場に国王はいないが、人々はドローンを国王に見立てていた。
『聞こえるか!! サンルートの民よ!! 余はサンルートの……『元国王』!! ダイヤ・サンルートである!!』
「も、元国王?」
「元国王ってどういうことだ?」
「そ、そんな……」
人々は、国王が名乗った肩書に困惑し、お互いに顔を合わせ合った。
その後、ダイヤの口から、今現在、この土地にラブカルドが攻め込んでいることが語られ、サンルートの人々は、騒ぎ始めた。
「ら、ラブカルド? どういうことだ?」
「あれは伝説じゃあ……」
「もしも本当なら、俺たちどうすれば……」
「ど、どうすればいいの!?」
騒ぐサンルート人たちだったが、続けて語られたダイヤの言葉を聞き、再び黙った。
『そなたらはまだ混乱しているのであろう……突如別の土地に転移し、そこの民に罵詈雑言を言われ、軽蔑の目を向けられた……だが、もう時間は戻らぬ……サンルートは、もうここには存在していない!!』
「サンルートは存在しない」、その言葉に、公園にいるサンルート人たちは黙り込んでしまった。
『だが……ただ消えたわけではない! サンルートは……『日本』へと生まれ変わったのだ!! これからそなたらは……『日本の一員』として、これから生きよ!!』
「日本……」
「そ、その一員に、俺たちが?」
「わけがわからん……」
……サンルート人たちは、ダイヤの一言に困惑を隠せなかった。
そして、ダイヤは、現在スーパー……商店の運営を任されている事、その中で苦労や困難もあった事、そんな中でも、感謝の言葉を述べてくれる日本の民もいたことを話した。
『今は蔑まされていても、民の為に何かをやれば認めてもらえる』、その言葉に、サンルート人たちは……心を打たれた。
「……俺たち、何やってるんだ?」
「私、自分が恥ずかしい……」
「陛下は民の為に頑張っていらっしゃるのに、我々は……」
……その後、ドローンからは、サンルート人と心を通わせた人間……猪飼瑠璃の紹介が入り、ダイヤは、日本の民と共存することができることを呼び掛けた。
『よいか! 日本の民は皆、そなたらを蔑むようなものだけではない! 瑠璃殿のような、サンルートの民を認めてくれる者もいる! この周りにいるサンルートの民、並びに余たちと同じくこの世界に転移した外国の民も、全て瑠璃殿の協力者……仲間だ!!』
「仲間……」
「私たちにも、できるのかな?」
「できるさ! 陛下がそうおっしゃっているからな!」
ダイヤの言葉はサンルート人を感化させた。
「そして、今……サンルートの民が、日本の民に認められるときである!! 今こそ、『日本国旗』を掲げ、進軍してくるラブカルドを『日本国民として』戦うのだ!!」
「日本の国旗……」
「陛下がそうおっしゃっているのなら……やらなければな!」
「おい! 誰かこの旗と同じもの作ってくれ!」
「じゃあ私、やります!」
「俺は武器を調達してくる!」
「僕も!」
ダイヤの呼びかけに乗じ、人々は準備を始めた……
「な、なに!?」
とある公園、寄り添っていたサンルート人たちの前に、一期のドローンが飛んできた。
ドローンに取り付けられていた映像から、サンルート人なら誰でも知っている人物が映し出された……。
「あ、あれは国王陛下でないか!?」
「な、なんてこった! お、おい! お前ら! 陛下だ! 陛下だぞ!!」
人々がドローンの前に集まりだし、揃って跪いた。
無論、その場に国王はいないが、人々はドローンを国王に見立てていた。
『聞こえるか!! サンルートの民よ!! 余はサンルートの……『元国王』!! ダイヤ・サンルートである!!』
「も、元国王?」
「元国王ってどういうことだ?」
「そ、そんな……」
人々は、国王が名乗った肩書に困惑し、お互いに顔を合わせ合った。
その後、ダイヤの口から、今現在、この土地にラブカルドが攻め込んでいることが語られ、サンルートの人々は、騒ぎ始めた。
「ら、ラブカルド? どういうことだ?」
「あれは伝説じゃあ……」
「もしも本当なら、俺たちどうすれば……」
「ど、どうすればいいの!?」
騒ぐサンルート人たちだったが、続けて語られたダイヤの言葉を聞き、再び黙った。
『そなたらはまだ混乱しているのであろう……突如別の土地に転移し、そこの民に罵詈雑言を言われ、軽蔑の目を向けられた……だが、もう時間は戻らぬ……サンルートは、もうここには存在していない!!』
「サンルートは存在しない」、その言葉に、公園にいるサンルート人たちは黙り込んでしまった。
『だが……ただ消えたわけではない! サンルートは……『日本』へと生まれ変わったのだ!! これからそなたらは……『日本の一員』として、これから生きよ!!』
「日本……」
「そ、その一員に、俺たちが?」
「わけがわからん……」
……サンルート人たちは、ダイヤの一言に困惑を隠せなかった。
そして、ダイヤは、現在スーパー……商店の運営を任されている事、その中で苦労や困難もあった事、そんな中でも、感謝の言葉を述べてくれる日本の民もいたことを話した。
『今は蔑まされていても、民の為に何かをやれば認めてもらえる』、その言葉に、サンルート人たちは……心を打たれた。
「……俺たち、何やってるんだ?」
「私、自分が恥ずかしい……」
「陛下は民の為に頑張っていらっしゃるのに、我々は……」
……その後、ドローンからは、サンルート人と心を通わせた人間……猪飼瑠璃の紹介が入り、ダイヤは、日本の民と共存することができることを呼び掛けた。
『よいか! 日本の民は皆、そなたらを蔑むようなものだけではない! 瑠璃殿のような、サンルートの民を認めてくれる者もいる! この周りにいるサンルートの民、並びに余たちと同じくこの世界に転移した外国の民も、全て瑠璃殿の協力者……仲間だ!!』
「仲間……」
「私たちにも、できるのかな?」
「できるさ! 陛下がそうおっしゃっているからな!」
ダイヤの言葉はサンルート人を感化させた。
「そして、今……サンルートの民が、日本の民に認められるときである!! 今こそ、『日本国旗』を掲げ、進軍してくるラブカルドを『日本国民として』戦うのだ!!」
「日本の国旗……」
「陛下がそうおっしゃっているのなら……やらなければな!」
「おい! 誰かこの旗と同じもの作ってくれ!」
「じゃあ私、やります!」
「俺は武器を調達してくる!」
「僕も!」
ダイヤの呼びかけに乗じ、人々は準備を始めた……
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