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第12章 戦いの結末は、探索者たちが決める!
第311話 改良
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やがて、キセノンは呪文を唱えるのをやめた。
「……これで……前準備は終わった……」
「ここからどうするの? キセノン」
「クロムちゃんの体に……改良……加える……」
か、改良かぁ……本当にやるんだね。
「クロムちゃん……キマイラの……姿……戻って」
「おう!」
クロムはキセノンの指示を聞くと、私を襲った時の姿に戻った。
す、すごい……自在の元の姿に戻れるんだ……。
「それじゃあ……改良……加えるよ?」
『おう! 思い切ってやってくれよ! キセノン!』
「じゃあ……麻酔……『スリープ』」
『ふぁー……おやすみ……あんま痛くすんなよ?』
「心配……いらない……」
キセノンが魔法をかけると、キセノンは寝息を立てた。
キセノンはどこからか工具を取り出し、クロムの体を弄り始めた。
私たちは地下室のソファーで、それを見届けた。
☆
それから……数十分後。
「改良……終わり……」
キセノンは改良が終わったのか、椅子に座ってぐったりとし始めた。
「の、ノンノン! 大丈夫?」
「うん……ちょっと……集中しすぎて……疲れた……だけだから……」
「もう、バリ無理しすぎ……」
「……ごめんね」
リンはキセノンの苦労をねぎらうように、口づけを交わした。
だ、大胆な……つ、突っ込まない方がいいか。
「ところで、クロムは大丈夫なの?」
「直に……目を……覚ますと……思う」
クロムはキマイラの姿のまま、眠っていた。
特段、見た目に変わった様子はない。
安心しきっている様子で、すやすやと寝息を立てていた……これだけ見ると、見た目が奇抜なだけの小動物に見えるが、私を襲った猛獣だったんだよな……。
そんなクロムを観察していた私だったが、かすかに瞼が動き、ゆっくりと開いた。
……ここで私は、クロムのある変化に気付いた……それは、彼女の目だ。
目の色が若干明るくなったような……綺麗になったような……そういう風に見える。
例えるならば、青空の中に星々が輝いているような……そんな感じだ。
「ふぁー……良く寝た……なぁ、キセノン? 人間の姿になってもいい?」
「いいよ……」
「やったぁ!」
起きて早々、クロムは飛び上がると同時に、人間の姿へとなった。
「凄い……自在にできるんだね」
「うん! すげぇだろ? これもキセノンのおかげだ! ありがとーーーーー!!」
「うぅ……また……抱きしめられちゃった……」
クロムは人間の姿になるのが相当嬉しいらしい……。
クロムはキセノンをまるでおおきなぬいぐるみのように扱い、抱きしめてはキセノンを中心に回っていた。
キセノン、なんか苦しそう……それに……なんか変な気分。
私は咄嗟に、クロムとキセノンを引き離した。
「……これで……前準備は終わった……」
「ここからどうするの? キセノン」
「クロムちゃんの体に……改良……加える……」
か、改良かぁ……本当にやるんだね。
「クロムちゃん……キマイラの……姿……戻って」
「おう!」
クロムはキセノンの指示を聞くと、私を襲った時の姿に戻った。
す、すごい……自在の元の姿に戻れるんだ……。
「それじゃあ……改良……加えるよ?」
『おう! 思い切ってやってくれよ! キセノン!』
「じゃあ……麻酔……『スリープ』」
『ふぁー……おやすみ……あんま痛くすんなよ?』
「心配……いらない……」
キセノンが魔法をかけると、キセノンは寝息を立てた。
キセノンはどこからか工具を取り出し、クロムの体を弄り始めた。
私たちは地下室のソファーで、それを見届けた。
☆
それから……数十分後。
「改良……終わり……」
キセノンは改良が終わったのか、椅子に座ってぐったりとし始めた。
「の、ノンノン! 大丈夫?」
「うん……ちょっと……集中しすぎて……疲れた……だけだから……」
「もう、バリ無理しすぎ……」
「……ごめんね」
リンはキセノンの苦労をねぎらうように、口づけを交わした。
だ、大胆な……つ、突っ込まない方がいいか。
「ところで、クロムは大丈夫なの?」
「直に……目を……覚ますと……思う」
クロムはキマイラの姿のまま、眠っていた。
特段、見た目に変わった様子はない。
安心しきっている様子で、すやすやと寝息を立てていた……これだけ見ると、見た目が奇抜なだけの小動物に見えるが、私を襲った猛獣だったんだよな……。
そんなクロムを観察していた私だったが、かすかに瞼が動き、ゆっくりと開いた。
……ここで私は、クロムのある変化に気付いた……それは、彼女の目だ。
目の色が若干明るくなったような……綺麗になったような……そういう風に見える。
例えるならば、青空の中に星々が輝いているような……そんな感じだ。
「ふぁー……良く寝た……なぁ、キセノン? 人間の姿になってもいい?」
「いいよ……」
「やったぁ!」
起きて早々、クロムは飛び上がると同時に、人間の姿へとなった。
「凄い……自在にできるんだね」
「うん! すげぇだろ? これもキセノンのおかげだ! ありがとーーーーー!!」
「うぅ……また……抱きしめられちゃった……」
クロムは人間の姿になるのが相当嬉しいらしい……。
クロムはキセノンをまるでおおきなぬいぐるみのように扱い、抱きしめてはキセノンを中心に回っていた。
キセノン、なんか苦しそう……それに……なんか変な気分。
私は咄嗟に、クロムとキセノンを引き離した。
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