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第12章 戦いの結末は、探索者たちが決める!
第306話 灯台
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「……さて、今後どうするのかだが……」
落ち着いた私たちは、居間の中でテーブルを囲い込んで会議を始めた。
クロムは駄菓子屋のお菓子を持ち出して、会議などお構いなしに貪り始めた。
「なぁなぁ! 早く外のピカピカを見たいぞ!」
「こらこらクロムちゃん、今はちゃんと座っててね、ほら、お菓子もあるから」
「うーん……」
クロムは外に出たくて仕方がないようだ。
外か……そういえば。
「クロム、クロムはラブカルドから来たって言ってたよね?」
「あぁ、そうだけど……」
「具体的にどこから来たのか覚えてる?」
「うーん……なんて言うか……暗かったな、暗くて……でも、上に上るほど明るくなって……」
キセノンも話していたが、海底帝国ラブカルドは、その名の通り、海底に存在する国、クロムはそこから這い上がって私たちのところに来たのだろう。
「他に何か覚えてねぇのか?」
「せやなぁ、それだけやと、ただ海底から来たって情報しかわからへんな」
「何か……印象に……残ったこと、ない?」
「印象に残ったことかぁ……」
クロムは腕を組み、何かを考えだした。
「そういえば……何か大きい塔が見えたような気がするな」
「塔?」
「あぁ、なんていうか、白い……ピカピカしてる塔……」
「……灯台?」
なるほど、灯台のある所の近くの海底……。
「そ、そういえば、テレビのニュースで千葉県の調子の辺りがラブカルドに占領されたって聞いたよ!」
「えぇ!? それ本当なの!?」
「あ、そういえばルリルリに言ってなかったね! そうなんだよ! それで、その、銚子市? ってところと神栖市ってところがラブカルドに占領されて、首都に攻めてきてるって……」
「それって一大事じゃん! なんで早く言わなかったの!」
「だ、だって……ルリルリを助けるのに必死だったし……」
まぁ、これに関してはリン達に何かを言うのは違う。
ここは少し冷静になろう。
「ま、まとめると、私が気絶している間にラブカルドがその辺りを占領して、その前にクロムが私を暴走させたと……」
早いところ、ラブカルドの侵攻を止めないと……。
銚子……灯台……。
「そういえば、銚子市の観光名所で灯台ってあったような……確か、犬吠埼灯台だっけ?」
結構有名な観光名所だ。
銚子市に立つ巨大な灯台……私もテレビで少しだけ見たことがある。
「では瑠璃殿、奴らの本拠地は銚子市の……その、犬吠埼? という場所なのか?」
「そ、そうかもしれませんね……」
「だけど、ここから犬吠埼は結構距離があるよ? 電車で2,3時間は掛かると思うねぇ、ましてや、占領されてるんじゃ、行こうにも……」
私たちは再び、考え出した。
そこに向かえば、奴らに会えるかもしれない、だが無暗に近づけない。
どうすれば……。
「……そうだ! 思いついたぞ!」
「だ、ダイヤさん?」
突然ダイヤさんがテーブルを叩いて立ち上がった。
落ち着いた私たちは、居間の中でテーブルを囲い込んで会議を始めた。
クロムは駄菓子屋のお菓子を持ち出して、会議などお構いなしに貪り始めた。
「なぁなぁ! 早く外のピカピカを見たいぞ!」
「こらこらクロムちゃん、今はちゃんと座っててね、ほら、お菓子もあるから」
「うーん……」
クロムは外に出たくて仕方がないようだ。
外か……そういえば。
「クロム、クロムはラブカルドから来たって言ってたよね?」
「あぁ、そうだけど……」
「具体的にどこから来たのか覚えてる?」
「うーん……なんて言うか……暗かったな、暗くて……でも、上に上るほど明るくなって……」
キセノンも話していたが、海底帝国ラブカルドは、その名の通り、海底に存在する国、クロムはそこから這い上がって私たちのところに来たのだろう。
「他に何か覚えてねぇのか?」
「せやなぁ、それだけやと、ただ海底から来たって情報しかわからへんな」
「何か……印象に……残ったこと、ない?」
「印象に残ったことかぁ……」
クロムは腕を組み、何かを考えだした。
「そういえば……何か大きい塔が見えたような気がするな」
「塔?」
「あぁ、なんていうか、白い……ピカピカしてる塔……」
「……灯台?」
なるほど、灯台のある所の近くの海底……。
「そ、そういえば、テレビのニュースで千葉県の調子の辺りがラブカルドに占領されたって聞いたよ!」
「えぇ!? それ本当なの!?」
「あ、そういえばルリルリに言ってなかったね! そうなんだよ! それで、その、銚子市? ってところと神栖市ってところがラブカルドに占領されて、首都に攻めてきてるって……」
「それって一大事じゃん! なんで早く言わなかったの!」
「だ、だって……ルリルリを助けるのに必死だったし……」
まぁ、これに関してはリン達に何かを言うのは違う。
ここは少し冷静になろう。
「ま、まとめると、私が気絶している間にラブカルドがその辺りを占領して、その前にクロムが私を暴走させたと……」
早いところ、ラブカルドの侵攻を止めないと……。
銚子……灯台……。
「そういえば、銚子市の観光名所で灯台ってあったような……確か、犬吠埼灯台だっけ?」
結構有名な観光名所だ。
銚子市に立つ巨大な灯台……私もテレビで少しだけ見たことがある。
「では瑠璃殿、奴らの本拠地は銚子市の……その、犬吠埼? という場所なのか?」
「そ、そうかもしれませんね……」
「だけど、ここから犬吠埼は結構距離があるよ? 電車で2,3時間は掛かると思うねぇ、ましてや、占領されてるんじゃ、行こうにも……」
私たちは再び、考え出した。
そこに向かえば、奴らに会えるかもしれない、だが無暗に近づけない。
どうすれば……。
「……そうだ! 思いついたぞ!」
「だ、ダイヤさん?」
突然ダイヤさんがテーブルを叩いて立ち上がった。
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