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第12章 戦いの結末は、探索者たちが決める!

第305話 目覚める3人

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「なぁなぁ、ピカピカはどこだ? どこにあるんだ?」
「落ち着いてクロム、ここだよ」

 私はピカピカがあると称して……皆が待つ居間の扉を開けた。

「……瑠璃ちゃん?」
「瑠璃はん! 無事やったか! ……ってこの子は誰や?」
「ま、まさかそいつ……」

 居間を開けると、叔母さん、ラピス、ゴルドが迎え……キセノン、ダイヤさん、アリスさんはベッドで寝かされていた。

「おおおおおお!? ここにピカピカがあるのか!?」

 扉を開けたと同時に、クロムは居間の中を探り始めた。

「み、みんな! 落ち着いて聞いてね! この子は……」

 リンは3人に事情を説明した。
 この子が……私を襲った魔導具であること、私の憎しみを食べた所謂分身に近い事、名前をクロムにしたこと、色々見せたらそれを気に入ったこと、一応説得には成功したことを……。

「ほ、ほんまに大丈夫なんか?」
「うーん……だが、見た感じ普通のガキと変わらんな……」

 クロムはリンが説明している合間も、テレビやテーブルに注目していた。

「なぁなぁ! お前、琥珀って言ったっけ?」
「あ、あぁ……そうだけど、そ、そうかい、瑠璃ちゃんとほぼ同じだから名前知ってるのかい……」
「そんなとこ! それよりも琥珀! これなんだ?」
「あぁ、これはポッド……お湯を入れる機械だよ」
「おゆ?」

 クロムはポッドに興味津々のようだ。
 ゴルドの言う通り、今の姿は普通の子どもにしか見えない。

「それより、3人は大丈夫なの?」
「安心せぇや、ダイヤはんはただ昼寝してるだけやし、アリスはんもキセノンはんもそこまで重傷というわけではあらへん、ウチのポーションでもうじき回復するはずや」
「そ、そうなの……」

 それにしても、魔道具を人間にしちゃうなんて、異世界には凄い魔法があるんだな……頑張れば、今後の経済発展に役立ちそうな気もするけど……。
 そんな考えをしている中、アリスさんとキセノンの目が、かすかに動いているように見えた。
 私は思わず、2人に向かって屈んだ。

「アリスさん! キセノン!」
「ん……んん?」
「ん……瑠璃……ちゃん?」
 
 2人は静かに目を開け……ゆっくりと起き上がった。

「アリスさん! キセノン!!」
「え、ええ? る、瑠璃さん? 無事だったんですか?」
「それはこっちのセリフ! 本当に良かった!!」
「うう……瑠璃ちゃん……苦しい……」

 私は思わず、2人を強く抱きしめた。

「んん……? ふぁー……お、瑠璃殿! 無事だったか!!」
「だ、ダイヤさん!」

 ダイヤさんも昼寝から起き上がり、私たち3人を包み込むように抱きしめた。

「ダイヤさん、瑠璃さん! お、落ち着いてください……」
「私……潰される……」

 2人が何か言っていたが、私とダイヤさんは、抱きしめる力を緩めなかった。
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