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第12章 戦いの結末は、探索者たちが決める!
第293話 瑠璃が休む中、一同
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「……ノンノン、あの怪物は?」
「今……地下室に……閉じ込めた……ダイヤちゃんと……アリスちゃん……見張ってる……」
「そっか……」
「瑠璃はんと瑠璃はんのオカンはポーション飲んで寝てもろうたで」
「しばらく安静にしてりゃ、直に目を覚ますだろうよ」
ラピス、ゴルドの2人は、瑠璃と亜子の2人の看病にあたっていた。
「ただいま、翡翠ちゃんたちは家に帰したよ」
琥珀は、未成年である小学生4人、美月と蛍を家に帰した。
「琥珀さん、銀次の脚は?」
「あぁ、銀次くんも大丈夫だよ、ゴルド」
「そ、そうですか……」
「それより、あのバケモノの事が心配だねぇ、なんか知らないけど、やけに瑠璃ちゃんに拘っているように見えるよ」
「琥珀さんもそう思いますか?」
いかいやに残った一行は、居間に集まり、キマイラの対処法について考えだした。
「それで……あの怪物はなんなんや?」
「あれは……意思を持つ……魔道具」
「意思を持つ魔道具やと?」
「うん……ダイヤちゃんたちと……解析した……あれは……瑠璃ちゃんの……なにかに……反応して……襲おうとしてた」
「なるほど……せやったら一体、何の目的で瑠璃はんを狙っとるんや? 意味わからへん……」
一同は、キマイラの目的について考えだした。
「うーん……なんか、ルリルリ、暴れだしたとき『憎い』とかなんとか言ってなかった?」
「憎い……なんか……不気味……ん?」
キセノンは、何かを思いついたのか、立ち上がった。
「琥珀ちゃん……瑠璃ちゃんの……憎いもの……何?」
「な、なんだい急に物騒な……うーん……やっぱり姉さん……瑠璃ちゃんのお母さんじゃないかねぇ? あの人、瑠璃ちゃんに対して厳しすぎる教育をしてたから……下手をすれば虐待だよ、ほんとに」
「……」
キセノンは、琥珀の言葉を聞き、深く考えだした。
「どうしたの? ノンノン」
「子どもの頃の……憎しみ……心の中……残りやすい……それが……将来の……性格に……残ること……ある」
「うーん……言われてみれば、アタシも……」
リンは、自身の記憶を辿ってみた。
自身も、友人を殺した母、それに対する憎しみは、心の奥底にあった。
そして、この世界の軍隊に殺害されたと聞いた時、せいせいとした気持ちになった……。
「じゃあ、瑠璃の奴、自分の母親の憎しみが心の奥底にあって……それをあのバケモノが解放させたってことか?」
「うん……そういうこと……かも……しれない」
「なるほどな……だが、誰が何の目的でそれをやったんだ?」
「うーん……」
一行は、真剣に考え続け……ただただ時間だけが過ぎて行った。
そんな沈黙の時間に一石を投じるように、琥珀が口を開いた。
「……みんな! なんか空気重いよ! ちょっとテレビでも観ようじゃないかい?」
「で、ですがね琥珀さん……」
「うん! ハクハク! そうしよう!」
「お、おいリン……」
「うん! じゃあテレビつけようか!」
琥珀の提案に流され、一行はテレビを観ることにした。
リンがリモコンのボタンを押し、テレビがついた。
テレビをつけると、アナウンサーが慌ただしく原稿を用意してい
「今……地下室に……閉じ込めた……ダイヤちゃんと……アリスちゃん……見張ってる……」
「そっか……」
「瑠璃はんと瑠璃はんのオカンはポーション飲んで寝てもろうたで」
「しばらく安静にしてりゃ、直に目を覚ますだろうよ」
ラピス、ゴルドの2人は、瑠璃と亜子の2人の看病にあたっていた。
「ただいま、翡翠ちゃんたちは家に帰したよ」
琥珀は、未成年である小学生4人、美月と蛍を家に帰した。
「琥珀さん、銀次の脚は?」
「あぁ、銀次くんも大丈夫だよ、ゴルド」
「そ、そうですか……」
「それより、あのバケモノの事が心配だねぇ、なんか知らないけど、やけに瑠璃ちゃんに拘っているように見えるよ」
「琥珀さんもそう思いますか?」
いかいやに残った一行は、居間に集まり、キマイラの対処法について考えだした。
「それで……あの怪物はなんなんや?」
「あれは……意思を持つ……魔道具」
「意思を持つ魔道具やと?」
「うん……ダイヤちゃんたちと……解析した……あれは……瑠璃ちゃんの……なにかに……反応して……襲おうとしてた」
「なるほど……せやったら一体、何の目的で瑠璃はんを狙っとるんや? 意味わからへん……」
一同は、キマイラの目的について考えだした。
「うーん……なんか、ルリルリ、暴れだしたとき『憎い』とかなんとか言ってなかった?」
「憎い……なんか……不気味……ん?」
キセノンは、何かを思いついたのか、立ち上がった。
「琥珀ちゃん……瑠璃ちゃんの……憎いもの……何?」
「な、なんだい急に物騒な……うーん……やっぱり姉さん……瑠璃ちゃんのお母さんじゃないかねぇ? あの人、瑠璃ちゃんに対して厳しすぎる教育をしてたから……下手をすれば虐待だよ、ほんとに」
「……」
キセノンは、琥珀の言葉を聞き、深く考えだした。
「どうしたの? ノンノン」
「子どもの頃の……憎しみ……心の中……残りやすい……それが……将来の……性格に……残ること……ある」
「うーん……言われてみれば、アタシも……」
リンは、自身の記憶を辿ってみた。
自身も、友人を殺した母、それに対する憎しみは、心の奥底にあった。
そして、この世界の軍隊に殺害されたと聞いた時、せいせいとした気持ちになった……。
「じゃあ、瑠璃の奴、自分の母親の憎しみが心の奥底にあって……それをあのバケモノが解放させたってことか?」
「うん……そういうこと……かも……しれない」
「なるほどな……だが、誰が何の目的でそれをやったんだ?」
「うーん……」
一行は、真剣に考え続け……ただただ時間だけが過ぎて行った。
そんな沈黙の時間に一石を投じるように、琥珀が口を開いた。
「……みんな! なんか空気重いよ! ちょっとテレビでも観ようじゃないかい?」
「で、ですがね琥珀さん……」
「うん! ハクハク! そうしよう!」
「お、おいリン……」
「うん! じゃあテレビつけようか!」
琥珀の提案に流され、一行はテレビを観ることにした。
リンがリモコンのボタンを押し、テレビがついた。
テレビをつけると、アナウンサーが慌ただしく原稿を用意してい
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