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第11章 探索者、オンステージ!
第292話 猛獣を鎮静
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「ねぇ! 瑠璃姉ちゃん、なんか苦しそうじゃない?」
瑠璃の呻き声が段々と弱弱しくなっていき、脚の筋肉も弱まってきたのか、その場に倒れそうだった。
やがて、キマイラが小さくなっていき……瑠璃とキマイラは、2つに分かれた。
瑠璃の体は自由落下していき、今にも地面に叩きつけられそうになっていた。
「……危ない!!」
キセノンは己の翼を広げ、瑠璃の下へと飛び立った。
両手で類の体を抱え、キセノンは一行の元へと戻ってきた。
「そんな……るり姉、死んじゃったの?」
「大丈夫……息は……ある……早く……運ばないと……」
瑠璃はかろうじて生きていたが、既に虫の息であった。
「は、早く手当てしないとまずいじゃないかい! ど、どうすればいいんだい!?」
「せ、せやな、ま、まずは魔石を破壊せんと……この近くにあると思うからはようせんとな!」
一行が魔石に急行しようとしたその時、全員の端末から着信が入った。
着信の主は、ダイヤだった。
『諸君! ダンジョンの魔石は余とアリス殿が発見した! これから破壊するから安全地帯に戻ってくれたまえ!』
「ダイダイ! ありがとう!」
ダイヤの連絡を聞いた一行は、瑠璃の心配をしつつ、安全地帯へと戻ろうとした……その時。
「グオオオオオオオ!!」
小さくなったキマイラが、一向に襲い掛かってきたのだ。
「させないよ!!」
それにいち早く気付いた琥珀は、双刃刀でキマイラを切り裂いた。
キマイラの体は切断はされなかったものの、それが致命傷となり、地面に叩きつけられて動かなくなった。
「うん……動いてない……琥珀ちゃん……ありがとう」
キマイラが行動不能になったのを確認し、キセノンはそれの首を掴んだ。
「みんなの為さ、それより、それはどうするんだい?」
「うん……魔法で……拘束して……持ち帰る」
「えぇ!? ノン姉ちゃん、大丈夫なの!?」
「どっちみち……こいつは……瑠璃ちゃんを……襲う……なら……徹底的に……解析して……対策……練る……ラピスちゃん……瑠璃ちゃん……お願い」
キセノンは瑠璃の体をラピスに託し、キマイラを光の鎖で覆った後、インベントリオープンを唱え、鳥かごのような折を取り出した。
「これで……よし」
「ほな、はよう安全地帯へ行こうや、瑠璃はんを回復せんと」
一行は、瑠璃の心配をしつつ、安全地帯へと戻った。
瑠璃の呻き声が段々と弱弱しくなっていき、脚の筋肉も弱まってきたのか、その場に倒れそうだった。
やがて、キマイラが小さくなっていき……瑠璃とキマイラは、2つに分かれた。
瑠璃の体は自由落下していき、今にも地面に叩きつけられそうになっていた。
「……危ない!!」
キセノンは己の翼を広げ、瑠璃の下へと飛び立った。
両手で類の体を抱え、キセノンは一行の元へと戻ってきた。
「そんな……るり姉、死んじゃったの?」
「大丈夫……息は……ある……早く……運ばないと……」
瑠璃はかろうじて生きていたが、既に虫の息であった。
「は、早く手当てしないとまずいじゃないかい! ど、どうすればいいんだい!?」
「せ、せやな、ま、まずは魔石を破壊せんと……この近くにあると思うからはようせんとな!」
一行が魔石に急行しようとしたその時、全員の端末から着信が入った。
着信の主は、ダイヤだった。
『諸君! ダンジョンの魔石は余とアリス殿が発見した! これから破壊するから安全地帯に戻ってくれたまえ!』
「ダイダイ! ありがとう!」
ダイヤの連絡を聞いた一行は、瑠璃の心配をしつつ、安全地帯へと戻ろうとした……その時。
「グオオオオオオオ!!」
小さくなったキマイラが、一向に襲い掛かってきたのだ。
「させないよ!!」
それにいち早く気付いた琥珀は、双刃刀でキマイラを切り裂いた。
キマイラの体は切断はされなかったものの、それが致命傷となり、地面に叩きつけられて動かなくなった。
「うん……動いてない……琥珀ちゃん……ありがとう」
キマイラが行動不能になったのを確認し、キセノンはそれの首を掴んだ。
「みんなの為さ、それより、それはどうするんだい?」
「うん……魔法で……拘束して……持ち帰る」
「えぇ!? ノン姉ちゃん、大丈夫なの!?」
「どっちみち……こいつは……瑠璃ちゃんを……襲う……なら……徹底的に……解析して……対策……練る……ラピスちゃん……瑠璃ちゃん……お願い」
キセノンは瑠璃の体をラピスに託し、キマイラを光の鎖で覆った後、インベントリオープンを唱え、鳥かごのような折を取り出した。
「これで……よし」
「ほな、はよう安全地帯へ行こうや、瑠璃はんを回復せんと」
一行は、瑠璃の心配をしつつ、安全地帯へと戻った。
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