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第11章 探索者、オンステージ!

第272話 親衛隊、変身

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 指示通りの動作をすると……2人の体が光を放ち……それを見ていた親衛隊の残りのメンバーは、それを遮るように、腕で目を抑えた。

『忍ぶどころか、応援するぜ!! ナンバー1!!』
『荒ぶる親衛隊のガッツ!! ナンバー2!!』

 そんな音声が携帯から流れ、光りが晴れると……2人の姿は、まるで違っていた。
 翡翠は、髪の毛が赤くなり、赤いフチなしのゴーグルサングラスを付け、赤いマフラーを着用し……深緑の装甲を身に纏っていた。
 碧は、装甲こそ翡翠のそれと同じであったが、髪の毛、サングラス、マフラーの色は……青く輝いていた。

「お、お2人とも……?」
「な、なんだ、その姿は?」

 アリスとダイヤは、2人の姿に困惑の声を上げた。

「な、なにこれ……? 私の持ってるの……刀? なんか、るり姉のと似てる……?」
「あ、アタシは……ノン姉ちゃんと同じ……グローブ?」

 2人の姿は……探索者たちの装備とよく似ていた。

「ちょ、ちょっとお姉ちゃん、あれ、瑠璃さんとキセノンさんのじゃない?」
「ほ、本当だ……あの武器は……間違いない」

 蛍と美月は、翡翠と碧の変わり果てた姿に驚愕の声を上げた。

「おい! 2人とも! 前!!」
「……え?」
「ま、前って?」

 翡翠と碧は、銀次の声を聞き、振り返った。
 振り返った先……そこでは、リーパー達が黒曜石の壁を破壊し、こちらへと近づいてきたのだ。

「ま、まずいです! 翡翠さん! 碧さん! 下がってください!」
「いや! 待つのだアリス殿! 2人なら……行ける!」

 ダイヤは、変身した2人の姿に、何かを確信していた。

「わ、私達なら……」
「……行ける!」

 2人はダイヤの言葉を信じ、リーパーに向かって行った。
 翡翠は刀を振り上げ、碧は拳を振り上げた。

(た、確かるり姉はこうしてた!)
(ノン姉ちゃんならこうする!!)

 探索者たちの姿を見ていた2人は、それを真似するかのように動いた。
 そのままリーパーに攻撃を仕掛けると……リーパー達は、煙となって消えた。

「おおおおお!! わ、私たち、やったよ!!」
「す、すごおおおおおい!!」

 2人は歓喜の声を上げ、初勝利を称え合うも……リーパーの群れが、次から次へと向かって来ていた。

「お2人とも! 来ますよ!」
「一緒に戦うぞ!! 翡翠殿! 碧殿!」
「うん!」
「やってやる!!」

 新たに2人が戦いに加勢し、リーパー達はさらに煙へと姿を変えていった。
 そんな2人の姿を見て、銀次は、足を震わせながら、立ち上がった。
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