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第11章 探索者、オンステージ!
第271話 親衛隊の力
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「……嫌だ」
翡翠は立ち上がり、アリスとダイヤの前へと出ようとしていた。
「……翡翠? おい!」
「ちょっと翡翠ちゃん! 危ないから下がりな!」
銀次と琥珀は引き留めようとするも、翡翠は足を止めず、進み続けた。
「私は……ダンジョン探索親衛隊! 黙ってここで応援してるだけなんて……嫌だ!!」
「ちょ、ちょっと、近づいたらダメですよ!」
「こちらへ来るのではない! 死ぬぞ!!」
アリスとダイヤが引き留めようとするも、翡翠は進み続けた。
翡翠は探索者たちの戦いを見て、自分の過去を思い返していた。
初めてダンジョンに迷い込んだ時の事、その時に黙って安全地帯へ残っていた事、病院で再びダンジョンに遭遇した時の事、その時の探索者たちの戦いの事。
今度もただ見ているだけの自分が……嫌になったのだ。
「……アタシも」
「……あ、碧ちゃん? ど、どどどどどどどど、どうしたの?」
「アタシも……ノン姉ちゃんやみんなが戦っているのに、見ているだけなんて嫌だよ!!」
「ひ、ひひひひひひひひひひ、翡翠ちゃんも、碧ちゃんも、な、ななななななな、何言ってるの!?」
碧も、翡翠に感化され、立ち上がった。
慧は止めようと腕を掴むも、碧はそれを振りほどいた。
「アタシだって……ただ見ているだけなんて、嫌だ!」
「で、でででででででで、でも! わ、私たちに力なんて……」
「力……力なら……ここにある!!」
碧は胸を抑えながら、「力」を示した。
「い、いや……それは……」
「みどりちゃん! 私たちの力は、ここにあるんだよ!!」
「こ、ここって……」
慧は、碧の言い分が理解できなかった。
「そうだね! 私たちの力は……心の中にあるんだよ!!」
「そうだよ! 私たちの力は……ここに……ここにあるんだ!!」
翡翠と碧が「力」を示した……その時、親衛隊の証である携帯電話が、小刻みに揺れ始めた。
2人は携帯を取り出し、画面を開くと……翡翠の携帯には1のボタン、碧の携帯は2のボタンが光りを放っていた。
「こ、これは……?」
「お、押せってこと?」
2人は顔を合わせ、お互いに頷くと……光っているボタンを押した。
『親衛隊、ナンバー1!!』
『親衛隊、ナンバー2!!』
「な、なに?」
「こ、これは……?」
2人の携帯電話から、各々そんな音声が流れ、2人は驚きの声を上げた。
しかし、驚いたのはそれだけではない……2人の腰に、それまで巻いていなかったベルトが巻かれ、携帯電話からはテンポの速いダンスミュージックが急かすように流れ始めた。
ベルトのバックル部分、そこには、携帯をはめられるようなカバーが付けられていた。
「ど、どういうこと?」
「が、画面の通りにやれってこと?」
携帯電話の画面には、何かの手順が事細かに表示されていた。
携帯電話を閉じ、ベルトのバックル部分に嵌める……そんな手順が。
2人は息を合わせ、その通りにした。
『『親衛隊! 緊急変身!!』』
「え? なに?」
「ど、どうなってるの……アタシたち……」
指示通りの動作をすると……謎の音声と共に2人の体が光を放ち……それを見ていた親衛隊の残りのメンバーは、それを遮るように、腕で目を抑えた。
翡翠は立ち上がり、アリスとダイヤの前へと出ようとしていた。
「……翡翠? おい!」
「ちょっと翡翠ちゃん! 危ないから下がりな!」
銀次と琥珀は引き留めようとするも、翡翠は足を止めず、進み続けた。
「私は……ダンジョン探索親衛隊! 黙ってここで応援してるだけなんて……嫌だ!!」
「ちょ、ちょっと、近づいたらダメですよ!」
「こちらへ来るのではない! 死ぬぞ!!」
アリスとダイヤが引き留めようとするも、翡翠は進み続けた。
翡翠は探索者たちの戦いを見て、自分の過去を思い返していた。
初めてダンジョンに迷い込んだ時の事、その時に黙って安全地帯へ残っていた事、病院で再びダンジョンに遭遇した時の事、その時の探索者たちの戦いの事。
今度もただ見ているだけの自分が……嫌になったのだ。
「……アタシも」
「……あ、碧ちゃん? ど、どどどどどどどど、どうしたの?」
「アタシも……ノン姉ちゃんやみんなが戦っているのに、見ているだけなんて嫌だよ!!」
「ひ、ひひひひひひひひひひ、翡翠ちゃんも、碧ちゃんも、な、ななななななな、何言ってるの!?」
碧も、翡翠に感化され、立ち上がった。
慧は止めようと腕を掴むも、碧はそれを振りほどいた。
「アタシだって……ただ見ているだけなんて、嫌だ!」
「で、でででででででで、でも! わ、私たちに力なんて……」
「力……力なら……ここにある!!」
碧は胸を抑えながら、「力」を示した。
「い、いや……それは……」
「みどりちゃん! 私たちの力は、ここにあるんだよ!!」
「こ、ここって……」
慧は、碧の言い分が理解できなかった。
「そうだね! 私たちの力は……心の中にあるんだよ!!」
「そうだよ! 私たちの力は……ここに……ここにあるんだ!!」
翡翠と碧が「力」を示した……その時、親衛隊の証である携帯電話が、小刻みに揺れ始めた。
2人は携帯を取り出し、画面を開くと……翡翠の携帯には1のボタン、碧の携帯は2のボタンが光りを放っていた。
「こ、これは……?」
「お、押せってこと?」
2人は顔を合わせ、お互いに頷くと……光っているボタンを押した。
『親衛隊、ナンバー1!!』
『親衛隊、ナンバー2!!』
「な、なに?」
「こ、これは……?」
2人の携帯電話から、各々そんな音声が流れ、2人は驚きの声を上げた。
しかし、驚いたのはそれだけではない……2人の腰に、それまで巻いていなかったベルトが巻かれ、携帯電話からはテンポの速いダンスミュージックが急かすように流れ始めた。
ベルトのバックル部分、そこには、携帯をはめられるようなカバーが付けられていた。
「ど、どういうこと?」
「が、画面の通りにやれってこと?」
携帯電話の画面には、何かの手順が事細かに表示されていた。
携帯電話を閉じ、ベルトのバックル部分に嵌める……そんな手順が。
2人は息を合わせ、その通りにした。
『『親衛隊! 緊急変身!!』』
「え? なに?」
「ど、どうなってるの……アタシたち……」
指示通りの動作をすると……謎の音声と共に2人の体が光を放ち……それを見ていた親衛隊の残りのメンバーは、それを遮るように、腕で目を抑えた。
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