現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた

立風館幻夢/夜野一海

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第11章 探索者、オンステージ!

第266話 嫌味

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「あ、貴方……そんな危険な事、いつもやっているのですか?」
「えぇそうだよ」
「ま、まぁ……それは……」

 お荷物さんは、驚愕の表情を浮かべている……怒りとドン引きの中間みたいな表情、そこまで驚くこと?

「でもあんたはこの塔が政府の陰謀で作られたってんでしょ? だとしたら政府は中々奇抜なことするねぇ、こんなのを沢山作るなんて、自分から経済破綻させるようなことをするなんて自滅願望でもあるのかなぁ?」
「あ、いや……その……」
「それに、こんなのを短時間で沢山作るなんて、よほどこの国の建築技術は成長を遂げたんだねぇ、日本人として誇り高いよ」
「……」

 お荷物は言葉に詰まり……何も言えなくなってしまった。

「……ま、いいや、とにかく早く先に行こう、死にたいって言うならここにずっといればいいよ」
「わ、わかりました……ついていきますよ、瑠璃」

 はぁ……なんか、この人と一緒にいるの嫌だな……さっさとダンジョンを解放して、早急に帰っていただこう。
 ……と、そういえばみんなに連絡しなきゃ。
 腕輪を操作し、全員を呼び出した……ってあれ? なんか項目増えてない? まぁいいや、とりあえず呼ぼう!

「みんな! 大学院の近くでダンジョンが!」

 私はつながったと同時にそう叫んだ。

『待ってて! ルリルリ! すぐ行くから!』
「なるべく早く来て! ちょっとここのモンスター手ごわいから!」

 私は要件を簡潔に伝え、連絡を切った。

「瑠璃、今のは?」
「……私の仲間」
「仲間?」
「えぇ、アンタが言う『政府の策略で作られた動物さん』って言えばわかる?」
「……」

 私が嫌味を言うと、お荷物は黙り込んでしまった。
 あぁもう、じれったいな。

「……とにかく、時間無いんだから行くよ」
「わ、わかってますよ!」

 私たちは、安全地帯へ向けて歩き出した。
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