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第11章 探索者、オンステージ!
第264話 大学院ダンジョン
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この人……昔からイカれてる人だとは思ったけど、まさかこんな陰謀論にハマるなんて、どうかしてる。
「あのねぇ……それ以上意味不明なこと言ったみなよ……」
「言ったらなんです?」
「私は……あんたを……」
目の前の陰謀論者に宣戦布告をしようとしたその時……突然、足元に巨大な魔法陣が現れた。
魔法陣は、大学院全体を覆っているようだった。
「な、なんです!?」
「これは……ダンジョン!?」
魔法陣から光が放たれ……目の前が白に染まった。
☆
「う……ここは?」
光りが治まり、辺りを見渡すと、そこは墓場だった。
墓場と言っても、その墓標は西洋のような、丸みを帯びたもので、よくわからない文字が書かれ、キリスト教みたいなの十字が描かれていた。
空を見上げると巨大な赤き月が辺りを照らし、墓標を血のように染め上げていた。
「なんか……不気味だ」
ホラー映画みたいな場所だな、これは……。
「な、なんですの!? ここはどこ!?」
あぁ、そういえば……こいつも一緒だった。
「落ち着いて、騒がないで」
「貴方は何で落ち着いているんですの!?」
「うるさい、早く行くよ」
私は隣にいる女の言葉を流し、腕輪の変身アプリを起動させた。
「……転生」
『転生! 天下御免の探索者! ヒューマンシーカー!!』
カードを翳し、私は赤き鎧武者へと変身した。
空が赤いせいか、私の姿は尚の事赤く見えている事だろう。
「あ、貴方……瑠璃なのですか?」
「そうですよ、さぁ行くよ」
「ど、どちらへ?」
「安全地帯、癪に障るけど送ってあげる」
私は憎たらしい母の手を掴み、案内しようとした……が。
「い、嫌ですわ! ここは助けが来るまで待ちましょう!」
「はぁ?」
「いずれ消防や自衛隊が助けに来ますわ! 自衛隊はこういう時に仕事をするものです!」
「あっそ、じゃあ私は行くから」
私は1人で先へと進もうとした……が、またも母が制止した。
「どこへ行くのですか!?」
「ダンジョン……この不気味な空間を消しに行くの」
「行けません! 貴方も待ちなさい!」
「……」
こいつはいつもこんな感じだ、自分の言う事が絶対……もううんざりだ。
言い返そうとした……その時。
「……ひぃ!? な、なんですの!?」
突然、墓標が倒れ、地表から『ローブを着た骸骨』が現れた。
骸骨は片手に巨大な鎌を装備していて、その姿はまるで死神のようだった。
「あのねぇ……それ以上意味不明なこと言ったみなよ……」
「言ったらなんです?」
「私は……あんたを……」
目の前の陰謀論者に宣戦布告をしようとしたその時……突然、足元に巨大な魔法陣が現れた。
魔法陣は、大学院全体を覆っているようだった。
「な、なんです!?」
「これは……ダンジョン!?」
魔法陣から光が放たれ……目の前が白に染まった。
☆
「う……ここは?」
光りが治まり、辺りを見渡すと、そこは墓場だった。
墓場と言っても、その墓標は西洋のような、丸みを帯びたもので、よくわからない文字が書かれ、キリスト教みたいなの十字が描かれていた。
空を見上げると巨大な赤き月が辺りを照らし、墓標を血のように染め上げていた。
「なんか……不気味だ」
ホラー映画みたいな場所だな、これは……。
「な、なんですの!? ここはどこ!?」
あぁ、そういえば……こいつも一緒だった。
「落ち着いて、騒がないで」
「貴方は何で落ち着いているんですの!?」
「うるさい、早く行くよ」
私は隣にいる女の言葉を流し、腕輪の変身アプリを起動させた。
「……転生」
『転生! 天下御免の探索者! ヒューマンシーカー!!』
カードを翳し、私は赤き鎧武者へと変身した。
空が赤いせいか、私の姿は尚の事赤く見えている事だろう。
「あ、貴方……瑠璃なのですか?」
「そうですよ、さぁ行くよ」
「ど、どちらへ?」
「安全地帯、癪に障るけど送ってあげる」
私は憎たらしい母の手を掴み、案内しようとした……が。
「い、嫌ですわ! ここは助けが来るまで待ちましょう!」
「はぁ?」
「いずれ消防や自衛隊が助けに来ますわ! 自衛隊はこういう時に仕事をするものです!」
「あっそ、じゃあ私は行くから」
私は1人で先へと進もうとした……が、またも母が制止した。
「どこへ行くのですか!?」
「ダンジョン……この不気味な空間を消しに行くの」
「行けません! 貴方も待ちなさい!」
「……」
こいつはいつもこんな感じだ、自分の言う事が絶対……もううんざりだ。
言い返そうとした……その時。
「……ひぃ!? な、なんですの!?」
突然、墓標が倒れ、地表から『ローブを着た骸骨』が現れた。
骸骨は片手に巨大な鎌を装備していて、その姿はまるで死神のようだった。
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