現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた

立風館幻夢/夜野一海

文字の大きさ
上 下
311 / 424
第10章 営・業・再・開

第260話 親衛隊の新たな加入者

しおりを挟む
「店長、今日はキセノンさんにドローンの受注の話をしに来たんでしょう?」
「おぉ! そうだったね! キセノン殿! ドローンはどこまで完成したかね?」
「うん……ちょっと待って……」

 キセノンは再び売り場を離れ、何かを取りに再び地下室へと向かった。
 しばらくして、キセノンは大量の発泡スチロールの箱を持ってきた。
 その圧倒的な量に、ダイヤは期待以上だと言うように拍手をした。

「おお……すごいな」
「まだ……下に……ある」
「うむ! 素晴らしい!! 素晴らしいぞキセノン殿! ジルコ! 早速転移魔法で運んでくれたまえ!」
「はい」

 ジルコは大量の発泡スチロールを持ち……転移魔法でそれを移送していった。

「そうだよ! ノン姉ちゃんはとーっても凄いんだよ!!」
「君もそう思うか!」
「うん! アタシ、ノン姉ちゃん大好き! ノン姉ちゃんを全力で応援したかったから、親衛隊ができた時とっても嬉しかった!」
「……親衛隊? それはなんだい?」

 親衛隊という聞いたことも無い言葉に、ダイヤは食いついた。

「ねぇ、ラピスさん、ずっと気になってたんだけど……そのケースに入ってるの、何?」
「ボクも気になっていました、ラピスさん、これは何ですか?」
「あぁ、これはな……さっき碧はんが言うてた親衛隊の通信デバイス……らしいで」
「し、親衛隊?」
「……ちんぷんかんぷんですね」
「……せや! 折角やし、2人も貰ったらええやん! ええやろ? キセノンはん」
「うん……余ってるから……あげる」

 キセノンは、ケースからガラケーを2つ取り出し、蛍と美月に差し出した。
 蛍と美月は流されるまま、それを手に取った。

「……で、親衛隊って何ですか?」
「あぁ、そういえばそれを説明せんとあかんな、親衛隊って言うのはな……」

 ラピスは親衛隊……正式名称「ダンジョン探索親衛隊」がどういうものなのかを蛍と美月に説明した。
 説明を聞いた2人は、納得の表情を浮かべた。

「ってことは、これを持ったってことは、私たちもその一員ってこと!?」
「まぁ、そういうことになるわな」
「やったぁ! お姉ちゃん! これで瑠璃さんやラピスさんを応援できるよ!!」
「蛍、興奮しすぎだよ……まぁ、嬉しいのはボクも同じだけどね」

 2人は携帯画面を見て、歓喜に満ちていた。

「り、りりりりりりり、リンさん! わ、わわわわ、私……」
「どうしたの? ミドミド」
「え、えーっと……えっと……」

 「親衛隊に入りたい」その一言が言えず、慧は戸惑ってしまった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

処理中です...