現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた

立風館幻夢/夜野一海

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第10章 営・業・再・開

第240話 ハズレとコーラ

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「あ、アタシも食べる!」

 リンはキセノンの感想を聞くと、アメを即座に口の中に入れた。

「た、確かに! バリ美味しいよこれ!」
「う、ウチも!」
「わ、ワシにも!」

 ラピスとゴルドも、2人の感想を聞くと、即座にアメを口の中に入れた。

「確かに、これそのまんま食べられるやんか!」
「うーん……ワシはもうちょっと酸っぱい方が良いなぁ、まぁでも、ガキが好みそうではあるな!」

 どうやらゴルドはお好みではないようだ。
 もっと酸っぱい……そうだ。

「ゴルド、酸っぱい物が欲しいの?」
「あぁ、まぁ……」
「じゃあこれはどう?」

 私はテーブルの上から「このまんまグレープ」を取り出した。
 袋の中に3つのキャンディが入っている。

「なんだ? これは」
「この袋の中には3つキャンディが入ってるんだけど……一つだけ、『ハズレ』が入ってるの」
「は、ハズレ? それを食うとどうなるんだ?」
「まぁ、お楽しみだよ、食べてみて」

 今の私の表情は……恐らく不気味な笑みを浮かべているのだろう。

「お、おう……じゃあ……食うぞ?」
「じゃアタシも!」
「じゃあウチはこれ!」

 ゴルド、リン、ラピスの3人は各々キャンディを手に取り、口の中に入れ……それを噛み締めた。

「うん! 仄かな酸味でバリ美味しい!」
「せやなぁ、ウチ、気に入ったわ! ゴルドはんは?」
「……」

 ゴルドは……涙目になっていた。
 下唇を噛んで、いかにも苦しそうな表情をしている……ハズレ、引いちゃったね。

「おい……瑠璃……なんだこれは……」
「酸っぱい物、欲しかったんでしょ?」
「そうは言ったけどよ……こりゃ……酸っぱすぎる……」

 そう、このキャンディのハズレを引いてしまうと……めちゃくちゃ酸っぱいのである。
 流石にゴルドの反応はオーバーだと思うけど……多分酸っぱさに慣れてないのかな?

「それじゃ、お口直しに飲み物飲もうか」
「おい……次は変なもんじゃねぇだろうな?」
「大丈夫大丈夫……」

 次に出すのは変なものではない……「私にとっては」
 私はキセノンが持ってきた飲み物の中から……「瓶のコーラ」を取り出した。

「な、なんじゃこりゃ……黒いんだが?」
「なんか……バリ不気味だね」
「これ……飲み物かいな?」
「なんか……石油……みたい」

 4人は明らかに怪しんでいる……コーラを始めて見ると
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