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第9章 サンルートの王、参上!
第233話 目覚めた武者と再会の約束
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「……殿……瑠璃殿!」
「ルリルリ! しっかり!!」
「う、うーん……」
目を開けると……ダイヤさんとリンが私に寄り添っていた。
体を起こし、辺りを見渡すと、先程いたスーパーの裏口にいて、ダイヤさんの下の人たちが、スーパーのお客さんに向かって状況説明を行っていた。
「瑠璃殿、よくやったな! これでこのスーパーに平和が訪れたぞ!」
「いや、そんな……私はただ魔石を破壊しただけですし……」
ダイヤさんは私の手を握り、褒め称えるが、よくやったのはリン達も同じだろう。
「……さて、余はこれからお客様を家までお送りしないと……と、キセノン殿! 例の件なのだが……少し打ち合わせをしたい、今度君たちの家まで行ってもいいかい?」
「うん……その間に……ドローン……完成させておく……」
私はダイヤさんに住所を記した紙を渡し、ついでにスマホで具体的な場所を教えた。
「……よし! それでは近々伺おう! 君たち、後は大丈夫かい?」
「はい! 大丈夫です! みんなは?」
「うん!」
「ほな、また会えるのを楽しみにしてますわ」
「だ、ダイヤさんもこれからお気を付けて……」
「また……会おう」
「うむ! それでは気を付けて帰ってくれよ!」
ダイヤさんは大きく手を振り、私たちを送り迎えた。
私たちは手を振り返し、いかいやへと戻るために歩き出した。
「にしてもバリびっくりだったね!」
「ほんと、まさか一国の国王がスーパーの店長になっていたなんて」
今日は本当に衝撃の繰り返しだった。
ダイヤさんは今度いかいやに来るらしい……仮にもサンルートの有名人が街中を出歩いたら騒ぎになりそうだが……。
「あー!! そういえば琥珀さんだ!! そろそろ冷やしたタオルを交換しねぇと!! は、早く戻らなきゃヤバい!!」
ゴルドは叔母さんの事をふと思い出したのか、大声を張り上げた。
そ、そこまで焦る?
「じゃあ……私……ゴルドちゃん……先帰ってる」
「そうした方がいいね、ゴルドったら完全にテンパってるし……」
「うん……先……行ってる……」
キセノンは背中からゴルドの服を掴み、獲物を捕まえた猛禽類のように飛び立った。
「お、おい! 掴み方変えろよ!!」
「急いでる……でしょ?」
「おい!! 服が破れたらどうすんだよ!!」
……空から、ゴルドの大声が聞こえるが、きっと大した問題ではないだろう、ゴルドだし大袈裟に言っているだけだ、きっと。
「……じゃ、私たちも行こうか」
「うん!」
「ほな、ゆっくり帰りましょ」
私たちはゆっくりと、歩き始めた。
「ルリルリ! しっかり!!」
「う、うーん……」
目を開けると……ダイヤさんとリンが私に寄り添っていた。
体を起こし、辺りを見渡すと、先程いたスーパーの裏口にいて、ダイヤさんの下の人たちが、スーパーのお客さんに向かって状況説明を行っていた。
「瑠璃殿、よくやったな! これでこのスーパーに平和が訪れたぞ!」
「いや、そんな……私はただ魔石を破壊しただけですし……」
ダイヤさんは私の手を握り、褒め称えるが、よくやったのはリン達も同じだろう。
「……さて、余はこれからお客様を家までお送りしないと……と、キセノン殿! 例の件なのだが……少し打ち合わせをしたい、今度君たちの家まで行ってもいいかい?」
「うん……その間に……ドローン……完成させておく……」
私はダイヤさんに住所を記した紙を渡し、ついでにスマホで具体的な場所を教えた。
「……よし! それでは近々伺おう! 君たち、後は大丈夫かい?」
「はい! 大丈夫です! みんなは?」
「うん!」
「ほな、また会えるのを楽しみにしてますわ」
「だ、ダイヤさんもこれからお気を付けて……」
「また……会おう」
「うむ! それでは気を付けて帰ってくれよ!」
ダイヤさんは大きく手を振り、私たちを送り迎えた。
私たちは手を振り返し、いかいやへと戻るために歩き出した。
「にしてもバリびっくりだったね!」
「ほんと、まさか一国の国王がスーパーの店長になっていたなんて」
今日は本当に衝撃の繰り返しだった。
ダイヤさんは今度いかいやに来るらしい……仮にもサンルートの有名人が街中を出歩いたら騒ぎになりそうだが……。
「あー!! そういえば琥珀さんだ!! そろそろ冷やしたタオルを交換しねぇと!! は、早く戻らなきゃヤバい!!」
ゴルドは叔母さんの事をふと思い出したのか、大声を張り上げた。
そ、そこまで焦る?
「じゃあ……私……ゴルドちゃん……先帰ってる」
「そうした方がいいね、ゴルドったら完全にテンパってるし……」
「うん……先……行ってる……」
キセノンは背中からゴルドの服を掴み、獲物を捕まえた猛禽類のように飛び立った。
「お、おい! 掴み方変えろよ!!」
「急いでる……でしょ?」
「おい!! 服が破れたらどうすんだよ!!」
……空から、ゴルドの大声が聞こえるが、きっと大した問題ではないだろう、ゴルドだし大袈裟に言っているだけだ、きっと。
「……じゃ、私たちも行こうか」
「うん!」
「ほな、ゆっくり帰りましょ」
私たちはゆっくりと、歩き始めた。
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