253 / 424
第9章 サンルートの王、参上!
第204話 異世界人が病気になったら
しおりを挟む
「ふぅー……バリすっきりする~……」
「ほんまやな……」
「ふふ……みんなで……お風呂……楽しい」
「うふふ、キセノン、体洗うの上手かったよ」
体をキセノンが洗ってくれて、私たちは湯船の中に入る……例によって、4人で寄り添いながら。
もう何回もやって慣れてきてしまっている自分が怖い……。
「……ほんと、叔母さん病院で貰っちゃったのかな」
「かもしれへんな、すぐ治るとええんやけど……」
「ハクハク、元気になるといいなぁ」
ラピスとリンは、心配そうな顔を浮かべている……確かに私も心配だ。
「琥珀ちゃん……人間の中だと……高齢……だから……抵抗力……落ちてる……かも」
「せやろな、なにか体が温まるもん食べてもろて、体の芯まで温めてもらわんとな」
「だね! 病気の時は温まるのがバリ一番だよね!」
……病気、そういえば気になることがある。
「そういえば、みんなは大きな病気にかかった時、元の世界ではどんな風にしてた?」
「うーん……とりえあず寝てた!」
「そりゃそうでしょ……」
リンの故郷では「とりあえず寝る」というのが主流なのだろうか?
でもまぁ……リンの故郷の事情を考えると、それが普通なのか?
「ウチの実家やと……『魚の精巣と大根をすり潰して混ぜたもの』を飲ませると治るってやつがあったわ」
「うぇ……」
魚の精巣……要は白子と大根を混ぜたもの……想像するだけで気分が悪い。
お鍋の食材をそのまま飲むって……。
「まぁ瑠璃はんもそんな反応するやろな……それが正常やで」
「やっぱり……不味い?」
「そらもう! せやからウチは病気にならんよう頑張ったわ!」
……もしかすると、サキュバスやインキュバスの間では、「病気になるとそういうのを摂取する羽目になる」ということを子どもたちに教えるために、そういうことをしているのだろうか?
だとしたら、あんまりいい効果を持たないと思うけど……まぁ、人の習慣にケチをつけるわけにもいかないか。
「それで、キセノンは?」
「うーん……私たち吸血鬼は……独自の……薬……作って……飲む」
「なるほどね……」
確かに、現実の中国や台湾でも、独自の医学というのは紀元前から発達していた。
吸血鬼も、恐らくかなり昔から医学は発展していたのだろう……。
「それで? ルリルリは病気になったらどうしてた?」
「わ、私?」
リンに振られた質問……私はぱっと答えられなかった。
私が……病気になった時……。
「ほんまやな……」
「ふふ……みんなで……お風呂……楽しい」
「うふふ、キセノン、体洗うの上手かったよ」
体をキセノンが洗ってくれて、私たちは湯船の中に入る……例によって、4人で寄り添いながら。
もう何回もやって慣れてきてしまっている自分が怖い……。
「……ほんと、叔母さん病院で貰っちゃったのかな」
「かもしれへんな、すぐ治るとええんやけど……」
「ハクハク、元気になるといいなぁ」
ラピスとリンは、心配そうな顔を浮かべている……確かに私も心配だ。
「琥珀ちゃん……人間の中だと……高齢……だから……抵抗力……落ちてる……かも」
「せやろな、なにか体が温まるもん食べてもろて、体の芯まで温めてもらわんとな」
「だね! 病気の時は温まるのがバリ一番だよね!」
……病気、そういえば気になることがある。
「そういえば、みんなは大きな病気にかかった時、元の世界ではどんな風にしてた?」
「うーん……とりえあず寝てた!」
「そりゃそうでしょ……」
リンの故郷では「とりあえず寝る」というのが主流なのだろうか?
でもまぁ……リンの故郷の事情を考えると、それが普通なのか?
「ウチの実家やと……『魚の精巣と大根をすり潰して混ぜたもの』を飲ませると治るってやつがあったわ」
「うぇ……」
魚の精巣……要は白子と大根を混ぜたもの……想像するだけで気分が悪い。
お鍋の食材をそのまま飲むって……。
「まぁ瑠璃はんもそんな反応するやろな……それが正常やで」
「やっぱり……不味い?」
「そらもう! せやからウチは病気にならんよう頑張ったわ!」
……もしかすると、サキュバスやインキュバスの間では、「病気になるとそういうのを摂取する羽目になる」ということを子どもたちに教えるために、そういうことをしているのだろうか?
だとしたら、あんまりいい効果を持たないと思うけど……まぁ、人の習慣にケチをつけるわけにもいかないか。
「それで、キセノンは?」
「うーん……私たち吸血鬼は……独自の……薬……作って……飲む」
「なるほどね……」
確かに、現実の中国や台湾でも、独自の医学というのは紀元前から発達していた。
吸血鬼も、恐らくかなり昔から医学は発展していたのだろう……。
「それで? ルリルリは病気になったらどうしてた?」
「わ、私?」
リンに振られた質問……私はぱっと答えられなかった。
私が……病気になった時……。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。


〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる