現代にダンジョンが現れたので、異世界人とパーティ組んでみた

立風館幻夢/夜野一海

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第8章 立ち上がライズ! ドワーフじゃーないと!

第199話 ドワーフの昔話

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「いやー、今日はバリ大変だったね!」
「ほんまやなー、ひっさびさに疲れたで」
「そうだね」

しばらくして、私たちは帰路に就いた。
碧ちゃんと翡翠ちゃんは、キセノンが送ってくれるらしく、しばらく解散となった。

「みんな、本当にお疲れ様」

 叔母さんは歩きながら、労いの言葉をけてくれた……のだが、それに対して、ゴルドは何かを期待するような眼差しで、叔母さんを見つめていた。

「琥珀さん! その……誰が一番活躍してたと思いますか!?」

 ……うん、大体予想はついてたけど、ゴルドは叔母さんに褒められたいらしい。

「そりゃもう、みんな同じくらい活躍してたと思うけど?」
「じゃ、じゃあ、一番強かったのは!?」
「うーん、私にゃ、よくわからないね、全員じゃないかい?」
「じゃ、じゃあ……」

 どうにかして褒められたいゴルドは、叔母さんに質問攻めをした。
 そんなに叔母さんに褒められたいの?

「ゴルドはん、そのへんにせぇや」
「そうだよ! ハクハクがバリ困惑してるよ!」
「あ、いや、別にワシは琥珀さんを困らせたかったわけではなくてだな……」

 ラピスとリンの言葉に、ゴルドは冷静になった。
 まぁ確かに、叔母さんちょっと困っちゃってたから、言ってることは間違いじゃないね。
 と、ちょっと気まずい感じになっちゃったし、助け舟を出してあげよう。

「……にしてもゴルド、なんか銀次くんに対してかなり強く言ってたよね」

 そう、私は今日の事を振り返る最中、少し疑問に思ったことがあった。
 ゴルドのあの態度……。

『馬鹿野郎! そんなこと言うんじゃねぇ!!』
『うるせぇ! ワシはな、こういう奴が大嫌いなんだ! 一度言ってやらねぇとダメなんだよ!!』

 何か、過去にあったかのような言い方だった。

「そうだよゴルド、ありゃなんだい?」
「あ、いや……それはですね……」

 叔母さんの疑問の声に、ゴルドはさらに慌て始めた。
 助け舟を出したつもりだけど、悪手だったかな? っと、思ったその時、リンがさらなる助け舟を出してきた。

「……ゴル爺、話してあげてもいいんじゃない? ゴル爺の『お母さん』のこと」
「お母さん?」

 リンの口調はどこか真剣だった。
 ……何かあったのだろうか、お母さんの事で。
 ゴルドの覚悟を決めたのか、真剣な表情で、口を開いた。

「確かに、話さなきゃな……ワシの……昔の事について」

 ゴルドは歩きながら、自分の昔話を展開した。
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